< 何気ない信実でしょうか >
何気ない、 其の仕草には。
其の人の、 素の想いが宿るから。
何気ない振る舞いに、 ふと、 惹かれるならば。
其れはきっと、 核心に迫る想いなのだ。
迷いや、 惑いなど。
何処でも、 転がって居るけれど。
時として、 想いの芯を見失う事すら、 在るけれど。
何気ない仕草に、 笑みが、 零れるならば。
其処に、 真が在る筈なのだ。
「何故片腕だけ脱いでるの?」
「本当だ、遠山の金さんだね♪」
「金さんは首の所から腕を出すの。」 「姫は片腕を脱いでるじゃん・・・。」
「細かい男ね。」 「どうでも良いじゃん。」
寝起きの、 不可思議な姫の出で立ちへ。
想わず零れ出る、 俺の笑顔。
其の笑みは、 信に足る笑みに違いないよね。
---------- References Feb.21 2005, 「退かしたいと願って居るのでしょうか」 Feb.03 2005, 「何故に其の手を切らぬのですか」 |
2005年02月26日(土)
---------- History
2004年02月26日(木) 溝の向こうを留めてくれませんか 2003年02月26日(水) たまには待たせても良くないか
< 付け焼き刃だからでしょうか >
真に、 其の意味を理解して居れば。
今更、 其の想いに囚われる事など、 無い筈なのだ。
所詮、 付け焼き刃で。
只の背伸びを、 其処に、 押し付けて過ごしたからこそ。
今、 過去が、 目の前に現れるのだ。
望んで居ながら、 実現出来ない。
そんな不幸を、 唯一の人に強要して来たと言う、 其の事実は。
想いの中で、 ずっと、 生き続けるのだろう。
何れ程、 時を経ようと。
「今月からお休みが1日増えたのぉ〜。」 「勤め出して2年8ヶ月・・・」
未だ、 彼処で働いて居る事と。
「初めて『いってらっしゃ〜い♪』と」 「小さい彼を送り出したかも。」
俺の、 残して来た不幸を。
貴女の言葉は。
雄弁に、 語って居た。
---------- References Feb.11 2005, 「必要な上書きでしょうか」 |
2005年02月24日(木)
---------- History
2003年02月24日(月) 何処までが我慢でしょうか
< 減り張りが欲しいのでしょうか >
様々な、 減り張りの存在が。
単調に成り勝ちな、 拍子を整え。
自身へ、 活力を取り戻すから。
息を抜けと。
週に一度で良いから、 必ず息を抜けと。
そう伝えたのだ。
けれども。
其れは飽く迄、 仕事に対する言葉であって。
其れ以外に、 何の意図も含まぬ筈なのに。
俺自身が指し示した、 其の対象は。
実は、 違ったのだろうか。
「牛タン美味しいですね。」 「それは良かった。」
「やっぱり・・・」 「ん?」
「こうやって楽しまなきゃ駄目ですね。」 「そうだね。」
同僚は、 嬉しそうに話を続けた。
俺が、 息抜きをして居るのか?
姫とは違う人と。
---------- References Feb.14 2005, 「揺らぎが減って居るのでしょうか」 |
2005年02月22日(火)
---------- History
< 退かしたいと願って居るのでしょうか >
冗談は、 ほんの僅かだけ、 本音が混じるからこそ、 冗談で。
飽く迄其処に、 本音の欠片が無ければ。
冗談として、 成立しないけれど。
其の本音を、 何処に、 置くかに因って。
内容に、 大きな相違が産まれるのだ。
其れ故に。
其の冗談の、 及ぼし得る影響と範囲を、 十二分に理解して。
冗談を放つ刻を、 熟慮する必要が在る筈だけれど。
時に人は、 其れを忘れて終うのだ。
其の冗談の持つ、 面白さに。
自身が、 のめり込むから。
「小坊主は湯たんぽ代わりだから。」 「私には湯たんぽが要らないんだよ!」
姫は、 何時もの冗談の上に。
「でも、時々熱いんだよね。」 「湯たんぽは蹴ったらどくのに。」 「小坊主はどかないでしょ?」
微妙な時期の、 微妙な冗談を、 重ね逢わせて来た。
もし、 蹴って退くのなら。
既に俺は、 蹴飛ばされて居たのだろうな。
---------- References Oct.29 2004, 「寒さは不安を上回るでしょうか」 |
2005年02月21日(月)
---------- History
2004年02月21日(土) 其の料理を食べに行きませんか 2003年02月21日(金) お灸を据えても良いですか
< 嘗て元気付けられたからでしょうか >
新居を、 持ち家を、 待ち望んで居た人だから。
