< 和らげて居る心算でしょうか >
決して、 差配の叶わぬ事柄が。
否応無しに、 自身に、 及ぶのだとしたら。
甘んじて受容するか。
自身で、 自身を絶つか。
二択だけれど。
受容した上で。
想いを以て、 差配し、 放つ事なら。
其れは可能なのだ。
だとしたら。
真偽や、 其の正確性には、 目を瞑り。
小出しに贈られる、 創られた、 其の物語に。
素知らぬ振りで、 踊る事こそ。
今。
差配する事の出来る、 唯一の術で。
俺が贈れる、 唯一の想いなのかも知れない。
「この後一度でも暴れ出したらさ。」
嘗て、 あの子が口にした。
互いを最期に追い込む、 其の言葉が。
「あのね。」 「この後一度でも暴れ出したらさって。」 「前に言ったでしょ?」
「うん。」
「病院に行ってね。」 「言われた。」
「そっか。」
遂に。
贈られて来た。
多分。
俺への負荷を、 少しでも減らそうと。
態と、 小出しにするんだろうな。
---------- References Mar.24 2013, 「其の振りには何が潜んで居ますか」 Jan.11 2013, 「もう一度振り向ける新年でしょうか」
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2013年04月30日(火)
---------- History
2006年04月30日(日) 甘えて居ないでしょうか 2005年04月30日(土) 気に成る紙片でしょうか 2003年04月30日(水) 掴んではならぬ腕ですか
< もう一度逢える道中でしょうか >
永い、 永い、 時の流れの中で。
例え、 年一度の機が許されたとしても。
抑も。
自身に付与される機は、 五十余程度で。
其の内。
自身の手にし得る機など、 僅か数回だろう。
其れ故に。
数在る機の中から、 其の地の、 其の機を、 掴む刻など。
本当は、 極めて稀で。
如何に、 強く望んだとしても。
眼前の、 其の咲き誇る華を。
互いの眼に、 焼き付ける刹那は。
恐らくは、 奇跡なのだ。
「一度来て観たかったんだ。」
北上の流れに逢わせた、 並木道の、 花魁の流しは。
確かに、 俺の望んだ景色だけれど。
「一度来て観たかったんだ。」
「誰と?」
「馬鹿。」
「ふふ、一個叶ったね。」
其れが、 今で。
其れが、 絶好の季で。
其れが、 あの子との機で在る事に。
感謝した。
幾つ。
後、 幾つ。
願いを叶えられるのかな。
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2013年04月29日(月)
---------- History
2006年04月29日(土) 休まらぬ拍子でしょうか 2003年04月29日(火) 背後から包んで良いですか
< 初めて繋がった日に為るのでしょうか >
手元に、 巻き戻らぬ記憶。
封じて、 決して開かぬ記憶。
自身の流れの内で、 跡切れた、 其の一時は。
大抵は、 然程の意味を保たぬ事が多いけれど。
恐らくは。
互いの其の想いの根源が、 其処に、 在るにも関わらず。
何故に。
何時迄も、 断端として留まり続けたのだろうか。
今。
其の扉が改めて開いた、 其の意味を。
必死に、 思案する。
初めて逢った、 其の日。
「手を繋ぐ訳でもなく。」 「小坊主は一歩先歩いてさぁ。」
「彼の時は。」 「距離感とか良く分からなくて。」
「彼の頃はさぁ。」 「こうなるとは思いもしなかったよね〜。」
「やっと想い出した。」 「初めて逢ったの御茶ノ水じゃ無いね。」
「やっと繋がった?」 「忘れてたなんて酷い人だよね。」
少し前を、 ぎこちなく歩いて居た、 俺の姿に。
あの子は、 何を映して居たのだろう。
「もう一回歩こっか。」
「今度は手ぐらい繋いでよね。」
段葛の。
咲きかけの躑躅を撮した、 其の拍子に。
ずっと抜け落ちて居た、 其の日付が。
眼前に、 零れ出た。
---------- References Aug.15 2002, 「安堵しても良いのですか」 Aug.02 2004, 「挑発の応えに成り得る質でしたか」 Jun.02 2011, 「過去の真が垣間見えますか」
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2013年04月20日(土)
---------- History
2010年04月20日(火) 贈られた後に痛みませんか 2009年04月20日(月) 捨てたのは意志では無いのですか 2006年04月20日(木) 新芽は真芽なのでしょうか 2004年04月20日(火) 穿入の理由は何でしょうか 2001年04月20日(金) 今の二人に通じる意地ですか
< 土台の揺らいだ青写真でしょうか >
其の刻は。
自身の差配に因らず、 眼前に、 顕れる物だから。
決して。
御す事の出来る代物では、 無いのだけれど。
其れでも。
其の刻が。
自身の望む形で在らんと、 切に希う。
先か。
後か。
唯の、 其の二択に。
何れ程の想いが宿るのだろうか。
葛藤と。
決別と。
そして現実と。
「もうね。」 「残されたく無いの。」
あの子の其れは、 殊更、 重い遺志で。
葛藤と。
現実と。
そして覚悟と。
「見送るよ。」 「最期迄。」
俺の其れは。
此れ迄の、 括った腹の何れよりも重い、 決意だけれど。
多分。
互いが在ってこその、 虚勢に、 過ぎなくて。
其の刻には、 揺らぎ乱れて終うよね。
きっと。
---------- References Apr.21 2012, 「未だ進めぬ日付でしょうか」 Jul.21 2011, 「照らせる深さでしょうか」
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2013年04月05日(金)
---------- History
2007年04月05日(木) 好きな花は何ですか 2004年04月05日(月) 痛みに耐えて迄贈る想いですか 2003年04月05日(土) 同じ贈り物が欲しいですか
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