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JIROの独断的日記
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2005年02月28日(月) Top of the world(カーペンターズ)を聴くと、泣けるのです。

◆まるっきり、書くタイミングを逃したが、2月4日はカレン・カーペンターの命日でした。

 2月4日に書こうと思っていたのですが、当日、「国内初の変異性クロイツフェル・ヤコブ病を確認」というニュースが出て、書き損ねて、書こう書こうとしている間に、月末になってしましました。

 今の若い方も結構、カーペンターズの歌を知っているのですね。私は正直に言うとそれほど知らないのです。

しかし、"Top of the world"の美しいカレンカーペンターの歌声を聞いていると泣けてきます。


◆今頃になって一昨年の冬のドラマ、「ビギナー」を見ているのです。

 

 なぜ、急にカーペンターズを書くのかというと、一昨年の10-12月期の所謂「月9」で「ビギナー」という、司法修習生を扱ったドラマを、フジテレビが放送していました。

 そのエンディングが、カーペンターズの"Top of the World"だったのです。

このドラマが放送されていた時期は、息子が中学受験のために必死に勉強していたので、親父の私だけがテレビドラマを見て遊んでいるというのも、気が引けましてね。見なかったのですが、最近少し落ち着いたので、DVDで見ているのです。

ドラマは非常に良くできています。殆ど画期的です。

 完全にセリフで見せる芝居、セリフ劇なのですね。舞台に近い。

 内容もかなり専門的なのに、よく芝居にしたと思います。脚本は水橋文美江さんです。

 派手な大ヒットドラマにはならないけれど、昔から、しみじみとしたシナリオを書く人だと思います。


◆カレンカーペンターの死、

 

 話が逸れました。

カレンカーペンターの歌声というのは、完全に独自の世界で、私が普段聴いているクラシック音楽とは別だけれども、芸術の域に達しつつあります。

あれほど、明るく、優しく、聴く人の心を慰める歌を歌っているけれども、カレン自身の人生は決して幸せではありませんでした。



カレン・カーペンターは1983年2月4日にわずか、32歳で亡くなりましたが、死因(直接の死因は心不全か何かでしょうが)は、拒食症でした。

 日本で、拒食症(今では、過食なども含めて摂食障害といいます)という病気が知られるようになったのは、カレンの死が非常にショッキングだったからです。


◆母の愛情を渇望した、カレン・カーペンター。

 

 拒食症になるのは、ダイエットの失敗だと思っている人が多いでしょうし、実際、そのようなケースもあります。

 しかし、かなりの場合、拒食症には家族の問題が関係しています。

 カレンの場合は、子供の頃からずっと、母親が、本当は自分を愛していない、という葛藤に苦しみ続けました。

 コンサートの映像などを見ると、とてもそのような悩みを抱えている人には見えませんが、人はそれほど簡単に見た目だけでは分からないものなのです。

 カレンの母親は、どうしたことか、カレンの兄、リチャードを偏愛し、カレンには冷たく当たりました。もう少し複雑な事情があります。

それは、カレン・カーペンター―栄光と悲劇の物語という本に詳しく書かれています。

これ、はっきり書いておきますが、読了するのが辛いですよ。抑うつ状態の方は読まない方がよいと思います。

 少しだけ、書きます。カレンは衰弱してゆく中でも母親の愛情を渇望していました。


「私のママになってよ」


 というカレンの言葉を読むと、打ちのめされます。

悲しいことに、彼女の悲痛な願いは最後まで、叶えられなかったように思います。


◆辛い人生を送っている人が、これほど明るい歌を歌えるという奇跡と悲劇。

 "Top of the World"はカントリー・ポップス調の、しかし、決して軽薄ではなく、雲ひとつなく澄んだ青空を想起させる、聴くと心が洗われる歌ですね。ここで描かれているのは、理想の彼と出会って、幸せの絶頂、まさに「世界の頂点にいる気分」の女の子の気持ちです。

1番だけ、英語と日本語で書いてみます。

Such a feelin's comin' over me

There is wonder in most everything I see

Not a cloud in the sky

Got the sun in my eyes

And I won't be surprised if it's a dream

Everything I want the world to be

Is now coming true especially for me

And the reason is clear

It's because you are here

You're the nearest thing to heaven that I've seen




(*) I'm on the top of the world lookin' down on creation

And the only explanation I can find

Is the love that I've found ever since you've been around

Your love's put me at the top of the world



なんて素敵な気分なのかしら 見るものすべてが驚きよ

大空には雲ひとつなく 目にはお日さまが映るだけ

これが夢でも ぜんぜん驚かないわ

私が望んだものが全部

今 特別に叶えられようとしている

理由はカンタン

それは あなたがここにいるから

あなたは私が知る中で 最高に天国みたいな人



私は今 世界のてっぺんから 下界の創造物を見下ろしている

その理由はただ一つ あなたと出逢って知った愛のせい

あなたの愛が私を

世界の頂上に舞い上がらせたの



日本語にしてしまうと、ちょっと書き写すのが恥ずかしいぐらいです。

しかし、だからこそ、悲しい。

この歌は聴く人を幸せな気分にします。「心が洗われたような気持ち」というのは、この歌を聴いた後の、あの気持ちを云うのでしょう。

残念なことに、カレンカーペンターは、現実の人生では、この歌で描かれたような幸福を味わったことがなかった訳ですね。

ずーっと、彼氏どころじゃない。母親に愛されたいと願っていたのですね。それを考えると胸が張り裂けそうです。


◆モーツァルトもこういう人だったのです。

 モーツァルトの音楽は圧倒的に長調が多いのです。彼の作品に駄作はありません。

 人類史上、唯一の本当の天才だと思います。しかし、モーツァルトは事情は違うけれども、やはり私生活では不幸な人でした。

彼が死ぬ2ヶ月ほど前に書いた「クラリネット協奏曲」という美しい曲があります。

 これを書いたとき、モーツァルトは自分に死が迫っていることを知っていました。

 それでも、この音楽は、イ長調で書かれています。1楽章は天衣無縫。第2楽章は私はこういうのを「天上の調べ」というのだとおもいます。終楽章のロンドも、あくまで、突き抜けるようにさわやかです。

ところが、感受性に富んだ人が聴くと、違うのです。

 吉田秀和という希代の音楽評論家は「この曲では、音楽の天才が、音楽と人生に別れを告げているのが聞こえる」と書いています。

歴史的経緯を知っているから、そう書いているわけではありません。

 音楽を創ったり、演奏するのには才能が必要ですが、「音楽を聴く才能」も間違いなく存在します。

吉田秀和さんというのは、そういう感受性がずば抜けている人です。だから、この人はモーツァルトの「クラリネット協奏曲」に、本当にそのような悲しさを感じるのだと思います。


◆悲しいのに明るく去っていった人たち

 

 私たちは、他人から、演歌の歌詞のように、「私は、辛いです、悲しいです。苦労しているのです。」と云われると、「おまえさんだけじゃないよ」と、却って意地悪な気持ちになります。

しかし、本当はもの凄く辛いのに、あくまでも明るさを貫かれると、逆に悲しくなります。それが彼らの意図ではなくても、です。

 モーツァルトやカレン・カーペンターは最後まで、明るく、他人を幸福にする音楽を書き、歌を歌いました。偉大だと思います。

 けれども、私はどうしても彼らの胸中を思って、胸が痛みます。

 だから、本当は、こちらが泣いてしまっては彼らに悪いのだけれども、"Top of the World"とモーツァルトのクラリネット協奏曲を聴くたびに、私は、どうしても泣けてしまいます。


2004年02月28日(土) 「<訃報>網野善彦さん76歳=元神奈川大教授、歴史研究に影響」私にとっては、「網野さんのおじさん」なんですよ。
2003年02月28日(金) ブッシュ、フセイン、金正日、ビンラディン、シャロンがいなければ、世界はかなり平和になるだろう。

2005年02月27日(日) 堀江氏は新しいメディアの使命などということは、全く考えていないことが「江川紹子ジャーナル」で確認された

◆江川紹子さんのblogは大変、興味深い。

江川紹子さんときて、ピンとこないような人は、駄目。

オウム真理教に世間の関心が向くようになり、その詳細まで知ることができるのは、この女性の執念の取材のおかげである。

江川さんが住んでいるマンションに、郵便受けから、何かガスを発するビンが投げ込まれたこともあり、勿論オウムの仕業だったのだが、要するに、江川さんには生命の危険すらあったのだ。
 彼女はそれでもひるまず、真実を追究し、それでありながら、感情に身を任せて激昂することも無く、ひたすら客観的な報道を実践した。

 この人は、日本有数の優秀なジャーナリストである。

最近まで知らなかったが、その江川紹子さんのWebサイトがある。

 「江川紹子ジャーナル」というのだが、リンクを貼っていいか分からないので、検索してください。簡単に見つかります。


◆江川紹子さんが2月10日に堀江貴文氏にインタビューしている。

 

 その江川さんが、今、日本中で一番話題に上っている個人ではないだろうか。あの堀江氏にインタビューした記録がそのまま「江川紹子ジャーナル」に載っている。

結論から述べる。

 堀江氏にマスメディアの経営を任せるべきではない。


◆素人に記事を書かせて、Webに掲載し、アクセス数が多い記事だけ、新聞にするのだそうだ。

 

すでに、ライブドア・ニュースのページを見ると(PJニュース)という部分がある。

 PJとは「パブリックジャーナリスト」だそうで、聞こえが良いが、要するに、取材とか新聞記事を書く訓練を受けたことがない、一般市民、素人である。

江川紹子さんが、堀江氏に真意をただしたところ、将来的にはこれが、ライブドアが発信するニュースの軸になるらしい。

そして、この「素人が書いた記事」の中で、アクセス数の多い順番から、紙の新聞に載せるのだそうだ。

 次の一言が、すべてを物語っている。


「人気がなければ消えていく、人気が上がれば大きく扱われる。完全に市場原理。我々は、操作をせずに、読み手と書き手をマッチングさせるだけ」


◆「何を伝えるべきか」という考え方は、メディアの「思い上がり」なのだと、堀江氏は云う。

 

 堀江氏によると、「報道の使命」なんてものはメディアの思い上がりで、ユーザーの関心の高いものだけが、新聞への掲載の基準となるのだそうだ。

 きっと、毎日、芸能、スポーツ、せいぜい株価だけが記事になるね。



 堀江氏の考え方にのっとってマスメディアを運営したら、どういうことになるか。

きっと、イラクで戦争があり、まだ武力衝突が続いていることも、アメリカの大統領が誰なのかということも、国民は知らない、という世の中になるだろう。

憲法が改正されて、徴兵制が始まっても、政治に関心がある人はすくないから、記事にならない。したがって、何も分からない。そのうち、日本の総理大臣が交替しても、誰も知らないということになるだろう。

今なら、きっと、「あびる優」の取り調べ状況などが毎日の新聞のトップ記事になるのだろう。


◆大衆が興味が無くても伝えなければならないことがある。

 

 一般市民は、政治なんか、興味がないから切り捨てる、と、堀江氏はいうのだが、伝えれば興味を持つ人がいるかもしれないのに、伝えなければ、興味のもちようがないではないか。

さらに、環境問題など、永久に記事にならないだろう。

 私が何回も書いている地球温暖化、その対策の一つとしての京都議定書に関する情報など、人類の存亡に関わることなのに、堀江氏の方針によれば、大多数の国民はそんなこと、関心がないから、切り捨てるのだろう。

 環境問題が切り捨てて良い問題だ、という考え方には、私は、絶対賛成出来ない。


◆使命感の無い人間にマスコミを任せることは危険である。

 このように、ちょっと考えればわかるとおり、堀江方式で、「アクセス数の多い情報だけを大きく取り上げる」、報道は、マスコミの本来的な使命を完全に放棄している。

 ニッポン放送の株の買い方に問題があったかどうか、というのは、テクニカル(技術的)な問題である。

 より大きな問題は、堀江氏の思想が、マスコミの本質から逸脱している、、という事実なのだ。

  以上の理由により、私は、堀江貴文氏は、マスコミに進出するべきではない。と考える。


2003年02月27日(木) やってみせ,言ってきかせて,させてみせ,ほめてやらねば,人は動かじ。 (山本五十六)

2005年02月26日(土) 「予算案3月2日に衆院通過へ」 定率減税縮小は、増税だが、自民党の公約には増税するとは書いていなかった。

◆参考:「定率減税」とは何か。

1999年から実施し、現在も実施している減税措置のこと。所得税、個人住民税、法人税、法人事業税で実施している。個人の減税規模は4.1兆円。具体的には、所得税・住民税を合わせた最高税率65%を50%に軽減。定率減税として、所得税は本来の税額の20%(最高25万円)、住民税は本来の税額の15%(最高4万円)を減税。年齢16歳以上23歳未満の特定扶養親族の控除額を所得税は5万円、住民税は2万円アップしている。


◆記事1:予算案3月2日に衆院通過へ、年度内成立が確実に

 

 自民、民主両党は24日、2005年度予算案を3月2日に衆院本会議で採決し参院に送付することで合意した。

 これにより予算案の年度内成立が確実となった。自民党の小坂憲次国会対策副委員長と民主党の高木義明国会対策委員長代理が24日、国会内で会談して決めた。

 憲法は、予算案が衆院から送付後30日以内に参院が議決しない場合、衆院の議決が国会の議決となると定めている。3月2日に衆院を通過した場合、予算案は4月1日午前零時に自然成立する。与党側は3月25日に開幕する愛・地球博(愛知万博)の前の成立を目指している。

 また、自民、民主両党は、野党が慎重審議を求めていた、所得税などの定率減税縮減に関する税制関連法案について<1>所得税法等改正案は予算案と同時に衆院本会議で採決する<2>地方税法等改正案は予算案と切り離して審議し、3月8日に衆院本会議で採決する――ことなどで合意した。これにより、23日に民主党が審議を欠席した財務金融委員会は正常化する。 (読売新聞) - 2月24日21時18分更新


◆記事2:定率減税縮小、景気に懸念 05年度予算案の公聴会

 

 衆院予算委員会が23日開いた公聴会で、暮らしと経済研究室の山家悠紀夫・元神戸大大学院教授は、定率減税や住宅ローン減税の縮小は家計を圧迫し景気を悪化させる懸念があると指摘し、「財政再建は必要だが、タイミングと方法を間違ってはいけない」と警鐘を鳴らした。

 山家氏は、現在の日本経済は米国や中国への輸出に頼る危うい基盤の上にあるとする一方、最近の景気回復は企業業績の急上昇に依存していると強調。ただ、民間企業が稼いだ利益は「企業の中にとどまっており、家計まで行っていない」と説明し「景気が回復しても家計は必ずしも良くなっていない」と現状を分析した。(共同通信)


◆コメント:わずか半年前に参院選があったのを覚えていますか?
 

 直近の国政選挙は、昨年7月11日の投票が行われた、参議院議員選挙です。

このとき、自民党はいずれにせよ、大きく議席を失ったのですが、今はそれは問題ではありません。

参議院議員選挙の時に自由民主党、公明党が配ったパンフレット、マニフェストがありますが、これのどこを見ても、増税をするとは書いていないのです。

記事1に書いてある2005年度予算案には、「定率減税」を半分にすることがもりこまれています。「定率減税とはなにか」は冒頭の「参考」を読んでください。


◆定率減税の縮小とは、実質「増税」ですよ。

 あまりにも長く不況が続くので、個人消費を増やそうというもくろみで、1999年から、所得税と住民税は減額してあるのです。

 ところが、消費は増えない。従って税収が不足して、日本国の借金は700兆円もある。これを返す財源がないから、減税を止めようという法案が3月2日に通ってしまいそうなのです。実質的に増税になります。


◆定率減税見直しの議論は、参議院選挙の前からあったのに、選挙期間中、自民党は全くそのことに触れなかった。

 

 定率減税を徐々に減らしていこう、という話は検索をしてみると分かりますが、参議院選挙の前から、自民党の中にあった。

しかし、選挙の時に、自民党はひとこともそんなことは云わなかったのです。

 増税などという重要な政策については当然それを明らかにして、国民の判断を仰ぐべきだったのです。

ところが、実際には、選挙が終わった後、にわかにこの話が具体化してきました。勿論、自民党が中心です。で、ついにそれが現実となりつつある。

定率減税の減税額は一挙に半分になります。来年には廃止しようといいます。増税です。

 このような大事なことを自民党は選挙中、隠しておいて、選挙が終わったら、勝手に決めてしまった。

 こういうのを詐欺というのではないでしょうか。


◆消費税率引き上げの時には、自民党はそれを公言していた。それが、本来のあり方。

 1996年10月の衆議院議員選挙の前には、消費税率を3%から5%に引き上げるべきかどうか、大変な議論があったのです。

 但しこのときには、自民党は「消費税を上げる」と選挙期間中に公言して、それで、勝って、実際に引き上げられたのです。

 政策としてどうだったかは別として、選挙の戦い方としては、フェアです。


◆それにひきかえ、今回は、詐欺だ。

 

 96年10月の衆院選の時に引き替え、昨年7月の参院選のやり方はアンフェアです。もっと酷く云えば、詐欺です。

参院選直前に年金問題や自衛隊のイラク派遣、多国籍軍参加に関して小泉首相の説明が不十分だったので、自民党は大きく議席数を減らしました。

自民党はただでさえ情勢が不利なのに、増税のことなど持ち出したら、致命的だと思って何も云わなかった。

 もし、云っていれば、国民の判断は違っていたでしょう。いくら不利だとはいえ、それが正しい政策だと思っていたのであれば、公約に含めておくべきでした。

 増税などという重大な政策変更だからこそ、はっきりさせておかなければならなかった。


◆今、増税なんかしたら、どうなることやら。

 

 この前から、何度も書いているけれど、不況は続いている。

 先週金曜日に発表された東京都区部の消費者物価指数は、前年同月比0.5%マイナスです。前年同月比マイナスは5年5ヶ月も続いているのです。

 記事2で、専門家が述べているとおり、消費がまだ回復していない現状において、実質増税となる定額減税を減らす(減税を減らす=増税です)ことは、大変危険です。可処分所得が減るのですから、家計の消費は一層抑制され、デフレ不況を長引かせることになるでしょう。


◆新聞は何をおとなしく静観しているのか。

 

 記事1じゃ、何のことか、普段から関心のない人には、わからない。

 2005年度予算案が通過するということは、定額減税縮減法案も含まれているのですから、「これは、増税だ。公約になかったことを勝手に実行するな。こともあろうに、野党・民主党はこの詐欺に賛成するという。けしからん。」と批判するべきなのです。それをしない。

だから、私が書いたのです。


2003年02月26日(水) 桶川ストーカー殺人 さいたま地裁の判決はおかしい。

2005年02月25日(金) 「ベニスの愛/リコーダー名曲集」 「うわっ!リコーダーって、こんなにいい音がするのか」と思いますよ。

◆バロック時代、フルートとは、リコーダーのことでした。

 

リコーダーは日本への導入のされ方が不幸でした。

小学校中学校の音楽の授業で教わったでしょうが、教える音楽の先生はピアノは弾けるけれど、管楽器のことなどわからないで教えていたのです。

管楽器の演奏では、ブレス(呼吸法)とタンギング(舌突き)という基本が出来ていないと、まともな音がしないのです。

 しかし、音楽の先生はそんなことを全く知らないままデタラメを教えてしまいました。

このため、皆、デタラメの吹き方を覚えてしまい、「オモチャ楽器」という印象が植え付けられてしまいました。

 しかし、リコーダーは、本来そういうものではありません。

バッハの時代にフルートといえば、リコーダーのことでした。

彼の人気のある曲にブランデンブルグ協奏曲という「シリーズ」があります。全部で6曲ありますが、この中で「2番」と「4番」では、リコーダはソロ楽器として扱われています。優れた奏者が演奏すれば、れっきとした芸術的な音楽を奏でる楽器です。


◆ミカラ・ペトリという天才的リコーダー奏者の美しく、また、楽しい音楽のCDがあります。

 

 いま、ちょっとネットで調べたら、私が書こうとしていたのと同じことを、皆、書いているので、可笑しかったです。

つまりですね。ペトリは、神様がリコーダーという、すっかりマイナーになってしまった楽器のすばらしさを世界に知らせるために、この世に遣わされた人に違いない、と、いうことです。この楽器が好きな人なら誰でもそう信じたくなります。紛れもなく天才です。デンマーク生まれの女性奏者です。


ベニスの愛/リコーダー名曲集というCDには、リコーダーオリジナルの曲より編曲ものが多く録れてありますが、これぐらい上手く吹かれると、もうこれがオリジナルと云っていいのではないか、と云いたくなります。


表題になっている「ベニスの愛」という曲は、同名の映画で使われ、すっかり有名になった、バロック時代、ベニスの作曲家、マルチェルロの「オーボエ協奏曲」が原曲なのですが、それをペトリはソプラノリコーダーで吹いています。

  プロのリコーダーをお聴きになったことが無い方は、 多分、この音楽が小学校で習った「縦笛」と同じ楽器で演奏されていることが、俄には信じられないだろうと思います。


美しく、柔らかく、優しい音です。人の魂を慰める音です。

3曲目にバッハの「シチリアーノ」というという、もともとはト短調のフルートソナタの第2楽章なのですが、あまりに美しいので、いろいろな楽器で演奏される曲が入っています。

 この曲はリコーダーにぴったりです。泣けますよ。

 別に泣かなくてもいいですけど、かなり多くの方は、背筋がぞくぞくっとして、何回も続けて聴きたくなると思います。


◆吹こうと思えば吹けますよ。バッハ。

この、バッハの「シチリアーノ」ぐらいなら、今から練習してもふけるようになりますよ。

 リコーダーは本来木製ですが、本当の木製の楽器は素人には選ぶのが難しいし、手入れをきちんとしないと、気温と湿度の変化が激しい日本では、ヒビが入ることもあるので、ヤマハかゼンオンあたりのプラスチックの楽器(2500円ぐらい)で十分です。

全音ブレッサンっていう楽器は、なかなか、良く通る、しかも柔らかい、いい音をしています。

 別に、これだけが名器というわけではないですが。あとは練習あるのみ、です。

まあ、吹くかどうかは別として、このCDをお聴きになると、皆さん、リコーダーの表現力の大きさに、驚かれることでしょう。


2003年02月25日(火) 北朝鮮がミサイルを発射したとか、大事なときは内閣総理大臣がテレビに向かって直接国民に説明したら?

