< 想いよりも暖でしょうか >
機械と、 決定的に異なるのは。
物理面と、 精神面と。
其処に、 双方が同時に存在する事で。
大抵。
其の両面を切り離す事は、 困難だから。
一方の疎性のみで。
互いは、 背を向けるのだ。
其れ故に。
背向の想いが、 其処に、 在るにも関わらず。
物理的理由が、 跋扈するのだろうかと。
唐突な、 姫からの誘いに。
一瞬たじろぐ。
酒宴から帰宅した姫が、 布団に潜り込むのと入れ替わりで。
起こされ、 小用へ立った俺へ。
「ちゃんと戻って来る?」
姫は、 布団の中から俺を呼び。
急ぎ小用を済ませ、 再び、 布団へ潜り込んだ俺は。
身震いして、 総てを悟った。
唯。
姫は、 寒かっただけか。
---------- References Mar.08 2009, 「外泊よりも望まれて居ますか」
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2009年10月25日(日)
---------- History
2007年10月25日(木) 同時で無くても良いでしょうか 2006年10月25日(水) 何故に相手は俺なのですか 2005年10月25日(火) 描くには難い想いでしょうか 2004年10月25日(月) 型枠の中には居ない人ですか 2003年10月25日(土) 幸せな二人に見えましたか
< 父とは如何に在るべきでしょうか >
解は無数に在って。
解法も唯一では無くて。
其の一つ一つを、 手探りで、 手繰り寄せて。
初めて、 其の可否を論じられるのだ。
其れ故に。
例え、 同一で無くとも。
類似した試行の歴史を、 紐解いては。
基準値を欲して了う。
狭間で。
姫。 息子。
元旦那。 其の相手。 其の相手の子。
義父。 義母。
娘。 そして俺。
幾つもの一生が揺れ動く、 其の狭間で。
父でも、 ましてや義父でも無い、 俺に。
総てを宿す力など無い、 俺に。
父性の基準値すら附与されぬ事を、 嘆き掛ける。
違うよね。
其処で、 父を想う事は構わないけれど。
父の不在を想うのは、 誤りだ。
皆、 歩を進め行く中で。
確固たる自身の礎を、 其の身に、 宿し恵まれる刻など。
きっと。
極々、 稀な事なのだから。
---------- References Jun.07 2009, 「踏み込むべき時でしょうか」
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2009年10月23日(金)
---------- History
2005年10月23日(日) 本音の代弁者でしょうか 2004年10月23日(土) 欲望預金が満期に成りましたか 2002年10月23日(水) 脅威を感じているのか 2001年10月23日(火) 終わりの予感がありましたか
< 卵も鶏も無くなったのでしょうか >
想いが接触を産むのだろうか。
其れとも、 交わりが想いを放つのだろうか。
時に一方を補完し、 時に両輪と為り。
絆を縒り逢わせ行く筈だけれど。
飽く迄。
其の機能は、 互いの針路が一致する時に、 限られる。
互いが、 互いを、 妨げるよう。
其の針路が、 対称位置を指し示す時。
増そうと、 緩めようと、 合わせようと。
互いは、 永遠に平行線なのだ。
「ねぇ姫。」 「一緒に流星群見ない?」
「嫌だよ。」 「なんで小坊主と?」
不要なのかな。
距離を、 詰める工夫も。
距離を、 離さぬ工夫も。
ほんの少し手を伸ばせば届く程、 直ぐ傍の窓辺に。
在る筈なのにね。
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2009年10月19日(月)
---------- History
2006年10月19日(木) 唯一の堤足り得ましたか 2005年10月19日(水) 誰が否定をしたのでしょうか 2004年10月19日(火) 記憶は捨てる物だったでしょうか 2003年10月19日(日) 過去って何者なのですか 2002年10月19日(土) 柔らかかったですか
< 在り触れた柱に為るでしょうか >
住まう土地土地の、 気候や、 文化に因って。
人は育まれ。
徐々に、 徐々に、 其の歴史や格の重みを、 意識し行くのかも知れないけれど。
芯に根付いた支柱とは。
本当は、 極在り触れた、 意識にすら登らぬ処に。
位置するのだろうか。
ふと。
段葛に咲き誇る躑躅に送られ、 去年、 旅立った祖母も。
宮司や、 住職は、 当たり前の茶飲み友達で在った事を、 想い返す。
「りんのおうちにいくよ!」
張り切る娘に、 手を引かれながら。
高尚な、 由緒在る寺が。
娘にとっては、 友達の家と違わぬ事に、 笑みが零れた。
此の土地は。
娘にとって、 どんな柱に為るのかな。
---------- References 「輪王寺」
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2009年10月17日(土)
---------- History
2005年10月17日(月) 繰り返す要素が潜んで居ますか 2003年10月17日(金) 遊びの道具なのでしょうか 2002年10月17日(木) 暖かくはないのですか
< 月のせいにして終いますか >
恰も、 想いを見失い。
或いは、 其の身を斬られたかの様に、 映るのだけれど。
其の知覚こそ、 真の値に他ならない。
現実の事象と、 虚像の範疇との間には。
或る、 一定の偏向が在るから。
其の、 虚にしか棲まぬ想いを、 見失い。
実に棲む刃で、 其の身を斬られた様に、 想うのだ。
けれども。
飽く迄、 其の偏向は。
虚が、 実に置換された、 其の刻に。
初めて、 認識されるから。
其の刃に、 ふと、 触れて終う。
舌鼓と、 窓辺の夜景を押し退けて。
「本当に変態だって思っていたら。」 「デートに誘ったりしませんよ。」
「分かんないよ。」 「毎晩大変態かも。」
「そういうこと言っていたら。」 「変態キャラ定着しちゃいますよ。」
「本当に変態かどうか。」 「試してみる?」
「じゃぁ今度是非。」
余韻の文は。
満ちる寸前の月を出汁に、 行き来する。
触れずに済むのなら。
其の刃に、 触れぬ方が良い。
一度も、 触れる事が無ければ。
多分。
何度も斬られて終う事には、 繋がらないのだから。
---------- References Sep.30 2009, 「何に効く薬の心算でしょうか」
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2009年10月03日(土)
---------- History
2006年10月03日(火) 役目が在るのでしょうか 2005年10月03日(月) 初めまして故に一瞬なのですか 2004年10月03日(日) 中毒の様な物なのでしょうか 2003年10月03日(金) 依存し過ぎて居ませんか
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