2009年01月14日(水)  ねんどせんせい、器を届けに来る。

ダンナの小学校時代の同級生で陶芸家のダンちゃんこと檀上尚亮さんが、京王百貨店での個展を終え、搬出を終えた帰りにわが家に立ち寄ってくれた。一昨日、個展を訪ねた折りに買い求めた器を、届けてくれたのだ。青いボウルは大ぶりのご飯茶碗として使うつもりだったのだけど、わが家の古株の丼たちと比べてみると、大きさも格も一段上で、上品な味つけの煮物を盛るのが似合うかしらんと考えが変わる。関西風の澄んだお出汁のうどんならいいけれど、カレーうどんは遠慮したほうがいい。ご飯を盛るとしても、山盛りではなく、内側の肌が見える程度のゆとりが欲しい。

せっかく来てもらったので一緒に夕食をとなり、豚肉鍋に加わってもらう。身近に陶芸家がいないので、「陶器を焼く窯で釜焼きピザは作れるか?(電気釜だと焦げ目がつかないのが致命的だそう)」などの話を興味深く聞く。ダンちゃんは陶芸家が登場するドラマの監修を務めた経験もあり、わたしの仕事にも興味と敬意を持って話題を振ってくれるので、話が弾んだ。職種は違うけれど、ひとつひとつ作品を重ねてその道を究めようとしている途中の者同士という親近感を抱いてしまう。

娘のたまは、昨年秋にダンちゃんの工房での陶芸教室に一家で参加したことを覚えていて、ダンちゃんのことを「ねんどせんせい」と呼んでいる。真剣に粘土をこねる大人たちを指導していた姿が印象に残っているよう様子。小学生の女の子がいるダンちゃんは子育ての先輩でもあり、たまの相手もお手のもの。すっかりなついたたまは、ダンちゃんが帰った後、「ねんどせんせい どこ?」と淋しそうだった。

2008年01月14日(月)  出前のちお取り寄せイタリアン
2007年01月14日(日)  innerchild vol.12『アメノクニ/フルコトフミ』
2004年01月14日(水)  泣けました、「半落ち」(横山秀夫)
2002年01月14日(月)  災い転じて


2009年01月12日(月)  陶芸家・檀上尚亮さんの個展

ダンナの小学校時代の同級生で陶芸家のダンちゃんこと檀上尚亮さんが京王百貨店の美術工芸サロンで個展をやるというので、一家ででかけることに。昨年ダンナが焼き鳥屋のカウンターで偶然の再会を果たして以来、鎌倉にあるダンちゃんの工房で体験陶芸教室を受けたりして、おつきあいが続いている。

一緒に陶芸教室を体験したセピー君にも声をかけて、現地で合流しようと話していたら、ご近所さんのK家から昼食のお誘い。ちょうどセピー君を引き合わせたいと思っていたので、これはいい機会。いつ行ってもおいしさとリーズナブルさと商売っ気のなさで驚かせてくれる飯田橋の中国料理『馥』で落ち合う。セピー君とK氏は予想通り意気投合し、経済や歴史の話に花を咲かせた。わたしとK夫人は、椅子にじっとしていない娘たちの散歩に付き合いながら、近況報告。店が入っている日中友好会館は、広々としたロビーと廊下と階段があり、休日はあまり人がいないので、子どもを遊ばせるには打ってつけ。

K家とは店で別れて、京王百貨店へ。陶芸家の個展には縁がなく、壺が並んでいる光景を想像していたら、普段使いにも良さそうな食器もあり、ちょうど欲しかった深めのボウルとミルクピッチャーに使えそうなソース入れを買い求める。ガラスを組み合わせた花器は、ほぼ完売。「チューリップを活けたらきれいかな」などと使い方を思い描いていると、「僕だったら、この器の美しさをどう活かすか、まわりの空間を考えますね」とセピー君。何を活けるかと考える実用派と、どう活かすかと考える芸術派の違いが見えて、おかしかった。

