■今週は「押忍」な一週間となった。月曜日の朝、「押忍、本日より東京渉外に来ておりまして、先輩と交流する時間を持ちたいのですが、今日のお昼はいかがでしょう」と電話が入り、学ラン姿の若い現役学生たちと食事。彼らはわたしより10ン年も下の応援団の後輩君たちだが、先輩のわたしのことは予習してあり、飽きさせないように話題をふってくる。最近の若者は言葉遣いがなってないとか礼儀ができてないという声もあるが、応援団員に限っては、しっかり叩き込まれている。わたしの場合、大学で学んだことで社会人になって重宝しているのは、応援団で体を張って学んだことばかり。初対面のおじさんといかに話を長続きさせるか、酒の席をいかに盛り上げるか、面倒くさい作業の中にいかに楽しみを見出すか。不可能を可能にするのは気合とチームワークだということも、団の活動から学んだ。ちなみに「渉外」というのは企業に飛び込み営業をかけて、団の機関誌である「団誌」に広告を掲載してもらうという「広告取り」のこと。わたしは現役時代、大阪渉外を3回やったが、門前払いを食らったり、お説教されたり、愚痴られたりとけっこう大変な思いをした。でも、その後広告会社に就職することになり、この経験が大いに役に立った。広告とメディアの仕組み、営業の厳しさを社会に出る前に身をもってお勉強していたのである。■今日は東京渉外に来ている現役部員の歓迎を兼ねて、年に一度の東京総会。わたしはずいぶん長い間ごぶさたしていたが、ひさしぶりに顔を出してみると、刺激的で面白かった。記念講演は無限責任(無責任ではない)中間法人『アクティブ ケア アンド サポート(略称ACS)』を立ち上げた小池一歩(はじめ)先輩。団関係の集まりがあると明るく声をかけてくださる大好きな人。ACSの事業内容は、福祉施設を客観的に評価し、職員の意識高揚や提供サービスの内容と質の向上につなげる「第三者評価」、同評価のシステム構築支援のほか、福祉サービス施設の運営コンサルタント、福祉サービス従事者の教育・訓練、ISO品質・環境・安全マネジメントシステムの構築支援に及ぶ。真摯に取り組んでおられる姿は話しぶりから伝わるが、まだまだPR不足とのこと。小池先輩のようなあたたかい心の持ち主が日本の福祉を少しでも良くしていってくれたらと願う。■乾杯の後は食事と歓談。出席者は現役5人とOB23名。女性はわたしの他に昭和50年卒団のチアリーダー部の大先輩(当時はバトン部といった)が2人。「上の子が今月結婚する」「孫が生まれた」という両先輩は、とても若々しくてチャーミング。わたしもこんな風に年を重ねて大後輩に「若いですねえ」と言わせたい。宴もたけなわ、現役部員のミニ演舞で締めくくり。気合の入った動きは、いつ見ても気持ちいい。わたしの結婚式のときの演舞は今でも「あれはすごかった」と会社で語り草になっている。その話をして、「自分が結婚するときに演舞できるように、応援団を続けてね」と現役君に言ったら、「先輩も踊られたんですか。それは面白そうですね」。いえいえ、笑い取るために踊ったんじゃなくて……今のわたしからは、マジに踊る姿は想像できないのだろうか。
2002年03月04日(月) 感想