< 既に亡者なのでしょうか >
頑なな感情を。
緩め融かす、 其の手段として。
御機嫌取りの、 金品を。
時に、 人は用いるけれど。
飽く迄、 其の感情は。
自身から、 内発的に生じた変化では、 無いのだ。
其れ故に。
時に。
刺激への、 常習的な依存を生じて。
或いは。
刺激に因り、 想いを深く惑わされて。
自身を、 見失って終うのだろうか。
例え。
紛れも無く、 俺の発した言葉でも。
交渉の妥結など、 決して、 本意では無いのに。
「此の仕事終わったら貰える三万円。」 「御前さんの御小遣いにしてあげるからさぁ。」
泣き止まぬ、 娘の姿に音を上げて。
思わず発した俺の言葉に、 応じて。
娘は、 一瞬にして泣き止み。
「あはははは!」 「間違いなく私の子だよ!!」
代わりに。
姫が、 大きな声を上げるのだ。
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2006年02月26日(日)
---------- History
2005年02月26日(土) 何気ない信実でしょうか 2004年02月26日(木) 溝の向こうを留めてくれませんか 2003年02月26日(水) たまには待たせても良くないか
< 卑猥な手付きなのでしょうか >
既に。
自身へ、 獲得済みで在る筈の、 機能が。
時に。
自身には、 未だに具わらぬ機能の様に、 映るのだ。
機能の有無の、 他に。
其の機能を、 自在に使いこなす技術が、 必要だから。
其れ故に。
未だ。
機能を、 術として使えぬ、 其の姿へ。
技術の、 補完と成り得る手を。
そっと、 添えるのだけれど。
添えた、 其の、 手自身も。
機能を抽出する事が。
不得手な、 手に他ならないのだ。
「お尻触ってる!」 「セクハラオヤジじゃん!!」
「もっと上か?」
「ほら!」 「必死に耐えて泣いちゃってるよ?」
卑猥に。
臀部を擦る、 親父へ。
気遣う素振りすら、 魅せずに。
姫は、 笑い声を放つ。
娘の涙目は。
唯、 上手に空気を吐き出せず、 苦しいだけで。
決して。
俺の行為に、 必死に耐える姿では、 無いのに。
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2006年02月25日(土)
---------- History
2004年02月25日(水) 飼い慣らしたと思うのですか 2002年02月25日(月) お前の中に何が起きてますか
< お怒りでしょうか >
徐々に、 徐々に。
実の在る形へ、 其の姿を、 変え行くのだけれど。
変化の過程は。
道程も、 速度も、 其れぞれだから。
熟した姿と。
未だに、 熟さぬ姿が。
変わり行く一瞬に、 混在するのだ。
もしかしたら。
既に、 機能を有する領域は。
役を果たさぬ領域の、 其の振る舞いを、 もどかしく、 想って居るのかも知れない。
俺の血脈を、 反映するかの様に。
親の、 膝の上でしか。
上手に力む事が出来ぬ、 其の姿を。
大笑いしながら。
「笑ったら可哀想でしょ!」 「ほらぁ、怒ってへそ曲げたぁ・・・」
自分を、 棚に上げて。
姫は、 言うけれど。
「俺は笑ってねぇよ!」 「笑ってるのは姫の方だろ・・・」
否定をしながら。
閉じ開きする穴で奏でられる、 娘の演奏は。
楽しげで、 自然と笑みが零れて終う。
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2006年02月24日(金)
---------- History
2005年02月24日(木) 付け焼き刃だからでしょうか 2003年02月24日(月) 何処までが我慢でしょうか
< 紛れも無い血でしょうか >
何らかの判断を下す、 其の瞬間には。
自身の、 主観的な値踏みが、 必須だから。
自身の状態を。
客観的に、 見定める事には。
困難が伴うのだ。
其れ故に。
自身の姿を、 冷静に、 慎重に、 投影しては。
映された姿を、 遠くから、 覗き観るのだけれど。
其れでも。
時に、 自身の姿を見誤る。
