池袋三越のチラシ「三越NEWS」を何気なく見ていたら、「No rain,No rainbows」というフレーズが目に留まった。雨降らずば、虹は出ず。催物会場で個展を開く片岡鶴太郎さんが、ときには自信が揺らいでくじけそうになりながらも逃げ出さず、投げ出さず、大作を完成させたときに頭に浮かんだのが、友人が教えてくれたこの言葉だったという。ハワイに古くから伝わる格言とのこと。「雨降って、地固まる」「苦あれば楽あり」、英語で言えば「No pain,No gain」をより前向きにしたような言い回しが美しい。「No〜,No〜」といえば、アメリカ留学時代に友人が「No money,No honey(金がなくちゃ恋もできない)」と口癖のように言っていたのを、わたしの持ちネタにしている。韻もきれいに踏んでいるし、国籍を問わず「ウマい!」と受ける。
「No rain,No rainbows」のような収穫がときどきあるから、チラシをまとめて捨てることをためらい、朝の30分ほどを費やして目を通してしまう。No chirashi,No atarashi。チラシを見なけりゃ新発見なし!? 最近はチラシを「親子で楽しむ」という活用法を発見。食べ物のカラー写真を娘のたまがよだれを垂らさんばかりに見ているので、「たま、あむあむしてみる?」と言うと、チラシから食べ物をつまんで口に運び、「あむあむ」と食べる真似をする。エアギターならぬエア食事。スーパーの売り出し商品よりデパートの物産展のごちそうを好む。「おいしい?」と聞くと、「オイチー」と笑顔。「ママにお魚食べさせて」と言うと、干物の写真をつかんで食べさせてくれる。食べているつもり、食べさせているつもり。泣くことしかできなかったのに、ついに「ごっこ遊び」ができるようになったか。子育ても「No rain,No rainbows」。
2007年03月10日(土) マタニティオレンジ90 存在することがプレゼント
2005年03月10日(木) おうちでDVDレンタル『TSUTAYA DISCAS』
2002年03月10日(日) 循環