京王百貨店でのダンちゃんの個展は、売り込みで始まって、今回で10回目。売り上げが悪いと次はないそうだけど、毎回声をかけてもらっているとのこと。来年、さ来年もお邪魔して、少しずつ買いそろえていけたらいいなと思う。知っている人の作った器が生活にあるのはうれしいし、「これ、知り合いの陶芸家が作ったの」とテーブルの話題のきっかけができるのも楽しい。友人ミヤケマイの作品のように、あれよあれよと人気が出て、そのうち手が出ない高嶺の花になるかもしれないけれど、それはそれで楽しみ。

2008年01月12日(土)  boofoowooの服
2007年01月12日(金)  『半島を出よ』(村上龍)
2002年01月12日(土)  アボルファズル・ジャリリ 


2009年01月09日(金)  同じところをぐるぐる

整骨院で診療を受けて、スリッパから靴に履き替え、履いていたスリッパを棚に戻すと、水玉の長靴と目が合った。「あ、わたしと同じ靴の人がいる」と言いかけて、今いた患者は自分一人だったことと思い出し、「あ、わたしの靴だ」と思い至る。その間、約5秒。足元を見ると、スリッパを脱いで履き替えたのは、別なスリッパだった。

振り出しに戻るというのか、堂々巡りというのか、同じところをぐるぐるしまうことが、ときどきある。地下鉄の乗り換えで、都営から営団に乗り換えるつもりで、改札を出て、移動して、改札を入ると、再び都営に戻っていたりする。頭の中で仕事のことを考えたりしながら何かをすると、そういうことが起こる。思考回路と連動して、ぐるぐるしてしまうのだろうか。

同じことを繰り返すといえば、お正月を一週間程過ぎたこの時期、「2度目の年賀状」がちらほら届く。元旦にきちんと届けてくださった方が、こちらからの年賀状を見て、「早々の賀状ありがとうございました」「遅くなってすみません」などと、今年の初めてのような文面で送ってくださる。それに続く文章が一通目とまったく同じ人もいれば、まったく違う人もいて、興味深い。

今年2本目の子守話は、またしてもバナナの話。リクエストの多いバナナパンのレシピを織り込んで。朝食をしっかり食べることも今年の目標。
子守話37 まっくろけバナナ

みちのまんなかで バナナが3ぼん ないていました。
えーんえーん わたしたち まっくろけに なっちゃったよう。
きれいなきいろだったのに まっくろけに なっちゃったよう。
とおりがかった たまちゃんが いいました。
なかないで バナナさん。
まっくろけのかわをむけば きれいな みがでてくるよ。
たまちゃんは 3ぼんのバナナを おうちにつれてかえりました。
まっくろけのかわのしたは きれいな きいろいみでした。
わたしたちは おいしくたべてもらえることが いちばんのしあわせですと
バナナたちは こえをそろえて いいました。
そこで たまちゃんは バナナパンをつくることにしました。

おおきなボウルに たまごをひとつ ポーンとわりました。
たまごをぐるぐるまぜたら ぎゅうにゅうを100みりりっとる。
ぐるぐるまぜたら こむぎこ150グラムをふるいにかけます。
ぎゅうにゅうたまごいけに こなゆきが しゅらしゅらとふります。
バナナを3ぼん つぶしてまぜて しあげに サラダあぶらをちょっぴり。
あぶらをぬったカップ6つにするするとながして
250どの あつあつのオーブンで10ぷん。180どで あと5ふん。
こんがりきつね色にやけたら できあがり。

やきたてのバナナパンは とってもいいにおい。
ほくほく あちちといいながら たまちゃんはたべました。
まっくろけになっちゃったとないていた3ぼんのバナナは
かげもかたちもありません。でも バナナパンをたべると 
たまちゃんのおなかは ほんわかあったかくなりました。

バナナさんたち きっとよろこんでいるね。

2008年01月09日(水)  マタニティオレンジ218 ミキハウスの服
2007年01月09日(火)  マタニティオレンジ56 男の人が歌う子守歌
2004年01月09日(金)  ヨシミン(井野上豊)
2002年01月09日(水)  見えなかったB


2009年01月05日(月)  suicaに利息がついた!?

