雲間の朝日に想うこと


< ちゃんと見つめて居ますか >


起き抜けの、
想いの重ね逢わせが、
運んで来た物かと。

勘違いをして居た。





其の違いに、
気付いたのは。



自身の腕に絡み付く、
其の重みが。

行為だけでは、
支え切れぬ程に、
大きいと。



察知した時だった。













何故に。


 「本当に。」
 「私のこと好き?」


何度も、
頻繁に。

姫が、
其の言葉を繰り返したか。








深く考えれば、
至極当然なのだ。


俺が、
今更其の事実に、
気付いた事が。


何よりも、
其の証明なのだ。



















十ヶ月ぶりなんだね。














 「小坊主と一緒に。」
 「久々のお泊まりだね!」


姫の、
其の笑顔を。

俺が目にしたのは。


2004年07月30日(金)


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History



< 残した想いが在るからでしょうか >


朝一番に、
其の場所を訪れ。

其れが、
夢で遭った事だと、
再認識して。



余計に、
困惑に誘われる。









本来ならば。
本当ならば。

抱くべき筈の想いを、
想わずに。




抱かぬ筈の想いを、
想ったから。

















夢の中で、
其の文字を視た時。




何故に。

其の衝撃と、
心臓の高鳴りだけ、
残存したのだろうか。
















貴女の夢。


正確には、
貴女の文字を、
読んだ夢。










 「同僚と結婚する事になりました!」
















もし、
今、
其の文字を視ても。

おめでとうとは、
未だ、
癒えないのかな。





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References
 Jun.12 2004, 「感傷すら誤るのでしょうか」


2004年07月29日(木)


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History
2003年07月29日(火) 想いに気付かぬ揺れでしたか



< 言える様に成ったのですか >


冗談が、
冗談である一方で、
冗談が、
冗談では無い時に。

冗談は、
初めて冗談に成る。




冗談だと、
主張する事柄に。

冗談と、
本音が、
入り混じって、
初めて。


発した言葉は、
冗談には区分し切れぬ想いを、
其の内に、
所有出来るから。


















並ぶ冗談が、
冗談と言う物差しでは、
計れぬと。


俺も、
そして君も、
感知して居たから。






其れ故に。


 「此の日も駄目?」

 「彼女持ちには厳しいのよ!」


揃う筈の無かった、
時の波へ。





冗談を、
加えつつ。

少しずつ共鳴して。











 「何とか都合つかないの?」

 「そんなにあたしに会いたいのね!」


最終的な一致点へ、
収束して行ったのだろう。





















良かったな。













ようやっと。

君の冗談が、
冗談として振る舞い始めたから。






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References
 Jul.01 2004, 「夏の華が結ぶ縁なのでしょうか」


2004年07月28日(水)


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History
2002年07月28日(日) 捨てられますか



< 如何なる存在でしょうか >


淡い期待と、
確度の高い推定が混じった、
其の想いを。

お互いが、
感じ取って居るかも知れないけれど。



好奇心も、
好意も、
其処に存在する事を。

お互いに、
認め合ったかも知れないけれど。







其れは曖昧で、
未だ不確定で。

特定の範囲内に、
収められた関係では無い。




更には。

お互いの間に、
其の特定の範囲が浮かぶ事すら、
滑稽なのだ。


















時の流れの速さや、
出逢ってからの期間。

其の長短など、
大きな問題では無いけれど。




お互いが、
お互いにとって、
如何なる存在なのか。


其の決め事すら、
蔑ろにして。

良い事など無いのに。
















単なる食事の約束が、
何時の間に、
肥大化したんだろう。




 「来週まで待てる?」

 「そんなに待てないよ。」
 「だったら他に行っちゃうから!」















お互いの、
想いの確認を抜きに。


彼女の時は、
流れ始めて了ったのかな。





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References
 Jul.22 2004, 「始まりの予感でしょうか」


2004年07月27日(火)


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History
2003年07月27日(日) 対等の土俵に登れますか
2001年07月27日(金) 気持ちが足りなかったですか



