雲間の朝日に想うこと


< 後五分は創れませんか >


血が通い始め、
息を吹き返した携帯を弄る手。


四半時前から今迄、
片時も脳裏を離れずに居た行為を、
実行に移せた故か。

僅かに震えている。



自動販売機用に据えられたコンセントへ、
形振り構わず充電器を差し込み。

其の食事の真っ最中から、
未受信の文を受け取りに走った。








最初に飛び込んで来たのは、
紛れも無く貴女の文。


期待を胸に、
開封をして見たけれど。


 「遅いよ・・・」


貴女らしい擦れ違いに、
留まる事無く、
微笑みと苦笑いが溢れ出る。











お願いだから後五分だけ、
早く贈ってくれないか。


たった五分で良いから。

後五分だけの気遣いを、
俺に与えてくれ。



其の五分に込める想いが、
凄く大切な物だと俺は想うんだ。



















そんな貴女が、
愛おしくて堪らないけれど。


 「もし私の声が聞きたくなったら。」
 「コレクトコールで電話して!」


この文は、
時を逃しては全く意味の無い文だよ。


2003年07月15日(火)


----------
History
2001年07月15日(日) 他人が気になりますか





Add MyEnpitu

小坊主
MAIL