2005年02月24日(木) 「約3万年前の細菌が復活 アラスカの永久凍土で発見」 地球温暖化で永久凍土はどんどん、溶けているのです。

◆記事:約3万年前の細菌が復活 アラスカの永久凍土で発見

 

 【ヒューストン23日共同】米アラスカの永久凍土の中で約3万2000年間生き続けていたとみられる微生物を米航空宇宙局(NASA)マーシャル宇宙飛行センターの研究者が発見、新種の細菌と認定された。同センターが23日発表した。

 凍土中では“冬眠状態”だったとみられ、顕微鏡で観察中に動き始めたという。研究者は「こうした過酷な環境で生き延びられる生物は、火星の氷の中でも見つかる可能性がある」としている。(共同通信) - 2月24日11時43分更新


◆コメント:人類が知らない、細菌やウィルスが、氷河や永久凍土に閉じこめられている。

 

 2年近く前に地球温暖化とSARSと題する一文をものした。

地球温暖化により、未知の細菌やウイルスが、人類の経験したことがない感染症を引き起こすかもしれぬ、もしかしたら、SARSもそれではないか、と思ったのである。

 SARSがどこから来たのかは分からないが、今日の記事を読んでいただくと、「新種伝染病大流行の恐怖」が、あながち杞憂とも言い切れないことが、おわかり頂けるのではないだろうか。


◆グリーンランドの氷河では14万年前のウイルスが氷の中でまだ生きていた。

 

地球温暖化の研究に携わっている専門家によると、北極、南極、グリーンランドの氷はかつてない早さで溶け続けている。

グリーンランドの氷河は40年前に比べ、地球温暖化の結果、約40%も薄くなっている。

 シベリアでは、氷河の中で完全な形を保ったままの、なんと、2万3前年前のマンモスが姿を現して、学者のみならず、世界を驚かせたことがある。

マンモスならいいが、氷河や永久凍土(シベリアなどでは大部分を占める、一年中凍ったままの地面の層)の中には、記事にあるとおり、何万年も前の、人類がまだ知らない細菌やウィルスが、閉じこめられている。


グリーンランドの氷河を研究していた、米国の大学の合同チームが、あるとき、14万年前の氷層から、掘り出した氷の中にウィルスを発見した。そのウイルスは発見された時点で、植物に感染する能力をもっていたというから、驚く。

いいですか?今日の記事にあるのは、3万2千年前の細菌。グリーンランドで発見されたのは14万年前のウィルスです。


◆未知の伝染病が世界中に蔓延する可能性がある。

 私が勝手に扇情的な言葉を連ねているわけではない。

 れっきとした専門家の意見なのだ。

グリーンランドを調査した学者たちや、ウイルス学者は、何百万年も氷の中に閉じこめられていた、我々が知らない(したがって、どんな抗生物質や、抗ウイルス薬や、ワクチンも役に立たない)細菌やウイルスが、地球温暖化の影響で氷が溶けることによって海中や空気中に拡散し、予防も治療も出来ない伝染病が世界に蔓延する可能性は、否定できないという。

あたかも中世にヨーロッパの人口を半減させたという、ペストのようではないか。


◆京都議定書では間に合わない。

東京のかなりの地域に毎週木曜日に配られる、「サンケイ・リビング」という奥様向けの無料のタウン誌(タブロイド紙)がある。

 今日、その紙面に石原慎太郎東京都知事が登場して、環境問題を語っている。

恐ろしいがその一部を引用させていただく。


少し前、ある出版社が内外の専門家に、「人間が生存できる場所としての地球はあと何年持つのか」、という質問をしたら、大多数は「100年は持たないと思う。80年前後でしょう」という答えだった。

私は、過去に何度も地球環境概況2000という、国連環境計画の報告書が「地球温暖化を防ぐのは、恐らく手遅れ」と結論していることを述べた。それは、つまり人類は滅亡することを意味する、とも書いた。やはり、あまり間違っていないようだ。無念である。


2004年02月24日(火) 「ヤフーBB、470万人分情報流出…恐喝未遂で男逮捕」ソフトバンクは事の重大さが分かっていない。
2003年02月24日(月) 小泉政権は、どうして国民に何の説明もせずに、アメリカ支持を表明するんだ?

2005年02月23日(水) 「特ダネは、やはり気持ちいい。」 (テレビ朝日のメルマガ) 他人の不幸で食っている人々。

◆テレビ朝日報道局のメールマガジン「報道ブーメラン」より。

「特ダネは、やはり気持ちいい。昼ニュースのデスクが本業だが、22、23日の昼のANNニュースはともにトップ項目は特ダネだった。「NHK職員が痴漢で逮捕」と「陶芸窯で遺体を焼いた事件に関係した男が拘置所で死亡」だ。現場記者の努力が実を結んだ瞬間。その時間を共有できたことに喜びを感じる。中立、公正は当然だが、躍動感あるニュースを発信できるようこれからも精進したい。」


◆コメント:気持ちいい・・・ですか。他人の不幸がそんなに嬉しいですか。

 

マスコミの現場の人間の言葉を読みたくて、いくつか、メルマガを購読している。

 ブンヤ(マスコミ)というのは、こういうものだ。と分かってはいたものの、こういうことを何の疑いも躊躇いもなく書いてしまう人たちの神経は、やはり、常人(少なくとも私)とはだいぶ違う。

嫌だなあ、とおもうのは、マスコミ(報道)の人間というのは、世の中の不幸な出来事がメシの種なのだ、という、どうしようもない現実である。

 特に社会部がその本質から、「事件・事故」を期待する人々になってしまう。


上の例で云えば、NHKの職員が痴漢をした。痴漢をした本人は悪いに決まっている。

 しかし、本件に限らず、痴漢で捕まる人間がいる場合、被疑者に家族がいたとしたら、地獄だ。

 妻は、「痴漢の妻」として、他の奥さん達の井戸端会議の格好の標的となる。社宅にでも住んでいたら、針のむしろだろう。

子供はもっと可哀想だ。「痴漢の子供」としていじめられるだろう。そういうこと、想像しませんか?

痴漢は、繰り返すが、もちろん、被疑者が悪いのだが、このような「事件」は、無かった方が良かったに決まっているではないか?

「事件」がなければ、不幸な人が生まれなくて済んだ(うっかり、NHK職員の有罪が確定したかのように書いてしまったが、 云うまでもなく、当のNHK職員はまだ被疑者であり、有罪の判決が確定するまでは、「無罪」が推定されなければならないことを、忘れてはならぬ)。

ところが、テレビ朝日のこの「デスク」らしき人物は喜んでいる。

 「他人が不幸になることをいち早く世間に言いふらすことができたこと」を、喜んでいる。

悲しい。

ついでに嫌味を言わせてもらうが、性犯罪に関して云えば、テレビ朝日には数年前、連続レイプ魔がいた。

 痴漢どころではない。ニュースになったときには懲戒免職になっていたが、犯行時はテレ朝の社員だったはずだ

 だから、テレ朝は、あまり偉そうなことは云えないと思うのだが。
なぜ、この「デスク」が喜んでいるかというと、絶対、彼らは認めないだろうが、民放の報道局というのは、NHKにたいしてコンプレックスをもっているからである。それは、我々の想像を遙かに超えている。

しかし、「気持ちいい」は言い過ぎだ。

 「陶芸窯で死体が焼かれた」事件だって、「そんなことは起きなかったほうが良いに決まっている」、という、あまりにも当たり前の感覚を忘れているところが怖い。


「躍動感のあるニュース」ねえ。

私はもう、うんざりだ。こんなニュースが無くなるのが、世の中の理想ではないのか?(現実の世界から、一切の事件が無くなることなど、永久にないのは、私は百も承知である。それでも「理想」を書いているのだ。念のため書き添える。)

毎日毎日、人殺しがある。

 性犯罪がある。 

 事故で人が死ぬ。

 有価証券報告書虚偽記載で検察に取り調べを受けていた人物が自殺する。

こんなことは、すべて「無いにこしたことはない」ではないか。

デスクには、こう、書いて欲しかった。

「このような、悲惨な事件を伝えなくても済む世の中がくることを、たとえ、無理だと分かっていても、祈る」と。


2004年02月23日(月) 「安部被告心身喪失で審理終結…薬害エイズ」原告の無念さを思うと気の毒
2003年02月23日(日) 新保守主義者「ネオコン」がアメリカを牛耳り、世界を牛耳ろうとしている。今日、勉強した事。

2005年02月22日(火) 1.イラクどこ? 大学生4割誤答=米国も3%、北朝鮮1割− 2.逃げる警官「みっともない」首相が公安委員長をしっ責

◆記事:イラクどこ?大学生4割誤答=米国も3%、北朝鮮1割−日本地理学会調査

 

 高校で地理を学習した大学生でも4割がイラクがどこにあるかを知らないことが22日、日本地理学会の調査で分かった。

米国の位置を知らない大学生も3%、北朝鮮を間違えた大学生も1割いた。同学会地理教育専門委員会の滝沢由美子委員長は「高校で半数の生徒が地理を学ばない現在の教育課程では、正しい世界認識は育たない」として、地理教育の充実を訴えている。(時事通信) - 2月22日19時1分更新


◆コメント:博学な人とは、「すぐに調べる習慣」を身につけている人だ。
 

 「君、博学だねえ」という日本語を20年ぐらい聞いていない。「博学だ」とは「物知りだ」とほぼ同義である。

替わりに「雑学」という日本語が出来た。雑学の本とか、Webサイト、メールマガジンは、大抵人気がある。しかし、私は「雑学」という言葉はどうも嫌いだ。

「Za」の音が、如何にも「雑」な「学問」(知識)という印象を強めている。尤も、最近は「トリビア」というのだね。


 それは、さておき、世の中には、驚くほど博学な人がいるものだが、彼らに共通するのは、何でも、ふと疑問が生じたときに調べる手間を惜しまない、ということ。また、多くのひとは暇なときに辞書・辞典を「読んで」いること、である。

故・司馬遼太郎氏は、作家になる前は新聞記者だったが、毎日百科事典を1ページずつ破いて持ち歩き、暗記していたという。

 無論、誰にでも出来ることではないが、辞書・辞典・年表、それから、今日の話題に関して云えば地図を手の届くところにおいておく(今ならPCにインストールすれば、場所を取らない。実に有り難い)のは大変良い習慣である。

そして、せっかく皆、PCを持っていて、ネットから様々なソフトウェアが入手出来るのだから、有効に利用すればよい。


◆北朝鮮、アメリカ、イラクの位置が分かる人も・・・。

 このニュース、皆、あまり笑えないのではないか。

 北朝鮮とアメリカとイラクはさすがに常識としてもですよ。 たとえば、旧ソ連から独立した、タジキスタン、キルギス、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、を世界地図の白地図上で正確に当てることが出来るだろうか?

また、カスピ海西岸もややこしい。グルジア、アルメニア、アゼルバイジャン、がどういう位置関係か分からない人の方が多いだろう。

アフリカ大陸に至ってはもっとわからん。

シエラレオネ、ギニア、マリ、ニジェール、チャド、スーダン、ナイジェリア・・・。これは、ほんの一部だが、どこにあるか、見当も付かないでしょう。

 受験でも、多くの人は日本史か世界史を選択したのではないですか?そもそも地理が選択肢に無い場合も多い。だから、地理は皆弱いんだよね。

多分、国会議員のセンセー達に問題を出して、答えてもらったら、面白いことになると思いますね。もっと楽しみなのはブッシュ大統領閣下ですね。あの人、「日本は南半球にある」などと本気で信じていても不思議ではない。


◆いいソフトがあるのです。

 

 今日の記事を読んでから探したのではない。

以前から知ってものだが、国名クイズ DoKoDa World という有り難い、フリーソフトがある。

白地図になっていて、クリックすると国名が表示される。

370KBぐらい(解凍前)の小さいソフト、動作も極めて軽く、レジストリはいじらないから、気楽である。ところが、非常に便利なのだ。

暇なときにゲームのつもりでやっていると、結構覚える。

こういう便利なものを無償で提供してくださる方がいらっしゃるというのは、実にありがたいことだ。  ちなみに、このソフトの日本地図版もある。大人はさすがにあまり要らないと思うが小学生ぐらいのお子さんには、良いかもしれない。


◆記事2:逃げる警官「みっともない」首相が公安委員長をしっ責

 

 小泉首相は22日の閣議後の閣僚懇談会で、路上でバットを手にした男に警官が追いかけられて逃げる場面がテレビで報じられたことについて、「あれはみっともない。しっかりしてほしい」と村田国家公安委員長をしっ責した。

 男は19日午前、東京都港区台場の路上で運転していた車を壁にぶつけた後、車内でバットを振り回して暴れた。警官が駆けつけたが、車を降りた男に追いかけられて逃げ、この場面がテレビで放映された。男はその後、キーを付けたままとめてあったパトカーに乗り込み、窃盗未遂の現行犯で逮捕された。

 首相は「警察官は犯人を取り押さえるためにいるので、それが逃げるとは何事か。よく状況を精査して注意するように」などと指示した。

(読売新聞) - 2月22日14時19分更新


◆コメント:総理、警官の「みっともない話」、他にも沢山あるのですが・・・。
 

小泉首相の云っていることは、尤もですが、指導者たる者、一貫性がなければいけません。

 警官の不祥事はざっと拾っただけでも、去年の5月からこれだけあります。これらに対して、首相は何も云っていない。


警察官・司法関係者の不祥事一覧


  • 巡査長が同僚の3万円盗む 仙台中央署の机から(共同通信) (4日18時29分)

  • 紛失や不倫などで処分49人 大阪府警、懲戒6人は発表せず(共同通信) (1月31日19時38分)

  • 広島中央署、110番を放置 当直者を処分 - 中国新聞 (1月26日18時10分)

  • 捜査費領収書また黒塗り 愛媛県警大洲署の特別監査(共同通信) (1月25日19時21分)

  • 釧路署副署長がゲーム 男児転落事故の情報収集中(共同通信) (1月25日0時58分)

  • 警視庁の巡査長を懲戒免 借金返済に困りひったくり(共同通信) (1月24日18時13分)

  • 現職告発、強まる追及 不正否定続ける愛媛県警(共同通信) (1月23日16時16分

  • 警察不正経理で内部告発する巡査部長(時事通信) (1月20日23時3分)

  • 大阪府警巡査長を逮捕 同僚宅で窃盗未遂(共同通信) (1月5日12時4分)

  • セクハラなどで25人懲戒 鹿児島県警、過去3年で(共同通信) (12月30日16時31分)

  • 現職幹部の百数十人処分へ 裏金問題で福岡県警(共同通信) (12月14日23時54分)

  • 「帰宅遅れる」飲酒調べず 警視庁巡査長を戒告処分(共同通信) (12月10日19時17分)

  • 摘発逃れの方法 警察官が伝授 - NHK (12月4日5時49分)

  • 指名手配ミスで誤認逮捕 愛知県警、即日釈放(共同通信) (11月26日0時2分)

  • 31件の交通違反処理を放置 福岡県警警官を書類送検(共同通信) (11月25日20時37分)

  • 元警官1000万借り逃げ 署長印悪用し「退職金証明」 姫路 - 神戸新聞 (11月20日18時44分)

  • 福井県警職員が住居侵入で逮捕 - 福井放送 (10月19日15時58分)

  • 神戸刑務所長の流用 総務部長が事実認める - 神戸新聞 (10月19日10時35分)

  • 04年度偽造は数十件 県警自ら隊、年内にも処分 - 神戸新聞 (10月5日20時54分)

  • 警官強制わいせつ事件 熊本北署元巡査に猶予刑 熊本地裁 - 熊本日日新聞 (9月29日15時10分)

  • 捜査書類を紛失 署内の廊下に放置 尼崎北署巡査 - 神戸新聞 (9月25日18時50分)

  • 内部調査中に書類偽造 県警自ら隊 - 神戸新聞 (9月22日12時59分)

  • 道警 組織的不正経理認め謝罪 - NHK (9月13日14時12分)

  • 書類ねつ造で自ら隊一新 警部以上は全員異動 県警 - 神戸新聞 (9月4日16時44分)

  • 県警盗犯特捜の警部補万引/自販機荒らし捜査中に 計3本、容疑認め「魔が差した」 - 沖縄タイムス (8月8日19時12分)

  • 事故当日勤務中にビール 当て逃げ警官懲戒免職 - 神戸新聞 (7月16日13時50分)

  • 住居侵入 本渡署管内の駐在所員が知人の女性宅に - 熊本日日新聞 (7月6日14時14分)

  • 兵庫 捜査書類200件偽造 - NHK (6月30日9時43分)

  • 刑務官が車上狙い 窃盗容疑で逮捕へ 神戸刑務所 - 神戸新聞 (6月4日19時4分)

  • 鳥取県警が捜査報償費32万円を使い慰労会 - 山陰中央新報 (5月13日18時13分)



 このほかにも北海道警の裏金という大スキャンダルがありました。

 

 これほど、警官や、司法関係者の不祥事、犯罪があるのです。犯罪ですよ。

今回、首相が激怒したのは、警官が犯人から逃げたということで、確かに職務怠慢ですが、犯罪ではない。

 上にずらっと並べたのは、殆どが「警官が」「故意に」犯罪や不祥事をしでかしたケースです。

 北海道警なんか、億単位の裏金を使っていたんですよ。何故「激怒」しなかったのですか?

小泉首相は新聞を読まない、と云われています。

今回はたまたま、警官が逃げるところがテレビに映っていて、それを首相が偶然ですが、見たのですね。

 それで怒っているのですが、今まで、警官がこれだけの(実際はもっと多い)犯罪・不祥事を起こしたことを知らないのではないですか?

何か頓珍漢なんですね。首相は。

肝心なときに怒らず、たまたまテレビを見ていたことにだけ怒っている。警官の行動が気になるなら、普段からちゃんと新聞を読んでいただきたい、と思います。


2004年02月22日(日) 「道路公団完全民営化せず、上場後も国が株保有」 だから、小泉は嘘つきだというのだ。
2003年02月22日(土) アメリカって呪われているのではないか?