< 気になる制約ですか >


其処には、
既に決められた制限が、
存在して。


如何なる状況下で、
其の繋がりを断ったとしても。

必ず、
其の制約は、
付いて回るから。







当たり前の存在故に。

特に意識をした事など、
無かったけれど。












敏感に。

其の不利益や、
其の理不尽さを、
感知せざるを得ないから。





姫は。

ふと、
そんな言葉を口にしたのだろうか。



















半年間と言う制限。

其の時迄、
未だ一月しか経て居ないのに。















 「あともう少しで。」
 「結婚できるようになるんだよ!」


俺の右腕に、
姫は語り掛けた。





















姫には。

其の気など、
更々無いのにね。





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References
 May.28 2004, 「次は其処に名を載せても良いですか」
 May.05 2004, 「何処に行き着く結論ですか」


2004年07月26日(月)


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History
2001年07月26日(木) お前の大切な友達じゃないのか



< 狡猾が浮き出て居ますか >


一瞬迷って、
一瞬躊躇して。

最終的には、
其の言葉を言わずに、
仕舞い込む。


受話器越しに伝わる、
其の行為を。

何度か繰り返したから。





其の場には。


 「一緒に祝ってやろうか?」


俺からの、
其の一言を待ち望む、
言葉の欠片が。


撒き菱の様に、
鏤められて居たけれど。








其の剣先を、
飽く迄あしらい捌くだけで。

全て、
相手に下駄を預け続ける。












其れでも。




 「時間作れるなら。」
 「一緒に祝ってあげたいんだけれど。」


真の理由を伝えずに、
偽の理由を捏ち上げて、
舌を出した俺に。





 「いつか何かのお祝い、」
 「一緒にできたらいいな。」


飽く迄、
純粋に菱を捲き続ける、
彼女の方が。







互いの力関係を。

きっと、
良く見極めて居るからだろう。




















わかりやすい、
潔いし、
自分を偽らないし、
正直だし。

でも、
ずるがしこい。










彼女の言う、
俺の其の寸評は。

妙に的確だ。


2004年07月25日(日)


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History
2003年07月25日(金) 其の場に居るのでしょうか



< 今朝も一人で悦んだのでしょうか >


与り知らぬ内に、
事は始まり。

与り知らぬ内に、
事は運び。

与り知らぬ内に、
事が終わる。



其の密やかな遊びの、
微かな痕跡を。

此の身に感じながら。











与り知らぬ故の、
暴発と。

其の結果、
必然的に産まれる神秘の出逢いを、
危惧して。



冷や汗をかいて居る事など。





姫は、
知って居るのだろうか。















寧ろ其れを、
楽しんで居るのだろうか。






















 「なぁ。」
 「如何して俺は履いてないの?」

 「暑かったんじゃない?」


 「だったら。」
 「如何して姫も履いてないの?」

 「暑かったんだもん。」





小悪魔の様な瞳で。

悪戯っぽく、
言い訳をする姫に。



何故に、
二人で愉しまぬのかと、
腹を立てた。














今朝も、
営まれたであろう。

姫の、
密やかな遊び。





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References
 Jul.15 2004, 「嫉妬の裏返しでしょうか」


2004年07月24日(土)


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History
2001年07月24日(火) 試す言葉に効き目がありますか



< 他に伝えたい事が在りましたか >


底に在る本音は、
全く違う想いだろうと。

本能的にも、
理解して居るけれど。




例え、
此方からでも。


 「小坊主ちゃん。」

 「何?」

 「何か・・・ううん。」

 「そっ。」


其の言葉の後ろに、
確定的な言葉を投げて了えば。




堰を切った様に。

彼女の想いは、
溢れて来るだろう。













互いの言葉や、
其の想いを、
交換して居る以上は。

感知した想いを、
返す責務が、
俺には存在するけれど。




溢れた想いに、
直面出来る立場に。

俺は立てないから。









 「ごめんなさい。」
 「頼りにしてしまってます。」

 「へいへい。」


少し神妙そうに、
受話器の向こうが口を開く迄。

只静かに、
待って居たんだ。



















引っ越しの。

既存の繋がりに、
別離を突き付ける為の、
引っ越しの。


其の期日を、
知らせる為だけに。









 「時間ある時、電話下さい。」
 「明日でも良いから。」



そんな文を、
書けるのだろうか。


2004年07月23日(金)


