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JIROの独断的日記
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2003年02月11日(火) 小泉首相支持率低下。そりゃ、そうでしょう。

「日本経済新聞社が7―9日に実施した全国世論調査で、小泉内閣の支持率は46%となり、前回の2002年12月調査に比べ5ポイント低下した。不支持率は4ポイント上昇して35%になった。景気低迷が長引いていることに加え、自らの公約違反を「大したことではない」と答弁するなどの国会対応が影響したとみられる。」(日経)

 一般の国民が政治や国際情勢を具体的に論ずるのが難しいのは、いつ、誰が、何を言ったか、また、現時点の国内や世界の、政治家が何をしようとしているのか、何が起きているのか、を系統立てて、時系列的に追い、把握して、記憶しておくことが難しいというのが、ひとつの原因だろう。

 かなり、意識的に努力をしていないと、例えば、小泉首相が総理大臣になるときに何を公約したか、を記憶したり、後から調べたりする事は難しい。

 しかし、PCとインターネットの普及によって、そういう労力は随分と省かれた。以前だったら、図書館へ行って、過去の新聞の縮刷版をみたり、国会の議事録に至っては国立国会図書館へいかなければ、全文を閲覧できなかったが、今は、自宅にいながらにして簡単に調べる事ができる。

 今回、小泉首相の支持率が下がった原因のひとつには冒頭の日経記事で書いてあるように、公約違反を「大した事ではない」と言い放ってしまった大失言がある。これは1月23日の衆議院予算委員会での発言であるが、この予算委員会における各議員の質問、閣僚の回答はすべて、衆議院のホームページで読むことができるのである。

 当の「大した事無い」発言は勿論記録されているが、その他にも、民主党の菅代表とのやりとりではいろいろと小泉政権の、「いいかげんな」体質というか、のらりくらりとしたところが、良く分かる。

 小泉首相については、総理大臣になった前後に、国民に対する公約として、1.首相に就任したら、8月15日に如何なる反対があろうとも必ず参拝する。2.財政健全化の第一歩として、国債発行を30兆円以下に抑える。3.ペイオフは予定通り解禁を実施する、とのべている 周知のとおり、3つとも全部約束を破っている。

 デフレ克服に関しては小泉首相本人は何一つ、揚げ足を取られるような事は云わない。言語はあるが内容が無い。

 また、首相が経済は全て任せたという、財政・金融担当大臣、竹中という人も、私はいつも思うのだが、評論家みたいな事ばかり述べている。たとえば、こんな具合だ。

◆仙谷由人(民主党)の質問
「三回にもわたるデフレ対策をお考えになっている。結果はどうですか。総理でもどなたでも結構ですが、今このデフレ傾向というものはどういうふうになっているんでしょうか。」

◇竹中国務大臣の回答
 「デフレについては、先ほどからも少し議論が出ておりますが、物価の下落という側面からいきますと、年度を通しては予想を上回るような物価の下落になったということは事実でございます。しかしこれも、短期的に見れば、これは、為替レートの変動、国際的な商品市況の影響も受けますが、短期的に見ると少し違った動きも見られる。
 デフレという言葉が、そこで書いておりますのは、物価の下落ということでは必ずしもなくて、いわゆる経済活性化策をデフレ対策というふうに呼ぶ傾向もあるようでございますが、その中にはそれも含まれておりますが、そういう観点からいうならば、まさに先ほど申し上げましたように、実物経済そのものはむしろ予想を上回る成果になっている。もちろん、絶対的な水準そのものは大変厳しいわけでありますけれども、経済全体の状況からいいますと、予想を少しだけではあるけれども実物経済は上回るような状況になった、しかし、金融面の状況を反映して物価下落は予想より少し厳しい状況になっている、これが今年度の経済であるというふうに思っています。 」

 何の事だか非常に分かり難い。大学の講義ならこれでもよいかもしれないが、国の経済を操作できる権限を持った人の答弁としては、これでは、困る。これからどういうことを実施して、その結果、いつ頃までにどの程度デフレが改善されるのかということを明言しなければいけない。

 要するに日本国の現政権は、今何をやっていて、これから何をしようとしているのかが、国内政治についても外交に関しても不明瞭なのであるから、支持率が下がるのは当然の帰結である。


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