テレビ東京「勝手にキャッチコピー委員会」。インパルス板倉俊之さんとの3本勝負の残り2つが昨夜深夜25時55分から放送された。
前回より放送時間が一時間ほど後ろになったこともあるのか(次週以降は25時35分からの放送)、前回以上に反応がおとなしい。
まさかの3連敗に、かける言葉がなく、触れないでおこうとしているのかもしれない。
現職のコピーライターなら仕事を失う危機だけど、今はもう脚本家だし、大丈夫、触れてよいですよ……と開き直りつつ、収録では「お笑い芸人に負けるなんて!」とけっこう本気で悔しがってしまったのだけど、そこは幸いカットされていた。
収録の模様は2月19日の日記に譲り、まずは「無添くら寿司」。お題は、くら寿司を知らない人にも刺さるブランドコピー。
勝負を制した板倉さんのコピーは、
収録を忘れて食事とおしゃべりに夢中になって、楽しかった、その気持ちが素直にコピーになっている。
対する今井雅子のコピーは、
わたしが子どもの頃、お寿司が回るのは珍しかったけれど、今では地球が回るのと同じぐらい当たり前のことになっている。「それでも地球と○○寿司は回っている。」は、回転寿司チェーンすべてで使えてしまうコピーだけど、当たり前じゃないことを数々の発明で当たり前にしてきたくら寿司が真っ先に宣言して天下取ってしまいましょうという提案。
空いた皿五枚を入れると景品が当たるスロットゲームが楽しめる装置に「びっくらポン」と名づけた社長のセンスにならって駄洒落合戦となったのだけど、板倉さんのほうが素直でわかりやすかった。
板倉さんのコピーは意識されたのか無意識なのか、「ほっぺた」と「ふっくら」がハ行で始まり、「っ」が続き、ア行で終わっている。韻を踏んでリズム感があり、響きそのものが楽しい。
わたしが元ネタの「それでも地球は回っている」の言葉をのこしたガリレオ・ガリレイの名前に「ガリ」が二つ入っている点をアピールすると、すかさず板倉さんが「ぼくもガリガリ」と自らをネタに。司会のビビる大木さんが「ガリは売りじゃないですからね」とトドメを差した。
でも、板倉さんが「勝ったのに、この敗北感はなんなんでしょう」と悔しがってくれたのと、「手書きとは思えない」とコピーの字をほめてくれたのは、いい記念になった。
板倉さんのコピーは早速広告などで使いたい、とのこと。わたしのコピーは「お客様向けというより社内向けかも」と言われたので、「社長室に飾ってください!」と売り込んでおいた。多分飾られないだろうけれど、「堺親善大使」ネタがカットされずに放送されたので、それだけでも十分おいしい結果。
ちなみに、「てっぱん」ファンなら第18週「帰ってきたヨッパライ」の小早川のぞみと岩崎潤のセリフ(「なんか地球が回ってる」「バイ・ガリレオ・ガリレイ」)を思い出すかも、とも思ったのだけど、今のところファンも気を遣っているのか沈黙している。
駄洒落じゃないコピーでは、
というのを考えた。
わいわいとお寿司やデザートをつまんでいるときに、「こうしていると家族みたいですね」とMCの新井恵理那嬢。いつもより口数がふえて、他人も家族になれるし、家族はもっと家族らしくなれる。そんな懐の大きさ、あったかさを感じた。
また、くら寿司は「食の戦前回帰」、つまり、添加物を使わず素材の味を大切にする日本の昔からの食事を目指しているとのこと。やさしくて、ほっとする、どこか懐かしい味。そして、わたしの故郷、大阪堺で育まれた味でもある。
くら寿司さん、堺出身同士、今後ともよろしくお願いします。
3本勝負の3本目、「ガンタムフロント東京」は明日の日記に。
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