■申年2本目に観たドラマは今夜放送された『古畑任三郎スペシャル』。南米某国を訪ねた古畑氏のパスポートを猿に盗ませ足止めを食らわせる設定で、彼のせいでアリバイを崩された犯人に「今となってはあなたのパスポートを盗んだ猿が憎い」と言わせるところが心憎い。小道具の鍵の使い方にも感心。初オーディオドラマのNHK-FM『浅間』も同じく今夜放送。220年前の浅間山噴火をモデルにした立松和平原作のドラマ化。『アクアリウムの夜』『夢の波間』でご一緒した保科義久さんが演出で、音響はわたしの高校の同級生・嶋野聡君という顔合わせ。ほんとに世の中狭い。『浅間』は噴火のために家族を失った村人たちが、残ったもの同士で縁組し、再び家族を作り、村を再生させる話。夫婦だけでなく、親子の縁も組み直す。天災という圧倒的な悲劇に屈することなく前向きに生きていく人々のたくましさと力強さを感じさせるドラマだった。■人の作ったものに膝を打ってばかりでなく、今年はしっかり書かねば、と自分を戒めて初詣。大晦日に行列していた神社は、今日は貸切状態。巣鴨の庚申塚(こうしんづか)にある猿田彦神社。縁起を担いで。いい作品が書けますように。
2002年01月03日(木) 留守番