描いては消し、 描いては消し、
我が家の間取りを、 何度と無く、 書き直して魅せた人だから。
其れは祝うべき事だと、 想い込んだのだ。
けれども。
違和感を感じ、 目を留めた自己紹介に。
僅かに加えられた、 変更箇所が。
携帯へ届かなかった、 年始の挨拶。
其の意味を、 少しずつ解させた。
「何かあったの?」
「気にかけてくださってありがとう。」 「元気なので」 「さらっと流してくださると嬉しいです。」
貴女と、 付き逢い始めた時から。
少しだけ他人行儀に成った、 其の口調の儘の、 応えで。
推測が、 想いとは逆の確信へと、 近付く。
大喜びして、 大騒ぎして。
凹んで、 堕ちて。
大泣きして、 大笑いして。
貴女の様な、 切り替えの速さを。
俺と同様に、 あの人は、 備えて居ない事を。
傍らの貴女は、 理解して居るだろうか。
引っ越し先で、 独り居るあの人を、 一番、 元気付けられる存在は。
きっと貴女だよ。
---------- References Aug.07 2001, 「別れは切なかったですか」 Sep.12 2001, 「近づけば解決できますか」 Oct.09 2001, 「どんな気持ちの好きですか」 Nov.30 2001, 「試されているんですか」 |
2005年02月18日(金)
---------- History
2003年02月18日(火) 貴女のペースですか
< 受け容れ側に預けてみませんか >
相手の、 顔色を窺う事と。
相手を、 想い遣る事と。
其の両者には、 余計に、 隔たりが在るのかも知れないけれど。
出力は同一で。
相手へ届く入力も、 飽く迄、 差異は生じないのだから。
其の入力を放つ、 相手の想いを。
正確に、 把握する必要は無いだろうか。
常に一定強度の想いなど、 存在しない上に。
自身の感度も、 刻々と変わるのだから。
自信から生じる、 相手の為の想いと。
不安から生じる、 自己保身の想いと。
其の差異は、 大きな問題では無くて。
想いを、 丁寧に受け容れて、 自己保身を、 良質の想いへ入れ替える事こそ。
寧ろ、 重要なのかも知れない。
自身から放つ、 想いの質に。
思い悩む必要など無いのだ。
其処に、 想いが在るのなら。
届いた想いは、 きっと入れ替わる。
飽く迄、 出力は同一だから。 |
2005年02月16日(水)
---------- History
< 揺らぎが減って居るのでしょうか >
二つの、 別々の力で支配され。
不規則に揺らぐ、 混沌とした世界は。
時の歩みを、 空間へ埋め込めば。
類似した形を、 描き続けるかも知れないけれど。
境界線は、 常に揺れ動き。
何処かに収束する事は、 決して無いのだ。
自身の願望と、 自身の臆病。
相手の希望と、 相手の臆病。
何れ程、 其の軌道が近付こうと。
飽く迄、 其れは近傍であって。
次の瞬間に、 同じ場所を通る事など、 決して無いのだ。
けれども。
其の法則性は、 人を踊らせ魅了し。
其の場が、 複雑な空間で在る事を、 時に、 忘却させるのだろうか。
「F1でも見に行くのかよ?」 「違いますよ、仕事です。」
「ん?俺、ちょうど東欧じゃん。」 「ホントだ!」
「こっちにも来れば良いのに。」 「小坊主さんはこっち来ないんですか?」
「じゃぁ、モナコでデートでもしちまうか?」 「はい♪」
同僚と交わす、 軽口に。
魅入られる様に、 手が、 伸びそうに成る。
其の軌道は、 収束する事など無いのに。
---------- References Feb.07 2005, 「研鑽の足りぬ鍵でしょうか」 |
2005年02月14日(月)
---------- History
2003年02月14日(金) 勝る物が有りますか
< 鋭いからこその棘では無いのですか >
海胆も、 針鼠も。
其の棘の数々は、 飽く迄、 自身を護る為に獲得した術なのだ。
自身を、 個として確立しようと、 努力した結果。
必然的に、 硬度や、 攻撃性が備わるのであって。
其れは。
覚悟の上で強く生きて来た証拠に、 他ならない。
其れ故に。
事ある毎に、 鋭い棘が口を吐いて了うのであって。
備わった棘は、 簡単に生え替わる代物では無いのだ。
多少の棘が刺さった位で、 背を向ける想いは。
其の言葉の数々で、 折れてしまう想いは。
想いを語る資格も無い。
誰かと共に歩く事に、 臆病に成る事は。
やむを得ない事なのだから。
其の棘が柔らかく成る迄、 刺されなきゃ。
其の身体には、 触れられないでしょう?
