< 同じ贈り物が欲しいですか >
どんなに拘るまいと想い願っても、 囚われの心に締められた縄を、 決して解けない時が在る。
どんな言葉で飾っても、 生理的欲求は「独占」の二文字を求め、 生物的本能は「優位」の二文字を得ようとする。
「贈り物がね・・・」
また一つ、 貴女の心に過去の敵が巣食った。
確かに同じ行動は、 単純に物事を比較し易い。
自分に対する今の想いが、 過去に対する想いの強度より強い事を、 同じ物差しで比較出来るから。
唯一の条件として、 行動に込める中身を犠牲にすれば。
過去と同じ行動が、 当時と同じ想いや重さや強さや意図を含む行為である保証は、 何処にも存在しない。
緩々と伸縮する二人の距離、 刻々と変化する二人の情況、 そして何より、 想う相手の違い。
一生には二度として、 全く同じ時が無いのだから。
例え同じ行動であっても、 込める想いが異なるとすれば、 其れは異なる行為。
例え同じ行動であっても、 意図が伴わなければ、 全く意味を持たない行為と変化する。
決して無には成り得ない過去と闘うよりも、 現在の考え得る選択肢の中から、 最高最上最良の解答を選択する事。
其れが俺にとって、 確固たる行為であり愛情表現と呼べる物なのだ。
だから貴女に対して、 俺は同じ行動など見せやしない。
同じ位の想い、 いやそれ以上の想いを込めた行為で、 貴女に表現をするんだ。
貴女が上なんだと、 貴女に届くまで。 |
2003年04月05日(土)
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