自動改札で引っかかり、精算機でsuicaをチャージして驚いた。残額の末尾が「76円」となっている。電車代は10円刻み、なのに6円というこの半端な数字は何だ? 頭の中を「?」でいっぱいにしながら改札を通り抜け、「そうか、利息がついたんだ」と納得した。利率があまりに低いので、さんざんチャージして、ようやく6円という数字になったのではないか。たった6円とはいえマイレージがついたようなほくほく感を味わいながらエスカレーターを上りかけて、「ちがーう!」と叫びそうになったのは、少し前にジョナサンで初めて「suicaで精算」をしたことを思い出したからだった。924円のような額ではなかったか。半端な6円の正体がわかり、下手に喜んだだけに損した気分になった。

それで思い出したのは、年末にダンナと新宿のすずやでとんかつ茶漬けを食べていたときのこと。味噌汁を90円プラスで豚汁で格上げしたのだが、その中に小口切りの白ネギがたっぷり入っていた。おいしそうに食べるダンナに「鍋物のネギは嫌いなのに、こういうネギは好きなの?」と不思議がると、「大きく切ってヌルヌルするのが嫌いなんだよ。細かく切ってるやつは好き」と答えがあった。「同じネギなのに、変なの」と言うと、「同じ人間でも好きなときと嫌いなときがあるでしょ」と言われた。その瞬間、わたしの顔がニタリとなったらしく、「君のことを『好き』って言ったんじゃないんだけど。そこだけ聞いて喜ぶなよ」と呆れられた。

星占いでもおみくじでも、自分に都合のいいところだけ目に飛び込んで、他は見ないし、見ても忘れる。『子ぎつねヘレン』の脚本を読んだプロデューサーに「君のト書きはひどいね。どこで勉強したの?」と言われたのを、「台詞はうまいってことなんですね」と喜んで、呆れられた。でも、脚本家も妻も、くじけず、いじけず、たくましくやっていくためには、自己肯定が何より大事。図々しいぐらいのおめでたさが身を助けるように思う。

おめでたい性格を物語る事件を、ついでにもう二つ思い出した。

その1、丸見え事件。就職して間もない頃、大学の応援団の後輩の演舞を観に行った。トイレから出て来たわたしを他大学のチアリーダーがすごい勢いで「先輩!」と追いかけて来たので、「他大学の後輩に、こんなに慕われてたんだ」と自惚れたら、「先輩、パンツが丸見えでいらっしゃいます」。スカートの先っぽが下着の中に入り込んでいた。そりゃあ息せき切って追いかけますわなあ。

その2、松田聖子事件。会社のパーティで、今はなきベルファーレで踊り狂っていると、わたしに向かってフロア中の人々が殺到してきた。その中の一人の男性をつかまえて、「何があったんですか?」と聞くと、「松田聖子さんですよね?」と言われた。「私ですか? いえ、違います」と動揺しながら答える間に、その男性はわたしの横をすり抜けて行った。わたしの後方に出来た人だかりの中心に本物がいたことを後日写真週刊誌で知った。

思い込みの激しさと自意識過剰の組み合わせが、おめでたい勘違いを引き起こす要因だと思われる。年を重ねて落ち着きが出て来たのか、最近は勘違いのスケールが小型化していると自分では思っていたけれど、suica利息事件で、おめでた思考回路の健在ぶりが証明された。

2008年01月05日(土)  2008年のわが家の目標:湯気の立つ家
2007年01月05日(金)  佳夏のお墓参り
2005年01月05日(水)  英国旅行10日目 オクトパスと三越とママの会とフレンチ
2002年01月05日(土)  知ってるつもり


2009年01月03日(土)  初カレー 初映画 初買い物


丸の内の日劇で『K-20 怪人二十面相・伝』を観るため、日比谷に出る。映画の前にお昼をどこで食べようかと考え、有楽町から東京駅方面に5分ほど歩いて、『サイト名』へ。去年連れて行ってもらい、すっかり気に入った南インド料理店。マサラドーサ(写真左。ポテトの香味炒めを包んだインド風パリパリクレープ)とダバミールス(写真右。バナナの葉っぱに盛りつけた南インド式カレー定食)。年始の初カレーにふさわしい内容で、大満足。今年もおいしいカレーに出会えますように。

