雲間の朝日に想うこと


< 記憶に残らぬ毎日でしょうか >


一つ一つの、
事柄は。

一つ一つが、
単独に、
仕舞い込まれる訳では、
無いから。




想いの詰まった、
欠片は。


幾つかの欠片を、
組み合わせた形で。

自身の奥底に、
保存されるのだ。










其れ故に。






永く、
永く、
脳裏に残存する為には。



より多くの、
印象深い出来事を。


立て続けに誘発させる必要が、
在るのかも知れない。













 「美味しいね。」

 「本当?」

 「姫がこういうスープ作るの。」
 「初めてじゃない?」

 「そっかな。」
 「暑かったから作らなかったんじゃない?」






食事時の会話に。

欠陥が、
形を潜めて居る事へ、
気付き。


慌てて、
平静を装った。












姫の料理に対して。

俺の想いが、
不足して居るから。



記憶に、
残らぬのだ。


2005年10月09日(日)


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