無責任賛歌
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| 2004年03月13日(土) |
チケット取れました。 |
シティボーイズミックス PRESENTS「だめな人の前をメザシを持って移動中」のチケット予約の開始日。プレオーダーの抽選には外れてしまっていたので、今日は朝から電話番。これが毎年全然通じなくて、ヘタをすると6時間、7時間と電話をリダイヤルし続けなくてはならないという苛酷なもの。大袈裟な言い方だと思うかもしれないが、その間ずっと立ちっぱなしなので、確実に腰に来ちゃうのである。風呂と寝床を行ったり来たりするハメになるのがオチだ。 今年もその覚悟はしていて、10時からずっと電話をかけっぱなし。もちろん何度かけても事務所のアートスフィアには不通。こりゃ、今年も夕方まではダメかも、と溜め息をついて、もう何十回取ったか分からない受話器を置いた途端に、電話が鳴った。耳に飛び込んできたのはしげの声。 「取れたよ! チケット!」 しげはしげで、ローソンまで出張っていって、ロッピとかいう端末機でチケットが取れないかどうか、挑戦していたのである。「S席は完売だったけどいい?」 時計を見ると、発売開始後40分である。それでもうS席は完売か。中年どころか老年にさしかかってるコメディアンの舞台だってのに、なんという人気。もちろんお客が入らない限り、公演は続けられないのだから、人気があるのは嬉しいのだが、そのワリにシティボーイズの世間的な認知度は未だに低いのである。テレビじゃ3人揃って出ること少ないからなあ。舞台中継をテレビでやってくれたらいいのだけれど、有料放送のWOWOWですら、内容がヤバ過ぎてカットされまくり(まあ、人権やら著作権やらに引っかかっちゃうのである)の舞台なもので、その面白さは結局、ナマで見てもらうしかないのだ。……とファンはみんなそう思っているから、これだけチケットが取りにくいのだよなあ。全く、アチラ立てればなんとやらの世界である。 帰宅したしげ、すっかり有頂天。玄関先で踊っている。「一年で一番嬉しいかも」とか言ってるがまだ芝居を実際に見に行ったわけじゃないので、気が早すぎるのである。
今日は知り合いの宴会が昼日中からある予定で、チケットが取れなかったら行くのやめようかと思っていたのだが、運よく取れたので出席することにする。糖尿が悪化してからは、仕事関係の宴会にすら参加してなかったのだが、義理がある人が出られるので、断り難くはあったのである。実際に顔を出してみると、酒癖悪いやつらも結構いたので、ちょっとツラかったのだが。日本人の酒の飲み方のヘタさ加減は、もうどうしようもないところまで来てることは何度となく実感しているのだが(またそれがいいのだと勘違いしてる野猿が腐るほどいるのが全く迷惑極まりないことである)、こういう酒に呑まれる国民性が一般化してるクニが国際化なんて考えちゃいかんよなあと思うのである。
宴会の流れで客が一人、うちに遊びに来る。いきなりだったので、部屋は相変わらずとっちらかっていたのだが、まあ若いわりにはかなりオタなやつだったので、問題なかろう。堂高しげるの『全日本妹選手権』6巻を読みながら、たいていのネタの意味がわかってたようだから、もう人として引き返せないところまで行っちゃってるのである。 「宝の山や〜!」とか叫んでたけど、山を掘りおこしていったら、たまにとんでもないものが出てくるところは確かにそうかもしれない。もっとも、とんでもないとは言っても、某俳優さんのコレクションのように、「盗品」は一切ないので誤解なきように。