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History
2003年07月23日(水) 城の護りを崩して行けますか
2001年07月23日(月) 蟷螂の毒を隠していますか



< 始まりの予感でしょうか >


其の言葉に、
垣間魅せる想いを、
読み取れぬ程。

互いに未熟の筈は無い。



其の言葉が、
呼ぶであろう推測を、
予測出来ぬ程。


互いが未熟の筈は無い。










其れ故に。


自然で、
単純で、
素直で、
何も考えて無い雄を。

敢えて、
演じて来たんだ。








互いの波が、
重なり逢わぬ為に。

いや、
彼女の波に、
俺の波を重ねぬ為に。




飽く迄、
知らぬ存ぜぬ気付かぬを、
惚け通せる様に。

















 「悩み過ぎて眠れなくなる事。」
 「あります?」



俺の性格を誤解して、
其の疑問を、
想い描いたのは。

誘導の結果で。






其れに気付かぬ程。

俺は、
馬鹿じゃない。














 「用はないんだけれど。」
 「電話しちゃった。」


其の言葉に込められた、
彼女の想いに。


2004年07月22日(木)


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History
2003年07月22日(火) 次の段階に進んで行けますか



< 必要な時に居ない雄でしょうか >


最悪を、
想い浮かべた儘。

如何にしても、
離れなくなっただけかも知れない。



此の後に続く、
夜祭りの予定と、
突然浮かんだ、
所用とを。

天秤に掛けて。


後者に、
不安と言う重りを、
載せ過ぎただけかも知れない。






本当に、
駄目に成るとは。

決して、
想って居なかったとしても。












其れ故に。



俺が最優先にすべき事は。

約束の一時間以内で、
此処に戻って来る事だったから。




 「可愛い後輩に、」
 「届け物でもすれば良いじゃない!」

 「普段通りに、」
 「一時間以上掛ければ良いじゃない!」



喧嘩混じりの其の言葉を、
修正する事より。

誤解混じりの其の認識を、
修復する事より。


所用を終わらせ、
戻って来る事だったから。









直後の電話にも、
直後の電信にも。

反応すらしなかったのだ。




















姫の文を、
数十分後に取り出して。



姫の逆上と。
姫の後悔と。
姫の想いと。

まさかの事態を考えた。












 「出血止まらない!」
 「テーピングすれば止まるよね?」
















部屋へ飛び込んだ、
俺の目に。

飛び込む泪と、
飛び込む紅い模様。




俺は如何して、
肝心な時に傍に居ない?






例え其の因が、
猫の爪だとしても。

安心より、
後悔が先に出る。


2004年07月20日(火)


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History



< 誰を想って触れたのでしょうか >


飽く迄、
其れは偶然の一致で。



其の種の夢が。


年下の雄の傍に、
寄り添い続ける雌には。

必ず付随する、
不安の、
具現化だと。




言い切るには、
根拠が薄いかも知れないけれど。









 「彼女もそんな夢を見るんだって!」



自身と同じく、
年下の雄に寄り添う、
姫の親友が。

姫と同様の夢を、
見ると。



其の事実を知った、
姫の表情が。

安堵感で溢れた事は。





紛れも無く、
示唆に富んで居る。












俺の横で、
眠りながら。

俺との、
幸せな瞬間を、
夢で得られないのは。



確かに、
姫の奥底に潜む不安の、
表出だから。



想いで、
包み込みたいと想うけれど。
















俺の横で。

俺に触れながら、
眠るのに。





何故に。

他の雄に、
触れる夢など見る?













願望が。
密かな願望が。


表出して居ると言う事?





