< 例外を認めた上での道でしょうか >
決して、 其れは相手自身では無く。
相手の放つ、 音に過ぎないから。
届く音の真偽など。
飽く迄、 受け手の恣意に満ち溢れた想いに、 他ならないのに。
何故に。
其の言葉を、 本心と、 想い込んだのだろう。
其の、 特別に想う空間では。
一糸も纏わぬ、 お互いを、 魅せ逢うのだと。
強く誓い、 希って居た故に。
其の言葉に。
信を、 感知して了ったのか。
其れとも。
背信と、 制約と、 背負うべき責めを前提に。
初めて、 成立すると言う事を。
互いの想いを、 互いが、 呑み込んだ時点で。
覚悟の上で、 受け容れたのだと。
疑心に。 違和感に。
勝手に蓋をした故なのか。
想いが、 想いで在る以上。
決して。
其の言葉が、 本心で在る筈は無いのだ。
想いが、 想いで在る以上。
決して。
激しい痛みを、 内包せずには在り得ないのだ。
「奥さんとしないの?」
「何で?」
唇を重ねながら。
耳に届いた、 其の違和感が。
「小坊主を思いながら抱かれるのは結構辛い。」 「奥さんとなら許すって言ったけど、嘘よ。」
三カ月以上の時を経て。
やっと、 本来の姿に戻った。
---------- References Jun.23 2006, 「触れずに辿り着けるのですか」 Apr.03 2006, 「狂えば此の掌に掬えるでしょうか」 Mar.10 2006, 「一歩目は何処に在るのでしょうか」
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2006年06月26日(月)
---------- History
2005年06月26日(日) やむを得ず応じたと映るのですか 2004年06月26日(土) 壊れて終えと言う事でしょうか
< 奪われた想い故の悲嘆でしょうか >
自身を侵襲する、 一つの、 外敵に抗して。
身体は、 其の全ての機能を、 連動させるから。
自身に巣喰う感冒へ、 全力で、 抵抗する為に。
闘いに不要な身体の動きを、 留めて居るのだ。
其れ故に。
心を鬱ぎ込ませ。
物を、 悲観的に魅せ。
想いを侵食し。
他者への想いを、 奪い去って居るに過ぎないのだ。
けれども。
想いを削られた、 其の存在が。
如何に想おうと。
想いを削られる事無く、 正常に在る筈の、 一方が。
何故に。
想い無き行為を、 出来るのだ。
其れも。
奪われた心が、 創り上げる想いなのか。
体調の悪い俺に、 子守をさせ。
姫は。
喰い入る様に、 画面へと向かう。
伊太利亜代表を応援する為に。
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2006年06月24日(土)
---------- History
2004年06月24日(木) 要らない事実も観るべきですか 2003年06月24日(火) 出来ていますか 2002年06月24日(月) 惑わす力をお持ちですか 2001年06月24日(日) それでも分かってたつもりか
< 触れずに辿り着けるのですか >
音。 画。
一瞬で、 大きな距離を埋める事が可能な、 技術は。
時に。
互いの想い逢いに利用される術と、 成り得るけれど。
其処には。
触覚が、 必須で在った筈なのだ。
至近距離下で、 必ず触れ逢うで在ろう、 其の手を。
想いで包んだ自身の、 其の手に、 置き換える事で。
初めて。
技術を、 想い逢いの場に、 持ち込めた筈なのだ。
けれども。
個別に受容され、 決して交わる事の無い筈の、 感覚を。
想いは、 脳裏に、 創り出して了うのかも知れない。
欠けて居る筈の、 感覚を。
他の感覚から誘発する事で。
想いは。
単独の源から、 複数の源に由来する情報を、 創り上げて了うのかも知れない。
「どうしよう。」 「触ってないのに。」 「声だけでイッちゃった・・・。」
受話器の向こうで。
丘の上の人の、 恍惚の声は。
惑いの声へと遷移した。
---------- References Jun.22 2006, 「満を持した崩壊でしょうか」
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2006年06月23日(金)
---------- History
2005年06月23日(木) 酒を呑む様に成ったのですか 2004年06月23日(水) 未だ隠れ家が在るのですか 2003年06月23日(月) 繋ぎの種が必要ですか
< 満を持した崩壊でしょうか >
眼前に一つ、 基準と成る壁を、 築き。
其の境界を、 頑なに、 護り続ける事。
