雲間の朝日に想うこと


< 離れて居ても見える物でしょうか >


何れ程、
寸分違わずに。

景色を、
映し獲ったとしても。


自身に取り込まれた、
其の画は。

飽く迄、
主観的な模造品だ。




其れ故に。



例え、
寄り添いながら、
眼前の風景を観たとしても。

互いに刻まれるのは、
二つの、
別の画に違いない。









ならば。


何故に、
遥か離れた場所で脳裏に浮かべた、
其の、
二つの画が。

此れ程迄に、
符合するのだろうか。





其の、
赤い橋で遊ぶ姿も。


池の水面を眺めながら。

自身と景色が同化する様な、
其の感覚も。















葛石の連なる、
参詣の道と。

裏手の、
商店街と。


唯、
道順を添えて贈った、
地図の御礼に。



 「ありがとう。」
 「本当にここに来たかったの。」


坂の街から、
杜の街へ。

感謝の文が届く。




脳裏に浮かぶ風景と、
共に。



















同じだ。







嘗て、
坂の街の人が。

此の地の、
鎮魂の社へ向かう坂道を、
歩いた時と。


凛とした、
木立の空気が。

何故か、
脳裏に浮かんだ時と。





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References
 Nov.21 2006, 「如何なる想いを育てる念ですか」







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2006年11月28日(火)


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History
2005年11月28日(月) 気紛れなだけでしょうか
2004年11月28日(日) 映るのは同一の風景でしょうか
2002年11月28日(木) とどめを刺せますか



< 剥がす物でしょうか >


蓋をすれば、
決して、
昇華などしない。


何れ程、
厚い蓋で覆おうと。

其処に、
疵は、
残されて了うから。





傷を隠す瘡蓋など、
不要で。



醜く傷を覆う、
黄色の成分にこそ。

治癒能力に長けた、
自身の糧が、
煮詰まって居るのだ。









其れ故に。






過去に在った、
自身を。

反芻し、
熟成させ、
取り込みながら。




自身の糧を。

植え、
育み、
進んで居るに過ぎないのだ。


















他者の養分で支えられた、
幹だから。

養分が去った時、
其の幹は、
朽ちかけて倒れかかり。



再び、
他者の栄養を求めて、
彷徨い。

唯、
時を繰り返すのかもね。




遙かに、
刻は進んでるのに。





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References
 Nov.16 2006, 「おやすみを好きに成れたんですか」







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2006年11月24日(金)


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History
2003年11月24日(月) 耐えて進める迄に回復出来ましたか
2002年11月24日(日) どちらに重みが残っていますか



< 如何なる想いを育てる念ですか >


念。


其処で指し示された、
想いの、
其の向きは。

正と、
負と、
両者の想いを、
表現可能だから。





望む形を、
得られずに在る。

此の、
眼前の事象に宿す、
想いが。



ほんの少しでも。

未来側へ流れて欲しいと、
希うのだろうか。












想いを育む、
栄養剤は。

或いは、
残す想いなのかも知れない。


















接近する可能性など、
端から、
極小さい筈の、
お互いに。

淡い期待を込め。



 「残念。」
 「逢えるかな?と思ってたんだけど。」



要らぬ淋しさが、
生じて了ったけれど。














 「ちょっぴり淋しいな。」


坂の街から届く、
其の、
淋しさが。



今の、
悔いの想いでは無く。

後の、
豊かな想いへと、
続きますよう。





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References
 Nov.07 2006, 「蟻の一穴を望むのでしょうか」







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2006年11月21日(火)


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History
2005年11月21日(月) 挨拶よりも大切な事でしょうか
2002年11月21日(木) 舞い上がってませんか
2001年11月21日(水) 返事が来ない理由は何ですか