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References
 Jul.12 2004, 「手の届かぬ夢ですか」


2004年07月19日(月)


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History



< 本当に譲れぬ条件でしたか >


苛立ちの理由は、
其の姿を自身に置き換えて、
重ねたからだ。


置き換えた親友の想いが、
自身の胸に、
強く木霊したから。


苛立ちを抑えても、
湧き上がるのか。












想いは重なれど。
互いが其の先を望んで居ても。

日々の生活に求め、
自身の職務に求めた条件が、
永久に合致しない時。


想いに蓋をして。

別々の方角へ、
一歩進まねばならない。



其の壁の見極めを、
未だ終える事無く寄り添う、
自身と姫の間に。

もし。













結論など、
元から解って居たのかも知れない。



其れでも区切りを欲し、
一方で、
区切りを拒絶する想いが。
其処に在ったから。

携帯が震えたに違いないのだ。


 「私、どうしたら良いでしょう。」






そして其処に、
自分を重ねたくは無いから。



 「何時まで彼女の心算?」


其の決定打を言わず、
話を聞き流して。


 「彼と話し合うしかないでしょう?」


親友の彼女の、
其の悩みを。

親友に向けて、
只丸投げしたんだ。
















自身の愛する、
頼れる男は。

自身の選んだ職を、
奪う男。


自身の職を、
全う出来る相手は。

自身を、
強く引き上げてはくれぬ、
不十分な相手。



其れを今頃理解した所で、
手遅れだと。

本人も、
十二分に察知し、
後悔して居た筈なのに。









 「玉砕でした。」
 「自業自得です。」


結果を、
知らせてくれた其の彼女に。

何で此処迄、
苛つくのだろう。





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References
 Apr.16 2003, 「説教したのは間違いですか」


2004年07月18日(日)


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History



< 同じ阿呆なら踊るべきでしょうか >


其の一つ一つに、
名前を付けて行き。



唇が触れ逢う、
其の度に。

其の名を口にする。








其の名には、
何の愛着も持たないけれど。







其の名が、
口から零れる度に。

姫の笑顔は、
確実に増えるから。














 「よこちゅっちゅ。」


 「たてちゅっちゅ。」


 「ぐるぐるちゅぅ。」


 「ラメラメちゅぅ。」




馬鹿で、
単純な振りをして。

其の名に踊るのだ。






















 「やめてよ!」
 「納豆がネバネバする!」


 「じゃぁ、ネバネバちゅぅ?」


 「略してネバちゅぅだね。」


 「何でも略すなよ・・・」













一つ。



俺と姫の、
妙で阿呆な合い言葉が、
増えてしまった。





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References
 May.17 2004, 「何の為の化粧ですか」
 Jun.05 2004, 「別れに値する理由は何れですか」


2004年07月17日(土)


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History
2003年07月17日(木) 相手の為に腹が切れますか



< 獲り出して魅せましょうか >


想いの欠片は。

零れた欠片を、
拾い集めて繋ぐ物。




自身の問い掛けに、
答える相手から。

得ようと想っては、
成らぬ物。







言いたい事が在るなら、
言うべきだけれど。




相手に甘えて、
相手の言葉を待つだけでは。

想い逢いでは無いから。
















俺の目の前で。

何時も、
必死に好きを表現する姫が。






努めて、
優しく自然に問い掛けても。


 「どうした?」

 「ううん、何にもないよ。」


そう笑顔で答える事しか、
出来ぬ姫が。
















自然と、
気を緩めても大丈夫だと。

張ったままの肩肘を、
下ろす自信が備わる迄。






 「実はね・・・」


笑顔以外を、
答える事が出来る迄。















想いの欠片は。

零れた欠片を、
拾い集めて繋ぐ物。


2004年07月16日(金)


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History



< 嫉妬の裏返しでしょうか >


人を玩具扱いしながら。

人に手を伸ばして、
弄びながら。


面白可笑しく楽しそうに、
言葉でも弄ぶ。


 「これ、猫に反応してやんの!」






起き抜けの雄は。

生理的に、
其の姿が逞しく在る事など。


十二分に承知して居ながら。






 「唸ってたんだよ?」
 「唸りながら反応したんだよ?」


猫の悪戯に。

眠った儘、
敏感に反応する隣の男を、
嘲笑う。















違うのか。

姫は、
悔しいのか。


其れ故に。

しつこく言葉を発し、
殊更、
其の対象に触れるのか。








自身で、
手を伸ばして。

甘え半分に弄る筈の、
其の対象を。


独占出来ずに。



更には、
一匹の猫に弄ばれ、
既に反応して居たから。


















布団の上に、
来ても良いから。

俺の、
脚の間で、
眠っても良いから。



だから、
大人しく眠ってくれないか?