其の、 自身を律する想いこそが。
想いが、 臨界に達し、 遷移し、 圧潰して終う事から。
逃れる為の、 其の術なのだと。
本能的に、 知って居るのかも知れない。
其れ故に。
壁の上へ、 更に、 一条の有刺鉄線を張り。
自律に加えて、 痛覚でも、 自身を戒めるのだけれど。
抑も。
想いは、 其の痛みを乗り越え。
想いは、 其の壁を形骸化する物に、 他ならないのだ。
「後戻り出来ないね。」 「お泊まりしちゃったら。」
自身を委ねた、 歯止の、 其の壁は。
自身を律する壁の様に、 振る舞うけれど。
其の想いに、 辿り着いた時点で。
「そうかな。」 「もう戻れないんじゃ無いの?」
壁の役目など、 既に、 失って居るんだよ。
きっと。
---------- References Jun.10 2006, 「間合いを謀って居るのでしょうか」
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2006年06月22日(木)
---------- History
2005年06月22日(水) 波乱と感じるべきなのでしょうか 2004年06月22日(火) 相手の笑顔は誰が創るのでしょうか 2003年06月22日(日) 想いを返せぬ時なのでしょうか
< 祈念の紅は消えたのでしょうか >
互いを結う、 其の絆へ、 より強固な耐力を、 加える為に。
互いの間に。
幾つかの決め事を、 時に、 設けるけれど。
其の決め事が、 崩れ落ちる時は。
決め事を、 不要とする迄に。
絆が、 育った時なのだろうか。
其れとも。
絆が裂け始める、 其の時なのだろうか。
節目節目を彩る、 其の紅は。
互いの決まり事で、 在り続けると。
そう、 勘違いして居たのかも知れない。
「記念日の葡萄酒買って来たの?」
「え?」 「あ、忘れてた!」
「本気かよ・・・」
「土曜だから呑もうと。」 「そう思って買ってきたんだけれど・・・」
「良いよ。」 「呑んじゃおうよ。」
呑みたい時に呑めば、 其れで良いのだと。
理解在る振りをして、 口に出した言葉は。
本当は、 自棄に成った言葉だと。
姫には、 通じないのだろうな。
記念日には必ず在った筈の、 紅い葡萄酒が。
食卓から、 初めて消えた。
---------- References Jun.19 2005, 「時のみが知る応えでしょうか」 Sep.07 2004, 「今年も繰り返したのでしょうか」
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2006年06月20日(火)
---------- History
2005年06月20日(月) 愛着の続く場所なのでしょうか 2004年06月20日(日) 彼女の何を知る雄でしょうか 2003年06月20日(金) 受け入れぬ想いを押し付けるのか 2002年06月20日(木) 償うふりが出来ますか
< あなたのお家は何処ですか >
其の血脈が、 在り続けた環境に、 適応して。
遺伝的に組み込まれた、 特殊性なのか。
其れとも。
社会性を獲得する其の時期に、 置かれた環境が、 創り上げた技能なのか。
其の答えは、 分からないけれど。
一般的に解釈された、 其の、 区分に因らず。
気儘に。 自由に。
自身を、 好都合な方向へ導いて居るのだ。
そう、 勘違いして居たのかも知れない。
飄々と、 乗り移った様に見えて。
本当は。
其の床に、 馴染んで居たのだ。
猫は。
人では無く、 矢張り、 家に付くのだ。
嘗て。
姫と、 俺と、 姫の息子と、 共に過ごした、 其の家に。
姫の姿も、 俺の姿も、 無いのだけれど。
息子と共に、 嘗ての住処に戻って来た、 飼い猫は。
封印を解き。
「『ごろん』ってしたんだってよ!」
「飼い猫?」
「息子が電話して来たの。」
「今日が引っ越しだっけ?」
自身の項を、 床に擦り付ける様に。
床へと、 寝転んだ。
---------- References Oct.08 2005, 「住処へ想いが届くでしょうか」 Apr.09 2005, 「憂鬱を緩めて行けるでしょうか」 Mar.19 2005, 「想う相手は離れたのでしょうか」
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2006年06月19日(月)
---------- History
2005年06月19日(日) 時のみが知る応えでしょうか 2004年06月19日(土) 今日は記憶に値する記念日ですか
< 四年目の初心は如何でしょうか >
