乾杯、 献杯、 別杯、 賞杯、 罰杯、 床杯。
杯ですら、 数多く在るのだから。
杯に注ぎ、 杯から酌み取る、 其の想いは。
星の数程、 多種多様かも知れないけれど。
其の夜に、 二人で交わした杯は。
杯を掲げ、 重ね逢わせた想いは。
祝杯に違いない。
二人の新居を探し始めた、 其の夜。
「飲みに行かない?」
「俺も言おうと想ってたとこ。」
何方からとも無く、 自然に生じた、 其の想いこそが。
祝杯の証明、 其の物なのに。
翌朝の姫は。
「嫌で嫌で。」 「全然寝られなかったんだ・・・」
自身の傍に居る雄が、 今後も傍に棲み続ける事を。
本能的に拒んだのだ。
其処迄の拒絶を伴う対象と、 傍に居られる?
決めてくれよ。
此れ以上進んだら、 本当に、 後戻り出来ないのだから。
---------- References Jan.27 2005, 「本当に前と同じで良いのでしょうか」 Jan.22 2005, 「足並みは揃って居るでしょうか」 |