「何で強く言っちゃうのかな。」 「そのつもりはないのに。」
姫は、 そう零すけれど。
自然に出る棘だからこそ、 意味が在って。
そして其れは、 姫の強さ其の物なのだと、 想うのだ。 |
2005年02月13日(日)
---------- History
2004年02月13日(金) 弁解の為の縛めでしょうか 2003年02月13日(木) 素直な肌で抱き合えますか
< 必要な上書きでしょうか >
目の前の光景と、 奥底の記憶を。
一つ一つ、 丁寧に照会して。
其の記憶を、 別の事象で上書きして行く事が。
己に隠して在る、 目的なのだ。
目の前の白い化粧が、 刻々と上書きされて行く様に。
けれども其れは。
今を差し置いて、 過去へ立ち戻る作業を含むから。
時には、 自身へ刃を穿つ事に成る。
眼下に見える、 細長い建物。
階段を下り、 建物を一歩出れば、 左手にホテルが在るのだろう。
今、 背後に在るのは、 科学館で。
其処は、 小さな彼と遊んだ、 唯一の場所だ。
俺の視線が、 一瞬泳いだ事に。
姫は、 気付いたに違いない。
魅せる視線が、 そう語るけれど。
如何しても、 俺に必要な作業だと。
口を開かず、 我慢して居るのかも知れない。
貴女の、 唇を奪いに行った場所だと。
貴女の旦那に、 宣戦布告した場所だと。
貴女との想い出は。
眼前に在る、 此の駅が中心だったのだと。
姫に、 伝えられる日が来るだろうか。
---------- References Jun.02 2003, 「少し塩辛いでしょうか」 Oct.19 2002, 「柔らかかったですか」 Mar.14 2002, 「挑んでも良いですか」 |
2005年02月11日(金)
---------- History
2004年02月11日(水) 未だ鍔鳴りが聞こえるでしょうか 2002年02月11日(月) 決意の心はどこから湧いたのですか
< 今を想う故の代償でしょうか >
確かに、 忘却は記憶の為の術で。
新たな風には、 忘却の存在が不可欠だけれど。
同時に。
確かに歩み、 蓄積して来た全ての想いを、 消し去る事を。
引き替えにして行くのだろうか。
時の経過が、 全てを解決する筈は無いけれど。
何時の間にか、 時は、 事の解決を済ませて居る。
自身に、 気付かれる事無く。
「五年経ったのか。」
五年振りに、 ツアーが組まれると。
目の前の画面は、 音声と共に歌を流すけれど。
大阪の、 玉子形の場所で。
彼の時。
隣のアイツのはしゃぎっ振りを、 確かに、 目の当たりにした筈なのに。
もう、 顔すら浮かばないのだ。
俺は、 何を視ながら生きて来たのか。
時々、 自信が無くなる。
きっと何時の日か。
全身全霊で視て居る今も、 消えて終うから。
---------- References Mar.20 2003, 「矛盾を武器にして良いですか」 |
2005年02月10日(木)
---------- History
2004年02月10日(火) 軸が歪んで居るのでしょうか 2003年02月10日(月) 何を悩んでいたのですか 2002年02月10日(日) 何を望んでいるのですか
< 想い遣りの無さを競う気ですか >
想いの内で、 永く燻り続けた物で在れば。
其れは、 自身に重く覆い被さる暗闇に、 違いないけれど。
逆に言えば。
一朝一夕で改善する想いでは無く、 緊急性など持たないのだ。
徹夜も厭わぬ作業をすると、 宣言の上で、 二人の会話を繰り延べした筈なのに。
敢えて、 話せぬかと問われれば。
慌てて携帯を手に取ると。
自然に、 考えないのだろうか。
其れとも。
会話の要求に応じた俺が、 悪いのか。
姫の言う通りに。
「何故、今、其の話をするの?」
「何が?」
徐々に解けて居た筈の、 氷壁が。
一瞬で凍り付いた事を、 自覚ながら。
「何で今夜なの?」
「どういう事?」
「巫山戯るな。」
自分の事のみで、 世界を形創る姫に。
俺は益々、 感情を高ぶらせた。
俺が、 想い遣りの足りぬ雄で在る事位は、 理解して居るけれど。
姫の振る舞いも。
充分、 思い遣りの無さを露呈して居ないのか?