出逢いの、 其の切っ掛けに相当する、 出来事に。
感謝の想いを、 持続し続ける事は。
確かに。
大切な事に、 違いないかも知れないけれど。
出逢いの、 其の切っ掛けが。
決して、 想い溢れる様な出来事では無く。
まるで、 喜劇の様な、 滑稽な切っ掛けだとしても。
其の滑稽さを、 抱え続けて。
想い続けねば為らぬのだろうか。
互いの。
其の、 初心が。
誇り在る想いでは、 無いのだと。
皮肉にも。
毎年、 確認し続けるのだ。
「ちゃんとイタリアを応援してよ!」
「何故だよ。」
「イタリアが勝ったから。」 「その勢いで逢う約束したんだよ?」
姫の、 誘いの電話が届いてから。
「ちゃんとトッティを応援してよ!」
「何故だよ。」
「イタリアが韓国に負けたから。」 「だからショックで小坊主に乗られたんだよ?」
姫と始まった、 彼の夜から。
四年目の夜が来る。
---------- References Jun.19 2005, 「時のみが知る応えでしょうか」 Jun.19 2004, 「今日は記憶に値する記念日ですか」
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2006年06月18日(日)
---------- History
2005年06月18日(土) 二人で治す事は不可能ですか 2003年06月18日(水) 必要な秘密でしょうか 2001年06月18日(月) 逃げているだけじゃないですか
< 望めぬ両立でしょうか >
自身に宿り在る、 二つの、 其の極性は。
本来は。
密接に、 関連在る筈だけれど。
果たして。
両立し得る、 極性なのだろうか。
其れとも。
飽く迄、 両立は不可能で。
切り替わる様に。
常に、 片方のみが、 姿を曝す物なのだろうか。
きっと、 其の言葉は。
今。
何方の極性に、 重きを、 置いて居るのか。
其の解答を、 暗示して居るのかも知れない。
「小坊主、どうしよう。」
「どうした?」
「生理始まっちゃったみたい。」 「おっぱい出なくなっちゃうなぁ。」
母性と。
雌性と。
姫の意識は。
望む形とは、 違って居るのかな。
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2006年06月15日(木)
---------- History
2005年06月15日(水) 火消しは火を付ける者でしょうか 2004年06月15日(火) 決まり事を一つ減らしましょうか 2003年06月15日(日) 人を舐めてやしませんか
< 減算ばかりでしょうか >
形に過ぎない其の絆に、 期待を、 委ねるよりも。
確かに。
互いの在り方や、 互いの想いの実質を、 重視すべきに。
違いは無いのだけれど。
形が産んだ安定は。
互いの在り方や、 互いの想いの実質に。
決して、 無関係では無い筈なのだ。
粘り強く、 形式を創り上げた故に。
もたらされた筈の、 恩恵は。
其れ程、 僅かな物として、 認識されて居た事に。
止め処無く、 乾いた笑いが零れ落ちる。
「結婚して良い事無かったの?」
「無い。」
姫の即答は。
予想の、 範囲内だけれど。
「一つだけあったよ!」
「一つ?」
「携帯の機種変するのに。」 「小坊主のポイントが使える事!」
熟慮の上の、 其の、 姫の解答は。
何時も。
俺を刻んで。
気力を一つ、 奪って、 消し去って終うね。
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2006年06月13日(火)
---------- History
2005年06月13日(月) 義務化した行為と言うでしょうか 2004年06月13日(日) 別れ話に先手を打てますか 2001年06月13日(水) 振り上げた拳を納められるか
< 間合いを謀って居るのでしょうか >
自身を差配する成分の、 其の一つが。
周期的に、 変動を、 繰り返すのだから。
其の、 波動に呼応する様に。
其の成分に差配される、 自身の姿が、 変化したところで。
何の不思議も無いけれど。
其の変動を、 持ち合わせぬ存在にとっては。
其の波動を、 深から感知する事は。
飽く迄、 困難なのかも知れない。
其れでも。
奇異に映る変動を、 丹念に、 観察して了う因は。
持ち合わせぬ現象への、 好奇心に、 在るのだろうか。
其れとも、 別の理由の画策の為だろうか。
「毎月この時期に絡んでるよね。」
周期性を自覚し、 半ばの反省を届ける文を。
軽く、 受け流しながら。
先の、 月日を捲り。
仮初めの印を、 穿つ。