他者に映る、 自身の、 真の画など。
自らの瞳には。
決して、 映す事の出来ぬ画なのかも知れない。
夜半の娘の世話を、 終えた姫は。
「小坊主と娘。」 「同じ顔で寝てるんだよ!」
「そうなの?」
「犬と一緒に寝てたときみたいに!」 「可笑しくて寝られなかったわよ!」
娘を、 俺の隣に寝かせては。
其の姿を観ては、 独り、 悦に入る。
俺には。
決して、 観えないのに。
---------- References Nov.21 2005, 「挨拶よりも大切な事でしょうか」
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2006年02月20日(月)
---------- History
2003年02月20日(木) 俺の生きる道を受容出来ますか 2002年02月20日(水) 寂しさを埋めてるだけですか
< 母親の真似をする気でしょうか >
其の音は。
美味しさや、 爽快感や、 激しい呑みっ振りを。
巧妙に、 表現し得るから。
其の場で用いられる、 擬音として。
十二分に、 適格なのかも知れないけれど。
一方で。
其の、 擬音から類推される、 対象は。
飽く迄、 似つかわしく無い姿に、 違いないから。
決して。
其の擬音など、 発して欲しくは無いのだ。
多分に。
酒呑みの素因を、 所有して居るのだろうか。
美味しそうに、 乳を飲み干した直後の、 娘は。
「ぷはー」
まるで、 麦酒を飲み干した後の母親を、 なぞるかの様に。
そう、 口にする。
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2006年02月19日(日)
---------- History
2004年02月19日(木) 至福の時間を奪うのですか
< 身に纏えれば素敵でしょうか >
大きさや、 形状や。
欲する側と、 提供する側の、 組み合わせ如何に因って。
時には。
其処に、 激痛が伴うから。
受け手の、 想いの内側に。
負の感情が、 芽生えたとしても。
決して、 不思議では無いのだけれど。
欲する側の、 其の、 想いに応じ。
支えと、 成り得る存在は。
唯一、 自身のみで在る事も。
其の身は、 良く、 理解して居るから。
飽く迄、 自身のみが支えで在る期間を、 過ぎた時に。
其の痛みを。
熨斗を付けて、 返そうと言うのだろうか。
胸の、 先を吸われ。
痛みに耐える、 姫は。
「痛い!」 「痛いってば!」
「姫・・・」 「大丈夫か?」
「絶対こいつの服を着てやるんだから。」 「服伸ばしてだめにしてやるんだから。」
此の娘に、 如何に嫌がらせをするか。
其の算段ばかりを、 口にする。
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2006年02月17日(金)
---------- History
2004年02月17日(火) 何故撥ね返せなかったのでしょうか 2003年02月17日(月) 罠を仕掛け終わりましたか 2002年02月17日(日) 想いの代理品は届きましたか
< 嫌でも受けねばなりませんか >
好きか、 嫌いか。
其の何れなのかと、 問われれば。
確かに、 後者かも知れないけれど。
嘗て。
意味を理解せぬ儘、 強制的に。
嫌悪の対象が、 自身を、 侵襲した時と。
現在。
意味を理解し、 其の必要性を踏まえた上での、 議論とを。
対等の位置に列して、 論じるのは。
著しく、 不公平では無いのだろうか。
抑も。
俺自身には。
其の機会すら、 附与されなかったと言うのに。
鬼の首を獲った様に。
「小坊主、注射を嫌がったから。」 「だから今頃、必要になっちゃったんだよ?」
姫は。
俺へと、 言葉の刃を放つ。
役所から、 派遣されて来た、 其の人は。
母と、 娘の様子を、 見に来た筈なのに。
「小坊主さんは。」 「ポリオの予防接種が必要ですね。」
俺への一言を、 残して、 去るのだった。
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2006年02月16日(木)
