経て来た時間の長さを、 鑑みれば。
其の身に、 備わり行く筈の機能を、 此の手に、 感知出来ても。
不思議は無いのだけれど。
其の機能は。
飽く迄、 刺激に対する反射として。 発動されるから。
此の手の望んだ、 刹那など。
考慮に、 取り入れよう筈は、 無いのだ。
待ち望み、 希い、 渇望し。
必死に求めた、 其の瞬間は。
突然。
気紛れに。
俺を、 叩いた。
「あれ?」
「ほら!」
「今の?」
「そう!」
「何で今なんだよ・・・」
「小坊主の日頃の行いでしょ?」
眠りに就く、 寸前に。
寝ぼけ眼への、 不意打ちの様に。
寄り添う姫に触れて居る、 俺の腰骨を。
小さな想いの結晶が、 蹴り付ける。
元気に、 育って居ますか? |