2005年02月21日(月) ライブドアの話は、騒ぎすぎだ。もっと深刻な問題があるだろう。

◆日本テレビ「今日の出来事」を見て思う。民放テレビの使命感の希薄さ

 

昨日も今日も、堀江貴文氏がやたらとテレビに出ている。

先ほどは、日テレ「今日の出来事」に生出演していた。


日テレは不真面目だと思った。

「100の質問」のような形式で(ああいう形式、何て云うの?)堀江氏に次々と質問を浴びせるのだが、その内容が気絶しそうなほどくだらない。

YesかNoで答えろ、といって、「近頃、よく眠れない」とか「最近、食欲がない」とか、ふざけるなよ。

何故こういうことをするのか。答えは簡単。とにかく民放は視聴率さえ取れれば、番組の内容など、どうでもよい。

 今夜は、堀江社長が「今日の出来事」に出演することが決まった時点で、既にある程度の視聴率は確保されていたといっていい。

より一層視聴率を上げるためにはどうするか?

日テレは最も手っ取り早い方法を使った。

 堀江氏が怒り出すような質問をすることである。

多くの視聴者にとって、ライブドアとニッポン放送と、フジテレビの関係がどうなるかなど、知ったことではない。

 堀江氏が怒って興奮すれば、見ていて面白い。面白ければ、視聴率は上がる。テレビ局はそれをよーく分かっている。


◆堀江氏も堀江氏だ。マスコミの罠にかかってはだめだよ。

 

2月11日の日記に書いたとおり、私は堀江氏に対して良い印象をもっていない。

 それは今も変わらないが、今夜、日本テレビが目論んだことは、堀江氏に対して礼を失した、下品な行為だったと云わざるを得ない。

日本テレビは曲がりなりにも、堀江氏をゲストとして呼んだ。日本テレビにとって、彼は客人である。

 いやしくも報道機関として、彼を通じて知りたいことがあるのならば、本質的なことだけを簡潔に、真摯な態度でたずねるべきだった。

今夜、日本テレビが行ったのは、

「よその会社の社長をゲストとして招いたにも関わらず、礼を尽くさず、それどころか、わざと怒らせることにより、視聴率獲得の手段として(つまり自分たちの金儲けの手段として)利用した」ということに他ならない。

 これは、人間として極めて下品な行為である。


◆人を怒らせて何かを聞き出そうとするのはブンヤ(マスコミ)の常套手段ではないか。

マスコミが他人からなにか大事なことを聞き出そうとするときに、故意に相手が怒るような質問をするのは、古くからの常套手段だ、というのは常識である。

 人間、怒ると理性を失い、つい、云わなくても良いこと、云ってはいけないことまで口にしてしまうからである。

 そういう人間の心理の弱さを利用しているという点において、マスコミとは下品なものなのだ。

堀江君だってそれぐらい分かっているだろうに、まんまと引っかかってしまった。そんなことでは、駄目だ。


◆ライブドア・ニッポン放送・フジテレビなどたいした問題ではない。

 

今は、この問題を、全テレビ局、新聞社が騒ぎ立てているが、それほど騒ぐな、といいたい。

仮に、ライブドア・ニッポン放送・フジテレビ、どの会社がつぶれたとしても、日本経済全体が被る影響は軽微である。


それよりも、もっと深刻な問題があるだろう。

西武鉄道が有価証券報告書に虚偽表示をしていた。

12年も前から虚偽表示をしていた、ということは、本来、東京証券取引所に上場できない、違法な株式が12年間も取引されていて、それを誰も気がつかなかった。あるいは、監査法人は知っていて、公にしなかったことを意味している。これこそ、大問題だ。

同じようなことを、東証に上場しているほかの会社している可能性は十分にある。

いつ、同じように、有価証券虚偽表示が露見して上場廃止になる会社が出るか分からない。こんなことが立て続けに明らかになったら、どうなるか。

しまいには、株式に投資する人がいなくなってしまう。株を買う人がいなくなれば、当然株価は暴落する。それ以前に会社が資本を調達出来ない。

すると、大損失を被るのは、まず、銀行だ。

 銀行は保有株式の含み益を自己資本に繰り入れているから、株価が下がれば自己資本比率が下がって、極端な場合、つぶれる。

まもなく、ペイオフが実施されるから、銀行がつぶれると、預金者の中には、預けていたおカネの一部しか返ってこなくなる人が大勢出る。

というわけで、日本経済は大混乱に陥る。違法な株式が出回っているというのは、それほど危険なことである。


テレビは堀江君をからかって、視聴率稼ぎに血道をあげていないで、こういう大事なことをわかりやすく伝えてください。物事の軽重を正しく判断してください。ブンヤさんたち、頼むぜ。


◆リンク御礼:多くの日記作者の方々からリンクを貼っていただきました。衷心より御礼申し上げます。

2月17日、マーチ(行進曲)で元気を出してくださいaozoraさんからリンクを貼っていただきました。aozoraさんは、フィリップジョーンズ・ブラス・アンサンブルという、イギリスの本当の「ブラスバンド」つまり、ブラス(真鍮→転じて音楽の世界では金管楽器を意味する)、金管楽器だけで構成された、バンドというよりは、弦楽四重奏などと同じような「室内楽」というカテゴリーがあるのですが、それに近い集団です。それが「ブラス・アンサンブル」たるゆえんですが、それを紹介なさっています。驚きました。通でいらっしゃいますねー。



uyouyoさんが2月5日に紹介した、トランペット奏者、モーリスアンドレのCDをお聴きになった感想を書いてくださっています。とても気に入っていただいたようで、メールまで頂戴しまして、嬉しくてなりません。ありがとうございます。



瑠璃2さんがご自身のblogで、私の日記をご紹介下さり、過分のお言葉を頂戴しました。

瑠璃2さんは、今日(2月21日)、大変おめでたいことがおありになったとのこと。心より、お祝い申し上げます。おめでとうございます。



皆様、誠にありがとうございました。


2004年02月21日(土) 海老一染太郎・染之助さんとベルリン・フィル
2003年02月21日(金) 自己暗示は実際に役に立つ。

2005年02月20日(日) 西武鉄道前社長が自殺 気の毒です。

◆記事:西武鉄道前社長が自殺=虚偽記載問題で任意聴取−自宅で首つり・東京

 19日午後零時50分ごろ、東京都町田市鶴間の小柳皓正西武鉄道前社長(64)の自宅で、前社長が首をつっているのを家族が見つけ、119番した。前社長は病院に運ばれたが、間もなく死亡が確認された。室内には家族にあてた遺書が残されており、警視庁町田署は自殺とみて調べている。

 小柳前社長は西武鉄道の有価証券報告書虚偽記載問題で、今月に入り、東京地検特捜部から任意で事情聴取を約10回受けていた。

 調べによると、小柳前社長の妻(61)が外出先から戻ったところ、前社長が2階にある寝室のかもいにネクタイを掛け、首をつっているのを見つけた。前社長はパジャマ姿だった。遺書は布団のそばに置いてあり、家族への感謝の念が便せん2枚につづられていたという。 (時事通信) - 2月20日6時1分更新


◆コメント:西武の無法ぶりは、皆知っていたのに、今まで放置してしまった。

 

 西武鉄道グループは、12月に長年にわたって、有価証券報告書に虚偽の表示を行っていたことがバレて、東京証券取引所から、上場廃止を宣告されています。

その後、商法では、3ヶ月に一回は行うことが義務づけられている取締役会を7年以上も行っていなかったこととか、グループ企業間で損失を補填していたことなどが明らかになりました。もの凄いデタラメ経営です。

しかし、ありていに云って、 西武グループにおける堤義明氏の「超」独裁者ぶりは有名で、これぐらいのことをやっていたのは、政財界の人間やマスコミの人間なら、知っていた「既成事実」です。

 もちろん、それが永久に闇に葬り去られるよりはいいけれど、今更急に、何も知らなかったように騒ぎ立てるのも、滑稽です。もっととっくに指弾されるべきでした。


 自殺した小柳前社長も気の毒です。この人は天下りですけどね。

西武では、堤義明の前では、たとえ役員と言えども、ひざまずいて報告をしなければならなかったというのは有名です。

 あたかも中世の絶対君主のごとく振る舞っていた堤氏の命令に逆らうことは難しく、自分は不本意なのに違法行為を黙認しなければならず、非常に苦しんだと思われます。

 そして、厳しい検察の取り調べを受けているうちに何もかも嫌になってしまったのでしょう。実に、気の毒としか云いようがない(無論、何も悪くなかったとはいいませんが、今は死者を悪く書くことは控えます)。

「責任を取るつもりなら、死んではいけない。」などと書く奴がきっといるでしょうが、そういうのは、たいした責任を負ったことのない、ガキでしょう。


◆マスコミも虚偽表示している。

 堤義明は確かに悪いけれど、西武鉄道を極悪人扱いしているマスコミも、実は偉そうなことは言えないのです。

 放送局には、持ち株制限が電波法に基づく総務省令で定められています。これは、


「マスメディアが他の放送局の株式を保有する場合、同一地域の複数の放送局で10%を超えた議決権を持つことはできない。また、別の地域でも20%以上の議決権を持つことができない」


 ということです。ある放送局が放送局の支配権を握って、放送内容に干渉することが出来ないようにするためです。

 しかし、すべての民法テレビ局はこれに違反していたことが、昨年末に明らかになりました。12月4日の日記で詳しく書いたので、ご覧下さい。

マスコミ自身、有価証券報告書に虚偽の表示をしていたのです。他人のことを偉そうに非難できる道理は、無いのです。

全く、この国はどうしてこれほど、でたらめになってしまったのでしょう。法治国家と言えません。


◆西武の個人株主は、激怒しています。

 

 マスコミも偽善的だが、だからといって、西武鉄道が悪くないということには、絶対に、なりません。

なにせ、西武鉄道の株は上場廃止になってしまったのですから、もはや、西武の株は紙くず同然。

株式会社は株主のものです。その株主に大損害を与えてしまった。

しかし、西武は、大企業の株主に対しては、損失を穴埋めするといっていますが、個人株主は無視しました。切り捨てるつもりです。

 個人株主は激怒しました。当然です。

今月1日、213人の個人株主は集団訴訟を起こしました。


◆一番問題なのは、国民が西武鉄道の事件を「大したことではない」と思っていることです。

 

 西武鉄道の事件が騒がれ出してから、随分多くの一般市民が自分のWeb日記やblogでこの問題に触れていますが、それらを読んで驚くのは、怒っている人があまりいないことです。単に茶化したような文章が非常に多い。

つまり、かなりの日本人は、違法行為といえども、バレなければ、構わないと考えているのではないでしょうか?

違法行為までいかなくても、日本人には「あんたの都合の悪いことには目をつむるから、オレの悪いことも見逃してよ」、というなれ合いが極めて生じやすい精神風土があります。

それをやっているから、いつまでたっても、不正、不祥事が無くならないのです。



◆リンク御礼:多くの日記作者の方々からリンクを貼っていただきました。衷心より御礼申し上げます。

2月17日、マーチ(行進曲)で元気を出してくださいaozoraさんからリンクを貼っていただきました。aozoraさんは、フィリップジョーンズ・ブラス・アンサンブルという、イギリスの本当の「ブラスバンド」つまり、ブラス(真鍮→転じて音楽の世界では金管楽器を意味する)、金管楽器だけで構成された、バンドというよりは、弦楽四重奏などと同じような「室内楽」というカテゴリーがあるのですが、それに近い集団です。それが「ブラス・アンサンブル」たるゆえんですが、それを紹介なさっています。驚きました。通でいらっしゃいますねー。



uyouyoさんが2月5日に紹介した、トランペット奏者、モーリスアンドレのCDをお聴きになった感想を書いてくださっています。とても気に入っていただいたようで、メールまで頂戴しまして、嬉しくてなりません。ありがとうございます。



瑠璃2さんがご自身のblogで、私の日記をご紹介下さり、過分のお言葉を頂戴しました。

瑠璃2さんは、今日(2月21日)、大変おめでたいことがおありになったとのこと。心より、お祝い申し上げます。おめでとうございます。



皆様、誠にありがとうございました。


2004年02月20日(金) <劣化ウラン弾>自衛隊派遣には問題ない 福田官房長官・・・自衛官を見殺しにする気だね?
2003年02月20日(木) 北朝鮮拉致被害者の問題は一体どうなっているんだ?

2005年02月19日(土) 小泉内閣の経済政策は、完全に失敗しているにも関わらず、大新聞、野党は追及が甘い。

◆説明:小泉内閣は、大手銀行の不良債権さえ減らせば、デフレ不況は克服できる、と云っていたのです。

 

 小泉首相は2002年9月30日に小泉改造内閣を発足させました。

このときの最大の話題は、柳沢金融大臣を更迭して、新たに新たに民間の竹中平蔵氏を経済財政担当大臣・金融大臣兼務にしたことです。

 これによって、本格的に不良債権処理をやるぞ、と言う姿勢を示したのです。

 実際に竹中大臣は、「金融再生プロジェクトチーム」を発足させました。このチームのメンバーは日銀出身で、強行派で知られる木村剛氏らで構成されていました。彼らの考え方ははっきりしていました。つまり、



「日本が不況から脱することが出来ないのは、銀行が多額の不良債権を抱えていて、これが足かせとなり、新規の融資(貸し出し)ができないせいだ。だから企業も必要な資金を借りることができず、設備投資を行えない。

このため、企業収益が低迷→従業員の給料を減らす→国民は消費を減らす(モノを買わない)→よけいにモノ・サービスの値段が下がる。→企業収益がますます悪化する。 という「デフレスパイラル」に陥っている。これを断ち切るには、銀行の不良債権を強制的に減らすしかない」





 という考え方でした。

 実際に、竹中さんはテレビのインタビューで過剰債務を抱える不振企業について

「駄目な企業が退場するのは資本主義の普通のルール。本当に必要な企業にお金が回るようにすべきだ」


 と述べ、大手銀行の不良債権処理を加速させるなかで不振企業の整理、再編を促す意向を表明しました。


◆竹中大臣は不良債権処理を銀行に強制しました。

 

銀行界からは目標が厳しすぎる、など、猛反発があり、与党の内部からですら、同様の意見がありました。しかし、竹中さんは金融プロジェクトチームが策定した内容を実行に移しました。


◆結果はどうでしょう?大失敗です。数字に表れています。

 

 竹中さんが金融相に任命されてから、今日で、873日が経過しました。

さて、景気は回復したでしょうか?していません。

 銀行の不良債権残高は確実に減っています。しかし、貸し出しが増えない。ちょっと統計を見てみましょう。


◆記事1:銀行不良債権23・8兆円…ピーク時より半減(読売新聞)- 1月21日22時39分更新

金融庁は21日、全国127銀行の2004年9月末の不良債権残高(金融再生法ベース)が計23兆7910億円となり、同年3月末に比べて2兆8030億円減少したと発表した。各行が不良債権処理を進めたためで、ピークだった2002年3月末の約43兆2070億円からほぼ半減した。


 竹中さん(に入れ知恵した木村さん)の命令通り、銀行は不良債権を減らしました。さあ、景気が回復しているはずです!それには、まず、銀行の貸し出しが増えなければいけないのでしたね?

では、再び数字を見ましょう。


◆記事2:2004年の銀行貸出残高、4.0%減・8年連続マイナス(2005年1月12日 日経)

日銀が12日発表した貸出・資金吸収動向によると、都市銀行や地方銀行など民間銀行の貸出残高は2004年平均で389兆331億円となり、03年比4.0%減だった。

8年連続のマイナスとなったが、03年の減少率に比べ0.9ポイント縮小した。日銀では、「企業の有利子負債圧縮の動きが続いてはいるものの、銀行の住宅ローン強化などが奏功してきている」(考査局)という。


日経はどうして、政府の言い訳の代弁をするのか良く分かりませんが、客観的事実は、不良債権は半減したが、銀行貸し出しは減り続けているということです。

実際の経済はどういう状態でしょう?モノ・サービスの価格が下がり続けるデフレが止まっていればいいのですが。


◆記事3:2004年の全国消費者物価0.1%下落 (2005年1月28日 日経)

総務省が1月28日朝発表した2004年の全国の消費者物価指数(2000年=100)は、生鮮食品を除く総合が97.9と前年比0.1%下落し、前年の水準を5年連続で下回った。

このうち04年12月は前年同月比0.2%下落の98.0となり、3カ月連続の下落となった。

同時に発表した2005年1月の東京都区部の消費者物価指数(中旬の速報値)は、生鮮食品を除く総合が96.4と、前年同月比0.5%下落し、前年同月の水準を5年4カ月連続で下回った。


 

 誠に残念ながら、デフレは今も続いているのです。

 念のため、日本国内の経済活動の変化を示す、GDP(国内総生産)を見てみましょう。今週水曜日に発表があったばかりです。


◆記事4:10-12月期のGDP、実質で年率0.5%マイナス成長 (2月16日 日経)

内閣府が16日発表した昨年10―12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を調整した実質で前期比0.1%減、年率換算で0.5%減となった。

マイナス成長は昨年4―6月期以来、3.四半期(9カ月)連続。設備投資は堅調だったものの、個人消費の減速が響いた。

ただ景気の実感により近いとされる名目GDPは前期比0.02%増、年率0.1%増と3四半期ぶりのプラス成長。

名目成長率が実質を上回り、デフレ後退を映す内容となった。


GDPは四半期(3ヶ月)ごとに発表されます。

過去2四半期を含めて振り返ってみます。2004年の数字です。


◆4-6月期

実質GDP 前期比 +0.4%

名目GDP 前期比 -0.3%

◆7-9月期

実質GDP 前期比 +0.1%

名目GDP 前期比 ±0.0%

◆10-12月期

実質GDP 前期比 -0.1%

名目GDP 前期比 +0.02%


◆景気が回復しているとは云えない。

 こういう景気指標は、株式や為替の相場と同様、ある時点だけを見ても、判断できません。

トレンド(傾向)を見なければ、経済の実態がどのように変化しているか分からないのです。

2月16日の日経新聞は、


「景気の実感により近いとされる名目GDPは前期比0.02%増、年率0.1%増と3四半期ぶりのプラス成長。名目成長率が実質を上回り、デフレ後退を映す内容となった。」



 と書いています。まるで政府の広報機関のようですね。

そのまえ、ずっとゼロ成長か、マイナスが続いていて、今回、名目GDPがほんの少しだけ(0.02%)プラスになったことだけで「デフレ後退を映す内容」である、と書くのはあまりにも楽観的すぎます。

プラスになったのは、9ヶ月ぶり。そしてまだ、ただの1回しか見ていないではないですか。

第一、不況の原因であるデフレ。つまり、モノ・サービスの価格は、記事3ではっきりとかかれているとおり、通年でみても5年連続で下落しているのです。

消費者物価指数がプラスに転じて、さらに、それが少なくとも3ヶ月、本当は6ヶ月連続しなければ、デフレが収束したとは言えません。


◆不良債権だけ減らして、仕事を済ませたフリをして、責任を取らない内閣。

小泉首相は竹中平蔵氏を金融相に抜擢し、竹中氏は木村氏らを集めて政策を立案しました。

 彼らの論理を今一度繰り返すと、


不良債権が減れば、銀行貸し出しが増え、デフレは収束して、不況から脱することができる

 というものでした。しかし結果はどうでしょう。

 

銀行は不良債権を必死に減らしたが、景気はいっこうに回復していない


のが客観的事実です。

つまり、小泉内閣の経済政策は失敗だったのです。

これほど、わかりやすい失敗も珍しい。

何故、こうなったかについては、昨年8月24日に不良債権は不況の原因ではない。結果なのだ。で書いたので、お読みいただければ幸いです。


◆どうして、誰も、この大失敗の責任を追及しないのだ?