箱根駅伝のゴールに向かって帰ってくる選手を待ち受ける人たちがちらほら集まり出したなか、有楽町へ戻って、初映画『K-20』。『パコダテ人』でご一緒した石田和義さんがプロデューサーで関わっている。日本もハリウッド映画顔負けの超大作を作れるようになったんだなあと圧倒されることしきり。徹底的に痛快娯楽作を追求していて、見どころは盛りだくさん。サーカスの曲芸に始まり、泥棒修行、20面相との対決と肉体を躍動させる金城武を見ているだけで飽きなかった。なぜか笑い上戸のおばさまが多い回で、場内はたびたび爆笑に包まれ、「ここは笑いを撮る場面ではないのでは」と最初は戸惑いつつもつられて笑い、映画の舞台になっている昭和のあの頃、こんな風にみんなおなかの底から笑って映画を観ていたのかな、と思ったりした。やっぱり映画はスクリーンで観なくちゃ。今年は去年よりも映画館へ足を運べますように。

初買い物は一年前のお正月バーゲンで衝撃的な出会いをしたフランシュリッペで、スカートとチュニックを買う。童話の挿絵のような柄が楽しい。2万円以上買うと2000円引きになるキャンペーンを丸井全館でやっていて得をした気持ちになるが、50%引きだと思って買ったチュニックが30%引きになっていて(わたしの思い違いかレジの打ち間違いかは不明)、2400円の損失。400円の僅差ではあるけれど、試合に勝って勝負に負けた気分。服を買うのもひさしぶりだけど、今年はもう少しおしゃれを楽しむ余裕を持てますように。

2008年01月03日(木)  マタニティオレンジ216 ついにはまった「おしりかじり虫」
2007年01月03日(水)  マタニティオレンジ52 飛行機で大阪へ
2005年01月03日(月)  英国旅行8日目 妻・母・長女の家と財布とシーザー
2004年01月03日(土)  庚申塚の猿田彦神社
2002年01月03日(木)  留守番


2009年01月02日(金)  2009年の目標「時間を守る」「子守話百話」

新年の目標らしきものを元旦のうちに立てそびれた。新年2日目になって、さて何にしようかと考える。去年は保育園の遅刻の常習犯だったので、今年は送り迎えともに時間内に行けるようにしなくては。打ち合わせへもぎりぎりの到着が目立ち、いちばん下っ端なのに皆様をお待たせしてしまうこともたびたびだった。娘のたまに「ちょっと待っててね」と言ったきり待ちぼうけを食わせることも多かった。「時間を守る」ことは、人の時間を大切にすること。そのことを心がける一年にしようと誓う。

今日、たまが聞かせてくれたお話は、年末からよく言っていた「あるひ、バナナは、ぶらぶら」の話。年を越して、続きが膨らんで、これまで聞かせてくれた中でいちばん物語らしくなっていた。最後の一行は、上野動物園でゾウがバナナを食べさせてもらうときに鼻を持ち上げる格好を「なんちゃって」と呼んでいたのが、バナナからの連想で出て来たらしい。友だちになったと思ったみんながバナナを食べてしまうという毒のある結末をお茶目に救っているようにも読める。そのまま採用して、今年最初の子守話に。親子合作でペースが上がっていることだし、今年中に、めざせ百話!

子守話36 バナナとみんな

あるひ バナナは ぶらぶらしたの
ゾウさんがきて バレリーナしたの
バナナは こんにちはしたの
ワニさんもきて こんにちはしたの
クマさんもきて こんにちはしたの
それから プリンたべたの
さいごに みんなで バナナたべたの
ゾウさんは なんちゃって したの

2008年01月02日(水)  ベイビー・ジェーン・キャシャレル目当てでバーゲンへ
2007年01月02日(火)  新年の掘り出し物『クリスマスの笑顔』
2005年01月02日(日)  英国旅行7日目 生家と古城とリモニー・スニケット
2004年01月02日(金)  金持ちよりも人持ち
2002年01月02日(水)  パワーの源


