< 擦れ違いの一種でしょうか >
眼前に其の姿を映して。
互いを貪り、 互いに埋もれる刹那は。
同じ刻を共有し在る様に、 想うのだけれど。
其処に至る、 其の僅かな間隙には。
少しずつ。
誤差が、 蓄積して居るのだろうか。
其れ故に。
互いを搾り尽くし。
其の身体を、 個に、 切り離した直後から。
未だ、 喰らい尽くせぬ何かを感知して。
想いが、 揺らめくのかも知れない。
互いの、 今朝では無く。
互いの、 今を想って。
「幸せな時間だったけれど。」 「辛いの。」
ふと。
埋まらぬ欠片を、 探し始める。
擦れ違いだろうか。
希う想いが、 少し違って居たのだろうか。
俺は、 もう少し話したかった。
坂の街の人は。
多分、 もう少し触れたかったんだろうな。
---------- References Feb.12 2008, 「交わさぬ想いは育つでしょうか」 Jan.28 2007, 「相手の言葉を使いこなせますか」 Jan.09 2007, 「微かに鳴る音色でしょうか」
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2008年02月24日(日)
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2007年02月24日(土) 成功なのでしょうか 2006年02月24日(金) お怒りでしょうか 2005年02月24日(木) 付け焼き刃だからでしょうか 2003年02月24日(月) 何処までが我慢でしょうか
< 連なる記憶が示す途でしょうか >
一つ、 一つ、 習慣化された事象を、 なぞる事は。
時に。
互いを顧みて、 其の絆を再構築する役を、 担うのだけれど。
其れを、 誘発させる因は。
別に、 互いの手に委ねられずとも、 構わないのだ。
けれども。
本来は。
未だ、 一瞬一瞬で誘発される衝動に依存して、 方向を定める筈の存在が。
既に、 連動した記憶に沿って。
恰も、 他者を誘導するかの様に、 映る事へ。
戸惑いを覚えて了う。
自身用の、 其の御車の上から。
「こっち!」
「どっち?」
「こっち行くの!」
娘は、 俺に下知して。
自身の欲する儘。
覚えた規定路を、 俺と、 姫とに、 歩み進ませるのだけれど。
本当は。
今に至る、 二年余りの記憶の途を。
俺と、 姫とに、 なぞらせて居るのかも知れないね。
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2008年02月16日(土)
---------- History
2006年02月16日(木) 嫌でも受けねばなりませんか 2005年02月16日(水) 受け容れ側に預けてみませんか
< 高価な物では無いのでしょうか >
其処に在る価値を、 如何に、 評価するのか。
其れは、 個々人の想いに因るのだけれど。
其の、 貨幣価値に比して。
練り込まれた、 手間や。
新たな形を模索する、 挑戦心や。
費やした、 時間は。
格段に、 高い価値を有する筈なのだ。
けれども。
殊更、 天秤を強調する故に。
恰も、 其処に然したる価値が無い様に、 想えて終う。
「義理チョコより安いんだよ♪」 「しかも半分は娘のおやつだよ。」
今年の姫は。
御手製の甘味を、 序でに、 俺へと創った。
御返しには、 妥協を許さないのにね。
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2008年02月14日(木)
---------- History
2006年02月14日(火) 味覚が狂っただけでしょうか 2005年02月14日(月) 揺らぎが減って居るのでしょうか 2003年02月14日(金) 勝る物が有りますか
< 交わさぬ想いは育つでしょうか >
眼前に在る筈の、 其の姿を。
例え、 想い描く事しか出来ぬ刻でも。
音を以て。
文字を以て。
互いの想いを育む事は、 可能だけれど。
互いの、 其の間隙に。
如何なる粒子の介在も、 在らぬ刻に。
果たして。
どの程度、 想いを育む事が可能なのだろうか。
自身の内を巡り、 如何に、 増幅されて居ようとも。
外界と、 何の相互作用も生じない、 閉鎖回路では。
想いは、 育って行かぬのだ。
「もうすぐだね。」
久しぶりに。
坂の街の人と、 文字が、 行き交う。
其の夜は傍に在る。
唯、 其の一点を支えに。
手を繋ぎ、 其の温もりを貪る一瞬を。
脳裏に、 投影し続けて居る心算でも。
本当は。
自身の眼前にしか、 想いは、 向いて居ないのかも知れない。
交わしてこその、 想いなのにね。
---------- References Dec.16 2007, 「祝いの想いは遠いでしょうか」
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2008年02月12日(火)
---------- History
2006年02月12日(日) 新しい物に限るのでしょうか 2003年02月12日(水) 中を透かして見られるのですか
< 春を呼ぶ蝋燭でしょうか >
想いを積み重ね。
節目を、 刻み行く時。
其の節目を、 節目に、 重ね逢わせる事は。
然して、 奇異な事では無いのだけれど。
一つ、 一つ、 其の節目をなぞる時。
其の、 節目の組み逢わせは。
或いは、 少し奇異な部類に位置するのかも知れぬと、 気付かされた。
二つの、 炎を吹き消し。
手製の甘味に、 舌鼓を打ち。
邪を追い、 春を迎え。
二つの福を喰らい。
一年の内で、 一番賑やかだけれど。
毎年、 毎年、 一番忙しなく過ごす一日に成るのだと。
覚悟する。
「やっぱりちょっと忙しいよね。」
「腹も一杯だ。」
「もう食べないの?」
「姫は喰えんの?」
「うーん。」
普段の食事に加えられた、 洋菓子と、 歳の数だけ数えた豆は。
俺にも、 姫にも。
目一杯なんだろうな。
---------- References Feb.03 2007, 「炎なら覚えて居るでしょうか」 Feb.03 2006, 「ほのかに春が薫りますか」
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2008年02月03日(日)
---------- History
2007年02月03日(土) 炎なら覚えて居るでしょうか 2006年02月03日(金) ほのかに春が薫りますか 2005年02月03日(木) 何故に其の手を切らぬのですか 2004年02月03日(火) 自覚に縛られ自壊するのでしょうか 2003年02月03日(月) 余裕に見えましたか
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