「産まれて初めて。」 「思いやりが無いと言われたよ。」
俺は姫へ、 一つ暴言を重ねた。
自分の事のみで、 世界を形創ったのは。
俺の方なのに。
|
2005年02月08日(火)
---------- History
2004年02月08日(日) 自分の得手を武器にしませんか
< 研鑽の足りぬ鍵でしょうか >
手当たり次第に、 手元の鍵を、 鍵穴に差し込んだところで。
其の扉を、 上手く開ける筈が無い。
類似の鍵を以て、 確かに、 其の扉が開く事は在るけれど。
身も、 心も。
同時に扉を開ける鍵など、 多くは無いのだ。
其れ故に。
熟慮を重ね、 其の身を削り研磨して。
型を逢わせた鍵を、 鍵穴に、 差し込むのに。
其の扉の鍵穴は。
既に、 姿を変えて居る。
「もぉ!」 「此の鍵も違う!」
俺の、 諦めに似た叫びに。
「其の鍵じゃ。」 「心の鍵は開かないですよ?」
小悪魔の様な笑みを、 浮かべながら。
同僚は、 そう応えた。
鍵穴が逢う筈は無い。
此の鍵は、 姫の為に磨いた鍵だ。
其れを、 十分理解して居るのに。
類似の鍵として。
此の鍵は、 目の前の扉を開き掛けて居る。
---------- References Feb.03 2005, 「何故に其の手を切らぬのですか」 Feb.01 2005, 「灰色なら逃げられますか」 |
2005年02月07日(月)
---------- History
2004年02月07日(土) 向きを入れ替えて見ませんか 2003年02月07日(金) 迷いの嵩は減らせないのか 2002年02月07日(木) 良い所はなかったですか
< 何故に其の手を切らぬのですか >
乾杯、 献杯、 別杯、 賞杯、 罰杯、 床杯。
杯ですら、 数多く在るのだから。
杯に注ぎ、 杯から酌み取る、 其の想いは。
星の数程、 多種多様かも知れないけれど。
其の夜に、 二人で交わした杯は。
杯を掲げ、 重ね逢わせた想いは。
祝杯に違いない。
二人の新居を探し始めた、 其の夜。
「飲みに行かない?」
「俺も言おうと想ってたとこ。」
何方からとも無く、 自然に生じた、 其の想いこそが。
祝杯の証明、 其の物なのに。
翌朝の姫は。
「嫌で嫌で。」 「全然寝られなかったんだ・・・」
自身の傍に居る雄が、 今後も傍に棲み続ける事を。
本能的に拒んだのだ。
其処迄の拒絶を伴う対象と、 傍に居られる?
決めてくれよ。
此れ以上進んだら、 本当に、 後戻り出来ないのだから。
---------- References Jan.27 2005, 「本当に前と同じで良いのでしょうか」 Jan.22 2005, 「足並みは揃って居るでしょうか」 |
2005年02月03日(木)
---------- History
2004年02月03日(火) 自覚に縛られ自壊するのでしょうか 2003年02月03日(月) 余裕に見えましたか
< 灰色なら逃げられますか >
飽く迄、 素直な想いの表出なのだ。
決して、 駆け引きの為の言葉では無く。
素朴で、 純粋な感情を、 其処に並べる故に。
其の言葉が、 真実味を帯びるのだ。
けれども一方で。
其の、 真実味こそが。
効率的に、 冗談を本音に換え。
効果的な、 駆け引きの道具に成る事を。
お互いに、 良く理解して居るのかも知れない。
受身同士故に。
同僚が、 恋愛対象に成るか否かを、 問われれば。
間違い無く肯定だから。
「小坊主的に、彼女はありなんでしょ?」
「ありだよ。」
素直に、 即答した俺に。
「この年で彼氏の出来ない私を。」 「みんなで心配してくれるんですよ。」
素直に、 即答した同僚。
同僚は、 理解の上で捌いたのだ。
俺が放つ言葉も、 飽く迄、 二人の間を中間色に染める言葉なのだと。
---------- References Jan.31 2005, 「壁の内を護れますか」 |
2005年02月01日(火)
---------- History
2004年02月01日(日) 弄ぶ口付けを楽しめませんか 2003年02月01日(土) 想いを足せば突き抜けられるか
|