不良債権処理の立役者、竹中平蔵氏はその後、郵政民営化担当大臣というわけのわからん肩書きになり、もう自分には関係がない、という顔をしています。

竹中平蔵が抜擢した木村君は日本振興銀行というところに移って、もはや、経済政策には関係ありませんというつもりなのでしょう。

竹中・木村の政策が失敗だったその責任は、当然、小泉純一郎内閣総理大臣に帰するのです。

ところが、我が国の内閣総理大臣は今の景気なんか、全く眼中にない。 やたらと郵便局がお好きなようです。

 景気が全然回復しないまま、巨額の不良債権を抱えた、簡保・郵貯を民間金融機関にしようとしている。何も分かっていない。

日本経済新聞、朝日、毎日、読売、産経。どの新聞も、小泉首相の景気対策の失敗について責任を追及しないし、通常国会中であるのに、野党の追求も甘い。

ブンヤ(新聞屋=新聞記者)さんたち。国会議員のセンセーがた。

真面目に仕事をしてください。


2004年02月19日(木) 「<劣化ウラン弾>イラク戦争で米軍使用、オランダが認める」これでも、自衛隊を派遣しろ、というのは、どういう論理?
2003年02月19日(水) 北朝鮮がミサイルを発射した場合の政府対応って、すごいよ。1発目が着弾するまでは、見ているのだそうだ。

2005年02月18日(金) 学校の安全対策、警官が来る前に自分たちも防御を考えて(小泉首相) 相変わらずですねえ。

◆記事:学校の安全対策、警官が来る前に自分たちも防御を考えて(小泉首相)

小泉純一郎首相は18日昼、大阪府寝屋川市立中央小の教職員3人殺傷事件に関連し、学校の安全対策について「学校が警察官が来るまで何もしないというのはいかがなものか。木刀とは言わないが、警官が来る前に自分たちでも防ぐ対策を日ごろから考えた方が(いい)」と、各校に主体的な努力を求めた。

「教員は訓練とはいかないまでも、普段からある程度も心構えを」と注文。「ナイフを持っている人に素手で向かうのは大変。よほどの武術の心得がない限り」と指摘し、「学校に限らずそういう訓練は大事。日ごろから地域でも考えた方がいい」と過程や職場でも防犯対策に取り組むよう訴えた。

 政府の対応としては「犯罪防止策に各省連携取って、(犯歴や出所者の現住所などの)情報をしっかり管理していく」と改めて説明した。 首相官邸で記者団の質問に答えた。 (日経)


◆コメント:どうすりゃいいってんだ?

 

「よく考えてもらいたい」「状況を見極めて判断する」などの無意味な発言は、小泉首相の定番である。当たり障りのない言葉を口にして、何となくうやむやにしてしまうのか。

刃物を持った暴漢が学校に乱入したときに、「木刀とは云わないが」ということは、素手で立ち向かえと言うことだ。

しかし、首相自身「素手で立ち向かうのは大変」だという。分かってるじゃないですか。それでは一体どういう訓練をしろというのだろう。

 この人は本当に、ものを考えない人だ。

具体策を講じるのは警察と学校だろうが、何しろ、学校の中で教師がひとり殺されたのだ。 首相自身、どのような手段が考えられるか、毎日のぶら下がり記者会見で訊かれるに決まっているのだから、考えておくべきだ。

私が彼の立場にいたとしたら、アメリカの警察ではかなり普及しているという、nonlethal weapon(ノン・リーサルウェポン 非致命的武器)を学校に配備して、教員がそれを使う訓練を可能な限り早く実行するよう、警察庁長官に指示を出しますね。

犯罪歴のある者の情報を管理すると云っても、全員を常に見張ることなどできやしないのだから。


◆非致命的武器

nonlethal weaponとは、例えば、堅いゴム弾が本物のピストルに近い勢いで発射される銃(命中すると、命に別状はないが、ものすごい痛さで動けなくなる)、とか、投げると破裂して刺激臭の強いガスが噴出して、犯人が目を開けていられなくなるものなどのことだ。

特別なものでなくても、アンモニア水とか、胡椒や唐辛子とかだって、目つぶしに使える。

 ただし、学校の普通の教師が、とっさにそのような対応をすることができるだろうか。分からないときは、「出来ないだろう」と言う前提で、何らかの訓練が必要だと考えるべきだ。


◆模倣犯が続出する前に、一刻も早く。

 

とにかく、学校の教師に「暴漢に対抗する手段を自分たちで考えろ」と云っても、それは無理だ。

くどいようだが、内閣総理大臣の職に就いている人が、ただ、「よく考えてもらいたい」では、あまりにも無責任なのではないかと思う。

国民の生命の安全を確保するのは、当然、政府の重要な仕事だからである。

一刻も早く、専門家が、素人でも実行可能な暴力への対抗策を考えて、全国の学校に通達を発するようにするべきだ。放っておくと、次々に模倣犯がでるぞ。


2004年02月18日(水) 「イラク戦争は大義あった 党首討論で首相が強調」←だから貴様は馬鹿だというのだ。
2003年02月18日(火) 学生さんの海外旅行は卒業旅行ではなく、なるべく早く行ってみた方が良い。

2005年02月17日(木) マーチ(行進曲)で元気を出してください。

◆一番馴染みやすい音楽。

 

 私は、発掘あるある大事典という番組を見る習慣が無いので、知らなかったけれども、先日の放送で、集中力を高めるにはマーチが一番効果的だという実験結果を放送したらしく、番組のホームページにも載っていますね。集中力云々という「御利益」はともかく、マーチは楽しいですよ。


◆そこに紹介してある曲だけでは、つまらないです。

 

 多くの人はマーチを運動会や軍隊が行進するときのための「実用音楽」だと思っていて、マーチだけを、鑑賞の対象として落ち着いて聴いたことは無いと思うのです。

実用音楽としてのマーチで一番よく使われるのは、アメリカの作曲家、ジョン・フィリップ・スーザという人の作品です。

 よくぞこれだけマーチばかり(ほかの作品もあるのだけれども)たくさん書いたなとおもいます。

 曲名が面白い。「ワシントン・ポスト」は云うまでもなく、いまでも米国の大新聞ですが、この会社が昔、「全米小学生作文コンクール」を開催して、その表彰式のために、スーザに作曲を依頼したので、新聞社の名前が曲名になっちゃった。

 たぶん、新聞社の名前が付いた音楽は世界でこの曲だけでしょう。

「キング・コットン」というのも企業名です。

 これは、年代はちょっと手元に資料がないが、ある年に開かれた「全米農業博覧会」に出品していた「キング・コットン」という紡績会社が、展示場の前で演奏させようというので、やはり、スーザ先生に作曲を依頼したのであります。

 面白いね。日本なら「行進曲・朝日新聞」とか「行進曲・丸八真綿」とかいうことですな。

スーザのマーチは、実用のために創られた曲であっても、なかなか気持ちが良い音楽だと思います。

 マーチングバンド(更新しながら、マーチを演奏すること)用に、チューバという低音楽器を持ちやすいように改良したのを「スーザ・フォン」といいます。

アメリカでは、マーチ=スーザなので、この名前になったのですね。

 ちなみに、以前テレビを見ていて、本人が云っていたのでびっくりしたのですが、女優の仲間由紀恵さんという子は、華奢な感じですが、ブラスバンドでこのスーザフォンを吹いていたそうです。


◆スーザだけじゃない。理想的なマーチ集といえば、これ。

 

 もうだいぶ前に亡くなりましたが、レナード・バーンスタインというアメリカの作曲家(ウェストサイドストーリーを書いたのはこの人です)・指揮者・ピアニスト。ユダヤ人ですから、もう天才です。

指揮者としては、アメリカ最古のオーケストラ、ニューヨーク・フィルハーモニック(よく、日本では、「ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団」と訳しているけれども、正式な団体名は、"New York Philharmonic"で、「管弦楽団」に相当する単語はないのです。)の音楽監督をずっと務めて、その名を世界的なものにしました。

但し、若い頃のバーンスタインはエネルギーが有り余っていて、何でもオーケストラをがんがん鳴らしすぎる傾向がありました。若気の至りです。

晩年、落ち着いてからは、非常に深い音楽を演奏するようになりました。

一般的にいって、ヨーロッパ人はアメリカ人をバカにしています。ところが、由緒正しい、彼のウィーン・フィルですら、晩年のバーンスタインを「カラヤンと並んで、いつでも振って欲しい音楽家だ」と最大級の賛辞を与えるようになりました。

 ウィーンフィルに「いつでも、振って欲しい」なんて云ってもらえる指揮者は、まず、いないのです。


 

そのバーンスタインがまだ、「若気の至り」の頃ではありますが、大変、オーケストラと気があって、オーケストラもやる気満々で演奏しているのが星条旗よ永遠なれ マーチ名曲集というこのCDです。私は、このアルバム、CDで聴いたことがまだありません。高校生の頃、何十回も聴きましたが、当時はCDというものはまだ、この世に存在せず、アナログレコードだったのです。

その頃は、気に入った盤を何度も聞くことを「レコードがすり切れるほど」と表現したものです。今では死語になってしまいましたね。


◆アメリカのマーチだけではないのが、特徴です。

 

このCD、たくさんはいっていますよ。



  1. ワシントン・ポスト(スーザ)

  2. 忠誠(スーザ)

  3. 雷神(スーザ)

  4. 双頭の鷲の旗の下に(J.F.ワーグナー)

  5. 海を越える握手(スーザ)

  6. 星条旗よ永遠なれ(スーザ)

  7. ラデツキー行進曲(J.シュトラウス1世)

  8. リパブリック讃歌(ステッフ)

  9. 錨を上げて(ツィンマーマン)

  10. ボギー大佐(アルフォード)

  11. ラ・マルセイエーズ(ルジェ・ド・リール)

  12. 国民の象徴(バーグレイ)

  13. カルメン」第1組曲~闘牛士の行進(ビゼー)

  14. 「威風堂々」第1番(エルガー)

  15. 劇音楽「アタリー」~僧侶の戦争行進曲(メンデルスゾーン)

  16. アイーダ大行進曲(ヴェルディ)

  17. タンホイザー行進曲(ワーグナー)

  18. 歌劇「予言者」~戴冠式行進曲(マイアベーア)

  19. 「コーカサスの風景」~酋長の行列(イッポリトフ=イヴァノフ)

  20. 劇音楽「ファウストのごう罰」~ラコッツィ行進曲(ベルリオーズ)


アメリカ、ドイツ、フランス、イタリア、ロシアの作曲家がほどよく混ざっています。

「威風堂々」はエルガーという英国の作曲家の作品ですが、聴けば、絶対に「ああ、あれか」と思うでしょう。

「アイーダ大行進曲」っていうのは、本当は、そんな名前の曲は無いのです。 ヴェルディというイタリアの作曲家が書いたオペラ・「アイーダ」の中の「凱旋行進曲」です。

 どうしたことか、この前のサッカーのワールドカップのときに客席の坊やたちが、これをぼそぼそ歌っていましたね。

 本当はもっとキリッとしまった音楽です。

「アイーダ」のこの部分では、この曲でしか使われない、「アイーダ・トランペット」という特別なかたちをしたトランペットが、大活躍をします。

 普通、オペラでは、オーケストラの奏者はオーケストラピットという「あなぐら」に閉じこめられて、全然人目につかないのですが、アイーダでは、衣装をつけて、舞台上で、アイーダトランペットを用いて演奏します。非常に印象的であります。

 そのほかにも、随分ありますね。「ラ・マルセイエーズ」はフランスの国歌ですね。しかし、確かにマーチです。


◆「コンサートにおけるマーチ演奏」を楽しんでください。

 

コンサートといっても、もちろんこれはスタジオ録音なのですが、運動会の入場行進のためにブラスバンドがマーチを演奏するときと、このように、演奏会の曲目として演奏する場合とではプログラムの組み方も、演奏の仕方も違います。

スーザの曲は実用にも鑑賞にも使えます。

 演奏会でマーチを演奏する場合は、人間の歩くテンポでやると、間延びした感じになります。

 ですから、コンサートでマーチを演るときは、ずっと早目のテンポに設定するのが普通です。

テンポが違うだけでも、音楽は、全く違う表情を見せます。 そのあたりも、楽しんでいただきたいですね。

とにかく、どうぞ、気軽にお楽しみください。


2004年02月17日(火) 「海自護衛艦も横須賀出港 室蘭港からクウェートへ」発って行く、自衛官の表情・・・
2003年02月17日(月) 栄養素の偏りが抑うつ状態をまねくことがある。

2005年02月16日(水) 京都議定書が発効したこと自体に特段の意義は認められない。既に手遅れと言われている

◆記事:<京都議定書発効>環境税導入論議などが高まる可能性も

 地球温暖化防止のための京都議定書が16日、発効し、日本は温室効果ガスを08〜12年の間に、90年比6%削減することを義務付けられた。しかし、03年実績で同8%増えており、03年比の削減目標は14%に膨らんでいて、「目標達成への道のりは険しい」(経済産業省)状況に変わりはなく、環境税導入論議などが高まる可能性もある。

 環境税の創設は06年度税制改正作業の大きなテーマだが、「既存税制の振り替えでやるのか、新税でやるのか決着していない」(政府税制調査会の石弘光会長)。議定書発効を機に、議論が本格化する。(毎日新聞) - 2月16日20時26分更新


◆コメント:京都議定書が完璧に実行されても、地球温暖化は止まらない。 

 今日は、この話題を日記やblogの「ネタ」として取り上げている人が多いようだ。

しかし、口幅ったいことを云うようだが、私ほど、過去に何度も地球温暖化関連の稿を起こした人は、あまりいないと思う。

「京都議定書」で自分の日記を検索したら、16件。

「地球温暖化」では28件ヒットした。

それらをお読みいただくと分かるのだが、京都議定書が発行したからと云っても、全然安心できないのである。


◆京都議定書が減らすのは、温室効果ガスの「排出量」であり、大気中の絶対量ではない。

 

 冒頭に引用した毎日新聞の記事は、書き方が不明瞭、不正確である。書いた記者は、絶対に、この条約をちゃんと勉強していない。



「日本は温室効果ガスを08〜12年の間に、90年比6%削減することを義務付けられた。」

 

 違う。

 日本は、2008年から2012年の間に、温室効果ガスの「排出量」を90年度の排出量の94%にしろ、と言われているにすぎない。

 つまり、京都議定書の締結国が、この条約(議定書というのは単なる言い回しで、これも国際法上、要するに「条約」だ)で割り当てられた目標を完璧に達成すると、CO2を代表とする「温室効果ガス」が増えるスピードが少しだけ遅くなるということである。

温室効果ガスが減るわけではない。

専門家によれば、温室効果ガスを今の濃度に保とうとするなら、世界中のCO2排出量を一挙に50%から70%減らさなければ間に合わない。そうしてみると、4年間で6%減らす、などという、甘っちょろい目標は、ほとんど意味をなさない。

さらに恐ろしいことに、仮に現在のCO2排出量を7割減らし、CO2濃度を今の水準で維持したとしても、地球温暖化が直ちに止まるわけではないのだ。

CO2が増えるのは、石油、石炭、天然ガスといった、化石燃料を燃やして火力発電を行うからで、電気の消費を劇的に減らさない限り、CO2は減らない。

火力発電を止めて、100%原発にしてしまえば、温室効果ガスの排出量は大幅に減るだろうが、日本人は嫌がるし、実際、しょっちゅう何か事故が起きる。

このように考えると八方ふさがりである。

 実も蓋もない書き方だが、それが現実なのである。


◆各国が京都議定書を守る保証はどこにもない。

 

 京都議定書が各加盟国に割り当てた、温室効果ガス排出量削減目標を達成出来なかったとしても、別に、ペナルティーはない。これじゃ、誰も本気でやらないよ。

 ロシアのプーチンなどは、地球温暖化が進めば毛皮を買わなくて済むので、都合が良い、と恐ろしく無知なことを公の場で発言して大恥をかいたことがあるが、昨年、EU諸国にしつこく京都議定書に批准しろと云われて、ようやく承諾した。とても、真剣に実行する気があるとは思えない。

その上に、世界全体のCO2排出量の2割を占めているアメリカが、全くこの条約に加わろうとしないのである。

日本は中東戦争時の石油パニック以来「省エネ」という概念が産業界に出来て、ずいぶんエネルギー消費量を減らした。

世界第2位の経済大国なのに、CO2排出量は世界全体のわずか5%である(これは、驚異的なことだ)。だから、その日本が少々減らしてもあまり意味がない。アメリカ、ロシア、中国が真剣にならねば、ほとんど無意味だが、分かっていない国ばかりだ。


◆「地球温暖化を防ぐのは、おそらく既に手遅れ」(国連環境計画)

 

これまでに、何度書いたか分からないが、国連環境計画という組織が、1999年、地球環境概況2000という報告書を作成した。

世界30カ国、800人の科学者が参加して行った調査・研究の結果が記されている。

そこには、地球温暖化を防ぐのは、たぶん、既に手遅れだ、とかかれている。

本来ならば、全人類が真っ青にならなければいけないほど、深刻な状態なのだが、大部分の人間はあまりにも規模が大きなことを想像出来ないし、絶望的な現実から目を逸らそうとする。

それだけに、各国政府やマスコミは、この深刻な状況をありのままに伝えて、たびたび、しつこいほど、注意を喚起しなければならないのだ。

ところが(よその国の事情は知らないが)、日本について云えば、私は、日本のマスコミが「地球環境概況2000」について、取り上げたのを読んだことも、みたこともない。

引用した毎日新聞も「環境税論議が高まるかもしれない」などと、のんきなことを書いている。

カネの問題ではない。放っておけば人類は滅亡する。地球環境概況は(そういう表現はさすがにもちいていないが)、そう云いたいのである

今日、blogや日記のネタにちょうど良いネタが見つかった、と思って「京都議定書発効」を取り上げた人も、明日の朝には忘れていることであろう。
だから、私は、何度も同じテーマで、同じことを書くのである。


2004年02月16日(月) 当然ながら、ITが発達しても、IQが向上するわけではない。
2003年02月16日(日) 「私たちと同じ悲しみをイラクの人々に味わわせてはなりません」(NYで反戦デモに参加した、911テロ被害者の遺族)

2005年02月15日(火) 「防衛出動前でもミサイル迎撃…自衛隊法改正案を決定」 ←これは、やむを得ないと思います。迎撃できるかは別として。

◆記事1:防衛出動前でもミサイル迎撃…自衛隊法改正案を決定

 

 政府は15日午前の閣議で、日本に向けて発射された弾道ミサイルなどをミサイル防衛(MD)システムで迎撃する際の手続きを定めた自衛隊法改正案を正式決定した。

 改正案が成立すれば、第三国の武力攻撃に対する防衛出動が発令されていなくても、自衛隊が迎撃ミサイルを発射することができるようになる。政府は改正案を今国会に提出し、早期成立を目指す。

 改正案では、弾道ミサイルなどを迎撃ミサイルで破壊する根拠規定として、防衛出動のほかに、<1>弾道ミサイル等が我が国に飛来するおそれがある場合には首相が迎撃命令を承認する<2>首相の承認を得る時間がない場合にも対処できるように、あらかじめ定めた緊急対処要領に従い、防衛長官が期間を定めて迎撃命令を出すことができる――との二つの規定を新設した。緊急対処要領は首相が承認しておく。迎撃ミサイルを発射した場合には、その結果を「速やかに国会に報告しなければならない」としている。
(読売新聞) - 2月15日12時3分更新


◆記事2:<米ミサイル防衛>迎撃実験、3回連続で失敗

 【ワシントン和田浩明】米国防総省ミサイル防衛局は14日、地上配備型ミサイル防衛(MD)システムの弾道ミサイル迎撃実験で、迎撃ミサイルが発射されなかったと発表した。

迎撃実験の失敗は02年12月以来3回連続となった。

米国は当初、北朝鮮などの弾道ミサイルに対抗するため、04年末までのシステム稼働を目指していたが、相次ぐ失敗でシステム稼働がさらに遅れそうだ。

 実験では、米アラスカ州から模擬弾頭を装備した標的ミサイルを発射。太平洋中西部のマーシャル諸島から迎撃する予定だった。同局で原因を調査中だが、「迎撃ミサイルではなく、地上施設の問題とみられる」と説明している。(毎日新聞)- 2月15日12時9分更新


◆コメント:これは個別的自衛権を現実的なものとするためにやむを得ない措置だと思います。

 

 個別的自衛権というのは、要するに、個人になぞらえれば、刑法で定める「正当防衛」みたいなものです。

他国が日本を侵略してきたら、対抗しなければならない。日本国憲法もそれまで禁止していないはずです。

何故なら、憲法では、何より国民が平和に暮らす権利、「平和的生存権」を守らなければならない、と規定しているからです。

 もしも、どこかの国の首領様がヤケのヤンパチになって、ノドンだかタドン(たどんって何?という方は辞書を引いてね?)だか知らないけれども、弾道ミサイルに、核弾頭なり、生物兵器、化学兵器(サリン、VXなどの毒ガス)の弾頭を載せて発射したとします。

すると、それは、成層圏まで高く高く、上昇して、そこから自由落下するわけです。数分で日本に落ちてきます。


◆私が急に好戦的になったのではありません。1年以上前から述べております。

 

 私は、従来の専守防衛態勢のままでは、北朝鮮にミサイルを発射されたらおしまいだ、という意味のことを、2004年1月6日に書いています。以下は、その稿と重複するところがありますが、あしからず。

  話を続けます。

自由落下し始めた弾頭は、重力加速度に従って、どんどん加速します。地上に近づくにつれてマッハ10とか20とか、兎に角とんでもない速さで落下してきます。

補足説明しますが、「ミサイルが飛んでくる」といっても、あの煙突みたいな長いものがそのまま飛んでくるわけではありません。

あれは、弾頭を運ぶ謂わばトラックであり、爆発するのは弾頭だけです。

 弾頭は段ボール箱ぐらいの大きさしかないのです。それが、マッハ10で落ちてくる。

 素人の私達が考えてもそれを打ち落とすのは、技術的に非常に困難であろうことは想像できます。

 その難しさを実際に証明してくれたのはアメリカさんです(記事2)。


◆現にアメリカは3回迎撃実験して、全部失敗しました。

 

 記事2に書いてあるとおりです。

 アメリカも打ち落とせない。全然頼りになりません。同盟国なら何でも当てになるというものではないのです。

少し、話がそれますが、イラクに自衛隊を送れば北朝鮮が攻撃してきたときには、アメリカが日本を守ってくれるなどという保証は、どこにもないのです。

 日本に弾頭が着弾して、それが原爆だったら、東京なんか吹っ飛んでしまう。それから、アメリカが仕返ししてやるといったって、そんなの、無意味です。

 だから、日米同盟重視を口実とした自衛隊のイラク派遣は即刻止めるべきなのです。


◆従来の専守防衛態勢だと、どうなるのでしょう?

