余命という言葉が、 どれだけの重みを持つ物なのか。
画面の中の物語が、 幾ら綺麗で魅惑的な世界に創られたとしても、 現実は全く違う世界である事を、 俺は親父で知っている。
余命という言葉が、 どれだけの重みを持つ物なのか。
現実世界の経験が、 幾ら自分の胸に刻み込まれていたとしても、 愛する人を失った母親の胸の内など、 俺には計り知れない。
一年の命。
もし俺が、 限られた蝋燭の炎を燃やせと言われたら、 その炎をどう使おうか。
願わくばその炎が、 愛しい人に捧げる為だけに存在して欲しい。
俺が残せる最大の物は、 想い出だから。
今は亡き親父と、 残された母親の間に在る、 不思議な力の様に。
俺の相手が強く生きる為の糧を、 残された炎に託して生きたい。
違うだろう。
きっと、 違う。
届けた文に書いた言葉は、 飾られた言葉。
送った文に記した言葉は、 俺の心の表面を、 偽善たっぷりに塗り固めた言葉だ。
俺との想い出で 貴女を束縛してしまえる位。
俺との想い出で 貴女が他の雄へ振り向けなくなる位。
残された炎が、 貴女を俺漬けにして離さない為の、 大きな力になる様に。
今は亡き親父が、 残された母親の間に埋め込んだ、 不思議な力の様に。
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