---------- History
2005年02月16日(水) 受け容れ側に預けてみませんか
< 緩衝剤を幾つ仕込むのですか >
果たして。
熟成され、 甘味を増すのだろうか。
其れとも。
劣化して、 溶けて終うのだろうか。
或いは。
賞味期限が、 切れて終うのだろうか。
其の、 想いの行く末が。
何処に、 在るのか。
未だ、 定かでは無いけれど。
想いに仕掛けた、 条件が。
消えて終わぬ様に、 願いながらも。
態と仕掛けた、 其の条件が。
自身の、 制動役で在らん事も。
同時に。
本気で、 願って居るのかも知れない。
「又逢える時があったら。」 「その時に、直接贈ろうと想います。」
純度の高い筈の、 想いには。
必ず。
「ゴミ箱に捨てても良いので。」 「一旦はその手に。。。ね?」
幾重にも、 制動装置が隠される。
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2006年02月15日(水)
---------- History
2004年02月15日(日) 既に像も消えて居たのでしょうか 2003年02月15日(土) 寒さのせいですか
< 味覚が狂っただけでしょうか >
最終的な目的を、 果たして、 何処へ落ち着けるか。
其れが、 定かで無くとも。
唯、 一つだけ。
想いが、 存在するならば。
十二分に。
其れは、 意味を果たすのだ。
寧ろ。
唯一、 必要なの想いが。
其処に、 無いのだとしたら。
存在意義など、 皆無なのかも知れない。
抑も。
其れ自身は、 既に。
品としての意味を、 失いつつ在るのだから。
姫が、 楽しみにしようと。
姫が、 食べたい物を選ぼうと。
例え、 安かろうと。
姫が、 全て食べて終ったとしても。
俺への、 贈り物でさえ在れば。
其れで良いのに。
「楽しみにしてたんだからね!」 「早く開けてよ!!」
一言も無く、 目の前に置かれた、 其の箱が。
姫の、 想いだと言うんだね。
半ば、 義務に成り下がった、 行事は。
今迄で、 一番、 苦味が強かった。
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2006年02月14日(火)
---------- History
2005年02月14日(月) 揺らぎが減って居るのでしょうか 2003年02月14日(金) 勝る物が有りますか
< 勢力争いでしょうか >
其の、 調節機構は。
機能的に、 未成熟だから。
飽く迄、 不足する機能を補完する、 其の為に。
環境が、 必要なのだ。
足りぬ環境を、 指摘し。
自身を、 快適な場に誘導する事は。
自身の保持に、 必須の行為なのだ。
けれども。
既に、 機能を獲得した存在は。
異なる意味を、 其処に、 持ち込むから。
其の行為は。
自身を排他する、 敵対行為に。
映って了うのだろうか。
「俺なのに。」 「落ち着くのか?」
「小坊主が。」 「温かいからじゃない?」
不足する温度を、 腕の中から獲得する事に、 成功して。
穏やかに、 眠りに就いた、 娘へ。
「私の湯たんぽなんだから。」 「盗るなって教えないと♪」
姫は。
本気で、 敵意を放つ。
---------- References Jan.15 2006, 「吸い尽くせたでしょうか」 Dec.25 2005, 「満ちれば余計に沈むでしょうか」
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2006年02月13日(月)
---------- History
2005年02月13日(日) 鋭いからこその棘では無いのですか 2004年02月13日(金) 弁解の為の縛めでしょうか 2003年02月13日(木) 素直な肌で抱き合えますか
< 新しい物に限るのでしょうか >
安全とは言い難い、 無防備な姿を。
曝す必要が、 在るから。
一つ、 一つ。
危険が無い事を、 確かめ。
其の上で。
落ち着いて、 事を為すのかも知れない。