 

 今の憲法、内閣法、自衛隊法、防衛庁設置法などを厳密に解釈すると、次のような事態になります。

 まず、某国がミサイルを発射する兆候がある、というだけでは、何も出来ない。

日本を狙っているとは限らないし、軍事目的の弾道ミサイルか、偵察衛星を打ち上げるためのロケットか、少なくとも形式論的には、分からないからです。

自衛隊が武力を行使できるのは、防衛出動のときにかぎります(イラク復興支援特別措置法などの解釈は別として)。

 防衛出動をするためには、まず、現実に北朝鮮から発射されたミサイルが(レーダーを見ていればさすがにそれは分かります)、日本の領空で爆発、または、領土(地面です)に着弾して、それが原爆だった。又は、生物兵器や化学兵器を積んでいた。 それが原因となって、日本国民に死傷者が出た。

ここで、初めて、「閣議を開く」のです。防衛出動は総理一人で決めるのではなくて、閣議決定が必要です。

 しかし、内閣の誰か一人でも反対したら閣議決定できないのです。そうしたら、そこでその大臣を辞めさせなければならない。そしてその大臣の職を小泉首相が兼務するという手続きを取り、改めて決を採り、反対がなければ、ようやく防衛出動が閣議決定した、と見なされます。

 そして、それが自衛隊に伝わって、初めて「防衛出動」が可能になります。

もう、おわかりの通り、それから、F-15戦闘機を緊急発射させてもどうしようもない。既に原爆か化学兵器・生物兵器で、何万人、何十万人もの日本国民が死んでいるでしょう。 その後で、戦闘機が出動することを「防衛」といえるでしょうか?


◆緊急時の対応を現実的に修正するのはよいが、なし崩し的に憲法改正させないように。

 

 ですから、国のセキュリティ(安全保障)を現実的なものにするという意味では、記事1で決定したことには、妥当性がある、と判断して良いと思います。

 ただし、問題は、現小泉政権は非常に軍拡路線であり、憲法9条を改正して、「軍隊を保有する」ことにしよう、とか、「集団的自衛権の行使を可能にしよう」とか云っているわけです。それは、また、話が別であることを忘れてはなりません。

繰り返しになりますが、自分の国が侵略・攻撃されそうなときに、自国民の「平和的生存権」を守るために実力を行使することは、個別的自衛権の行使であり、倫理的に許されると思います。

しかし、集団的自衛権は、日本が攻撃されていなくても、同盟国アメリカがよその国に攻撃されたら、日本に対する攻撃と同様に見なして反撃するということなのです。

 これは、日本が確実に戦争に巻き込まれます。日本の国を「戦争が出来る国」に変える必然性、合理的理由は認められません。

 ですから、今回の決定で与党がいい気にならないように、注視する必要があります。


2004年02月15日(日) 「UMRC情報速報 <重要> イラクでのウラニウム汚染に関する警告」それでも新たに自衛隊を派遣する、日本政府。
2003年02月15日(土) 欧州で百万人超す反戦デモ 日本政府はアメリカのご機嫌とり・・・。

2005年02月14日(月) 福井県知事、「もんじゅ」改造工事を了解・文科相と会談(2月6日) 高速増殖炉とは何か。

◆記事:福井県知事、「もんじゅ」改造工事を了解・文科相と会談

 

 福井県の西川一誠知事は6日、福井県庁で中山成彬文部科学相と会談し、1995年12月に起きたナトリウム漏れ事故で運転を停止している高速増殖原型炉「もんじゅ」(敦賀市)の運転再開に向け、その前提となる改造工事入りの了解を表明した。

7日にも事業者の核燃料サイクル開発機構にこの方針を伝える。核燃機構は直ちに工事の準備に着手する。

 改造工事は17カ月間かかる見通し。ナトリウムが漏れた配管の温度計を交換し、ナトリウム漏れ対策として早期検知システムを取り付け、ナトリウムが迅速に抜き取れるよう配管を太くするなどの内容。工費は179億円を見込む。

 運転再開時には改めて地元の福井県と敦賀市の了解が必要となるが、ナトリウム漏れ事故以来停止していたもんじゅは、10年目でようやく運転再開に向け歩み出す。

 会談で中山文科相は「もんじゅは核燃料サイクル政策を推進するうえで重要な高速増殖炉研究の中核施設」という位置付けを説明、早期の工事着手に理解を求めた。 [2005年2月6日 (日)](日経)


◆コメント:少し古いニュースだが、重要な問題です。高速増殖炉とは何か。

 ◆理科の復習。

全ての物質は原子で構成されている。原子はその構造によりいろいろな種類があり、100種類以上に分類される。これらの「原子の種類」を「元素」と呼んでいる。

◆原子の構造

原子の中心には原子核と呼ばれるものがある。原子核は陽子と中性子から出来ている。陽子はプラスの電荷を持っている。原子の種類は原子核の陽子の数で決まっている。
天然の原子で一番軽いのが水素、一番重いのがウランで、陽子が92個ある。

原子核の周りを取り囲むように電子が回っている。これは、置き換えると引力で太陽の周りを廻る地球のようなものである。また、電子は「マイナス」の電荷を持っている。

◆同位元素

陽子と中性子の数は、普通は同じである。しかし、陽子の数が同じでも中性子の数が違うことがある。これを同位元素(アイソトープ)と呼んでいる。

ウランも中性子の数が143個と146個のものがある。

中性子が143個のものをウラン235、中性子の数が146個のものをウラン238と呼んでいる。


◆核分裂の仕組みと原子力発電所

 ある種類の原子核に中性子が衝突することにより分裂することを、核分裂という。

原子は原子核と電子から出来ていて、更に原子核は陽子と中性子から構成されている。

原子中の原子核に外から中性子が飛び込んでくると、2つ以上の小さい原子核に分裂する。核分裂はこのような仕組みである。

原子核が核分裂する際には、大きな熱エネルギーを発生する。

さらに、原子核は分裂すると同時に2個から3個の中性子を放出する。この放出された中性子が次々と別の原子核に衝突することにより、核分裂が連続して発生する。核分裂が一定の量を保って連続して起こることを「臨界」と呼んでいる。

核分裂による熱エネルギーを活用しているのが原子力発電である。

原子力発電ではウランを焼き固めたペレットを燃料として使用している。この燃料中のウラン235の原子核に中性子が当たると核分裂が起こり、その時に発生する熱エネルギーで水を温め蒸気を発生させている。


◆核燃料サイクルとは。
 

ウランとて、無限にあるわけでもないし、ましてや日本では採ることができない(厳密に言うと、ごく少量、採れる場所がある)。

 そして天然に存在するウランは、その殆ど(99.3%)が核分裂しにくいウラン、つまり燃えにくいウラン(ウラン238)で、燃えやすいウラン(ウラン235)は0.7%しかない。

原子力発電(軽水炉)はこの燃えやすいウラン(ウラン235)を3〜5%程度に濃縮したものを燃料として、原子炉のなで核分裂を起こさせ、その際に発生する熱エネルギーを電気に変えて発電を行っている。

原子炉の中では、燃えにくいウラン(ウラン238)の一部が燃えやすいウラン(ウラン235)の核分裂によって発生した中性子を吸収し、プルトニウム239という物質に変わる(プルトニウム239は原爆に使うことができるので、軍事目的に転用される恐れがある、たとえ、日本が原爆を使わなくても外国に売ったら、原爆の材料を売る「死の商人」になってしまう、というのも、反対派が反対する理由の一つである)。

プルトニウム239も核分裂を起こしやすい物質なので、このプルトニウム239や燃え残ったウラン(ウラン235,ウラン238)などを再び燃料として利用すれば、ウラン資源の消費を節約することが出来る、というのが、核燃料サイクルの考え方である。


◆核燃料サイクルの危険性

 

それでは、一体何が問題なのかといえば、最大の問題は、云うまでもなく、核燃料から放射能が出ることである。

最悪な事態は原子炉がぶっ壊れることで、核物質が空気にさらされて、辺り一面はもとより、何十キロ、何百キロも離れたところまで、放射能が拡散する。要するに原爆が爆発したのと同じ事である。

この最悪の事が現実になったのが、チェルノブイリである。

 もっとも、普通は、原子炉の中で燃えているとき(核分裂を起こしている最中)にも、放射能が発生しているが、厳重に(ということになっている)密閉された原子炉の中でのことなので、安全なのだ、と国や原子力に携わる人々はいう。

 しかし、昨年11月にもこの問題について触れたが、使用済み核燃料から、プルトニウム239や燃え残ったウラン(ウラン235,ウラン238)などを、取り出す(まさにそのプロセスを「再処理」)というのである)ときのほうが、原子炉で核分裂している状態よりも危険なのだ、と原発推進反対派は主張する。

使用済み核燃料といっても、人間がそばに近寄ったら、直ぐに死んでしまうほどの、猛烈な放射能を発しているのであるが、再処理の過程では、どうしても一旦外気に触れざるを得ないというのである。

正直に告白すると、ここのところは、私はなにぶん、ド素人なので、どちらの言い分が正しいのか判断がつきかねる。

◆使用済み核燃料はまた燃やせる。

 さて、再処理した、核燃料をどこで使うか?

ひとつは、普通の原発にある原子炉(軽水炉)でもう一度使う方法である。これを「プルサーマル」という。

もうひとつは、燃えにくいウラン、ウラン238をプルトニウム239へ効率よく転換できる装置で使う方法である。この装置を「高速増殖炉」というのである。


◆高速増殖炉とは何か。

 先に述べたように、天然のウランの中に、核分裂しやすい(燃えやすい)ウラン、ウラン235は、0.7%しかふくまれていない。残りの大部分は核分裂しにくいウランである、ウラン238である。

 しかし、燃えにくいウラン238も、中性子を吸収することにより、核分裂しやすいプルトニウム239変わる性質がある。

また、ウラン235やプルトニウム239にぶつかる中性子のスピードが速いほど、新たに飛び出す中性子の数が多くなる。これが、「高速」増殖炉と呼ばれる所以(ゆえん)である。

 普通の原子力発電所の軽水炉でウラン238に中性子をぶつけて、プルトニウム239を作ることができるが、中性子のスピードが遅いので、消費される燃料と、新たに作り出される燃料の割合(転換比)がさほど大きくないのである。

 これに対して、高速増殖炉では、消費する燃料よりも多い燃料(プルトニウム239)を作り出すことが出来る、という、理論上はそういうことなのだそうだ。だから、「夢のエネルギー源」とか「夢の原子炉」とかいって、国はこれを推進しようとしている。少なくとも表向きはそういうことになっている。


 しかし、日本の唯一の高速増殖炉になりかけた「もんじゅ」は1994年、一旦臨界に達したが、1995年12月に2次系(直接放射能を帯びていないところ)のナトリウムが漏れる、という事故を起こして、それから、約10年、この問題は凍結されていたのである。


◆高速増殖炉では冷却剤にナトリウムを使う。

 

 ナトリウムとはどういうことかというと、普通の原子力発電所の原子炉は軽水炉と呼ばれるとおり、冷却材として普通の水が使われていて、それが核分裂により熱せられるわけだが、高速増殖炉では、中性子のスピードを上げるために、水よりも中性子を吸収しにくいナトリウムを使う。

 ところが、このナトリウムは取扱が難しい物質なのだ。

外に漏れて、水に触れると激しく反応する。(学生時代、理科の授業で実験したことありませんか。私は、化学の先生が、水に少量のナトリウムを落としたら、ボッと火を噴いたのを見て、非常に驚いたことを覚えている。この世に、水に触れて燃えるものがあるとは思わなかったのだ。)


◆諸外国は高速増殖炉の開発をとっくの昔に諦めている。難しすぎるのだ。

 

 安全に運転できれば、確かに、燃やした燃料よりも、それによって新しく出来る燃料のほうが多い、というその点だけを聴くと、たしかに良さそうな気がする。

 しかし、「高速増殖炉」であるから、制御が危険である(核分裂を制御できなくなる可能性が普通の原子炉よりも高い)とか、それ以前に、使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出すのが、難しくて、非常に危険だというので、アメリカ、イギリス、フランスなどは、高速増殖炉の開発を既に断念しているのである。

 いまだ高速増殖炉なんて云っているのは、日本だけなのだ。

 日本の政治家は、いつもどこか、ボケている。

 そんな危険なものを、日本で、作っていいのか、確かに不安だ。

 福井県知事にはどういう圧力がどここからかかったのだろうか。大体想像はつくが・・・。


◆この事業に関わるスポンサーからの圧力で、テレビは報道できない。

 

12月17日に書いたけれども、河野太郎衆議院議員が暴露するところによると、テレビ朝日が「報道ステーション」で核燃料サイクルの問題点について取り上げようとしたら、スポンサーから猛烈なクレームがきて、断念せざるを得なかったのだという。

 つまり、高速増殖炉を作り直すとなったら、国から受注しそうなメーカーにしてみれば、テレビ朝日が核燃料サイクルの危険性などを報道することにより、世論の反発が高まり、商機を逃すことになりかねない、ということなのだろう。

 しかし、普通の建物、建造物と訳が違うからね。一歩間違えば原爆と同じだからね。

 一週間前のこのニュース、全然騒がれなかったけれども、こういうときには、マスコミは根性を出して、国民に正しい選択をする材料を提示して欲しいものだ。


2004年02月14日(土) 「ラスト・サムライ」もいいが、新渡戸稲造の「Bushido」を読むと、あまりの教養と語学力に度肝を抜かれる。
2003年02月14日(金) 外務省、バグダッド滞在邦人に退避勧告。日本人だけ助かればよいというものではない。

2005年02月12日(土) 「王位継承権の放棄を」=皇太子再婚で国教会が分裂−イギリス チャールズ皇太子の半生記読んだことありますか?

◆記事:「王位継承権の放棄を」=皇太子再婚で国教会が分裂−英

 

【ロンドン12日時事】12日付の英紙デーリー・テレグラフによると、チャールズ英皇太子とカミラ・パーカー・ボウルズさんとの再婚発表を受け、皇太子が将来王位に就くべきかどうかで英国国教会が割れている。国教会の世俗の長は国王が務めるが、戒律の厳しい教会内では「再婚した離婚経験者」の皇太子が長となることに対する反発が続き、一部の長老らは「再婚するならば王位を放棄すべきだ」と主張している。 (時事通信) - 2月12日23時0分更新


◆コメント:チャールズ皇太子も気の毒な人なんですよ。

 

英国のチャールズ皇太子がかねて噂の女性と再婚するというので、彼の地のみならず、日本のマスコミまで、下世話な話を色々と拾い集めて、茶化したような記事を書くのだろう。

再婚に関しては私はどうでも良い。

ダイアナ妃と結婚した直後からチャールズ皇太子との不仲説が流れはじめて、そしてそれは本当だったのだが、当時、世界中がどちらかといえばダイアナ妃を悲劇のヒロインに見立てて、チャールズ皇太子やエリザベス女王は「悪役」だった。

 世の人々は英国の皇太子ともなれば、幼少の頃から大切に育てられ、何ひとつ不自由無く、苦労も知らないで成長した、と、実際のところはよく知らないのに決めつける。

ところが、違うのです。

日本では余り売れなかったのだろうか。チャールズ皇太子の人生修業という本がある。この本を読むと、失礼ながら、チャールズ皇太子に同情を禁じ得ない。

話がそれるが、この日本語版の出版元は朝日新聞社だが、どうして「人生修行」などという題名にしたのだろうか。

 不謹慎だと思う。明らかに茶化している。原本は、Prince of Wales: A Biography(チャールズ皇太子 半生記)という至極まともなものである。


◆チャールズ皇太子は、父親や学友から散々苛められたのだ。

 

この本の内容が真実であるとすれば、よくぞ、チャールズ皇太子はまともな大人になったと思う。まず、親父がひどい。

エリザベス女王の旦那は云うまでもなくエディンバラ公だ。エディンバラ公はイギリス人ではない。ギリシャ人だ。

 父がギリシャ国王だったのだが、王座を追われ、逃げるようにしてイギリスに辿り着いた。

信じがたいが、暫くの間、とくに英国王室、英国政府は彼らのことは眼中になく、エディンバラ公は、その日の食事に不自由するような困窮生活を経験したことすらあるのだ。

 その後、縁があって、女王の旦那になったが、英国の元首はあくまでもエリザベス女王であり、エディンバラ公ははっきり云ってしまえば「種馬」でしかない。


ずっと後年の出来事だが、英仏間にユーロトンネルが開通し、エリザベス女王がユーロスターに乗ってパリを訪れ、当時はまだ存命だったミッテラン大統領が出迎えた。

エディンバラ公は、ユーロスターでパリに行くまでは女王と一緒だったが、その後、女王はミッテラン大統領の車に乗り、去っていった。エディンバラ公は同乗させてもらえないのである。女王より格下なのだ。

 女王とミッテラン大統領が去ってゆくのを、ニコニコ笑って、見送っていた。かなり屈辱的である。しかし、どうしようもないのだ。 

 要するにエディンバラ公自身がかなりの苦労人なのだ。だから、息子にも厳しかった。しかし、その厳しさは明らかに度を越していた。

 エディンバラ公は体躯堂々としていて、「体育会系」だ。

一方、子供の頃のチャールズ皇太子は、大人しく、気の弱い子供だった。しかも、王室の者ならば、必ず身につけなければならない乗馬の訓練など、身体を使うことは余り好きではなかった。

本が好きで、宮殿の中には幾らでも歴史書があるから、それらを読み、自分の先祖の歴史などを調べている方が好きな子供だった。

体育会系のエディンバラ公は息子のこのような性格、行動がいちいち気に入らなかった。

 ことあるごとに、お前は意気地がない、それでも男かと罵倒した(妹のアン王女は頭は悪いが、乗馬などは大好きだったので、エディンバラ公は娘を偏愛した)。


◆人前で息子を罵倒した、エディンバラ公

 

女王一家は週末、しばしばロンドン近郊の別荘(と、いっても並の別荘ではない。お城だ。その一つが92年火災が発生したウィンザー城である)で過ごす。そして、王室にゆかりのある人々や親戚(?)を招いて、大勢でディナーの席につくわけである。

ひどいのは、エディンバラ公はこうした半ば公の席で、大勢の人がいる前で、チャールズ皇太子のことをひどく叱ったり、罵ったりするのである。一回や二回の話ではない。

当時、晩餐に招かれた複数の人が、「どうすれば、父親が息子に対して、人前で、あそこまでひどいことを言えるのか、チャールズ皇太子が可哀相でならなかった」と証言している。 

エリザベス女王がたしなめればよいではないか?と思うのだが、女王は、公務ではいつも旦那に肩身の狭いというか、先ほど書いたように、屈辱的な思いをさせていることを十分承知しているので、せめて、「家庭内の主導権」は夫に持たせてやろうと決めていた。