猫の振る舞いで、
朝から不平や愚痴を聞く事は。

正直しんどいんだ。





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References
 May.25 2004, 「定位置は何処ですか」
 May.04 2004, 「過ちは素直に認めませんか」
 Apr.10 2004, 「対抗すべき脅威の対象でしょうか」
 Feb.19 2004, 「至福の時間を奪うのですか」


2004年07月15日(木)


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History
2003年07月15日(火) 後五分は創れませんか
2001年07月15日(日) 他人が気になりますか



< 答えは与えて貰う物ですか >


想いの奥底を、
自身の言葉で揺らせるならば。

既に、
揺らせて居るだろう。






一層だけ、
緩衝材を挟んだ、
其の領域迄。

指先が届いても。


更に深層に、
薄皮一枚先に、
触れられぬから。





時を経ると。


白で染めた筈の、
場所に。

最深部の黒が、
浸み出して来るのだ。
















 「私が別れようって言ったの?」


少しずつ。

姫の手元に、
現実が集まり始め。


自身の振る舞いと想いを、
重ねられずに。

混乱が生じる。






隣で、
腕にしがみ付く姫は。


 「本当は別れたいのかな?」


溜息の後に。

其の手に、
より強い力を込めながら、
口にした。















其処からは、
想いを向ける先が違うよ。



俺の言葉を求めても。

一時の、
最深部の想いが浸み出す迄の安心しか、
得られない。











姫の底に、
棲まう想いは。

姫自身しか、
診る事の出来ぬ場所なのだから。





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References
 Jul.05 2004, 「喧嘩に組み込む気でしょうか」
 Jul.03 2004, 「別れた方が幸せですか」


2004年07月14日(水)


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History
2003年07月14日(月) 飛行機雲に気が付きましたか
2002年07月14日(日) 忘れていませんか



< 手の届かぬ夢ですか >


寝覚めの其の姿が、
後ろ向きで。


寝覚めの、
其の顔には。

泪の筋が、
痕跡として残されて居たから。



何らかの理由で、
眠れぬ夜を過ごしたのだと。

そう確信したけれど。






遥か昔に。

其れを、
感知出来たのに。



想いは、
届かなかったんだ。














 「夜中に夢を見たの。」
 「小坊主にさよなら言われる夢だったの。」


決して、
詳細を語る事は無く。

其の核だけを、
精一杯に伝えて来た、
姫に。




 「知ってたよ。」


心の中で、
そう呟いた。

















夜中に。

姫が、
体を震わせながら、
後ろを向いた、
其の瞬間に。





嫌な予感がして。


俺は後ろから、
姫を必死に抱きしめたから。













精一杯、
想いを込めたのにな。





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References
 Jun.28 2004, 「肱の内に居た筈では無いのですか」


2004年07月12日(月)


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History
2003年07月12日(土) 同じ月は見られないのでしょうか



< 噛み合わぬ幸福感も在るのでしょうか >


例え正確さを欠いても。


振る舞いや、
言い回しや、
相手の癖を加えれば。

事は、
伝わるけれど。


案外に、
大きな労力を消費する。







正確さを欠き、
労力を費やせぬ状況下では。



 「筋肉痛だ・・・」


其の言葉に。


 「マッサージしようか?」


応じた想いが。


頓珍漢で在る事すら、
気付けないのか。















起き抜けに、
濃密な時間を過ごした日は。


何事も、
気怠く億劫で。

ふわふわと、
身体が浮いた様で。


極上の一日を、
二人に与えてくれるけれど。





噛み合わぬ想いや、
其れを感じ取る能力すらも、
実は消え失せる。

















 「マッサージしようか?」
 「どこが痛むの?」

 「やめて!」
 「もっとガクガクしちゃうじゃん!」

 「そっか。」
 「あんまり無理するなよ。」












其れは、
筋肉痛では無く、
痙攣と称するのだと。

何度言っても、
姫は直さないから。





幸せの頓珍漢は、
此れからも続くのだろうな。


2004年07月11日(日)