其れ故に。
其の場が、 乱雑に、 汚れて居る時には。
事を為す迄に。
自身の歩を、 進めぬのだろうか。
何れ程。
効率が、 悪かろうとも。
嘗て。
我が家で、 赤子の様に振る舞って居た、 飼い猫に。
其の姿を、 重ねながら。
「綺麗にすると。」 「するんだよね。」
「飼い猫と一緒だね。」
互いに、 目を逢わせては。
苦笑いする。
替えたばかりの、 お襁褓へ。
用を足して。
娘は。
満足げな笑顔で、 眠りに就いた。
---------- References May.27 2004, 「二人の子供の心算でしょうか」
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2006年02月12日(日)
---------- History
2003年02月12日(水) 中を透かして見られるのですか
< 喰らう瞬間が危険なのでしょうか >
色鮮やかに、 芳しい香の漂う、 其の場へ。
手を変え、 品を変えては、 誘導し。
一度でも、 絡め捕って終えば。
慌てて喰らう必要など、 無いのだ。
仕掛けられた、 媚薬の毒と。
仕掛けられた、 網の目は。
決して。
其の獲物を、 離す事は無いのだから。
其れ故に。
獲物を、 罠へ、 近付ける為だけに。
全力を注ぎ。
自発的に。
蜘蛛の巣へ、 獲物が近付き始めた時には。
じっと、 身を潜めて。
様子を、 伺い始めるのかも知れない。
「だからAB型の人って苦手。」 「戸惑う。」
外側から観れば。
そう、 映るのかも知れないけれど。
違うよ。
心を、 許した瞬間に。
自身は、 必要以上に無防備な腹を、 さらけ出すのだと。
自身の肌で、 何度も、 感じて来たからこそ。
慎重で。
一歩、 踏み出せないだけなのに。
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2006年02月11日(土)
---------- History
2005年02月11日(金) 必要な上書きでしょうか 2004年02月11日(水) 未だ鍔鳴りが聞こえるでしょうか 2002年02月11日(月) 決意の心はどこから湧いたのですか
< 静かでも重い意思表示でしょうか >
其の程度や、 頻度や、 雰囲気を。
様々に変えながら。
僅か、 一つの行為を以て。
自身の意思や、 願望を。
伝播させようとするから。
刻々と、 変化する其の姿を。
丁寧に、 丁寧に、 見極めては。
応じて行かなければ、 為らない。
其れ故に。
時に。
其の変化の、 激しさに、 耐える事が出来ず。
音を、 上げて終うのだろうか。
其の行為を、 恨めしく想う事など。
決して。
在っては、 為らないのだけれど。
「こんな感じだよ。」 「大丈夫?」
姫は。
盛んに、 俺を心配するけれど。
「此の程度で良いの?」 「もっと酷いと想ってた。」
此の程度なら、 別段、 堪えやしないと。
言い切った。
此れ程、 大人しい夜泣きで。
本当に良いの?
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2006年02月10日(金)
---------- History
2005年02月10日(木) 今を想う故の代償でしょうか 2004年02月10日(火) 軸が歪んで居るのでしょうか 2003年02月10日(月) 何を悩んでいたのですか 2002年02月10日(日) 何を望んでいるのですか
< 初めの言葉は何だったでしょうか >
彼方から、 此方へ。
此方から、 彼方へ。
流れ、 留まり、 発ち、 宿り。
大空を飛び交う、 其の姿も。
旅を終え。
其の翼を休める、 終着駅で。
静かに、 静かに。
瞳を閉じる、 其の姿も。
何度か。
此の目に、 映して来たけれど。
唯一。
旅路の起点には。
自身を、 重ねた事が無かったのだ。
其れ故に。
起点を、 目の当たりにして。
掛ける言葉の、 乏しい事に、 戸惑いを覚えて終う。
お帰り?
此処が始まりだ。
初めまして?
数日前に、 贈った言葉だ。
いらっしゃい?