だから、いくら、旦那が息子を苛めても、黙認していたのである(それもどうかとおもうがね)。


◆寄宿制の学校での「皇太子イジメ」

イギリスでは上流階級の子女が通う名門校をパブリックスクールという。パブリックというものの、皆、私立である。そして多くは寄宿制である。

最も有名なのはウィンザーにあるイートン校で、何しろ制服が燕尾服なのだ。

パブリックスクールの名門に通うような人間は、オックスフォード大学かケンブリッジ大学へ進み、やがては国の指導層になることを当然の如く期待されている。「身分が違う」のである。

チャールズ皇太子もイートン校なら、ロンドンに近くて、幾分かはましだったかも知れない。

ところが、彼が入学した学校は、遠く離れたスコットランドの「ゴードンストン校」というパブリックスクールだった。

 これでは、週末毎に自宅(バッキンガムね)に帰ることが出来ない。

「ひ弱な」息子の根性を鍛えようという、オヤジ(エディンバラ公)の目論見だった。

ここでの学校生活の間、チャールズ皇太子は、毎日いじめられた。

 何せ、寄宿制だから、逃げられない。部屋は大部屋である。同級生達は皇太子に一目置くどころか、「将来の国王を苛めてやろう」というゲスな野郎ばかりだった。

毎晩、日本流に云えば「布団巻き」にされ、大勢の人間が枕で皇太子をぶん殴った。

 チャールズ皇太子はただ、泣いて耐えるしかなかった。


◆結婚生活が失敗だったのは、最早周知のとおり。

 

ダイアナ妃と結婚したとき、チャールズ皇太子はこれで自分にもようやく幸せが来ると思ったかどうか、分からない。

 いずれにせよ、それまでの人生で、チャールズ皇太子は十分な愛情を注がれて育ったとは言えない。愛情に飢えていたことは、想像に難くない。

しかし、結婚相手は若くて美人だったが、バカで幼稚で、知的でなく、全然話が合わなかった。 まあね。夫婦の問題は、大抵、どっちも悪いのだけどね。


◆高貴な身分に生まれても、苦労はあるんだよ。

 

以前、日本の皇族について、やんごとなき人々のご苦労と題して書いたが、洋の東西を問わないね。

庶民は「皇族とか王室とか、働かなくて一生食えて、大した苦労も知らない、運の良い」と単純に考える(最近は雅子様をめぐり皇室が紛糾しているので、そこまで単純に考える人はすくなくなったかもしれない)が、全然、良くない。

大変だよ。ああいう家に生まれるっていうことは。

どんな身分の人でも、苦労はあるのだ。


2004年02月12日(木) 「<小泉首相>議員年金、見直しに賛同」←自分の給料は引き上げようとしているの、知ってます?
2003年02月12日(水) 何故ブッシュは平気で戦争、戦争と騒ぐのか?=自分は行かなくて良いからだ。

2005年02月11日(金) 「ニッポン放送株35%取得=フジテレビのTOB期間中に−ライブドア」  堀江さん、カネで全てが片づくってものじゃないよ

◆記事1:ニッポン放送株35%取得=フジテレビのTOB期間中に−ライブドア

 

 インターネット関連会社のライブドアは8日、投信・投資顧問子会社のライブドア・パートナーズ(東京)が東京証券取引所の時間外取引で、ニッポン放送の発行済み株式総数の29.6%に当たる約972万株を買い付けたと発表した。ライブドア本体が持つ5.4%と加えるとグループの保有比率は35%に達し、経営決定に拒否権が発動できる議決権を獲得したことになる。(時事通信) - 2月8日13時1分更新


◆記事2:私の教育改革論 国の負担で長所伸ばして−−ライブドア社長・堀江貴文さん(2004年9月27日付 毎日新聞)

 

 今の教育には無駄が多いと思いますね。どんなに学力が高い子でも、決められた時間は教室にいないといけない。拘束されているわけです。さぼったら怒られる。寝ていても怒られる。腐る子もいるはずです。

 私は協調性のない子でした。小学校のころは成績がダントツによかった。先生の話が面白くない。テストも5分で終わってしまう。ずっと席にいるのが苦痛で仕方なかった。時間がもったいないでしょう。掃除当番もサボってばかり。家でもやらないのに、ぞうきんがけなんて意味がないと思って遊んでました。その方が楽しいじゃないですか。「意味があるんですか」って聞いて、納得いく説明ができた先生はいませんでした。

 中高は私立の進学校でしたが6年も行かなきゃいけないというところが既に古い。5年間は遊んでましたよ。親にも先生にも怒られ、孤立無援でしたけどね。で、1年勉強して大学に入ったけど、講義は教授が自分の本を読むだけ。だったら自分で読んだ方が早い。毎週毎週、決められた時間に行く意味はないんじゃないですかね。

 知識は多いほうがいいし、自分が受けてきた教育が役に立ってないとは思わないけれど、時間をかけすぎです。小学校から大学まで16年あるけど、7〜8年で十分です。


◆コメント:この人は問題があるねぇ・・・。

 ライブドアの堀江社長は、若くしてIT業界に台頭し、年商100億円の会社(グループ)を作り上げた人である。

堀江さんは、確かに知能は、大変高いのだろうが、一方で、「カネで買えないものなどあるわけがない」と、随分幼稚なことを口にしている。これでは、残念ながら「おごる平家は久しからず」でしょうね。


◆自己愛が強い。つまり、他人はどうでも良い。

 堀江さんの言動を観察していると、兎に角世間の話題になること自体が目的化している(自己顕示欲が強い。タレント及びそれになりたがる人に近い)ことが一つの特徴で、つまり、自己愛が非常に強いのである。

自己愛が過度に強いということは、他人のことは考えない、ということだ。


 勿論、「世のため、人のため」という発想は初めから持ち合わせていない 。

 これは、記事2で小学校時代に、掃除をさぼって、教師に楯突いたが、誰もまともに答えられなかったというエピソードを、自慢げに語っていることからも想像できる。自分が掃除をしなければ、そのしわ寄せが同級生にいっていたのだ、ということには、考えが及ばないのだろう。

別にそれで良いではないか、と言う若い人もいるだろうが、企業の経営者は「企業は公器である」という認識が無くては困る。


 

 自分が苦労して作った物だから、どうしようが、勝手だ、と、云いたいだろうが、経営者は従業員とその家族の生活に対して責任がある。ライブドアがつぶれたら路頭に迷う社員とその家族が沢山出るわけだ。彼の会社のサービスが突然無くなったら困る顧客も大勢いるだろう。それらが完全に念頭から抜けているのである。


◆自分だけを基準にしている「教育論」

記事2「教育論」を読めば分かるとおり、今の義務教育は時間の無駄だと断定する根拠となっているのは、「成績がダントツに良かった」自分だけである。

 堀江さんは優秀だったかも知れないが、他の人間にとっては、無駄な時間だったとは言えないだろう。

彼は、「自分よりも劣る連中は切り捨てれば良いのだ」と考えているから、「小学校から大学まで7〜8年で十分です」という発言が出るのだ。

 こういう経営者の下で安心して働けるわけが無い。たとえ、ニッポン放送の筆頭株主になったとしても、それで、直ちに、ニッポン放送社員の心まで掌握出来るわけではない。

 そして、従業員がモチベーション(やる気)を失うのは、企業にとって最高に危険な状態なのである。

上でも書いたが、堀江氏には有名な言葉がある。



「金で買えないものなど、あるわけがない。人の心はカネで買える」

確かに、カネで悪魔に(堀江氏が悪魔というわけではないが)魂を売り渡す人間もいるだろうが、カネを出されて反発する人間がいることも、また、人間社会の常識である。


◆彼のせいばかりではないのだが・・。

 

彼が、「金が命」と思うようになったのは、自らが告白しているように暖かみのない家庭で育った事にあるのかもしれない。

 これ自体は彼の責任ではない。親を選ぶことは出来ないからである。

広い高層マンションに住み、フェラーリに乗り、宇宙旅行がしたくて起業したという堀江さんは、「別れた子供は自分の顔を覚えていないだろう、もう当分結婚するつもりはない」という。

本心かも知れないが、無理に、世間の反発を買うような発言をし、無理をして強がっているようにも、思える。

 このままでは、商売も上手く行かないだろう。


資本主義社会は、心理学者・岸田秀氏の言葉を借りるならば、「カネを神とする宗教」であるから、カネで何でも片づくという人間は後を絶たないが、控え目になった方がいい。ビジネスマンではないが、二十世紀最高の頭脳の持ち主の一人であった、かのアルバート・アインシュタインですら、こういっている。



私は、自分の肉体的、精神的存在の殆ど全てが、他人の労働によって支えられていることを1日に100回は、自分に言い聞かせている。


2004年02月11日(水) 「<小泉首相>憲法9条改正に改めて積極姿勢」改正ってのは「改めて正しくすること」(広辞苑 第5版)ですよ?
2003年02月11日(火) 小泉首相支持率低下。そりゃ、そうでしょう。

2005年02月10日(木) 「月と人体」 満月の日には事故・事件が多いか。「バイオ・タイド理論」

◆大事件と月齢

 満月や新月の夜(及び、その前後5日ぐらい)には、犯罪や、事件、事故が起きる確率が高いと昔から云われている。


◆過去、満月、新月、及びその前後に起きた大事件・事故。

 

 2001年2月10日に宇和島水産高校の練習船えひめ丸に、急速浮上したアメリカの潜水艦が衝突して、犠牲者を出した。満月の数日後だった。

過去の記録を見ると、2月の満月、又は新月の日に起きた、大事故、事件が多い。

一番、鮮明に記憶しているのは、1982年である。

2月8日未明、赤坂のホテルニュージャパンで火災が発生し、宿泊客33人が死亡、34人が負傷する惨事が起きた。

その騒ぎが納まらないうちに、翌日、2月9日、午前8時47分頃、福岡発羽田行きの日航350便(DC8型機)が、羽田C滑走路300メートル手前で突然失速し、東京湾に墜落した。

 乗客・乗員174人の内24人が死亡、150人が重軽傷を負った。このときは、機長が着陸態勢にある飛行機のコクピット内で、いきなりエンジンを逆噴射したため、機体の速度が急激に低下して、当然、揚力を失った飛行機は、滑走路の手前の海の中に突っ込んだのである。2月8日が満月だった。


また、羽田沖では、そのずっと前にも同じようなことが起きている。

 1966年、2月4日午後7時、札幌雪祭りを楽しんだ観光客ら128人、乗務員7人の計135人を乗せた千歳発東京羽田空港行き、全日空ボーイング727型機が羽田空港着陸直前、羽田沖東方15キロ付近で墜落、全員が死亡した。

日本の航空史上はじまって以来最大で、一機としては当時、民間航空史上最大の大惨事であった。この日も満月だった。


 1969年、2月5日午後9時ごろ、福島県郡山町熱海町磐光ホテルの1階大広間の舞台裏の 控室で、出演準備中のショーダンサーが小道具のベンジンを浸したタイマツを石油ストーブの脇 に置いていたため出火し、それが舞台緞帳に燃え移った。

同ホテルは全館暖房を行っており、館内は乾燥状態にあり、緞帳に移った火は本館天井部分で拡大し、ベニア天井、大ふすま等に急速に延焼し、さらに本館と付属観光施設である磐光パラダイスとの防火区画が不十分だったこと、パラダイスの2階屋根が破損していたこと等から本館大広間の天井裏で蓄積された火勢が一挙にパラダイス側へ延焼拡大した。宿泊客295人のうち30人が死亡、また41人の負傷者を出した。満月だった。


◆その他、記憶に新しい事件・災害・犯罪

 

1995年1月17日の阪神・淡路大震災は満月だった。

 同じ年、3月20日、オウム真理教が地下鉄サリン事件を起こしたのは、満月の2日後だった。

2003年3月20日、イラク戦争をアメリカが始めた日も、満月である。


最も記憶に新しいところでは、新潟中越地震は、満月の3日前に起きた。

スマトラ島沖地震が起きた、昨年12月26日は、満月だった。


◆今年の2月9日は新月だった
 

 前日か当日にこの話を書こうかと思ったが、敢えて今日書くことにしたのは、うっかり、このような話を書くと、心配性の人には負の自己暗示がかかってしまい、良くないと思ったからである。


◆月に関しては、ここが一番

 日本のみならず、世界中に「天文サイト」はそれこそ、「星の数」ほどあるけれども、日本語のサイトで、「月」に関して、ありとあらゆる事がわかるところといえば、The Moon Age Calendar に尽きるであろう。

このサイトでは、月の科学的な研究の成果など、相当専門的なことまで立ち入っているが、一つ興味深いのは、月齢と交通事故との相関関係について、随分労力を費やして、統計的に論じているところである。


◆月は人体に影響を与えるか。

 

 地震は、月の引力と地殻変動ということで何となく分かるが、事故が多いということは、どういうことか。

 満月や新月の日には、人間の精神状態がそれ以外の日と異なるのであろうか?

"Yes"と、断言しているのは、米国の精神科医、アーノルド・L. リーバーという人である。彼は、著書、月の魔力の中で、「月はその引力により、満潮・干潮を引き起こす。人間の体内水分は80%。生体にも潮汐作用が起きているのではないか。この「生物学的な潮汐」こそ、人間の行動と感情の鍵であり、このリズムを通じて生命体は宇宙と結びついている」という「バイオ・タイド理論」を真剣に提唱している。 賛成するしないは別として、面白い本だと思う。


◆理論はともかく、経験的には同感である。

 

私は、この本を読む前から、なんとなく気づいていた。

うつ病になってから、治りかけているのに、ときどき妙に理由もなく極度の抑うつ状態になることがあった。

 あるとき、日記と、月齢を調べるソフト(、The Moon Age Calendar から無料でダウンロードさせてもらえる)を照合していたら、「あっ」と声をあげそうになった。

抑うつ的になるのは、満月か新月の日ばかりだったのである。


 

それに、為替や、債権のディーラーの世界ではとっくの昔から云われている。今はどうか分からぬが、以前は「満月の日はボンド(米国長期債)が買われる」とか、月ではないが、「太陽黒点が増えると円安になる」とかよく云われたものである。無論それだけで儲かるという訳ではない。


◆要注意日を知っておくのは悪くないだろう。

 

多分、まったく、影響を受けない人もいるだろうし、私よりも大きく影響を受けている人がいる可能性も否定できない。

いずれにせよ、自分の「要注意日」を知ることが出来ると、少し行動を控えめにする、等対策を講じることが出来るので、占いよりは、だいぶあてになると思う。


2004年02月10日(火) 物事の軽重を考えよ。小泉首相の学歴詐称疑惑と、公約を守らないのとどちらが重大なのだ?

2005年02月09日(水) 北朝鮮とサッカーやっている場合じゃないでしょう。 郵政民営化が何故、拉致問題より上位なんだ。

◆北朝鮮と日本:サッカーなんかやっている場合じゃないだろう。

 

 サッカー選手には悪いが、物事には軽重ということがある。

北朝鮮の人間と接するならば、何はともあれ拉致問題の解決が最優先にされるべきであろう。

 今日のサッカーの試合は政府とは関係がないとしても、不測の事態を想定して、普通のサッカーの試合を警備する人数の20倍もの人間を動員したという。

拉致被害者の家族の方々は、今日は不愉快だったであろう。

 サッカーの試合の警備には熱心なくせに、北朝鮮との交渉あるいは、北朝鮮に対する制裁となると、全然話が進まない。はっきり言ってお手上げ状態だ。


◆東京・平壌間の距離は・・・・

 

 世界地図ソフトで測ってみたところ、東京と平壌の直線距離は1293kmである。東京-那覇間(1,560km)よりも、ずっと近い。

 そこに、横田めぐみさん達は、今、この瞬間も生きているのである。


◆郵政民営化を何故それほど急がなければならないのか、小泉首相の説明が無い。

 

 小泉首相が何とかの一つ覚えのように口にするフレーズの一つに、「民でできることは、民で。官で出来ることは、官で。」というのがある。

それでは、郵政民営化においては、何が、「官で出来ること」なのか。

 この場合「官で出来ること」とは、「官でなければ出来ないこと」がある、という意味であろう。それは何を想定しているのか?

 小泉さんの口から説明が無いのだから、国会でその点を何度も訊かれるのは、ごく自然な成り行きである。


◆主権を侵害され、自国民が他国にさらわれたままなのだ。

 

 国連憲章や日本国憲法が出来る前なら、勝手に領土に侵入した、即ち日本国の主権を侵害した、というそれだけで、宣戦布告をしてもおかしくないような事態なのである。

今日の毎日新聞に載っている、小泉首相へのインタビュー記事によれば、



郵政民営化関連法案について「これを廃案にさせるということは小泉内閣不信任だし、小泉退陣要求、倒閣運動と受け取るのが自然でしょう」と内閣の命運をかけて今国会成立を図る決意を強調した。

 とのことである。何故、横田めぐみさんをほったらかしにして、そこまで郵政民営化を優先するのか。

 合理的な理由が、私には、どうしても見いだせない。


2004年02月09日(月) 「14人全員を救助=凍傷で入院−関学生の雪山遭難・福井」遭難は、他人に迷惑をかけることだ。
2003年02月09日(日) 川口外相、国連決議あればイラク攻撃支持を明言←異議あり。

2005年02月08日(火) 議員年金とはなにか。10年国会議員を務めれば、最低年間412万(1ヶ月34万円)もらえるのです。

◆議員年金について。

 

 国会では、議員年金を廃止するとかしないとか、ようやく、しぶしぶ、話題にせざるを得なくなり、やむを得ず、議論するフリをしている、と言う印象を受ける。

私は2003年の1月に、「聖域無き構造改革ならば、まず、国会議員から率先垂範するべきではないか」という趣旨のことを書いた。

国会議員を10年間以上務めれば、議員年金の受給資格を得る。この年金は大変恵まれていて、最低でも年間412万円、つまり1ヶ月あたり、約34万円もの年金を受け取ることができる。以後、議員在職年数が1年延びるたびに、8万円ずつ、増えてゆくのだ。

現役の国会議員が活動するために、ある程度カネがかかるのは、やむを得まいが(資料を集めたりとかね)、引退した後まで、一般国民よりも特別に優遇しなければならないのだろうか?


◆真面目に務めている国会議員もいることは、認める。

 

 国会議員には、「勤務評定」「人事考査」がない。 勿論、選挙が最大の評価だろうが、選挙で何とか当選さえしてしまえば、その後は、何をしようが自由なのだ。

私は、全ての国会議員が不真面目だとは言っていない。

例えば、長妻昭衆議院議員は、初めて、社会保険庁が保険金掛け金を昨年4月の時点で5兆6千億円も、社会保険庁の職員用マンション建設費用、テニスコート設置費用、公用車購入費用、海外視察旅行費用などに流用したことを、白日の下に晒した。

 これによって、社会保険庁は何とかしなければまずい、と小泉首相に思わせたのであるから、その功績は、高く評価されるべきである。

また、 随分と昔の話だが、厚生大臣に就任した管直人氏が薬害エイズを隠蔽しようとしていた、厚生省の役人に全て資料を出させて、全貌を明らかにしたことは、歴史的に大きな功績である。

 こう云うときに、管直人は何となく虫が好かないから、エイズの件も大したことはない、と結論づける男がいたら、見た目は男でも頭脳は女だといっていい。そういう生理的、感覚的、情緒的選択と、客観的、合理的判断を峻別出来ないのは、女性的思考の最たるものだ。


◆国会議員には、勤務評定(人事評価)が無い。

 

 しかし、今も国会の会期中であり、今日も予算委員会が開かれていたが、大部分の議員は、真剣さが足りないように思われる。

国会は国権の最高機関であり、その構成員であるから、国会議員には一般国民には与えられないような特別の待遇(例えば、国会会期中には逮捕されない、不逮捕特権)が与えられているのだ。

国会である。会議ではないか。

 質疑応答が多い、やや変則的な会議だが。国会議員が総理大臣や閣僚に質問して、それに内閣構成員が答えている訳だ。

真面目に参加しているなら、絶対ノートと筆記用具が各議員の前にあって、かなり頻繁にメモを取っているはずである。

 資料は、予め配られているだろうが、内閣の答弁はその場でなければ分からない。そして、メモも取らずに何時間もの討論の内容を覚えていられるわけがない。

今度、国会中継を見てご覧なさい。

 だれも、メモなどとっていない。グニャっと、だらしのない格好で椅子に座り、へらへら、質疑応答を見て、時々野次を飛ばすだけだ。

眠っていても誰もしからない(民間企業だったらどうなるか、言うまでもない)。

 無断欠席しても咎められない(民間企業だったらどうなるか、言うまでもない)。

居眠りしようが、サボろうが、毎月十分な歳費(給料)を貰って、何とか十年つとめれば(誤魔化せば)、議員年金を毎月34万円、もらえる。

甘い。


◆こうなった責任は有権者にも、ある。

国会議員の勤務評定は、その議員に投票した有権者が、もっと、責任を持って行うべきである。居眠りをしている奴を次回も当選させるからつけあがるのだ。

今は各議員がインターネットにサイトを持っているから、非常にチェックしやすいのだ。

 頻繁に更新したり、あるいは、頻度は高くなくても、ながつま議員(言っておくが、彼は私の選挙区ではない。私は、支援会長でも何でもない)のように、大きな仕事をすれば、それは、チェックできる。

何もしていない奴は、本当に、つまらないことしか書いていない。

やろうと思えば出来るのだから、国会議員の人事評価を行うのは、有権者の責任だ。

両院議長並びに事務局には、各議員が本会議や、所属する会議に出席しているか、せめて、出勤簿ぐらい、サイトで示して頂きたい。それぐらいは、出来るだろう。

 やりたがらないだろうがね。


2004年02月08日(日) 「イラク大量破壊兵器問題、米大統領が調査委員会を設置」 つまり、開戦時に確証が無かったという事だ
2003年02月08日(土) カウンセリングについて

2005年02月07日(月) 「米国産牛肉の交渉再開は方針通り」 どうして、そういうことをするのだ?

