雲間の朝日に想うこと


< 幸せ太りに変えられるでしょうか >


短い髪と称するには、
幾分長めの髪かも知れないけれど。


十年来の付き合いの中で考えれば。
初めて見知った時から、
二十年と言う歳月の中で考えても。

極端に短い髪。



転機を決意する為に、
半分以上短く切られた自慢の髪。









まるで何も無かったかの様に。


 「お疲れ様〜。」

 「おう。久し振り!」


涼やかな髪と同様に、
目の前の君は明るく振舞っていた。


 「ごめんね。明日から急に旅行で。」

 「ふん。俺を振ったくせに。」


調子を合わせるかの様に、
俺は軽口を重ねた。




一見すれば、
友人の久々の再会だけれど。























話を聞けば、
少しは楽になれるだろうか。





俺の瞳に映っていたのは、
俺の眼を捉えて離さなかったのは。

極端な緊張と、
過度の心労で、
膨よかに変わってしまった君の顔なんだ。


2003年06月21日(土)


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