其の単語を、 封じた理由は。
其の単語の出現を、 逆手に取って。
攻撃に転じる為の、 手段では無い。
其の単語を、 封じた理由は。
相手の振る舞いに、 制約を加えて。
想いを破壊する為の、 手段では無い。
其の単語を、 封じてしまう事は。
飽く迄、 絆を育てる手段の一つで。
そんな決まり事など。
有名無実の存在だと投げ捨てても、 一向に構わないのだ。
互いの想いが育ち、 互いの理解が深まれば。
其の言葉を口にしても。
今なら、 其の背景を読み取る事が、 出来るから。
二人の決め事を、 改める時期が。
そろそろ、 来たのかも知れない。
溜まり澱んだ想いを、 吐き出す為に。
「もう自信が無い!」 「もう無理!」
二人の間が、 裂ける覚悟迄を。
強いてしまうのなら。
「別れを口にしたら。」 「本当に終わってしまうと思った。」
姫は苦痛に喘いで、 随分と葛藤したのだろうな。
---------- References May.13 2004, 「別れ話に先手を打てますか」 Apr.23 2004, 「挫けぬ理由は残る希望故でしょうか」 Mar.18 2004, 「護れぬ約束でしたか」 |