◆記事:米国産牛肉の交渉再開は方針通り

 

 変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)の国内初発生に対して、農林水産、厚生労働の両省は、BSEの全頭検査緩和など国内対策や米国産牛肉の輸入再開交渉を既定方針通りに進め、可否の判断は、内閣府食品安全委員会の科学的な判断に委ねる方針だ。

 国内では、平成十三年九月に初のBSE感染牛が確認されて以降、人に感染性がある特定危険部位は除去されている。両省幹部は「英国と日本ではBSE汚染度がまったく異なる。国内の牛肉を食べて人が感染することはない」と消費者の冷静な対応を呼びかけている。

 ただ、国内初のvCJDが食品安全委員会の議論に一定の影響を与えるのは必至だ。

 野党・民主党は「食品安全委の専門家の公平公正な審査が行われることを期待する」などとする談話を発表、政府に対しては国産牛から人への感染も否定せずに司直の手による調査や全頭検査継続を求めた。(産経新聞) - 2月5日3時47分更新


◆コメント:国内の牛肉を食べて既に感染しているのかも知れないですよ。

 

ごく大雑把に述べるならば、日本で、何か社会に不安を引き起こすような事態が生じた時に、政治家や役人が「大丈夫、大丈夫。」と簡単に請け合うときこそ、要注意である。

クロイツフェルト・ヤコブ病について、国は何といっているか。

難病情報センターのサイトによれば、現在日本では、121疾患が「難病」に指定されている。ここに一覧表がある。この中で、22番にクロツフェルト・ヤコブ病が入っている。

但し、正確に言うと狂牛病から人間に感染して発症したと考えられるCJDは「変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(variant Creutzfeldt-Jakob desease=vCJD)に分類される。

そこで、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に関するQ&Aというページを読むと、次の箇所がある。



Q11 :  vCJDの治療法はありますか?

A :  残念ながら、現在のところありません。


そうですか。無いのですか。

この後、このページでは、国産牛を食べた(全頭検査をはじめる前も含めて)ことによりvCJDにかかるリスクは、全人口に対して、0.1人〜0.9人と書いてある。

しかし、一般国民はこれを検証する手段を持たない。

厚生省には、薬害エイズ、肝炎の恐ろしい前科がある。単純に信用できない。

国民の不安を払拭するためには、全頭検査を継続して頂くしかない。


◆米国産牛肉なんて、とんでもない。

 

日本政府は、2001年9月に、初めてBSE感染牛を確認してから、食肉牛の全頭検査を実行していたが、恐ろしいことに、昨年、一度は全頭検査を止めようとしたことがある。その経緯は、昨年10月9日に書いた。

世界最大の牛肉生産国である米国は、BSEに関しては、神秘的と云ってよいほど無神経で、歩くときにフラフラする、明らかに中枢神経を冒された症状が出ている牛を平気で食肉にして、自分の国だけならば良いけれども、他の国へも輸出していたのである。

 日本は勿論、アメリカの畜産業者、食品加工会社などにとって、「上得意先」である。

それで、昨年7月ごろから、大統領選挙を控えたブッシュが、有力な支持団体である食肉業界の支持を得んがために、検査をしていない牛肉の輸入を再開しろと言ってきたのだ。

例によって、アメリカの言い分は無茶苦茶で、全頭検査に科学的な意味は認められない。とか、生後20ヶ月未満の牛の感染を発見するのは困難だから(やっても無駄だから)、しなくていいだろう?という内容だった。

冗談ではない。アメリカ産牛肉の8割は生後20ヶ月未満の牛を加工したものなのだ。

 アメリカで最初にBSEが確認されたのは、2003年12月だが、それまで、何もしていなかったのだから、世界中にBSE感染牛肉をバラまいていた可能性が高い。

無責任な連中である。

 何故、ここまで、無責任になれるのか?

 この日記で何度も述べたが、白人の米国人にはアジア人に対するレイシズム(racism=人種差別、人種差別意識)がある。日本人が何十年かの潜伏期の後にvCJD(変異性クロイツフェルト・ヤコブ病)を発症しようが、知ったことではないのだ。


◆アメリカが全頭検査することを確かめるまでは、絶対に輸入を再開してはならぬ。

 

兎に角ダメですよ。アメリカには「全頭検査をしなければ、絶対に米国産牛肉は輸入しない」と断固たる態度を取るべきだ。

 当然だろう。BSEに感染しているかも知れないと知りつつ、米国牛肉の輸入を認めたら、その政治家や役人には、日本国民に対して、殺人の未必の故意がある、ということだ。

国会議員の先生がたは、国民の生命はどうでも良いと思っているのだね?


2004年02月07日(土) 派遣された自衛官の生命が危ないというのに、国会は何を下らないことを議論しているのだ。
2003年02月07日(金) アメリカに質問

2005年02月06日(日) 「月曜の朝は血圧にご注意 仕事のストレスで急上昇?」 あたりまえだろ。(追記を含む)

◆記事:月曜の朝は血圧にご注意 仕事のストレスで急上昇?

 

【ワシントン6日共同】月曜日の朝は普段に比べ、血圧が高くなりやすい−。こんな調査結果を大阪医大第3内科の村上省吾医師と東京女子医大の大塚邦明教授らのチームがまとめ、6日までに米高血圧学会誌に発表した。

 月曜には心臓発作や脳梗塞(こうそく)が増えることが既に知られており、これに血圧上昇が関与している可能性が今回の研究で浮上した。チームは、仕事が始まることに伴う精神的、肉体的ストレスが血圧上昇の引き金ではと分析している。

 調査は、国内のある地方都市の住民175人に携帯式血圧計を7日間連続で装着してもらい、指示通りに続けられた135人(平均年齢56・6歳)の血圧の平均値を算出した。


◆コメント:そんなの、当たり前じゃないか。

こういうのを疫学(epidemiology)といいますね。 広辞苑によれば、



「疾病・事故・健康状態について、地域・職域などの多数集団を対象とし、その原因や発生条件を統計的に明らかにする学問。最初は疫病の流行様態を研究する学問として発足。」

ということだ。なるほど、だから、疫病の疫なのですな。

こういう、疫学的研究成果というのは、普通の新聞でもしばしば見かける。

 最近だと、煙草の本数(喫煙量)が多い人ほど自殺しやすいとかね。よくあるじゃないですか。趣味などストレス発散の方法を持っている人の方が、心臓発作になりにくいことが、「調査で明らかになった」とかね。

読むたびに「アホか」と思う。

はい。承知しております。ある事象、傾向を「科学的」に証明するためにはこのような、正しい統計学的手法を用いたデータ収集が欠かせないというのでしょうが、こういうところに理科屋さんの頭の固さがある。
全ての科学者及び自然科学系技術者がそうだは云わないけれども、しばしば、あたかも、このような統計・データで証明されていないことは(証明されるまでは、と云ってもいい)、存在しないような言い方をする人がいる。

科学的に証明されていないことは、存在しない、という命題(?)は真にあらず、でしょ?

重力の存在が証明される以前から重力はあったわけだし、冥王星が発見される前から冥王星は存在したのでしょう?

これは、ちょっと例がよくなかったかな。兎に角、理屈にこだわりすぎず、見て明らかなことには、それなりに対処して欲しいと思いますね。

◆追記:

上に書いた内容に関して、「科学的に証明されていないことは、存在しない、という命題(?)は真にあらず、でしょ?」という論理は、必ずしも正しくない、ということを、読者で理系大学生のkasaさんが、大変丁寧に説明して下さいました。なるほど、と得心致しました。

理系に弱い私の早とちりだったようです。

kasaさんのお言葉をお借りしますが、、科学者は「アタリマエのことをアタリマエ」と考えてしまうことを極端に怖がるように出来ている。ということ。そういう意味での「理科屋さんの頭の固さ」は修正が不可能であろうという事。

なるほど。一件アタリマエの事柄を懐疑的に観察することから、真理を見出すのが、科学的思考というものなのでしょう。「アホか」「理科屋さんの頭の固さ」というような表現を、私は、いささか軽率に用いてしまったので、不快に思われた方もあろうかと思います。お詫びします。

ただし、その部分を抹消してしまうのも、自らの不明を隠蔽することになり、狡い行為と思いますので、間違いは間違いのまま、残しておきます。

重ね重ね、kasaさんのご指摘には(嫌味ではなく衷心より)感謝します。ありがとうございました。


◆血圧に注意って、どうすりゃいいのさ?

要するに、月曜日に体調が悪いことなど、世界中の人間が経験則から知っていることだろう。

調子が悪いというのもいろいろな種類に分類出来るのだろうが、当然、ストレスを強く感じているわけだから、血圧だって高くなるでしょうよ。

今回は、血圧に明らかな兆候が出たというのがポイントなんでしょうけど。この「研究」の。あたりまえではないか。

だけど、血圧にご注意って(これは共同通信の記者が付けた見出しだろうが)、具体的にどうすればいいというのだ?

私事で恐縮だが、私はれっきとした高血圧症と診断されているから、毎朝、3種類の降圧剤を飲みますよ。

 治療を受ける前は、180-120ぐらいだったが、いまでは、110-78だ。薬を毎日飲んでいるが、肝・腎機能に障害は出ていない。主治医のおかげですよ。このように、はっきり高血圧と診断され、治療されている人はいいですよ。薬を一生飲まなければならんけどね。

しかし、当然のことながら、降圧剤なんて、薬局では売っていないよ。ちゃんと、循環器の専門医に診て処方して貰わなければ。高血圧症と診断されれば、継続的に降圧剤を服用しなければならないが、一時的に血圧が高い人を慢性的な高血圧と間違えたら、大変だ。降圧剤を飲んだら、めまいを起こしてぶっ倒れるかも知れない。

だから、「どうすればいいのか」?を必ずしも述べないのが、この手の「疫学的調査」の歯痒いところなのだ。

月曜の朝、素人が家庭用の血圧計で自分の血圧計を測って、最低が100を超えるとか、最高が200を超えたら、会社を休むようにとか、そんなこと、出来るかどうかは別として、具体的に指示して貰わなければ、徒に不安をあおるだけだ。


◆どのようにしてみても、仕事は身体に悪いのさ

 

金を貰うのだから、仕事は大変に決まっている。「身体のために」仕事をしているのではない。そう割り切らないと、職業人は務まらない。

サラリーマンを続けるために最も重要な能力はなにか?

 忍耐力である。我慢できるかどうか。それが全てといっていい。

サラリーマンになろうという学生さんに言っておく。

サラリーマンになったら、「好きな仕事」を出来る可能性は極めて低い。

各人の「やりたい仕事」の希望をいちいち叶えていたら、会社なんぞ、なりたたない。嫌なことでもやらんとしかたがない。ハンコ一つで、どこにでも転勤させられるのが総合職というものだ。

大部分の人間は、別に面白くもないが、我慢して働いているのだ。月曜に限らず、シャバに出て働いて、カミさんと子供を養うということは、自分の命を削っているのさ。


2004年02月06日(金) 「患者が選ぶいい病院」は、意味が無い。医療機関評価機構という組織があるのだ
2003年02月06日(木) 日本政府がアメリカによるイラク攻撃を支持するだと!?・・・子供が殺されるのを黙って見ているということだ。

2005年02月05日(土) 「トランペット・ヴォランタリー」 (モーリスアンドレ)ぜったいに、「スカッ」とした気分になります。

◆ものすごく上手いトランペットの演奏を聴いてみて下さい。

 ジャズの世界では、トランペット・ソロは珍しくないけれども、クラシックにはトランペット・ソロの曲が余りないのです。

ですから、クラシックのプロのトランペット奏者は99.999…%、オーケストラに属しています。

ここで取り上げる、トランペット・ヴォランタリー(トランペットとオルガンのための音楽)を吹いている、モーリス・アンドレというフランスのトランペット奏者は、そんな中で,
殆どはじめて、クラシックの世界でソロ・トランペット奏者として活躍した人です。

紛れもなく、天才です。

「不世出の名手」とはこういう人をいうのです。文句のつけようがありません。

 この人は神がトランペットを吹くためにこの世に使わした人間だと思います。


◆ピッコロ・トランペット




 

 トランペットは、一本で、全ての調を吹けますが、音域によっていくつもの種類を使い分けるのです。

 モーリス・アンドレが吹くのは、ピッコロ・トランペットといって、ブラスバンドなどで使う、変ロ調の楽器ではなくて、それよりも4度高い変ホ調や、或いはオクターブ高いピッコロB♭管と呼ばれるものです。

普通は、トランペットの高音域はキーキーうるさくなりますが、モーリスアンドレは、決して、そうならない。あくまでも、耳に易しい柔らかい音色を保ちます。これだけでも奇跡的なことなのです。これほど輝かしいトランペットの音色は、空前絶後です。この世のものとは思われません。


◆このCDを聴くと、絶対に爽快な気分になります。

 

クラシックが好きであろうが無かろうが、トランペットが好きであろうが無かろうが、このCDに納められた演奏は、そういうことを超越しています。

晴れた休日の朝などにお聴き下さい。

 トランペットとパイプオルガンの重厚な響きの組み合わせは意外なほど相性が良く、聴いていると、元気になります。小さいことをクヨクヨするな、という気分になります。「気宇壮大」というのでしょう。お薦めします。


2004年02月05日(木) 「米兵輸送は戦争加担でない 参院予算委で首相表明」小泉君がどのように、約束を破るかをお見せしましょう
2003年02月05日(水) イラクが核兵器開発を否定。米パウエル長官「証明してみろ」←「無い事の証明は出来ない」のだ。

2005年02月04日(金) 国内初、変異型ヤコブ病確認…英滞在歴の男性死亡 日本が肉骨粉の輸入を全面禁止したのは2001年でしたね。

◆記事:国内初、変異型ヤコブ病確認…英滞在歴の男性死亡

 

国内で昨年死亡した男性が、BSE(牛海綿状脳症)感染牛を食べて発症するとされる「変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)」の日本人初の感染者であることが4日、厚生労働省の調査で確認された。

 男性は、症例が最も多い英国へ約1か月間の渡航歴があり、ヤコブ病の感染原因となる硬膜移植や、遺伝による発病の可能性はないという。英国への渡航時期は、牛の脳や脊髄(せきずい)などの特定危険部位を除去するBSE対策が始まった1989年11月以前の可能性が高く、同省は「英国滞在中に感染した疑いが強い」とみている。

 同省によると、男性が発症したのは2001年12月で、当時40歳代。当初は焦燥感などの軽い精神症状だけだったが、その後、認知症や運動機能障害の症状が現れた。昨年半ばごろから寝たきりの状態が続き、同12月に死亡した。

 厚労省のサーベイランス(調査)委員会は昨年2月、男性の主治医からの情報提供を受け、調査を開始。脳の磁気共鳴画像(MRI)や脳波などの所見から、同9月、医療行為や遺伝が原因ではない「孤発型CJD」と判断していた。

 しかし、男性の死亡後に行った病理解剖で、病原体の異常プリオンたんぱくが脳に蓄積するvCJD特有の所見があり、精度の高い検査でも陽性反応が出たことなどから、最終的にvCJDと断定した。

 同省は今後、遺族からの聞き取り調査を進めるなどして、渡航時期や滞在地域の特定を急ぐとともに、当面、英国に1か月以上滞在した人からの献血を制限する。(読売新聞) - 2月4日23時7分更新


◆コメント:とんでもないことですよ。

 

イギリスで初めてBSE(牛海綿状脳症==bovine spongiform encephalopathy)が発見されたのが、1986年である。

BSEは、ブリオン病(prion disease)の一種である。

プリオン病とは異常なたんぱく質、プリオン(prion)が脳に沈着することによって生ずる疾患の総称である。

それが、牛で発症すればBSEといい、人間ならば、クロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt‐Jakob’s disease=CJD)というのである。

BSEが初めて発見されたのは、1986年だが、1995年まではBSEとCJDの両者の間に因果関係は無い、と考えられていた。

ところが、1996年、牛のBSEが人間にも感染するのではないか?と考えられるようになった。何故かというと、



  • 1994年から1996年の間に人間でクロツフェルト・ヤコブ病が発症したのは、BSE(ここからは、通称である「狂牛病」という言葉を使う)が圧倒的に多い英国のみで、その中の8人は既に死亡している。
  • 通常のCJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)は平均年齢が65歳だが、94年から96年にかけて発症したのは、10代が3人、20代が5人、30代が2人、と、異常に若かった。
  • 患者は、いずれも脳にBSE(狂牛病)のように、脳に海綿状の病変が見られ、更に、死亡した人を解剖したところ、通常のCJDでは見られない、プリオン蛋白の大きなブラックの形成が認められた。

など、明らかに、通常のクロツフェルト・ヤコブ病と異なる点が多かったのである。


◆WHOの「肉骨粉を使わないように」、という勧告を無視した日本政府。

 

そこで、WHO(世界保険機構)は1996年に、「BSE物質を含む可能性がある組織が、如何なる食物連鎖にも入らないようにする」「反芻(はんすう)動物の飼料に、反芻動物の組織を使用することを禁止する」ことを主な内容とする勧告を発した。

要するに、英国で大量の牛が狂牛病に罹っていたのに、その病気の牛から作られた肉骨粉が世界に出回って、世界中の牛がBSEに感染する可能性があり、そして、BSEは人間に感染する可能性がある、と判断したからである。

ところが、日本政府はこれを無視した。日本政府がWHO勧告の後にしたことは、英国からの肉骨粉の輸入自粛を指導」しただけなのである。日本政府はEUからの肉骨粉の輸入に関しては、完全にこれを放置した。

EUでもBSEは発生していたし、英国で作られた肉骨粉がEU経由で日本に入っている可能性があることを知っていて、放置したのである。


◆2001年1月、ようやく日本政府はEUからの肉骨粉の輸入を禁止した。

 

残念ながら、時すでにおそく、2001年9月10日、日本で初めて狂牛病の牛が発見され、それ以降は、ようやく肉牛の全頭検査の実施が義務づけられた。

しかしながら、要するに、日本政府は、ヨーロッパでは1986年から問題視されていた狂牛病に対してまるで無関心で、WHOの1996年の勧告にも従わず、肉骨粉の輸入・使用を禁止しなかった、という取り返しのつかない失敗をしたのだ。失敗というよりも、怠慢による不作為である。


◆日本でも2001年9月よりも前に、BSEに罹った牛がいた可能性は十分にある。

 

今日の報道では、無くなった方はイギリスで1989年に牛の肉、それも異常タンパク質プリオンが沈着しやすい、脳などの特定危険部位の肉を食べて感染したのではないか、と考えられている。

だが、日本では、2001年1月になって、やっとEUからの肉骨粉を禁止したのだから、それ以前にBSEの牛から作られた肉骨粉を、日本の牛が食っていた可能性は十分にあるわけで、ということは、日本国民は、何も知らされないまま、BSEに感染した牛の肉を食っていた可能性は限りなく、高い。

クロイツフェルト・ヤコブ病の潜伏期間は2年〜30年と非常に幅があるので、既に感染しているが、発病していない人がいる、と考える方が自然である。


◆英国に滞在した人の献血だけを禁止しても、特段の意味は認められない。

つまり、今回死亡した日本人はたまたま英国で感染したのかも知れないが(それも断定できない)、日本の牛肉を食べていた人(つまり、ベジタリアンでも無い限り、殆どの人)は、CJDに感染しているかも知れない、というのが恐ろしい現実である。

 厳密に考えれば、日本人は誰も献血できないし、誰からも輸血を受けられない状態にあるはずだ。


◆厚生労働省という役所は一体何を考えているのか。

 

血液製剤によって、エイズや肝炎に感染してしまった人が大勢いるのも、やはり当時の厚生省が、血液製剤が汚染されていることを知りながら、その使用を禁止しなかったのが原因であり、患者からみれば、これは不可抗力ではなくて、役人の怠慢による人災である。

 薬は全ての国民が使うわけではないが、それでもとんでもない話なのに、牛肉は殆ど全てと云っていいぐらい、多くの国民が口にいれる「食べ物」である。

「食べ物」が汚染されているかも知れないのに、これを1980年代から、そうと知りながら、放置した厚生省の役人は、一体、どういう頭の構造をしているのであろうか。

こういうのを、「万死に値する」と云うのだ。


2004年02月04日(水) 「高3女子が署名5000人収集 武力使わぬイラク復興願い」←小泉君。その少女の目を真っ直ぐに見ることができますか。
2003年02月04日(火) 国会―代表質問で野党党首は小泉即時退陣を求めるが、政権を任せられる野党もないんだよね。

2005年02月03日(木) <NHK>番組制作費詐欺で元チーフプロデューサーを再逮捕 民放各局は何かしていなかったかな?

