2009年03月10日(火)  『チェンジリング』取り違え事件

わたしが仕事で忙しく、娘のたまをダンナの実家に預けた先週末のこと。ご近所仲間のT氏にダンナがメールで遊びの誘いを持ちかけると、あいにく都合がつかないという返信に「一人で『チェンジリング』でしょう」と孤独な週末の過ごし方の提案があった。

チェンジリングという言葉にダンナはピンと来なかったが、「カギカッコがついているから映画のタイトルだろう」と思い、「参考にします」と返信した後で、わたしに「これ、どういう意味?」と携帯電話のメール画面を見せた。「『チェンジング』っていう映画があるけど、それと間違えているのかも」とわたしが言ったのをそのままT氏あてに送ると、「『チェンジング』ではなく『チェンジリング』です!」と怒りと呆れが混じった返信があった。

「子どもの取り違えの話なので、妻はタイトルを取り違えてしまったようです」と言い訳したが、クリント・イーストウッド監督作品を愛してやまないT氏にとって、名前を取り違えるなどケシカランのであった。「それよりT氏の『チェンジリング』(change ring)を見たいものです」と催促してオチをつけようとしたら、T氏は沈黙し、やりとりはそれっきりになった。わたしが知らなかった『チェンジリング』とは、子どもを取り違える言い伝えの言葉らしく、綴りはchangeling。Changeringではなかった。手元のライトハウス英和辞典を引くと、「取り替え子《さらった子の代わりに妖精たちが残すと信じられていた醜い子》、赤ん坊のときにこっそり取り替えられた子」とある。changelingという単語の真ん中にangelが隠れているのが神隠しの呪文めいている。

T氏への言い訳を重ねることになるが、取り違えられたわが子を取り戻すためにアンジェリーナ・ジョリー演じる母親が戦うというこの作品、実はとても注目していて、『チェンジング』という誤ったタイトルのまま「観たい作品ランキング」の上位に位置づけていた。といっても、わたしの場合、観たい観たいと言っているうちに公開が終わってしまうことが多いのだけど、「タイトルは間違っていたけど、関心は本物」を証明するためにも、近日中に観に行こうと思っている。

2008年03月10日(月)  マタニティオレンジ250 No rain,No rainbows.
2007年03月10日(土)  マタニティオレンジ90 存在することがプレゼント
2005年03月10日(木)  おうちでDVDレンタル『TSUTAYA DISCAS』
2002年03月10日(日)  循環

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