閾値を超えた瞬間に、 歩みが、 開始されるのだから。
閾値も、 刺激に応じる、 其の感度も。
相同で無い以上。
開始の瞬間に、 違いが生じて当然なのだ。
其れ故に。
開始の地点に、 拘りを持つ事など。
きっと、 意味を持たぬ事で。
其の、 刹那の瞬間に。
共に、 同じ方向へと、 歩んで居る事へこそ。
拘りを持てば、 良いのかも知れない。
「やっと。」 「小坊主と始まるって感じかなぁ。」
俺の背に、 両の腕を回しながら。
姫は、 始めて共に住み始めるかの様に、 言葉を零した。
今の拠点は、 飽く迄、 俺の拠点で。
姫の閾値は超えられぬ、 仮住まいだけれど。
今度の、 此の新居は。
二人の家に成りそう?
---------- References Apr.09 2005, 「憂鬱を緩めて行けるでしょうか」 Feb.03 2005, 「何故に其の手を切らぬのですか」 |