2009年01月01日(木)  謹賀新年2009

2009年目覚めて最初の食事は、バナナパン。年越しバナナがいい具合に熟れて、おいしく焼けた。砂糖を使わないので、天然の甘みが命。娘のたまも「バナナパンたべたい」と催促してくれるほど、わが家の朝食の定番になり、材料のバナナ、卵、牛乳、小麦粉は欠かせない存在。焼きたてのバナナパンは香りも味も格別(そのかわり、冷めるとあまりおいしくない)で、ほかほかのぬくもりを掌に受け止めながら、なんだかいい年になりそうだと思う。

午前中に仕事始めでパソコンに向かい、午後にダンナの実家で新年の挨拶。昨日の大晦日も一緒に紅白を見ていたので、家にいったん帰ってましたという感覚。今年も子守でたくさんお世話になりそう。おせちは、子ども用の小さいお膳を忘れたので、たまも2歳児ながらいっちょまえに大人と同じ大きなお膳に盛りつけることに。海老を一匹しっかり平らげ、しっぽにまでかじりついて、喉に刺さって目を白黒させていた。正月から食欲旺盛で頼もしい。

年賀状を書く時間を例年より取れた人が多かったのか、元旦に届いた年賀状の束がいつになく厚かった。「日記読んでます」というコメントに、最近更新をさぼっていることを反省。「作品楽しみにしています」の声にも励まされる。来週火曜日には映画『子ぎつねヘレン』の放送があり、今月末の31日の土曜日には、作り立てほやほやのラジオドラマ『友子とモコ』が放送される。はじまりの間に作品が二つ流れる2009年は、脚本家・今井雅子にとっても充実した年になりそう。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

映画『子ぎつねヘレン』 
2009/1/6(火)19:00〜20:54 テレビ東京系で放送

今井雅子脚本の長編映画4本目。10日公開の映画『きつねと私の12か月』との連動企画で、地上波2度目の登場。

ラジオドラマ『友子とモコ』 
2009/1/31(土)22:00〜50 NHK-FMにて放送

『昭和八十年のラヂオ少年』以来、4年ぶりのラジオドラマ。NHK札幌放送局制作で、舞台は平成と昭和の夕張。

2008年01月01日(火)  マタニティオレンジ215 おせちの食べっぷりに成長を感じる
2007年01月01日(月)  マタニティオレンジ51 赤ちゃんのいるお正月
2006年01月01日(日)  いいことありそな初日の出
2005年01月01日(土)  英国旅行6日目 嵐とプリンと美女と野獣
2003年01月01日(水)  2003年の初仕事
2002年01月01日(火)  幸先
1999年01月01日(金)  テスト


2008年12月31日(水)  山手線ゲームで笑い納め

娘のたまを朝からダンナ父に見てもらい、仕事納め。「すみません、おせちのお手伝いもしないで」が毎年のことになってしまっているが、ついに子守まで押しつけてしまった。夕食時にダンナの実家へ行き、ちゃっかりきりたんぽ鍋をいただいて、今年も最後の最後までお世話になりっぱなし。何度もたまを預かってもらったお礼に、暮れに落ち着いたらどこかで食事でもと思っていたのに、それどころではなかった。

ダンナ両親、ダンナ妹、わが家の3人、あわせて6人で掘りごたつを囲み、鍋をつつき、紅白を観る。今年は、ずいぶんおしゃべりがうまくなったたまを面白がっているだけで、愉快に時間が過ぎる。いちばん盛り上がったのは、山手線ゲーム。「たま、山手線ゲームできるんだよ」と発見したのは、ダンナで、一昨日の月曜日のことだった。保育園は休みだけど、わたしが家で原稿を書かなきゃとなり、寒空の下に追い出されたダンナと娘のたまが向かった先は近所の公園。ブランコで遊んでいたら、隣のブランコにいた小学校一年生ぐらいの女の子がお父さんと山手線ゲームをやっていた。おねえちゃん大好きなたまは、仲間に入りたくてウズウズ。「動物の名前」で女の子が「コアラ」と答えると、たまはすかさず「コアラ、そこにいるよ」と公園にあるコアラの遊具を指差した。続いて、「鳥の名前」ラウンドとなり、「ハゲタカ」「ワシ」などと渋い名前が隣のブランコから聞こえて来ると、たまは自信たっぷりに「ことり」と口を挟んだという。

