何か貴女が不満を持つと、 何らかの不満が貴女の中に燻ると、 必ず届く顔文字。
合図と言う言葉で簡単に表現するには、 少し軽過ぎるけれど。
貴女自身で解決出来ぬ心の動揺を、 甘え混じりに、 軽く表現した文字。
「私たち危ないみたいじゃない。」 「上手く行って無いみたいじゃない。」
相変わらず、 貴女の事の捩れに対する鋭さには、 舌を巻く。
本音は何処に在るのだろうか。
「そんな事無いよ。」
俺は瞬時に、 貴女へ答えを返したけれど。
本音は何処に在るのか。
通話を遮断した直後から、 頭に想い描き続けた。
御免な。
不満だったんだ。
義兄に御強請りをした貴女が、 俺の存在を隠した事が。
御強請りの品は俺への品である事を、 隠した貴女に。
二人の絆は、 太く強くなって来たとしても。
埋まって来たとは言えぬ、 周囲に張り廻った城壁や外堀。
未だ不安定な関係を強いられるのだと、 頭では理解していても。
俺の心は、 不安定な不確定要素を嫌い、 不安定な曖昧さを避けようとしているのかな。 |