< 唯一の支えを絶てますか >
細い、 細い、 唯一の糸が。
大した利を生み出しては居ないのだと、 知りながら。
其れでも。
引き千切らずに、 残し続ける。
其れが解なのか、 其れとも過失なのか。
利己。
強欲。
欺瞞。
詐術。
如何なる評価を喰らうのか。
其れは、 分からないけれど。
唯一の生命線で在ると言う、 其の一点を。
上回る理由は無い。
あの子は。
「次は綺麗になってからね。」
次の逢瀬に、 付帯条件を突き付けた上で。
「後は年内で仕事辞めて。」 「此れで全部終わり。」 「疲れた。」
自身が有する、 総ての責を。
一つ、 一つ、 取り除き始めた。
其れでも。
俺は、 糸を切らないよ。
---------- References Oct.06 2013, 「手を離せますか」
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2013年10月08日(火)
---------- History
2012年10月08日(月) 要らない癖でしょうか 2006年10月08日(日) 星なら想いを注げるでしょうか 2005年10月08日(土) 住処へ想いが届くでしょうか 2003年10月08日(水) 早く帰りたいのですか
< 請われる儘で居て良いですか >
相応しい想いも。
請われる想いも。
刻一刻と、 入れ替わるのだから。
其れが、 如何なる想いでも。
其の刻に於いて、 最善で在るのならば。
其の想いを添えたいと、 希う。
触れて居る、 其の刹那だけは。
痛みが、 消えると言うのなら。
ずっと。
ずっと。
快楽に溺れ続ける一晩でも、 構わない。
「如何した?」 「痛むのか?」
異変に気付き、 目を覚ました俺に。
唯。
「御免。」 「抱いて。」
一言を絞り出し続ける、 あの子の。
束の間の安眠を。
必死に、 祈り続けた。
「小坊主の。」 「身体は好きだよ。」
そう言いながら揺れる、 あの子の、 下腹部の余裕に。
言い出す迄、 知らない振りをするけれど。
其れでも。
最期の、 父の土気色と。
あの子の顔が、 幾度と、 無く重なって了うね。
---------- References Jan.11 2013, 「もう一度振り向ける新年でしょうか」
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2013年10月07日(月)
---------- History
2004年10月07日(木) 互いに様子見して居るのでしょうか 2003年10月07日(火) 徐々に溜まって行くのですか 2002年10月07日(月) 暗い道を照らしてくれませんか
< 手を離せますか >
歩みには。
実数解を有する事と、 虚数解しか持ち得ぬ要素が、 在って。
客観視可能な指標は。
其の内の、 具現化出来る一部にしか、 過ぎない。
眼前に顕在化せぬ、 要素は。
飽く迄。
受容する想いを前提とした、 極めて、 希薄な存在なのだ。
其れ故に。
芯が削られ逝く、 日々に。
何時か、 検出可能な閾値を下回る、 其の刻限が。
来るのは必然だ。
既に灯りの消えた、 虹色の橋を。
遠目に眺めながら。
「最後のバルサン。」
「晩餐でしょ。」 「其れに飯の時間じゃ無いし。」
あの子は。
あの子なりの言の葉で、 自身の限界を、 訴えた。
「小坊主は私に何をくれた?」
「御免。」
「御免。」
「謝るのは俺の方だろ。」
一瞬零した、 あの子の弱音と。
強い、 強い、 直後の想い。
ほら。
何も応えて居ないのは、 俺で。
何も応えなかったのは、 俺だ。
---------- References Jul.16 2013, 「振り返る時が終焉でしょうか」 Jul.23 2013, 「風穴を拵える必要が在るでしょうか」 Jul.02 2013, 「生殺与奪と言う事でしょうか」
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2013年10月06日(日)
---------- History
2012年10月06日(土) 想いの後始末だと言うべきでしょうか 2011年10月06日(木) 問われて居ると気付けますか 2005年10月06日(木) 少しは理解に近付きませんか 2004年10月06日(水) 日捲りを始めて居るのでしょうか 2002年10月06日(日) 俺の魅力は何処にありますか
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