只一言、 言葉を交わせば。
結果的に、 避けられたに違いない。
二人の行為が、 無駄か、 無駄で無いかと問えば。
答えは「無駄」だ。
的確な役割分担を以て、 二人が、 お互いを補い合う関係かと問えば。
答えは「否」だ。
けれども。
想いが、 其処に在るから。
確かな繋がり故に、 産まれた結果論だから。
此の負の結果も。
笑顔の肥やしへと、 成長出来るのだろうか。
記念の日を、 飾り彩る為に。
想い描いた、 其の品と。
想い浮かんだ、 姫の笑顔。
其の笑顔を、 俺は得られなかったけれど。
「これ、お土産。」
「小坊主も買って来たの?」
「俺、二本も呑めないよ?」
「馬鹿じゃないの?」
二本並んだ、 紅い葡萄酒は。
二つ並んだ、 お互いの想いは。
想いも掛けない姫の笑顔を、 創り上げてくれる。
---------- References Jun.19 2004, 「今日は記憶に値する記念日ですか」 |