雲間の朝日に想うこと


< 真偽に未だ意味が在るでしょうか >


言の葉を、
繰り返し重ねる事で。

想いが、
確固たる根を獲得し行くのだろうか。



其れとも。


言の葉を、
繰り返し重ねる事は。

想いを、
貧弱に薄めて行くのだろうか。














例え其れが。

半ば冗談の、
薄片だったとしても。


重ねて、
重ねて、
重ねて。

軽口の範疇を超える程、
薄片を、
積み増して。



更に重ねた時に。








其れが、
意思から生じた真なのか。

其れとも、
既に手に負えぬ程に肥大化した、
贋物なのか。


或いは。

其の真偽に、
意味など無くなって終うのか。





応えが、
見えて来るのかも知れない。





















一つずつ。

破片に記される数字を、
積み増しながら。









今年も。



 「お誕生日おめでとう。」

 「四十歳になっても独身だったら。」
 「結婚しようね。」



あの子と、
俺と、
変わらぬ言の葉が。

行き来して了ったね。





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References
 Jun.21 2009, 「一種の約束でしょうか」







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2010年06月21日(月)


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History
2009年06月21日(日) 一種の約束でしょうか
2008年06月21日(土) 求心力の一つでしょうか
2007年06月21日(木) 縒り逢う様に在るのでしょうか
2005年06月21日(火) 本心は望まぬ出来事なのですか
2004年06月21日(月) 脱げる相手なのですか
2003年06月21日(土) 幸せ太りに変えられるでしょうか



< 葡萄酒も後ろを向くのでしょうか >


丁寧に、
丁寧に、
想いを積み増す事で。


負の記憶を。

徐々に、
徐々に、
溶かし消す事が出来るけれど。





丁寧に、
丁寧に、
積み増した筈の、
正の遺産は。

案外簡単に、
喰い潰されて了うのだろうか。







其れとも。

積み増した数と同じ数だけ、
其の想いを、
抉り続けたのだろうか。

















記念日に交わす杯の、
其の中から。


 「これ。」
 「美味しく無い。」

 「本当だ。」
 「不味いね。」


赤葡萄酒が、
互いの歩みを嘲笑う。




















八年。


其の内の何年分、
姫は、
後ろを向いて来たのだろう。







 「逢いたく無かったよ。」

 「呼んだのそっちだろ。」

 「娘は可愛いけれど。」
 「余計な物が漏れなく付いて来るでしょ?」

 「余計な物なんだから。」
 「扱き使わないでくれる?」








俺が居なく成る事で、
必ず、
前に向くのなら。

其れも、
一つの候補に成り得るけれど。




姫の其れは、
違うと。

俺にですら分かるんだよね。





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References
 Jun.19 2009, 「執行猶予が延びましたか」
 Jun.19 2008, 「何処へ向かう心算でしょうか」
 Jun.19 2007, 「偶然欲しただけでしょうか」
 Jun.20 2006, 「祈念の紅は消えたのでしょうか」
 Jun.19 2005, 「時のみが知る応えでしょうか」
 Jun.19 2004, 「今日は記憶に値する記念日ですか」







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2010年06月19日(土)


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History
2009年06月19日(金) 執行猶予が延びましたか
2008年06月19日(木) 何処へ向かう心算でしょうか
2007年06月19日(火) 偶然欲しただけでしょうか
2006年06月19日(月) あなたのお家は何処ですか
2005年06月19日(日) 時のみが知る応えでしょうか
2004年06月19日(土) 今日は記憶に値する記念日ですか





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