最後に雛祭りを祝ったのはいつだったか。とっくの昔に雛ではなくなり、雛祭りと縁遠くなって久しいが、親鳥になって再び雛祭りが身近なものになった。3月2日の金曜日から三日続けて雛祭り。お祭り好きのわたしにとっては、行事がふえるのは大歓迎である。
まず2日は、昨年同時期に女の子を授かった上野のユキさんに声をかけてもらい、ユキさんを紹介してくれたビクス仲間のトモミさんとともにお宅にお邪魔する。築40年の古家をリフォームした家は吹き抜けの高い天井が気持ちよく、観葉植物に囲まれて温室にいるよう。海の底の竜宮城に負けない居心地のよさで、気がつけば6時間。料理上手なユキさんのダンナ様が腕をふるったちらし寿司とはまぐりのお吸い物、トモミさんが手作りした道明寺桜餅が雛祭り気分を盛り上げてくれた。傍らに寝転がした雛たちを愛でながら、話題は子どもたちのことと自分たちのことを行ったり来たり。最後はナマ雛三人を60度ずつずらして絨毯に寝かせ、その間に雛壇から出張させた雛人形たちを挟んで記念撮影。
3日はダンナが仕事でお世話になっているお客様がわが家へ。皆に交代でだっこされ、わが家の雛はごきげん。洋服やおもちゃもプレゼントされ、雛祭りにクリスマスがくっついたよう。デザートは新宿タカノの雛祭りケーキ。ぼんぼり代わりにろうそくを左右に一本ずつ灯す。
締めくくりの今日は、ダンナの実家で雛祭り。ちらし寿司寿司の前で、桜餅の前で、ひなあられを持たせて、写真をたくさん撮った。2週間前から飾ってある雛壇の前でも記念撮影。いちばん下の段に飾ってある神輿が、ぜんまいを巻くと「明かりをつけましょぼんぼりに〜」が流れるオルゴールになっているのだが、この音楽が怖いらしく、たまがおびえてぐずる。たしかに「通りゃんせ」や「かごめかごめ」に通じる不気味さがある。雛人形は、ダンナの妹が生まれたときに買い求めたもので、8月22日生まれのたまと誕生日が2日違いの彼女が雛壇の前でお座りしている写真が残っている。ダンナ母はそれが昨日の出来事であるかのように「ちょこんとお座りしてね、かわいかったのよ」と懐かしむ。たまもちょっぴり不安定ながらお座りを決めた。わたしも数十年後、色あせた写真を見ながら昨日のことのように初節句の思い出を取り出すのだろうか。
2005年03月04日(金) 押忍、ひさしぶりの総会っす。
2002年03月04日(月) 感想