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JIROの独断的日記
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2004年02月01日(日) 「合格して、泣こう」今日だけは、私事を書きます

私は、普段はこの日記で私事について書くのをよしとしないのだが、今日だけは、書かせて頂く。以前から、この日記を読んでくださっている方にはおわかり頂けると思うが、私が自分や身内の人間の事をここに載せるのは、極めて例外的なことである。その他の方も、目次を見て頂けばわかる。

結論は、私の息子が、今日、私立中学を受験して合格した、ということである。自慢ではない。麻布や開成などは雲の上の話。名も無い学校だが、何度か私が見学して、教師、生徒の質(というか雰囲気)、その他が、私の出来の悪い息子にも適当だと判断した。そこに受かった。

知らなかったが、最近の合格発表は試験日当日の夕方にインターネットでも見ることができる。これはなかなか、いい方法だ。昔ながらの、学校の掲示板に紙を貼るのは、合格した者と不合格の者の明暗が同じ場所ではっきりとわかり、落ちた者には残酷だ。大学の合格発表では、合格者を胴上げしたり、やたらとはしゃぐ人がいるが、あれは、思いやりの無い行動だと思う。同じ場所には落ちて悲嘆に暮れる人もいるのである。

話がそれたが、何故、私立中学を受験させたかというと、東京の公立小中学校の教育のレベルがものすごく劣悪だからである。教師の質が低い。当然授業のレベルもあきれるほど低い。生徒は平気で授業中でも席を立って教室を出ていく。もはや、「学校」とはいえない。こんなところで、子供時代を過ごしたら、何も知らず、物を考えることもできない馬鹿になってしまう、と思った。

子供時代、頭が柔軟なときには「ゆとり教育」など不要であり、できる限りの知識を「詰め込む」べきだ。ガキの頃に覚えた事は、忘れないものである。1月7日にCry now. Play later.という話を書いたのだが、正にその気持ちだった。

私の業界はどんどん給料もボーナスも減っている。私はうつ病患者だから、余計に減らされる。その中で、進学塾には2年半通わせたが、毎月4万も5万も月謝を払い、さらに夏期講習、冬期講習には十何万円も取られるのは正直言ってきつかった。

途中、うつ病が再発しかけて、本来なら休職すべきだと思われる時期もあったが、そういうわけにはいかなかった。辛かった。しかし、生まれて10年ほどしか経っていない子供が毎日、夜11時、12時まで勉強しているのをみると、なんとかよい教育を受けさせてやりたいと思い、辛抱した。

今日は、試験会場へ送ってゆき、そのまま控え室で、4時間待っていた。これで落ちたら、あまりにも可哀想だし、私も頑張った甲斐が無い。などと悲観的な思考のループに陥った。出てきた子供に出来栄えを尋ねてもなんだか、はっきりしない。落ちた、と思った。

発表は、午後5時ちょうどに、その学校のホームページで行われた。インターネットを使用し始めてからこれまで、あるWebページを見るのが今日ほど恐ろしかった事は無い。マウスを持つ手が震えた。息子の受験番号をパソコンの画面上に見出したときには、安堵のあまり、気が遠くなりかけた。

テレビをつけたら、進学塾のCMが流れていた。「合格して、泣こう」というキャッチコピーだった。

息子が合格して、泣いたのは、私だった。


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