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History



< 抉じ開けずに包んで居れば良いですか >


一度壊した、
二人の生活に。

継続出来なかった、
二人の生活に。


自信を失い、
不安を増幅させて、
居るのだから。





其の想いは。

不思議な物では、
無いけれど。











例えば、
相手の性格や、
相手の思考回路が。

過去の雄と、
現在の雄で、
著しく異なったとしても。





其の想いは。

やはり不変の想いだと、
言うのだろうか。














離婚を完結して、
二ヶ月。

別居を選択して、
恐らく、
三年以上。



俺と、
寄り添い始めて、
二年。






未だに姫は。

元旦那との間に、
起きた事柄を想い、
溜息を吐く。















そして其れは。



俺との此れからを、
否定し。

注いだ俺の想いを、
一瞬にして消し去り。






折角、
前を向かせた姫を。

再び殻に閉じ込め、
後ろ向きにさせてしまうんだ。





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References
 Jun.07 2004, 「隣に映るのは嫌いな雄ですか」


2004年07月10日(土)


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History
2003年07月10日(木) 役立たずを許してもらえますか
2002年07月10日(水) 俺は必要無いのですか



< 選択出来ぬ退路でしょうか >


其の想いは。

記憶の欠如が、
創り出した幻影だけれど。


其れ故に。

産み出された想いは、
殆ど正確に、
心の内面を投影する。





現実とは異なる、
作為的な記憶だからこそ。

想いを正確に、
反映しているのだ。















酩酊下で、
姫の記憶が産まれる毎に。


強く、
強く、
胸の内に刻み込まれる、
逃亡路。





 「この人は、逃げ道を作る人。」
 「そう思った。」












決して、
追い出されたのでは無く。



自らの意思で、
玄関を出たのだと。

姫の想いの内では。
俺は尻尾を巻いて逃げたと。


記憶されて続けて。


強固に刻まれた、
逃亡路。















支え切れずに、
潰れかけた事には。

何ら変わり無いけれど。





産まれた轍に、
足を取られそうになる。


2004年07月09日(金)


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History
2002年07月09日(火) ちゃんと見送ってくれていますか
2001年07月09日(月) 逢いに行っても良いですか



< 圧倒的に幸せと言えますか >


何の程度の重みで。
何の程度の長さで。

其の過去が、
推移して居たのか。


何も知らないけれど。






目の前の言葉一つ一つに、
信を置くならば。





今現在の、
俺は。


圧倒的な威力を持って。

想いの内に、
根を下ろして居るに、
違いない。














想い逢う、
二人の為の日。



年に僅か一度の、
其の機会を。

既に三度、
経た今。




 「三年続けて一緒に居るんだよ?」
 「すごくない?」


相も変わらず。

さも意外だと言いたげな、
姫の表情だけれど。






俺自身には。



其の言葉が、
姫の口から産まれ続ける事の方が。


さも意外なのだ。

















 「昔の日記を読んでみると。」
 「何でこの程度の男と付き合ってるんだ?って反省する。」



姫の記す文字達は。




何時になれば、
何れ程の時を経れば。

過去の楽しさを想い出す術に、
変わってくれるのかな。


2004年07月08日(木)


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History
2003年07月08日(火) 未開封でも届く文ですか



< 火を消して終うのですか >


其の言葉が、
伝えられた時点で。

導かれる結論など、
既に決められて居るのだ。



敵は其れを、
本能的に理解して。


其の言葉を、
贈って来るのだ。






例え其処に、
違和感が残ろうと。

例え其処に、
噛み合わず擦れ違う想いが、
残ろうと。




俺には、
理由が無くなって終うから。














俺自身は、
俺の創った其の因に、
火が在ると主張し。

姫は、
規則に治まらぬ行為に、
非が在ると主張した。




姫の言葉は。


俺の想う火の存在を、
消し去って。

同時に、
姫の想う非など、
元々無かったのでしょうと、
ほくそ笑む。




















本当はね。

姫らしさに、
想わず、
笑って了ったんだ。









謝罪の言葉も求めず、
謝罪の言葉も無く。




 「許してくれないの?」



只、
容赦のみを、
要求して来たから。


2004年07月07日(水)