この話をダンナから聞いて、わたしもやってみたくなったのだった。まずは「鳥の名前」を試してみると、「ことり」の回答が飛び出し、みんなで大笑い。じゃあ次は何の名前にしようかと考え、いちばん答えが出そうな「果物」でやってみると、しょっぱなに「かき」と来た。2週目は「みかん」、3週目は「ぶどう」と、なかなか手強い。大人もネタが切れてこきて、わたしが「パパイヤ」と言うと、次のたまは「ママイヤ」。応用編で「たまちゃんイヤ」も飛び出し、十分笑い納めができた。

2007年12月31日(月)  年越しモンブラン
2006年12月31日(日)  年越し番組の収穫
2005年12月31日(土)  大阪一高い山・金剛山で年越し
2004年12月31日(金)  英国旅行5日目 ロイズとパブと年越し
2003年12月31日(水)  年賀状でペンだこ
2002年12月31日(火)  大掃除に救世主あらわる
2001年12月31日(月)  祈り
2000年12月31日(日)  2000年12月のおきらくレシピ


2008年12月27日(土)  今年は早かった年賀状

このところ、年が明けてから書き始めることが多かった年賀状。今年は22日に刷り上がったので、年内に出してしまおうと思い立つ。宛名のラベルと切手を貼ってしまえば、半分はできたも同然なのだけど、今年はパソコンをWindowsからMacに乗り換えたので、「Windowsで作った筆王の住所録をMacに取り込んで印刷」する方法を試行錯誤するのに、クリスマスイブの丸一日をつぶしてしまった。あちこちの住所録ソフトやラベル印刷ソフトをダウンロードしてみたものの、エクセル形式で保存した筆王データをうまく移せず、結局、日本で最も遅いと思われる老Windowsパソコンを一時間かけて立ち上げ、重荷になっているituneのデータをすべて捨て、気の遠くなるような変換スピード(住所変更一件に5分がかり)に根気づよくつきあい、なんとかラベル印刷を完了。2時間かけて約300枚のラベルと切手を貼った。シートの切手をバラバラにするのが、これまた面倒くさい。「切ってある切手ある?」「切手、切ってよ」というダジャレが夫婦間を飛び交う。スタンプは楽だけど、切手のほうが好み。来年はシール型切手(切る手間、濡らす手間が省けると、ずいぶんラク)を早めに買っておこう。

まず宛名ラベルを貼り、次に切手を貼り、最後にコメントを書くのだけど、一人にあてる年賀状を3回見る度に、その人へのメッセージを思い浮かべるので、「もうこの人には書いたのでは」というデジャヴを味わうことになる。コメントを書かずにそのまま投函してしまえば楽なのだけど、手書きが一言ないと淋しいと思ってしまい、今年も書き添える。年ごとにどんどん字が汚くなっているのを自覚するのも、年賀状書きの季節。今年は札幌行きの機内で半分、残り半分をホテルの部屋で書いた。機内で書いたものは、かなり乱暴な走り書きになった。シートベルトサインが消えるまでは膝をテーブルにしてたので、走り書きというか、流れ書きというか、字が泳いでしまっている。該当する乱れ字バージョンが届いた方はお察しください。

無事、26日までに筆王に住所データが入っている人あての年賀状は出し終えた。だけど、今年知り合った人はまったく手つかず。今年は仕事納めが大晦日、仕事始めが元旦という事態になっているので、受け取ってから年賀状を書かせていただく人には、忘れた頃に届いてしまうかもしれない。あらかじめ、おわびしておきます。

2007年12月27日(木)  朝風呂・昼風呂
2006年12月27日(水)  ミヤケマイ展 在る晴れた日・One Fine Day・
2004年12月27日(月)  英国旅行1日目 VirginとBathと厚揚げ
2003年12月27日(土)  腐ったブドウ・熟成したワイン・腐ったワイン
2001年12月27日(木)  今がいちばん若い


