< 依存し過ぎて居ませんか >
拍子が普段と異なる事に気付いたのは、 数日前だった。
予想外の擾乱に対応し切れず、 始めの内は、 其の音すら判別出来ぬ有様だった。
調子が元に戻った事に気付いたのは、 今朝の事だった。
何を切っ掛けに、 耳に届く声が再び同じ物に戻ったのか、 理解出来なかった。
「だって・・・」 「変だって言うんだもん。」
貴女の理由は、 一番素朴な理由だった。
伝言の声の一部分に、 俺が一言異を唱えた事に、 素直な応答をしただけ。
俺はただ。
俺の伝言を受け取る為だけに存在するかの様な、 応答メッセージでは。
貴女に不都合を生じさせて仕舞わないかと、 不安に覚えただけなのに。
貴女の携帯に電話を掛ける人間が。
今は俺だけだなどと、 如何して想像出来るんだよ。
そんなに俺に依存をして、 日々を過ごして居るのだとすれば。
貴女は何時か、 壊れて仕舞わないだろうか。
俺には。
貴女が関わらなくても存在し得る世界が、 在るのに。 |
2003年10月03日(金)
---------- History
|