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History
2002年07月07日(日) 目覚めの声がもらえますか



< 妙な妥協をして居ませんか >


許す事と、
許さない事。

其の許容量が、
個々人に、
委ねられるとすれば。



其れは、
懐の深さなどと、
称されるかも知れないけれど。




其の範疇に、
内包されるべきでは無い、
領域が。


本当に、
存在するのだろうか。






順序を、
要に据えるのか。

其の質が、
優先されるべきか。


僅か其れだけの、
違いだけれど。



きっと、
根元に横たわる相違点に、
違いない。















 「ねぇ。」
 「許してくれないの?」

 「俺が許すじゃなくて。」
 「姫が許せるかどうかでしょ?」

 「小坊主のは違うの。」
 「私のはそうなの。」

 「何故?」
 「違いが分からない。」







雄が、
理解不能の女心に、
手を焼き。

雌が、
理解不能の男心に、
翻弄される事を。


許す許さないの土俵に、
本来、
上げるべき物では無く。





新聞や、
化粧品を、
飛苦無代わりに放った、
行為は。

其の土俵で、
裁かれるべき事だと。




姫は、
そう主張するけれど。
















其の場に二人を導いた、
俺の振る舞いを。




性差と、
無神経と。

其の程度の言葉で片付けて、
終われやしない。


2004年07月06日(火)


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History
2003年07月06日(日) 何故の御機嫌伺いでしたか



< 喧嘩に組み込む気でしょうか >


刺々しくささくれ立った、
想いの内壁も。

二日酔いの頭痛も、
徹夜明けの腫れた赤目も。



炎天下に隠して。






周囲に何も悟られぬ様、
必死に振る舞えば。


きっと、
少しは気が紛れると、
想って居たけれど。










配達を知らせる、
着信音が。



あっさりと、
数時間前の出来事に、
此の身を引き戻す。















 「昨日はごめんね。」

 「私が傷付いたと思ってたけれど。」

 「小坊主が傷付いたんだよね・・・」

 「植木、家に入れてくれてありがとう。」

 「眠いだろうけれど頑張れ!」










確かに其処には。

姫の想いが、
ふんだんに包まれて居るけれど。



其れだけでは無くて。

姫の状態も、
併せて運んで来た。




















きっと姫は。


起こした事の半分も、
覚えて居ない。





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References
 Jul.04 2004, 「既に他人だと言う事ですか」
 Jul.03 2004, 「別れた方が幸せですか」


2004年07月05日(月)


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History
2003年07月05日(土) 曇った眼だからでしょうか
2001年07月05日(木) 月明かりの魔法は効きましたか



< 既に他人だと言う事ですか >


何れの結論を選択しようと、
其れは、
一つの道だけれど。

其の結論など、
既に後回しにせざるを得ない程の、
緊急発進だった。





俺に植木鉢を持たせ、
其の隙に、
逃亡を謀った脱走猫が。

大声で喚きながら、
階下で針路を左に取った事のみ、
確認して。


一向に着かぬ昇降機を諦め、
大慌てで、
飛び出したけれど。




其の姿は、
既に視界に無かった。








其れでも。


本能が、
何の経路を巡り、
何処を目的に定めるか。


行動の推測と、
追撃の為に、
身体を総動員させる。







交差点に、
道路に、
突進するかも知れない。

何の様な雄が、
待ち受け、
誘いを掛けるかも分からない。

下手をすれば、
命すら失うから。







殆ど望みを失う程の、
経過時間に。

俺は、
途方に暮れながら。


捜索の範囲を、
尚も拡げ続けた。





















迷子の姫に。

酩酊した儘、
意識の無い儘、
街を徘徊する姫に。





姫の息子が、
帰途で偶然出会えた時。









例え其れが、
今別れた雌だとしても。









繁華街の暗がりで。

何れ程、
安心したか。



 「良かった・・・」


僅か一言を。

どんな想いで、
姫の息子に文を贈ったか。








本当に、
理解して居る?


