二人の、 歩んだ時を。
丁寧に、 蘇らせる為の手段であって。
手元に切り落とされ、 収められる時は。
決して、 他人の為では無い。
其処に、 切り落とされた時には。
撮された、 其の姿の他に。
其れ迄、 二人で歩んで来た時が、 刻まれて居るから。
初めて、 意味を為す画なのだ。
目の前に映る物は。
決して、 全ての想い出では無く。
其の裏に撮す、 深い想いは。
飽く迄、 個々人が撮し採る想いで。
決して、 二人と同一の想いでは無いのに。
「一緒に色んな所に旅行したいって言ってくれた事。」 「嬉しかった。」
たった今、 目の前で産まれた其の言葉に、 込められた想いを。
後でもう一度、 呼び覚ます為の術は。
「私と旅行したこと内緒で。」 「他の♀に写真見せるの目的なのが嫌だけど。」
姫には、 目的を達成する為の、 旅行なのだと。
未だに映るのか。
良いんだ。
きっと、 姫なりの表現だ。
不信感を残しつつも。
僅かに前進し、 前向きに替わったのだろうから。
---------- References Apr.13 2004, 「二人では何処へも行けないのでしょうか」 Oct.19 2004, 「記憶は捨てる物だったでしょうか」 |