御客では無い。
「お帰り。」 「お疲れさま。」
量る迄も無く、 重い役目を成し遂げた姫に。
退院の祝いと、 労いの言葉を掛けて。
娘に、 的確な言葉を贈れぬ、 自分自身を。
誤魔化した。
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2006年02月09日(木)
---------- History
2003年02月09日(日) その涙は何色ですか 2002年02月09日(土) 想わせる事が罪ですか
< 御褒美を得られぬのでしょうか >
其れは。
自身を向上させる、 一つの手段で。
同時に。
効果的な方策でも、 在るのだ。
其れ故に。
自身を、 駆り立てる為の、 糧として。
自身の、 不安を抑え込む為の、 支えとして。
自身の、 惑いを払拭する、 道標として。
自身を、 鼓舞する為の、 術として。
時に人は。
目標の横に、 其れを据えては。
再び、 其れを手に獲る瞬間へ。
眼差しを向け、 突き進むに違いない。
けれども。
自身の、 見据えた場所へ、 辿り着いたにも関わらず。
横に並べた筈の、 報酬を。
手に、 出来なかった時。
何れ程の痛みが。
其処に、 生じるのだろうか。
「せっかくだけれど。」 「食べられないの。」
「如何して?」
「乳が張っちゃって痛いの。」 「だからモチ米とかクリームとか駄目なの。」
「あんなに楽しみにしてたのに・・・」
「小坊主、お腹空いてるでしょ?」 「食べて♪」
「でも・・・」
姫の。
最大の御褒美で在る筈の、 御祝い膳が。
するりと。
姫の手から、 逃げて終った。
---------- References Jul.04 2005, 「おまけが欲しいのでしょうか」
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2006年02月08日(水)
---------- History
2005年02月08日(火) 想い遣りの無さを競う気ですか 2004年02月08日(日) 自分の得手を武器にしませんか
< 既に闘って居るのでしょうか >
例え、 僅か数日で在っても。
其処には、 個が、 息づいて居るから。
個と、 個の、 間隙には。
一定の環境が、 創り上げられるのだろうか。
例え、 僅かな能力で在っても。
想いを贈る機能は、 自身に、 備わって居るから。
互いの間に。
一定の関係を、 築き上げる事が出来るのだろうか。
もしかしたら。
此の手からは、 既に零れ落ちて終ったかも知れぬ、 独特の能力で。
産まれ立ての、 互いを。
順位付けして居るのかも知れない。
「お利口な娘だよ。」 「夜泣きもあんまりしないし。」
「それは良かったね。」
「それに。」 「他の赤ちゃんが泣くと。」
「泣くと?」
「『ひゃっ。』とか『ふんっ。』とか言って。」 「にやって笑うんだよ♪」
「確かにお利口ね・・・」
我が娘が、 一番強そうだと。
姫は、 嬉しそうに口にする。
誰に似て終ったのかな。
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2006年02月07日(火)
---------- History
2005年02月07日(月) 研鑽の足りぬ鍵でしょうか 2004年02月07日(土) 向きを入れ替えて見ませんか 2003年02月07日(金) 迷いの嵩は減らせないのか 2002年02月07日(木) 良い所はなかったですか
< 何も変わって居ないのでしょうか >
勘違いして居たのかも知れない。
丁寧に。 丁寧に。
間隙を埋め、 均して来たからこそ。
徐々に。 徐々に。
境の溝は、 消失して居たのだと。
けれども事実は。
其の溝を、 注視する事よりも。
自身の、 内なる存在を注視する事に、 懸命で在っただけで。
溝の存在に、 何ら、 変化は無かったのだ。
其れ故に。
自身に宿して居た、 想いの結晶を。
一つ、 実像へ変化させると、 同時に。
平行して。
「入籍して入院して出産して。」 「『この人への自信がない』と思ってた。」
嘗ての、 俺への惑いが。
頭を、 擡げ始めて居る。
何カ月振りだろうか。
「明日から来ないで。」 「退院決まったら連絡するから。」
殻に閉じ籠もる、 姫の文へ。
応じる言葉が、 浮かばず。
返信の文を、 再び、 消し去った。
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2006年02月06日(月)
---------- History
2003年02月06日(木) 戸惑いの真の理由は何ですか
< 此れからでは無いのですか >
其の頂が。
遥か高く、 聳え立つ時。
高みから起点へ。
降り立つ、 其の道程こそが。
