宮崎発のFMシアター、今夜放送します。
1/28(土)22:00-22:50 NHK FMにて。
ネットラジオらじるらじるでも聴けますのでぜひ。
FMシアター「きみを待つピアノ」
きっかけは宮崎放送局でデスクをやっている友人の城光一さんとの何気ない会話。「宮崎市内にあるストリートピアノを今度ドキュメント72という番組でやる」と聞いて、「それラジオドラマになるんちゃう?」「それやったら企画出してみますわ」(※二人の会話は基本大阪弁)となって企画が通り、言い出したわたしが脚本を書かせてもらえることに。
9月に宮崎までピアノに会いに行き、演出の小林直毅さんと三人でピアノの前のベンチで半日過ごし、そこに来ては弾いて去っていく人たちを観察していました。「このベンチで誰かを待つ話はどう?」という話になり、そのとき顔が思い浮かんだ二人が、娘と同い年のある女の子と、作曲家の窪田ミナさんでした。
娘と同い年の女の子は、遠くの音も近くの音も耳に入ってきて、「うわんうわんする」と両耳を両手でふさいでいる姿が印象に残っていて、「あの子がこのピアノに会いに来るとしたら」と想像が始まりました。その子とお母さん、それからお父さんにも話を聞いて、話を膨らませました。「自分が落ち着く音を探す」という言葉が印象的でした。
もう一人、窪田ミナさんは以前「さすらい駅わすれもの室」と「ギターがピアノに恋をした」の二作品を寄せた音due.の2ndライブでご一緒したときの印象から、「ストリートピアノの即興も得意に違いない」という確信があり、東京に戻ったら相談してみようと思ったところ、絶妙なタイミングで音due.メンバーであり前回声をかけてくれた西村ちなみさんより3rd.ライブのご案内が。これはご縁!と運命的なものを感じて、楽屋で「一緒にラジオドラマやりませんか!」と口説かせていただきました。「面白そう!」おまけに「わたし、福岡出身なんです」とこれまたご縁が強化され、奇跡的な縫い縫いスケジュールで引き受けていただきました。
今回の作品はピアノの音がセリフの一部ということもあり、脚本作りの段階から音楽打合せを重ね、音を探りながらセリフを開発したりと、これまでやったことのない試みが新鮮でした。何が生まれるかわからないストリートピアノのセッションのスリルと面白さをドラマを作る過程でも味わえました。その醍醐味が作品にもにじみ出ていますように。
もうひとつのご縁は、青年役の蕨野友也さん。昔話法廷のカチカチ山のうさぎの声の繊細さがいいなと思って、打合せのときに録画を見たりしていたのですが、後日宮崎のご出身だとわかり、これまたスケジュールをやりくりしてご出演していただけることに。苦悩する青年像の揺れを丁寧に演じていただきました。
女の子の母親役を演じた水崎綾女さんは、目を見張る集中力で本読みから収録の二日間でどんどん役を深めてくれ、セリフへのアイデアも出してくれました。理屈ではなく感覚的、感情的な台詞が多く、頭よりも感覚で役をとらえていただけていたのが、とても良かったです。
女の子・奏(かなで)役の渡邉このみさんは、朝ドラ「べっぴんさん」のすみれの子ども時代も演じた名子役。ひとつひとつのセリフの解釈がさすがでした。
宮崎弁がいい味出ているおっちゃん(真部法人)、ピアノを弾きに来る女の子とそのおばあちゃんも好演でした。
「きみを待つピアノ」、ぜひ聴いてくださいませ。
このドラマのきっかけになったドキュメント72時間「宮崎 路上ピアノが奏でる音は」、2/2(木)午前1:30〜1:55放送です。
>>> NHK ドキュメント72時間「宮崎 路上ピアノが奏でる音は」
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