◆記事1:<NHK>番組制作費詐欺で元チーフプロデューサーを再逮捕

 

NHKの番組制作費詐欺事件で、警視庁捜査2課は3日、番組構成委嘱料約820万円をだまし取ったとして、東京都大田区仲六郷3、元NHKチーフプロデューサー、磯野克巳被告(48)=詐欺罪で起訴=を詐欺容疑で再逮捕し、杉並区梅里1、NHK関連会社「NHKアート」イベントスペース事業部部長、師井一夫(48)▽台東区谷中1、元イベント企画会社社長、市瀬俊秀(55)の両容疑者を逮捕した。

 調べによると、磯野容疑者らは、実績のない市瀬容疑者を放送作家として登録。「青春のポップス」「BSジュニアのど自慢」など3番組25本の制作業務に従事したように装って番組構成委嘱料を請求し、NHKから98年8月〜01年6月、計約820万円を市瀬容疑者のイベント企画会社名義の銀行口座に振り込ませて詐取した疑い。いずれも容疑を認めている。(毎日新聞) - 2月3日22時5分更新


◆記事2:一難去って…「スーパーモーニング」やらせ やらせ問題、徳永アナ降板からわずか半月

「スーパーモーニング」(月−金曜午前8時)のフリーリポーター(46)が道交法違反(違反ほう助)の疑いで書類送検されたやらせ問題。前キャスターの徳永有美アナ(27)の不倫騒動が落ち着いた矢先のトラブルで、テレ朝関係者の困惑は深い。

 最近のテレビ局はやらせ問題が連発。14日にも日本テレビ「ズームイン!!SUPER」のコーナーで福岡放送のやらせが発覚し、先月にはフジテレビ「スーパーニュース」での「最終電車」やらせ問題もあり、まさに連鎖状態だ。

 やらせ問題が出ているのは、昨年11月4日放送の特集「古都騒然!京都を騒がすギンギン族の実態」。撮影のため暴走行為を依頼したとして書類送検されたリポーターは京都府警交通指導課の調べや、社内の面接調査に「暴走を依頼した事実はない」と否認。(ZAKZAK 2003/07/18)


◆記事3:【報道】フジテレビ「スーパーニュース」事実と異なる映像で安藤優子が謝罪

密着100日大都会午前0時 最終電車の人々』の中で、仕事に向かうニューハーフの人たちを取り上げたが、このシーンは実際には午後8〜9時ごろに撮影されたものだった(2002/11/26)


◆記事4:TBS“やらせ特番”「ギャラクシー」受賞してた 主催者「恥ずかしい」

 

先ごろ“やらせ”が発覚したTBS系報道特番「告白〜私がサリンを撒きました〜オウム10年目の真実」が、優れたテレビ番組などに贈られる「ギャラクシー賞」の月間賞(3月)を受賞していたことが6日までにわかった。選出はやらせ発覚前で、主催者は異例のケースに「恥ずかしい」と困惑している。

 「告白−」は地下鉄サリン事件の実行犯、林郁夫被告をめぐる再現ドラマで、3月5日に放送。18.7%の好視聴率を記録したが、先月下旬、番組で「刑務所で林受刑者を知る元受刑者」として証言していた男性が実際は面識もなかったことが発覚し、同局社長も「不適切な表現があった」と認めた。(ZAKZAK 2004/05/06)


◆記事5:「事実の歪曲」テレ東が情報番組の放送打ち切り発表

 

テレビ東京は1日、花粉症対策を紹介した情報番組「教えて! ウルトラ実験隊」で虚偽事実が新たに見つかったとして、番組の放送打ち切りと常務ら関係者4人の処分を発表した。

 同日午後8時からの番組内で「ねつ造と言われてもおかしくない事実の歪曲(わいきょく)だった」と訂正とおわびの放送をした。

 処分は1日付で、犬飼佳春編成局担当常務と島川哲雄制作局長を減俸10%(1カ月)、チーフプロデューサーら2人がけん責処分。

 問題の番組は日本テレワークが制作した1月25日放送分。花粉症対策の「舌下減感作療法」を紹介した際(1)未実施の実証実験を実施したかのように偽った(2)治療を受けていない女性が治療を受けていたと偽った−ことなどが新たに判明。

 同局によると、日本テレワークのディレクターが臨床実験中の同療法を紹介するVTRを作成した際、同局のプロデューサーらから質が悪いと指摘され、実証実験をしたかのように映像を作り変えたという。


◆記事6:民放キー局4社が申告漏れ 東京国税局が調査

 

民放キー局の日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日の4社が東京国税局の税務調査を受け、2003年3月期までの2−3年間にそれぞれ2−3億円の申告漏れを指摘されていたことが4日、分かった。

 国税局は、日本テレビに対しては1億1000万円を所得隠しと認定、重加算税を含め約9000万円を追徴課税した。ほかの3社に対しても1000万−3000万円の所得隠しがあったとして、重加算税を含めて追徴課税したもようだ。

 国税局は昨年発覚した日テレの元プロデューサーによる視聴率不正操作問題を受け、昨年秋ごろ民放各社に対し一斉に税務調査に着手。調査の結果、4社ともに悪質な仮装
隠ぺいが見つかった。


◆記事7:日テレ海外支局員が経費200万円を不正請求(読売オンライン 2004/9/18

 

日本テレビの海外支局員が200万円余りの経費を不正に請求して、厳重注意を受けていたことが、18日分かった。

 同局によると、この支局員は昨年初めから今年春までの間に、200万円余りの個人的な支出を業務上の経費と合わせて請求した。

 今春、同局の内部調査で発覚し、支局員も不適切な経理処理を認めて全額を返済。7月に、報道局長名で厳重注意を受けたという。


◆記事8:着服金振込先の役員務める 元テレ朝社員

 

大阪市のコンピューター関連会社「メディア・リンクス」の架空取引に絡む横領事件で、大阪地検特捜部に業務上横領容疑で逮捕された元テレビ朝日社員木下健士容疑者(42)は、同社に在籍しながら着服金の振込先となった情報サービス会社「ナノ・ドリームス」(東京)を実質的に創業し、事件当時は役員を務めていたことが2日分かった。 (2005/02/03 共同)


◆コメント:要するにカネとヤラせの問題は、全キー局に存在する。

庶民の心理の常として、普段、「権威」を感じるものを叩きたい。偉そうな奴をまず叩きたい。ましてや、NHKには受信料を払っているのだから、視聴者には文句を言う権利がある。

ところが、それだけでは、片手落ちである。

 上に長々と引用したが、民放も全局が、1.ヤラせ、2.脱税を行っている。記事7のように、経費の着服をしている日本テレビ社員もいる。横領である。

 民放は受信料を視聴者から徴収していないが、云うまでもなく、その代わりにスポンサーと呼ばれる一般の事業会社からの広告収入で経営が成り立っている。

 この広告料は莫大なもので、我々が日常手にしている様々な商品には、CMにかかるコストが上乗せされている。

 その意味でNHKに比べると気がつきにくいが、民放テレビ局員の給料も、一般消費者の財布から出ているわけである。

民放は、NHKのプロデューサーが逮捕されたことを、鬼の首を取ったかのように興奮気味の口調で報道しているが、本当は、他人のことを言える立場ではない。

 しかし、だからといって、テレビ局同士がかばい合い、隠し合って、全てを闇に葬るよりは良いだろう。 それでも、なお、各テレビ局は勿論他にもいろいろと悪いことをしているだろう、と想像せざるを得ない。


◆問題はマスコミをチェックする機関が存在しないことだ。

 

マスコミ同士だと、どうしても自分もヤラセ、着服をやっているから、全てが明るみにでることは永遠に無いだろう。となれば、第3者、つまり外部監査機関が必要である。

財務関係については、テレビ局とて、株式会社なのだから、決算前に公認会計士の監査を受けているはずで、いままで、黙っていた会計事務所にも責任がある。

問題は、「ヤラセ」に象徴される、「虚偽の報道」である。私は、申告漏れや、経費の着服が問題ではないとは、勿論云わないが、「ヤラせ」のほうがはるかにけしからん話だと考えている。

何しろ「故意に虚偽の報道をしている」のである。

無論、民放の一日の放送時間のうち、報道番組が占める割合は、「ドラマ」や「バラエティ」より遙かに短い。

 しかし、報道は、本来テレビ局の最も大切な社会的使命であり、その一番大事な仕事でウソを国民に伝えて平然としているようなテレビ局は本来あってはならないのだ。

 ところが、この報道内容のチェックを公的機関が行うと、それこそ「検閲」に結びつきかねない。

 一般の事業会社が金を出し合って、「マスコミ監査機構」のごとき組織を作っても良いが、それだけの資金を提供できるような大会社は、普段、民放各局から「スポンサー」と呼ばれているような会社になってしまう。

すると、自分自身に都合の悪い番組を放送して欲しい訳がないので、公平性を維持できるか、甚だ疑問である。

こうなったら、致し方ない。

 あまり、気分の良いものではないが、内部告発が、もっとも信憑性を有することになる。ここでネットの出番かも知れぬ。

 ヤラセ番組を作っている番組制作会社の特に若い衆の正義感・良心に期待したい。


2004年02月03日(火) 「陸自本隊 クウェートへ出発 」←これが大ニュースにならない。それを「既成事実化」というのだ。いけない。
2003年02月03日(月) 天下国家を論ずるのも良いが、身近な人に親切にするのも大切だ。

2005年02月02日(水) 亜大生痴漢>野球部員が起訴事実認める 求刑は懲役2年 抜本的性犯罪対策を実行せよ

◆<亜大生痴漢>野球部員が起訴事実認める 求刑は懲役2年

 

電車内で女性に痴漢行為をしたとして強制わいせつ罪に問われた亜細亜大2年の硬式野球部員、和田毅(つよし)被告(20)の初公判が2日、東京地裁八王子支部(長谷川憲一裁判官)で開かれ、和田被告は起訴事実を全面的に認めた。検察側は「犯行は悪質。約20日間、被害者につきまとい、本質はストーカー犯罪とも言うべきだ」として懲役2年を求刑した。

 検察側の冒頭陳述によると、和田被告は昨年11月30日午前、通学途中にJR中央線の電車内で女性会社員(20)の下腹部を触った。和田被告は同月18日から車内で、女性の近くに立つようになり、太ももを触るなどしていた。(毎日新聞) - 2月2日19時5分更新


◆コメント:性犯罪者だから、住所、顔写真を公表せよ。
 

和田被告人は、法的には、まだ無罪が推定されなければならない。しかし、有罪が確定したときには、性犯罪者となる。一生、恥を背負って生きてゆくが良かろう。

世論は先日の奈良小学生女児殺人事件を機に、性犯罪者の住所氏名などを公表せよという方向に傾いており、内閣もその方向で検討するらしいから、痴漢という性犯罪を犯したこの亜細亜大学のガキの住所、顔写真を公表するべきである。


◆売春・買春も性犯罪だから同様にするがよい。

 

 売春買春も性犯罪である。

 但し、幼女誘拐殺人事件とは性質を異にする。

云うまでもなく、前者に置いては、当事者間の合意があるからである。 しかし、合意があれば構わないじゃないかというのは、バカである。

売春・買春ともに国法によって、或いは条例によって禁止された「性犯罪」である、という形式論だけが理由ではない。

先進国でエイズ感染者(もちろん、血液製剤による感染者は、別だ)が増えているのは、日本だけであるのは、有名な事実であり、国辱である。

 こうなった原因は、売春・買春を厳しく取り締まらないからである。

 教育など役に立たぬ。淫乱な奴は何を言おうが淫乱なのである。

 何故、厳しく取り締まらなければいけないのか。

 売春・買春の当事者は性病に感染している可能性が高く、彼女たち、彼らと性的関係をもてば、ことにHIVキャリアであれば、命に関わる。

 つまり、爆弾を抱えた、極めて危険な、連中である。検挙された売買春の当事者は、従って、他の性犯罪者と同様に、年齢に関係なく、住所・氏名・顔写真を公表するべきである。これによって、性病のさらなる拡散を防ぐ効果が期待出来る。


2004年02月02日(月) 「自衛隊のイラク派遣に反対する者は左翼である」。という人は・・・頭が悪いねぇ。
2003年02月02日(日) 毛利衛さんの悲しみ

2005年02月01日(火) プロとアマチュア

◆「プロ」と「アマチュア」の境界があいまいである。

 以前、拙文を読んで下さった読者の方から、「近頃の世の中、プロとアマチュアの境界が曖昧になっていると思わないか?」というお便り(メール)を頂戴したことがある。

大いに同意した。これには、大きく分けて、二つの側面がある。


◆プロの力量の低下

 如何なる人も、自ら職業に関しては、プロである。

 プロはアマチュアと比較にならないほどの知識・技術・識見を持っていて然るべきだ。

ところが、最近の世の中では、なんで、この人物がプロなんだ?というケースに度々遭遇する。

分かりやすい例を挙げるならば、私が度々音楽に関する稿で書いているとおり、専門的な音楽教育を受けていない私ですらはっきりと認識できるほど、誤った音程で歌を歌い、しかもそれが、CDになって売られている。

堅気の仕事では、車のディーラーとか、銀行の窓口とか、それぞれの分野のプロであるはずの人間が、当然即座に返答出来なければならないような、顧客の質問に答えられず、「エーと・・・」などといいながら、のんびりマニュアルをめくったり、PCの画面で確かめたりしている。

 そのようなことは覚えていなければいけないのだ。


国会議員の「先生」方はこれは、今に始まったことではないが、国会という「国権の最高機関であり、国の唯一の立法機関」の構成員であるにも関わらず、法律というものを知らない。

 国会議員たる者、少なくとも国の最高法規である日本国憲法は隅から隅まで理解して、覚えて、主な判例を記憶しているのが当たり前だと思うのだが。

現実には、憲法の試験を現職の国会議員に課したら、99%は落第するだろう。

 このような連中が、一定期間、座っているだけで、一般国民よりも優遇される議員年金などというものを受け取ってよいのだろうか?

国政の最高責任者である内閣総理大臣は、一昨年12月9日、自衛隊をイラクへ派遣することを閣議決定した後に記者会見を開き、その席上で日本国憲法前文を「朗読」していた。総理ともあろう人物が憲法も覚えていないのか?


 また、1月29日に書いたが、我が国の首相は、国連憲章という最も重要な国際法が武力行使を原則禁止していることも理解していない。

さらに、日米安全保障条約は「国連憲章を尊重する」旨を第1条で明記していることも知らない。

そして、さらに、小泉首相は、イラクにおける人道復興支援活動及び安全確保支援活動の実施に関する特別措置法(いわゆる、イラク復興支援特別措置法)などという、全部でわずか21条と附則からなる、短い法律において、「非戦闘地域」がどのように定義されているかを答えることすら出来なかった。要するに、何も知らない。これでは、アマチュアと変わらないではないか?

アマチュアが国家の指導者の地位にとどまって良い訳がない。


◆プロ意識の低下

 

 上の段落で述べた「プロの力量の低下」をもたらしたのも、「プロ意識の低下」が原因であるが、ここで云おうとしているのは、また、別である。

つまり、プロたる者は「プロは上手くて(知識・技術を身につけていて)当然。アマチュアは下手で、当たり前」という意識を常に保持していなければならない。


◆ "Everything is relative"(全ては相対的である)。
 

唐突に何を言い出すのだ、と思われるかも知れないが、それぞれの分野でのプロががプロで居られるのは、他の人たちが、その分野において、アマチュアで居てくれるおかげである。

またまた分かりやすい例を用いれば、プロの音楽家や役者や画家が、プロで居られるのは、他の人がヘタクソだからである。

美人モデルさんがモデルでいられるのは、世の人々の大半は美男美女ではないからである。

他の職業も全て同様である。

仮定上の話(現実にはあり得ないが、ということ)だが、国民が全て医師と同等の医学知識と技術を持っていたら、医師が存在する必要はない。

皆が金融商品や債券投資に関してプロ並の知識と情報を持っていたら、ファンドマネージャとか、ファイナンシャル・プランナーの存在意義は無い。

国民がプロ野球選手並みに、野球が上手ければ、野球選手は何の取り柄もないでくのぼうである。


◆素人さんはお客様だと感謝すべきなのである。

 

 インターネットの掲示板などの議論に加わることは、もう私もいい年なので、しないけれども、見ていてつくづく思うのは、上述した「アマチュアは、プロにとってお客様である」という意識を持っていない、若い衆が大変に多いという事実である。

プロの音楽家や、プロの翻訳者や、プロの医療従事者や、プロのコンピューターエンジニア(言葉が違ったらごめんね。云いたいこと分かるでしょ?)や、それになりかけの人が、初心者や、アマチュアに向かって、暴言を吐いている。「そんなことも知らないのか」と。

これは、とんでもないことなのだ。「プロとは何か」が分かっていない。特に、人に頭を下げる必要のない職業についている人たち、及びその予備軍に、この傾向が顕著である。


◆これを手本にせよ

 

「同時通訳の神様」、村松増美氏と小松達也氏が、素人のサラリーマンに、英語の学習法をアドヴァイスした、サイマル出版会刊「ビジネスマンの英語」という本がある。

今、Amazonや楽天を見たら残念ながら絶版になっていたが、古本屋をあちこち回ればみつかるだろう(神田の古本屋街は世界最大の書店の街である。本好きの日本人なら、一度は行って見ることをお薦めする)。

この本の冒頭で、村松増美氏は「日本のビジネスマンの多くは、英語をマスターするのに大変苦労しておられる。私達はプロだから、英語が上手いのは当たり前である。だから、『どうして貴方達はそんなに英語が下手なのですか』という言い方は大変失礼にあたる。そうではなくて、自分たちがプロになる過程で散々苦労した経験から何かお役に立つアドヴァイスを差し上げることが出来れば幸いである」と書いておられる。これこそ、「プロ意識」というものである。

村松氏は、実際の通訳の場面でも、常にプロ意識を保持している。

 たとえば、逐次通訳で、英語の発言者がスピーチにジョークを混ぜる。通訳者の村松氏はその可笑しさが分かる。しかし、聴衆は分からない。

このような場合でも、村松氏は決して自分が先に笑わないように気をつける、という。
 何故か? 

 自分が先に笑ってしまったら、日本人の英語が分からない聴衆(アマチュア)に対して、「貴方達は、今のジョークのおもしろさが分からないでしょう?私はもう、分かっているんです。それをこれから、訳してあげますからね」という姿勢になり、大変、無礼だからだ、というわけである。

 繰り返すが、こういうのを「プロ意識」というのである。

凡そ職業人、或いはそれになりかけで、高度な専門知識を有する人ほど、人を見下しやすい。

 村松氏の言葉を肝に銘じるべきだ。


2004年02月01日(日) 「合格して、泣こう」今日だけは、私事を書きます

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