2004年07月04日(日)


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History
2003年07月04日(金) 努力を続けて行けますか



< 別れた方が幸せですか >


泣きながら、
謝られたとしても。

何か起きた、
其の過去の推測程度しか、
俺には、
伝わらない。


 「御免ね。」
 「酒乱かも知れないの、私。」


其の謝罪は。

俺へでは無く、
自身を許容する為の、
形創りだから。







全て俺を理由にして、
悲劇のヒロインを演じれば、
満足なのか。

其れでは、
芯の想いを獲得する事など、
一生出来ないだろう。



其れでも、
構わないなら。



遊び程度の交流を、
次々に相手を変えて進めて行けば。

楽で楽しいよ。












例え其の言葉を、
翌日覚えて居ないとしても。


 「お願いだから。」
 「別れて下さい。」


其処迄、
吐かせて。

傍に居られると想うか?






本気なら。

俺が伝えた様に、
友人達に問えば良い。



姫が、
俺に何を言ったかを。



姫の言葉程度で。

其の友人達が、
口を割るとは想えないけれど。
















俺以上に、
姫を愛せる雄は居ないよ。










何年掛かっても。

何時か其れに気付いてくれれば、
姫の成長に、
きっと繋がるよね。






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References
 Jun.24 2004, 「要らない事実も観るべきですか」
 Jun.20 2004, 「彼女の何を知る雄でしょうか」
 May.13 2004, 「本音は何処に在るのでしょうか」


2004年07月03日(土)


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History
2002年07月03日(水) 変わって無いですか



< 暴発を選択すべきだったでしょうか >


普段と、
若干の相違が在るとすれば。


帰宅を知らせる電話を、
掛ける刻が。

少し遅かった事。



けれども。



其処から推測可能な、
原因物質は。

特定出来なかった。







其処に行き着くのか・・・。







提示された、
終着点が。

現実の事象と、
余りに懸け離れた場所に、
在った故に。



一瞬暴発し掛かった、
此の身を、
沈める必要が。


産まれてしまう。















姫の創る雰囲気に、
棘が生えて居たから。

先を丸くしようと、
想ったけれど。



棘の理由が、
余りに飛躍し過ぎて居て。


余計に姫を、
不快へ向かわせてしまった。



 「聞かなきゃ良いでしょ。」
 「聞くって言ったの小坊主だよ?」



そう言われる前から。

何を言われるか、
十二分に理解して居たけれど。



其れでも。

怒気に身を委ねるよりは、
ましだと想ったんだ。

















 「一緒に帰って来たの?」



架空の異性を、
祭り上げ。

帰途を共にしたのかと、
詰られて。



想わず、
溜め息を一閃。


2004年07月02日(金)


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History
2003年07月02日(水) 口を封じてしまいましたか



< 夏の華が結ぶ縁なのでしょうか >


刺さる日差しと、
包む暑さと、
若干強めに戦ぐ風が。

同じ程度と、
感知したのだろうか。



其れとも。



今朝の、
始まりを告げるかの様に、
奏でられた着信曲が。

同じ程度に、
印象に残ったからか。






久しぶりの文に。

何故か、
其の日を想い浮かべた。


















 「出席お願いね。」

 「其の日、花火だよ・・・」



昔馴染みの、
集う日が。

生憎、
先約と重なった。





芳しく無い返事に。

すかさず君は、
不満を投げ返す。



 「花火と私。」
 「どっちが大事なのよ!」
















偶然だろうか。

其れとも、
必然なのか。



気後れして。

僅か二言を、
君に伝えられなかった。














 「今年も其方に行くんだけれど。」
 「今年も一緒に花火を見に行く?」









夏の風物詩を、
切っ掛けに。

個別の事象が、
線に連なったのは。




偶然か?
必然か?





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References
 Aug.03 2003, 「其れは違うと言えないのでしょうか」


2004年07月01日(木)


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History
2003年07月01日(火) 一度きりの言葉じゃいけませんか
2002年07月01日(月) 近いですか





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