真の、 困難で在る様に。
其の刹那が。
並ぶ者無く、 高貴な存在故に。
非日常に近い、 神秘の瞬間から。
徐々に、 徐々に。
日常へと、 引き戻される過程には。
想った以上の、 痛みが。
存在するのかも知れない。
決して、 終わりでは無いのだ。
未だに、 続いて居るのだ。
「すごい勢いで縮んでるんだけれど。」
「お腹?」
「お腹に子供がいるの。」 「私、よっぽど嫌だったのよ♪」
何時もの冗談を、 交えながらも。
姫の笑顔に。
然程、 穏やかさが伴わぬ事に、 気付いた。
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2006年02月05日(日)
---------- History
2004年02月05日(木) 人の夢故の儚さでしょうか 2003年02月05日(水) 愛しさに呪いをかけて良いですか 2002年02月05日(火) 本当に大丈夫ですか
< ほのかに春が薫りますか >
季節の変わり目を、 切っ掛けに。
邪気を祓い。
幸福を、 招き入れて。
新たな想いで、 春を迎える為の、 行事に。
違いないのだけれど。
心を入れ替える、 其の想いと。
春を待ち望む、 其の想いは。
果たして、 何方が強いのだろうか。
翌日に控えた、 春を。
季節が入れ替わる、 其の潮目を。
待ち望むかの様に。
春よ来い。
春よ来い。
一粒、 一粒、 想いを込めて。
豆は、 撒かれるのかも知れない。
福は内。
福は内。
我が家の、 福と成りて。
互いの想いを、 豊かに、 豊かに、 育み行く事を、 希う。
「大きなお子さんですよ♪」
我が家の福が。
元気に、 泣き声を上げた。
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2006年02月03日(金)
---------- History
2005年02月03日(木) 何故に其の手を切らぬのですか 2004年02月03日(火) 自覚に縛られ自壊するのでしょうか 2003年02月03日(月) 余裕に見えましたか
< 未だに呼ばれ慣れませんか >
何度、 変化した所で。
其の内実は。
決して、 変わり無いのだけれど。
長期に。
習慣付けられた、 其の形は。
実を伴わずとも。
自身を、 左右し得るのだ。
其れ故に。
過去の形に、 囚われ。
自身が、 勝手に、 応じて終うのか。
何れ程。
想いが、 移り変わった後で在ろうと。
何時もの、 悪戯っぽい瞳を。
振り撒きながら。
「呼ばれても気づかなかったよ。」 「同意書の名字間違えそう・・・」
未だ、 変われぬと。
姫は、 告白する。
「お名前変わったんですね!」 「前と変わってたから気づきませんでしたよ。」
担当の医師も、 看護師も、 助産師も。
既に、 切り替わって居るのに。
---------- References Dec.07 2005, 「保険の欲しい婚姻でしょうか」 Dec.10 2005, 「肖れるでしょうか」
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2006年02月02日(木)
---------- History
2003年02月02日(日) 啼けない携帯は恨めしいですか 2002年02月02日(土) 今日の涙は許されますか
< 初めましてと言えるでしょうか >
完成された機能が。
其の身に、 在るのならば。
襲撃を。
的確に捕らえ、 応じ、 排除する事が。
可能と、 成るのだけれど。
其れでも。
時には、 自身を喰い破られて。
敵の跳梁を、 許して終うのだ。
其れ故に。
機能の、 具わらぬ存在には。
微力な、 敵ですら。
自身を、 危機へと追いやり兼ねない。
止まらぬ咳を、 心配する素振りも魅せずに。
「せっかく産まれても。」 「小坊主だけ隔離されて会えないんだよ?」
「誰のせいで。」 「風邪引いたと思ってんだよ。」
「此の子。」 「大騒ぎして喜んでるよ!」
姫と娘は。
共に、 俺を笑い物にする。
逢えぬ理由が、 風邪であったなどと。
口が裂けても、 言える物か。
---------- References Jan.21 2006, 「効率は逆に良いのでしょうか」
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2006年02月01日(水)
---------- History
2005年02月01日(火) 灰色なら逃げられますか 2004年02月01日(日) 弄ぶ口付けを楽しめませんか 2003年02月01日(土) 想いを足せば突き抜けられるか
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