客は三時間くらい居座ってマンガを読んだりして帰る。 しげ、ずっと寝室に引っ込んでいたのだが、時計はもう8時を回っていて、すっかり腹を減らしてブスくれていた。「オタな男ってアレだからモテないんだよ!」と、相手がモテてるかモテてないか分かりもしないのに勝手に決めつけて八つ当たりしている。確かにモテモテのオタクなんてのに会ったことはないが、みんな報われないと知りつつもそれなりに努力はしているのである。あるはずのない未来にも希望を捨てない人間に対して、背中から鞭打つようなことを言うのはあまりに酷薄な仕打ちとは言えまいか。オタクなんてのは外見はクマかトラかイノシシかってのが相場だが、ココロは傷つきやすいウサギちゃんばかりなんだから、もう少し、憐憫の情を持ってあげてほしいものなのである。ウザくてイタいオタクばかりゴマンと見てきているので、しげのオタク嫌いにとみに拍車がかかってきているのも無理からぬところではあるのだが、オタクに性格改善を求めるのは彼らの人生の唯一の生きがいを奪うに等しいことなので、少しは手加減してあげてほしいのである。 「何でアンタにはオタクばっかそんなに寄って来るの?」とか言われて、こちらにまでトバッチリが来てしまったのだが、こんな言い方をするところを見ると、しげは私のことをオタクとは思っていないようである。私自身も、自分がオタクと言えるほどの知見はないと思っているので、それはそれで構わないのだけれど、人からはやたらオタクだオタクだと決めつけられてきたことを思うと、不思議なことではある。 しげの機嫌を取って、カレーうどんを作ってやる。よっぽど腹をすかせていたらしく、ふた玉分をペロリと平らげる。うどんも先週までにかなり大量に買いこんでいたのだが、しげの食べるペースが早いので、そろそろ底を尽きかけている。トイレットペーパーやらなにやら、こまごまとしたものも切れていたので、買い物に行きたくはあったのだが、宴会疲れで外出する元気が私にもなかった。そのあとネットも開けずに就寝。
フジテレビの昼の帯ドラマ『牡丹と薔薇』(「ボタバラ」と略するのが「通」らしい。主婦もジャーゴンを使うのだなあ)が、4月23日午後9時から、2時間のスペシャル総集編として放送されることが決定。『真珠夫人』以来の帯ドラゴールデン枠進出ということで、これでDVD化も決定したようなものだろう。でもどうせまたボックスなんだろうなあ。半額セールになるのを待つかなあ。 けれどこれで世のお父さん学生さんも、あの超絶破天荒なドラマを心行くまで楽しめるようになるのだ。アレはあらゆる意味で凄いから、ぜひ見ましょう。解説には「不倫、略奪愛、復讐、誘拐、自殺、偽装妊娠、愛人契約、偶然の再会、出生の秘密、執拗ないじめ、燃えさかる嫉妬心……と、もう何でもアリの展開」とある。これが誇大広告じゃないどころか、「まだまだこんなもんじゃない」からねえ。初めて見たとき、私も呆気に取られたから、みなさんもそうなってください(^_^;)。
2003年03月13日(木) スターと役者のはざまで/『田口ランディ その「盗作=万引き」の研究』(大月隆寛編) 2002年03月13日(水) 「かろのうろん」ってわかる?/『博多学』(岩中祥史)ほか……“NEW”! 2001年03月13日(火) 少女しか愛せない/『NOVEL21 少女の空間』(小林泰三ほか)ほか
| 2004年03月12日(金) |
だに゛を゛しゃべっでんだが、わがんね゙。 |
しげ、昨日から具合悪し。 鼻をズルズルと鳴らしてるところを見ると、なんだか風邪っぽいが、「はな゛み゛どぅか゜どま゛らな゛い〜」と何やらわけの分らない言葉を呟いているので、多分、宇宙人か小人さんに脳を乗っ取られているのであろう。 職場に、わざわざ鼻にティッシュを摘めてる写真をメールで送って来たので、同僚に見せたら、思いっきり受けた。普通、女房の写真を人に見せるというのはノロケの場合が圧倒的に多いだろうが、ウチの場合はたいていがウケ狙いである。だってラブラブな写真なんてウチには殆どないし。プリクラだって殆ど撮ったことがない。もしかしたら二人でツーショットの写真って、数枚しかないんじゃないか。
