雲間の朝日に想うこと


< 暗い道を照らしてくれませんか >


小さな彼と会える事を楽しみにしていた。
少しずつでも進んでいると実感できる、
ちょっとしたイベントだから。



 「まだ別れて何カ月も経って無いじゃない」
 「本当に子供の事考えてる?」
 「何考えて会わせようとしているの?」



親友が貴女に伝えて来た言葉は、
もっともな事かもしれない。

俺と貴女だけの考えは、
著しく客観性を欠いた考えになりがちだ。
第三者の言葉を聞くのは、
自分を良く知っている親友の言葉に耳を傾けるのは、
とても大切な事だろう。




焦る必要はないし、
そもそも一番大切な物は小さな彼の気持ちだから。

親友の言葉を正しいと感じて想い直した事であれば、
貴女の意見を尊重するよ。










けれども・・・

貴女の小さな声が、
貴女の自信無さを代弁しているようで、
どうしても不安だった。

他人の言葉にただ揺らされ、
コロコロと意見を変えただけに見える、
そんな貴女を不満に想った。




彼と顔を合わせる事は、
まだ本当に時期尚早なのだろうか?


 「お母さんが大好きな人だよ」


そんな紹介しろと言って無い。


 「友達が遊びに来る」


たった其の一言でも、
小さい彼を苦しめるに値する言葉なのか?









その問いに答える術が無い。

彼の心の中を感じ取る経験も全然足りない。
彼の周囲の環境を手に入れる力も持たない。
俺には子供が居ない。




だからどう藻掻いても、
貴女の言葉に従うしか道が無いんだ。


そんな道が不安だらけに聞こえたら、
俺は一歩も動けない。


2002年10月07日(月)


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