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■ 贅沢なひととき
念願の退蔵院へ。 ご存じない方は,まずは,ここの 退蔵院方丈襖絵プロジェクトをご覧いただきたい。 わずか1時間ぐらいの時間ながら, 紅葉とお抹茶をいただき,なんとも贅沢なひとときを過ごす。
ちゃんとした記録をとっていたわけではないので, これを書いていいのかどうか,実は悩んでいる。 でも,それを乗り越えて, 今,自分の印象の中に残っているものを記しておきたい。 とにかく,明るい笑顔の人。 こんな若者がいるということだけでも, 日本はまだまだ大丈夫だと思う。 気持ちが明るくなる。
<絵師 村林由貴さんへのインタビューから>
(どんな思いで,このプロジェクトを応募しようと思ったのか) 64枚という数を考えると,怖くなるんだけど・・・, でも,自分の描いた絵が立ち上がるのをイメージしたら, すごくうれしくなった。 やりたいと思った。
(松山大耕さんからの言葉で印象に残っていること) まず何よりも,自分のことを本当に分かってくれている人。 最初,何から手をつけていいのか,一杯一杯だった時, 自分がやるべきことを思いつくままに全部書き出してみた。 チャートみたいにダーッと。ものすごくなっていた。 とても焦っていた。 「気・体・技」の3つがバラバラになっていた。 でも,そのとき, 「焦って当たり前」という言葉を掛けてくれた。 そして,「これは今はいい」「これはここから」と, 自分が気になっていることをきちんと切り分けてくれた。 そこからずいぶん気持ちが楽になった。
(ここへ住んで,以前の自分と違たと感じるのは) 個性とは, 「見えるものからどれだけ変化させられるかだ」 と思っていた。 今の時代,写真があるんだから, 写実的であることに価値を感じていなかった。 でも,椿が落ちる瞬間とか, そのままのものの美しさを感じるようになった。
同時にこのプロジェクトを引き受けて, 間違った絵を描いてはいけないと思うようになった。 いろいろな人が見る。どんな人が見るかわからない。 見る人が見て, 「蓮の葉脈は,実際はこうなっていない」 と言われたらいけないと。 そう思ったら,ちゃんと描かなくてはいけないと思い, 物をきちんと見ようと思うようになった。 そして形を追うようになった。だからこのときの絵は線が固い。 そこで行き詰った感じになった。 でも,それを乗り越えて, 自分が大切にしてきたのは「気持のエネルギーだ」と思いだした。 そう思ったら,一気にエネルギーが噴き出した。 それに,例えば紅葉だって, 細かく葉っぱが一つ一つどうなっているのかを見ている人はいない。 全体から受ける印象,受け取るエネルギーを どう感じるかだと思う。
(いろいろな方が,このプロジェクトに関わってますね) 紙にしても,墨にしても凄いものを用意してくださっている。 その価値,対価としてのお金の価値はわからないけれど, このプロジェクトに賭けるみなさんの思いの価値はわかっている。 自分の夢の一つとして,思ってくださっている。 自分が描いているんだけど,この絵を 自分だけが描いているんじゃなくて この夢に賭けて, 自分を育ててくれている人の思いが 描かせてくれていることを感じる。
完成までにあと2年半, この半年でこれだけ変わったのだから, どこまで自分が変わるのか,それも楽しみ。
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