< 至福の時間を奪うのですか >
待ちたいと願う想いは、 大切な物だけれど。
大丈夫と意地を張り。
時に無理をして、 疲労を蓄積させてしまう人だから。
自身の帰りが何時になるか、 如何しても読めぬ時には。
「先に寝てろ。」
相手を想う一言で、 先に願いを封じてしまう。
いや。
相手への想いだけが、 其の理由だろうか。
深夜。
冷たい身体を、 床に滑り込ませて。
「嫌だ、冷たい!」
嫌がらせ半分に、 姫の温もりで身体を暖める、 其の心地好さが。
欲しいからなのかも知れない。
けれども。
至福の場所は、 今夜も先客に奪われて居るのだろう。
布団に潜り込むと。
姫の胸は露わになり。
敏感な部分が、 堅く成って居るんだ。
お願いだから、 寝間着を捲り上げないで。
お願いだから、 所構わず舐めないで。
今夜も、 俺の場所を横取りして。
「にゃぁ。」
返事だけは優等生の、 天敵が。
姫を独り占めして居るのかな。 |
2004年02月19日(木)
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