2008年12月26日(金)  ラジオドラマ収録→東京帰還

朝起きると、一面の銀世界。積雪0センチから35センチに。とろとろ歩いているうちに信号は赤になってしまう。飛行機は朝から欠航が続出。夜の便で東京に帰らなくてはならないのだけど、果たして飛ぶのか、ドキドキ。ご近所仲間で鉄道ファンのT氏に「電車で帰る方法」をメールで相談。

札幌に来たからにはスープカレー! 地上を歩いていると時間がかかるので、NHK札幌放送局から地下道で行けるパルコの8階に入っているお店へ。「メークイン率いる10種の野菜」が入ったスープカレーを注文。辛さは5段階の2にしたけど、マイルドすぎず、ほどよい辛さ。オクラ、パプリカなど野菜たっぷりで満足。カレーを食べていると、T氏から電話。「札幌発上野行きの北斗七星か、札幌から青森まで急行はまなすで出て、八戸まで特急つがるで出て、あとは新幹線というルートを教えてもらう。東京からアドバイザーで来てくださっているK氏が一緒にカレーを食べながら会話を小耳にはさんで、「鉄のお友だちがいるんですか?」と聞いてきて、「実は我が家にネバーランドがあるんです」。聞けば、鉄道模型のための18畳の部屋があるそう。「エルゲージってやつですか」と聞くと、「いえ、エルより大きいです」。「18畳っていったら鉄道博物館サイズじゃないですか」「いや、あれは30畳はあるでしょう」などと話が弾む。「わたしは、鉄の人と一緒に乗るのが好きなんです。シンダー(SLの石炭のスス)入りの日本酒をありがたがって飲んだりしましたよ」などと鉄道話で盛り上がり、初めてお仕事するK氏との距離がぐぐっと縮まった。鉄道が超えるのは距離だけではない。
(※日記を読んだT氏より電話があり、「北斗七星」ではなく「北斗星」、「エル(L)ゲージ」ではなく「エヌ(N)ゲージ」と修正をいただきました。聞きかじりで知ったかぶりしてしまうのは、悪い癖。「乗り鉄」「食べ鉄」「飲み鉄」などに加えて「語り鉄」を自称していますが、鉄道知識は「砂鉄」級でありました)

12:30から収録。本読みでナマで聴くのと、収録でマイクを通して聴くのでは、また印象が違う。今回のドラマは炭鉱町が舞台で緊迫した場面が多いのだけど、効果音が入ってない段階の台詞のやりとりだけでも臨場感が伝わってくる。年越し蕎麦を食べるシーンで、本物の蕎麦が用意されていたことに感激。ラジオの収録で初めて「消えもの」に遭遇した記念に、パチリ。収録は夜遅くまで続くけれど、わたしは最後まで立ち会えず、飛行機も心配なので、余裕を持って早めに引き上げる。皆さん、あとはよろしくお願いしますと託した。ラジオドラマ『友子とモコ』は1月31日(土)22:00〜50NHK-FMにて放送。



雪を踏み分け、札幌駅から空港へ。エアポート快速の車両の一番前の席に座ると、目の前に「甘エビ 増毛」の文字。字面はエビだけど、思わず毛むくじゃらの毛ガニを想像してしまったら、「増毛」は「ましけ」という町の名前だった。留萌本線の終着駅が「増毛」だそう。雪の中を汽笛の音がポオーッと鳴り渡るのを聴いていると、朝ドラ『すずらん』を思い出した。

空港カウンターはパニックになっているかと思いきや平和だったので、ほっとする。予定より早い便に回されたけれど、到着は結局予定より遅れた。だけど、飛んでくれただけでもありがたい。札幌駅の地下のパン屋で買ったパン3つ(豆パン、醤油コーンパン、かぼちゃパン)をエアポート快速の車中で平らげ、さらに空港で買ったいくらとカニのお弁当もペロリ。立ち会ってるだけなのに、なぜかやたらとおなかがすいていた、お土産にはロイズのチョコレートを買い込んだし、皮下脂肪強化週間になりそう。

2007年12月26日(水)  最近行った汚い場所
2006年12月26日(火)  マタニティオレンジ49 アメリカのベビー服
2001年12月26日(水)  ロマン配合

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