< 胸張れぬ理由など在るでしょうか >
何事も。
二つの事柄を比して、 相対値として感知されるから。
如何しても。
其の優劣を、 秤に掛けて了うけれど。
其れ等は。
飽く迄、 或る特定の物差しを掲げた上で、 大小を示すだけで。
其処に、 良し悪しの概念も無ければ。
其処に、 物差し以上の重みも無い。
産み出した容に、 苛まれたとしても。
単に、 他の物差しに気付けぬだけで。
比べた其の値が、 大きかったとしても。
其の優劣など、 僅かな物差しでは量れぬのだ。
自身の容を他者へ委ね。
「喜怒哀楽きちんとしてて。」 「素直に伝えたいことはきちんと伝えられて。」 「表で生きて欲しい人だよね。」
其の裏で主を支え続ける、 もう一つの存在も。
現世へ、 辿り着く事叶わずに。
「素敵な人でさぁ。」
自らを守護に昇華させて、 漂う稚児も。
あの子には無い、 武器を。
持って居るけれど。
「残ってるのが私みたいな訳有り人間。」 「申し訳無いや。」
そう零す、 あの子の様な生き様は。
誰にも真似は出来ぬ、 唯一無二だと。
想うけれどな。
---------- References Jun.30 2015, 「何処から生まれた謝罪でしょうか」 Jun.29 2015, 「想いの強さで負けたのでしょうか」
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2015年10月14日(水)
---------- History
2004年10月14日(木) 価値観の違いの一つでしょうか 2003年10月14日(火) 瞳の解釈には答えが複数在るのでしょうか 2001年10月14日(日) 身動きが取れないですか
< 在り得ぬ未来が力に為りますか >
自身を取り巻く其の、 要素は。
一つ、 一つ、 個別に動いて居る様に見えて。
少しずつ、 共鳴し合って居るから。
何か其の一つだけを、 取り除く事は。
案外、 難しいのだけれど。
其れでも。
自身に巣喰う苦痛の、 せめて、 其の一つだけ。
蓋が、 出来れば。
少しは。
其の先が灯る様に、 想えるのだ。
深く奥底の闇に。
其の身が、 囚われて居るが故に。
あの子は。
「病気鬱が治ったら。」 「明るい未来の夢が見られる?」
自身の陰を、 一つ。
吐き出して寄越す。
「双極性に上塗りなんだけれど。」 「やっぱり死ぬまで治らないよね。」
其の可能性が、 極めて低い事を知りながら。
「見られるかも知れないね。」
答えに為らぬ答えを、 返す事も。
安易に、 無責任に、 確度の低い答えを返さぬ事も。
きっと。
分かって居るんだろうな。
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2015年10月13日(火)
---------- History
2012年10月13日(土) 幸せに値するのでしょうか 2006年10月13日(金) 想いの派生が育みましたか 2005年10月13日(木) 飲料に喧嘩を売る気でしょうか 2003年10月13日(月) 何番目の貝殻代わりですか 2002年10月13日(日) 俺は出たらいけませんか 2001年10月13日(土) 貴女の心はどこにありますか
< 祝いの想いは邪魔ですか >
一つ、 一つ。
其処に宿る、 想いの深さなんて。
容易く、 失せて終う物かも知れないけれど。
其れは、 互いが同位に在る際に。
辛うじて、 受容される話で。
少なくとも。
丁寧に、 其処に想いを注がねば為らぬのは。
長じた立場の務めだ。
自身の相手と。
自身の子と。
何故に、 同列に置くのだろう。
「あげた意味ないじゃん!」 「一生懸命探したのに。」
寝床で。
悔し涙を流し始めた娘を、 そっと、 抱きしめながら。
娘には。
其れが移らぬ様にと希う。
欲しい欲しいと口にしながら、 贈られた物を、 大切にしないのは。
昔から、 姫の性悪な所だけれど。
せめて。
自身の子の、 其の痛み位は。
想い遣れないのかな。
---------- References Sep.24 2015, 「想いは在ると言う事でしょうか」 Jun.19 2011, 「千切れた芯は結い直せますか」 Dec.07 2010, 「一つの幹に為り損ねましたか」 Sep.08 2009, 「心から祝えたのでしょうか」
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2015年10月09日(金)
---------- History
2011年10月09日(日) 寄り過ぎては居ませんか 2007年10月09日(火) 拘ったのは何方でしたか 2005年10月09日(日) 記憶に残らぬ毎日でしょうか 2004年10月09日(土) 距離は恐怖の対象ですか 2001年10月09日(火) どんな気持ちの好きですか
< 美談は暴力だと気付けますか >
其処には、 幾通りもの環境が在って。
一つ、 一つ、 其の総てに。
相違が在るから。
例え、 似通った部分が、 見受けられたとしても。
其れを、 同一視する事が在っては、 為らぬのだ。
けれども。
傍観者は。
自身の想像力の無さに、 気付きもせず。
然も、 其れを理解したかの様に。
美談として、 語る。
僅か一つの、 生き様、 死に様。
其れは。
飽く迄、 特段に恵まれ過ぎた、 環境だと。
医師が。
専門家が。
何故、 口に出来ぬのだ。
あの子は。
絞り出す様に。
「パートナーパートナーパートナーってさ!」 「パートナーや家族の力は大事だって。」 「馬鹿のひとつ覚えのようにさ。」
其の映像や、 其の記事が。
暴力だと。
斬り付けた。
---------- References Oct.27 2012, 「無駄な御守りでしょうか」 Sep.18 2012, 「見て居なかったのだと斬り付けるのですか」
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2015年10月05日(月)
---------- History
2006年10月05日(木) 狡いと言えるのでしょうか 2005年10月05日(水) 寄り添う決意が出来ましたか 2004年10月05日(火) 他人では埋められぬ疵でしょうか 2003年10月05日(日) 最初から相応しい相手ですか
< 今更踏めぬ街でしょうか >
縁が薄かったのだろうか。
其れとも、 意識的に避けて居たのだろうか。
或る土地に、 二廻り近く住みながら。
足を踏み入れた事の無い地域が、 在ったとしても。
別段。
不可思議な事では無いけれど。
其の身が、 此処に在った時に。
丁寧に、 踏み入れて居れば。
少しは。
想いの宿る地に、 為れたのかも知れない。
「初めて来てみたよ。」 「雰囲気が実家の辺りに良く似てる。」
俺には馴染みの無かった、 此の街は。
「離婚して初めて県外出て住んだってだけの思い出で。」 「懐かしいって感情にもなんないんだよね。」
あの子には、 思い入れの無い街。
杜に居た時分。
あの子が、 住んだ此の街は。
結局は。
未だ、 踏み込めぬ。
想い残した街の、 儘なんだね。
---------- References Apr.10 2011, 「逆向けの春風でしょうか」 Mar.22 2003, 「何を残して消えたのですか」
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2015年10月04日(日)
---------- History
2006年10月04日(水) 閂を外したのでは無かったですか
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