< 賭け事の心算でしょうか >


自身は。

決して、
他者の為に存在する訳では、
無いのだけれど。


自身の、
効力感は。

確実に、
自身の動力源として、
機能する。






其れ故に。




時に人は、
自身の、
存在意義を問い。

或いは、
他者と寄り添い。



そして。

不要論に、
酷く、
抉られるのだろう。



















 「湯湯婆が在れば。」
 「俺は要らないのね。」

 「そうよ。」

 「俺の事が温かいなんて。」
 「もう言わないね。」

 「良いよ♪」
 「言わないもんね♪」







唯の、
戯れに過ぎぬ一言に。

何れ程、
傷を負って居るかなど。



想いも、
寄らぬのだろうか。















 「あー!」
 「あったかいって言っちゃった・・・。」

 「姫の負けね。」

 「良いじゃん。」
 「小坊主のいる意味があったんだから。」



其の、
負け惜しみが。

幾度も、
重なる度に。




確実に。

想いは、
捩れて行くのに。





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References
 Nov.03 2006, 「此の腕はもう不要でしょうか」







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2006年11月18日(土)


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History
2005年11月18日(金) 涙の訳でも話せませんか
2004年11月18日(木) 優先する事が即ち道具視でしょうか
2003年11月18日(火) 誘導路の灯が点いて居たのですか



< 久々の地下街を愉しめるでしょうか >


日々の、
繰り返される行為は。

飽く迄、
自身の営みに直結する、
必須の物だけれど。



其の、
日々の繰り返しの中に。

十分、
変化を宿す事は、
可能なのだ。







其処に。

想いさえ在れば。









けれども。







時に人は、
必須に込める想いを忘れ。


手の施せぬ域迄、
必須を歪め。




そして、
最後には。


忘れ、
逃げ続けた日々を、
棚に上げ。


相手を、
詰り始めるのだ。















 「あれ?」
 「今日はお父さんのお迎えなんですか?」

 「ええ。」
 「今日は葡萄酒の日なんです。」

 「えぇ?!」
 「そんな日があるんですか?!」







興味津々の、
保母と。

そして、
御満悦に拍手を繰り返す、
娘に。




姫の。

解禁日と、
試飲に掛ける情熱や、
そして、
迷子に成る事も。


一つ、
一つ、
説明するのだ。





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References
 Jul.27 2003, 「理解の進んだ証拠でしょうか」







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2006年11月17日(金)


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History
2005年11月17日(木) 日々蓄積して居るのでしょうか
2001年11月17日(土) 愛してるだけじゃ足りないですか



< おやすみを好きに成れたんですか >


互いを繋ぎ、
想いを紡ぎ、
進み行く事で。


徐々に、
徐々に、
想いは変化し。

或いは、
飛躍的に、
変化を遂げる事が可能だけれど。





其れでも。



想いの、
手に届く範囲は。


予め、
定められた器を飛び出る事は、
出来ないのかも知れない。









初めから。


















 「おやすみは嫌い。」


初めに、
丘の上から届いた、
制限因子は。



 「じゃぁおやすみは止める。」
 「また明日だね。」



本来は、
心穏やかに回復する筈の時間を、
奪い去り。

互いが、
闇に包まれた泥田に埋もれる刻と、
認識されたのだ。



















多分、
愛されてなど無かったんだな。


初めから。






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2006年11月16日(木)


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History
2004年11月16日(火) 何方が手段で何方が目的でしょうか
2002年11月16日(土) 少し力をもらえますか



< 殻が再び開く事は在るのでしょうか >


緩と、
急と、
相反する粗密波を、
遣い分けて。


自身の想いを。

巧みに、
相手の内側へ、
贈り込むのだけれど。



飽く迄。

其処には、
相手の外壁に扉が在ると言う、
条件が付随する。










現実は。




緩も、
急も。

唯、
自身を攻撃する、
苛苛しい感情の暴発と、
受け取られ。



決して噛み逢う事の無い、
互いの拍子に。

歯噛みを、
繰り返すだけだ。














沈黙も、
応酬も。

姫にとっては、
俺からの非難にしか映らない。


想いを届ける術は、
もう、
手詰まりなのだ。















 「嫌いなら良いのに。」



飛び交う刃に、
根負けするかの様に。

姫は、
言葉を絞り出した。










そうだね。

嫌いに成れば、
お互い、
簡単だね。






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2006年11月11日(土)