---------- References Jun.05 2006, 「言葉は飲み込む存在でしょうか」
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2006年06月10日(土)
---------- History
2005年06月10日(金) 選んだ言葉は適切ですか 2004年06月10日(木) 眼前に信は無いのでしょうか 2003年06月10日(火) 変化を付けて罰が当たるか
< 本気で投げる気だったのでしょうか >
自身の、 意識如何に因らず。
他者への依存を必須とする時は、 確かに、 在るのだから。
其の相手へ、 自身を委ねる事が可能か、 否か。
其れを、 探るのだけれど。
其処に信を置く、 其の、 可否を決する要素は。
果たして、 何方に在るのだろうか。
必死に。
封印し続けて居る筈の、 自棄と、 狂気の衝動。
可否を、 決定付けるのだと想い続けた、 其の要素が。
封を、 喰い破って終う。
「如何にでも成れ。」 「勝手にしろ。」
決して、 口にはせぬと。
秘め続けた、 諦めの言葉と。
「巫山戯るな。」
決して、 手を出さぬと。
抑え続けた、 腕力の暴発と。
床に転がり、 見上げる姫の。
怯える瞳が。
抜いては成らぬ刃を、 振り回した、 其の証として。
脳裏に焼き付いた。
何故。
しては為らぬと想う、 行為ばかり。
互いに、 叩き付けて終うのかな。
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2006年06月07日(水)
---------- History
2005年06月07日(火) 痙攣の数が想いの深さでしょうか 2004年06月07日(月) 隣に映るのは嫌いな雄ですか
< 言葉は飲み込む存在でしょうか >
秀でた能力は。
武器として、 自身を支える筈だけれど。
時に、 其の武器に依存する事で。
自身の可塑性を、 奪い去る。
想いを贈る、 其の術として。
本来は、 多種多様な手段を、 許されて居る筈なのに。
其の殆どは。
視覚入力を必須の条件に成立する制約を、 内包して居るのだ。
其れ故に。
物理的な制約は。
互いの術を、 次々と封印し。
文字か、 音声か。
残された手段の、 乏しさと、 其の手段を遣いこなす、 困難に。
天を仰ぎ、 想いを飲み込む事を、 強いるのだろう。
傍に居さえすれば。
手を、 繋いでさえ居れば。
今、 隣で眼を見て居れば。
呼吸や、 体温や、 表情が。
其の飲み込んだ言葉を、 引き出せるのに。
画面に映る文字や、 電波で飛ばされる音声では。
想いの奥深さを。
きっと、 伝えられない。
---------- References May.28 2006, 「汚さずには居られませんか」 May.18 2006, 「何から話せば良いでしょうか」
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2006年06月05日(月)
---------- History
2005年06月05日(日) 中身の無い象徴ですら拒絶ですか 2004年06月05日(土) 別れに値する理由は何れですか 2003年06月05日(木) 母子で表札を架け替えましたか 2002年06月05日(水) 自棄になる必要がありますか
< 毒味役が必要でしょうか >
本来ならば。
想いの多寡が、 其処に、 反映される筈で。
其れ故に。
想いを表する、 一文字と、 想いの対象を表する、 一文字と。
其の、 二文字を含むのだけれど。
内実は。
想いの多寡より。
飽く迄、 都合が、 優先されるのかも知れない。
確かに。
感謝の想いを、 胸に抱きながらも。
其処に、 懐疑的な不純物が含まれる事も。
決して、 否定出来ぬのだ。
「はい。」 「愛・妻・弁当♪」
態とらしく。
始めの二文字を、 強調しながら。
姫は。
「小坊主で。」 「実験してるんだよ♪」
数年後に必要に成る、 娘の弁当作りを。
俺で、 練習し始めた。
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2006年06月03日(土)
---------- History
2005年06月03日(金) 操り人形でしょうか 2004年06月03日(木) 徐々に追い詰めて居ますか 2003年06月03日(火) 女と母とどちらが大切でしょうか 2002年06月03日(月) 心強く想ってもらえますか
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