< 嫉妬が在るのは何れでしょうか >
其処に在る想いは。
単一では無く、 飽く迄、 複数の想いが渦巻いた、 其の結果だから。
其の瞳から、 視線を逸らさずに。
一つ、 一つ、 丹念に。
想いを、 拾おうとするのだけれど。
其の、 渦巻いた想いの、 出所は。
直ぐに、 姿を変えて了うから。
独占か。 我慢か。 顕示か。 自省か。 誇示か。 希望か。 自虐なのか。
捕らえた筈の想いは、 するりと、 掌から逃げて行く。
恐らくは。
俺の嫉妬が、 想いを捕らえ切れぬ、 理由だろう。
「今日はもう誰も抱いちゃ駄目よ。」
「・・・。」
「嘘。」
「・・・。」
「あ、でも、やっぱり駄目。」
帰り際に残された、 意思表示は。
至福の時間の証に違いないけれど。
そう口にした、 坂の街の人は。
帰ったら、 きっと、 抱かれて終うのだろうな。
---------- References Sep.29 2007, 「子供心も必要でしょうか」
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2007年09月30日(日)
---------- History
2005年09月30日(金) 想いすら一つに成って居ないですか 2004年09月30日(木) 帰らぬ事が想いでしょうか 2002年09月30日(月) 声が聞こえましたか 2001年09月30日(日) あきらめとは違いますか
< 子供心も必要でしょうか >
幾重にも、 幾重にも、 年を、 重ね行く中で。
自身の芯を、 深く、 深く、 拡げ行くのだけれど。
其の深さは。
時に、 自身に備えられた純粋さを、 妨げるのだ。
其れ故に。
自身に刻み込まれた、 其の、 深き襞と同時に。
失われ行く筈の、 其の、 傷一つ無い丸みを。
渇望して居るのかも知れない。
剛直に。
「駄目!」 「私が洗ってあげるの!」
自身の希望を押し通そうとする、 坂の街の人に。
不思議と。
飯事をして居る子供を、 連想して。
ふと、 笑みが零れて了うのだ。
---------- References Sep.11 2007, 「放たぬ方が増しでしょうか」
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2007年09月29日(土)
---------- History
2006年09月29日(金) 芯まで消えたのですか 2003年09月29日(月) 形にしないと苦しいですか
< 要求水準に達して居ますか >
自身より、 長きに渡る其の視線に因って、 映された姿と、 生じた言葉は。
信を置くに足る想いで。
或いは。
当事者には観る事の出来ぬ、 其の先を。
的確に、 客観視可能なのだ。
其れ故に。
自身の、 想いや振る舞いは。
きっと、 必要な水準を超えて居るに、 違いない。
けれども。
可能か、 否か。
其の、 可否の問題より。
此れ以上、 其の存在に負荷を加える事に。
躊躇が在るのだ。
姫の友人宅で。
娘を、 寝かし付ける、 俺の背後で。
「二人目は作らないの?」
「嫌よ。」 「体力的に無理。」
食卓を囲みながら放たれた、 友人の問に。
姫は、 そう零した。
本気か。
冗談か。
嬉しさか。
照れ隠しか。
「やっぱり駄目か。」
「じゃぁ余所で作る?」
俺の独り言に応じて。
何時もの悪戯っぽい瞳で放つ、 姫の言葉の。
心意は、 何処に在るのかな。
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2007年09月23日(日)
---------- History
2005年09月23日(金) 合鍵は育て行く物でしょうか 2003年09月23日(火) 運命は他に在るのでしょうか
< 同じ先を指差せて居るでしょうか >
互いの想いが指し示す、 其の対象が。
例え、 同一の物体に形容されたとしても。
決して。
同じ物を指し示して居る保証など、 無いのだ。
其れ故に。
恰も、 同じ対象を観て居る気に陥っては。
時に。
互いの擦れ違いに、 一喜一憂する。
二人で築こうと、 向かって居る其の先は。
果たして、 同じ場所を示して居るのだろうか。
笑いの渦の中で。
ふと、 想いを寄せて了う。
「ぞうさん!」 「ぞうさん!」
俺の、 其の対象を指差して、 連呼する娘に。
困惑し。
「病気うつるからよしなさい!」
「何もねぇよ!」
姫の、 冗談交じりの躾に、 抗議した。
娘は。
唯、 下着に描かれた象を、 指差して居ただけなのに。
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2007年09月21日(金)
---------- History
2003年09月21日(日) 期待を封じて過ごさせていますか
< 放たぬ方が増しでしょうか >
其の期待度は。
何れが、 勝る物なのだろうか。
其の落胆は。
何れの方が、 深き物なのだろうか。
放った想いに、 呼応する筈の想いが、 木霊せず。
唯、 静寂に埋もれて終うのなら。
想いなど放たずに。
唯、 静寂に埋もれて居る方が、 増しなのかも知れない。
「すごく迷うんだ。」 「やめようかって。」
「うんとうんと小坊主が恋しときは。」 「返事来ないと淋しいし辛い。」
書きかけた文を、 ようやっとの想いで放った、 坂の街の人に。
在りっ丈の想いで、 呼応する。
確かに。
恋しい時程。
余計に、 返事を欲し。
恋しい時程。
余計に、 想いを放つ事を躊躇して終うね。
恋しい時程。
想いが、 必要なのに。
---------- References Aug.09 2007, 「夢現の方がまともでしょうか」
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2007年09月11日(火)
---------- History
2006年09月11日(月) 張り子を固めて育つでしょうか 2003年09月11日(木) 他の逃げ口は無いのですか 2001年09月11日(火) 誰でも良いと想っているのか
< 想いが形に成りませんか >
芯に根付き、 地に足の付いた日々の中から、 飛び出た特別だった故に。
深い想いが生じたのか。
其れとも。
単調な、 日々に埋もれて居る場に出来た、 小さな山が。
唯、 単純に、 大きく映るだけだろうか。
其の何れなのか、 判断も付かないのだけれど。
悦ぶ姿に、 更なる快楽を注ぎながら。
ふと。
宿した想いの大きさが、 芯に、 届いて居るのか。
不安に陥る。
足りぬと想って居るのだ。
想いに相当する分量の形は、 其処に無いと。
きっと、 そう想って居るのだ。
其れ故に。
「小坊主、ありがとね。」 「とても嬉しいよ。」
姫の、 其の感謝の想いが。
俺には、 妙に深い物に映るんだろうな。
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2007年09月08日(土)
---------- History
2006年09月08日(金) 皮肉の心算でしょうか 2005年09月08日(木) 祝えぬ誕生日でしょうか 2004年09月08日(水) 想いの波も荒れる日でしょうか 2003年09月08日(月) 力みは少し取れましたか 2002年09月08日(日) 何色に光っていましたか
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