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History
2005年11月11日(金) 電気の迸る場所でしょうか



< 蟻の一穴を望むのでしょうか >


例え、
僅かでも。

互いの想いが、
徐々に、
共鳴し逢う時は。


例え、
一穴でも。

互いを隔てる壁を、
一瞬にして、
取り払って了うから。




其の、
一穴をも、
築かぬ様に。


慎重に、
慎重に、
想いを制御する。







けれども。





想いを、
閉じ込める行為は。

結果として、
隠る其の想いの濃度を、
増強し。




一穴を穿つ想いの、
硬度を。

巧みに、
増して了うのかも知れない。














高く、
厚く。

其の壁を、
創り上げて居る心算で。



ふと、
零れ落ちる言の葉は。

壁を溶かし行く向きに、
在る。















 「日帰りだけれど。」
 「26日は神奈川にいるよ。」


 「ん?」
 「もしかして俺を誘ってるの?」










坂の街から届く、
言の葉が。

事後で無く、
事前の知らせに変化した。





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References
 Oct.19 2006, 「唯一の堤足り得ましたか」
 Jan.04 2006, 「警戒して居る筈では無いのですか」







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2006年11月07日(火)


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History
2004年11月07日(日) 何度目の別れでしょうか
2002年11月07日(木) 待っていてはくれないのですか



< 此の腕はもう不要でしょうか >


其の行為に、
何処迄、
意図が宿るのか。

其れは、
不明瞭に違いないのだけれど。



其処には。

確かに、
機械的な損益以外の要素が、
在る筈なのだ。







其れ故に。




抱かれた、
其の肩越しに。

自慢気な笑顔を、
振り撒き。


自身の満足感を、
露わに、
放つのだ。










唯。

温かい、
或いは寒いと言う、
物理的な損益のみで振る舞うのなら。



俺の腕の中に在る時のみに、
魅せる顔など。

存りはしないのに。




















数日前迄。


寝入り端の、
俺の、
温もりを。

泣き喚き、
貪る様に望んで居た、
娘は。



其れで良いのだと、
したり顔で眠りに就き。











 「ほら。」
 「私だけじゃないんだよ?」

 「何が?」

 「娘も。」
 「湯たんぽがあれば小坊主いらないでしょ。」



姫は。

殊更に、
俺の神経を逆撫でする。






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2006年11月03日(金)


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History
2005年11月03日(木) 取るに足らぬ存在でしょうか
2004年11月03日(水) 本能で想って居ないと言う事でしょうか
2003年11月03日(月) 言葉が泳いで漂っていますか
2002年11月03日(日) 俺の負けですか



< 未だ他者の光じゃ在りませんか >


互いの道を違う事を決意した、
二人が。

互いの幸福を想い、
言葉を交わす。


其の、
振る舞いは。

恰も、
陽の想いに映るけれど。






其の光は。

飽く迄、
後ろ盾から放たれる、
偽りの光で。



其れは。

陰の想いを際立たせる存在に、
過ぎぬのだ。











其れ故に。




時に、
陽の想いの振りをした、
甘えが。


俺の手元に、
零れ出る。













注がれる、
光の強さに。

瞳を、
眩まされて居る、
今は。


自ら、
其の陰に気付く事は、
無いのかも知れないけれど。









少なくとも。

自身で輝いてから、
光を届けて来るが良い。














偽りの、
誰かに輝かされた光だから。

俺に、
拒絶されるのだ。



照らされて、
やっと光を帯びる想いを、
恵んで貰う程。

俺の光は弱くない。





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References
 Oct.25 2006, 「何故に相手は俺なのですか」
 Oct.27 2006, 「隙間風は心地好く無いですか」







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2006年11月01日(水)


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History
2004年11月01日(月) 一度は機会を貰えないのですか
2002年11月01日(金) 充電出来ましたか





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