仕事がハネて、しげと待ち合わせ。しげの鼻声、ますます悪化しているが、今日は姉の店に寄って散髪するように言われていたので、どうしても車で送ってもらわないといけない。公共の交通機関だと、閉店までに間に合わないので、病人だろうと容赦してられないのである。 しげも店の入口のところまで一緒に来ていたのだが、熱発してきたのか、あふあふ言い出していたので、一足先に帰らせた。 父が、「来とったんなら、顔くらい見せればよかとに」と口をすぼめていたが、さすがに歩く恥知らずのしげでも、鼻にティッシュ突っ込んだ顔をナマで見せる勇気はなかろう。父、見舞いとホワイトデーのお返しを兼ねて、ワインをくれた。しかも5本。しげを飲んだくれか何かと勘違いしてないか。人と一緒のときならともかく、しげは家では一切酒を飲まないし、そのことは父に何度も教えてるんだが。
博多駅を回って、紀伊國屋で本を物色。 晩飯は吉野家の豚丼(並)、250円。メチャ安。 期間限定の低価格で、牛丼が出せないための客離れを防ごうということなんだろうが、その戦略が図に当たったか、待ちが出るほどの盛況ぶりである。 ……それにしてもいいトシしたサラリーマンの客がやたらと多いけど、ウチに帰って家族で食事するってことはないのかね。それともみんな単身赴任か独身なのか? まあ、家族がいるにしろいないにしろ。何か「事情」がありそうで、なんだかうらがなしくなってくる。で、並だけ頼むってことしないで、必ず「卵」とか「味噌汁」とか、一品余計に付ける人ばかりなのである。少しでも贅沢を、という気持ちなんだろうが、かえっていじましく見えてしまう。安いから食べるんだろう? 並だけでいいじゃん、スキっと行こうよ……。と、心の中だけで呟く。
帰宅は8時過ぎ。買ってきたDVD『悪霊島』などを見る。これもいろいろと不満の多い映画だけれど、今見ると出演者がやたら死んでるのに驚く。しかも古尾谷雅人に伊丹十三は自殺だ。まさしく悪霊に憑かれた映画だったんかな。この映画の何が怖いって、一番怖いのはお下げ髪の岩下志麻であろう(^o^)。加賀丈史の金田一耕助は、慣れればそう悪くはなかったと思う。横溝正史が『女の墓を洗え』を完成させてれば、その映画でも加賀丈史が金田一を演じてたかもなあ。
テレビの新作、4月3日放映の3時間ドラマ、『犬神家の一族 〜誰も知らない金田一耕助〜』で20代目の金田一耕助を演じるのはSMAPの稲垣吾郎だとか。まあ地味目の顔だから、金田一に似合わないこともないか。これで稲垣吾郎は、明智小五郎、金田一耕助の二大名探偵を演じることになったことになる。既に次作『八つ墓村』の撮影にもかかっているそうだが、そろそろ『白と黒』を映像化してもいいんじゃないかなあ。
2003年03月12日(水) ケダモノに振り回されてる話/映画『美女と液体人間』『大怪獣バラン』 2002年03月12日(火) 「思春期」という名の汚泥/『サブカルチャー反戦論』(大塚英志)ほか……“NEW”! 2001年03月12日(月) 伏字な話/ドラマ『D』episode1 ほか
| 2004年03月11日(木) |
多分今日の血糖値は馬鹿上がりだろう(T.T)。 |
夕べ、しげに洗濯物を干しとくように言っといたのに、今朝洗面所を覗いてみたら、ほったらかしたままである。いつもしげは「干し方がわからん」とか言い訳ばかりして家事から逃げ回ってばかりいるので、昨日はまるで小学生相手に教えるように、具体的にどんなふうに干したらいいのか、実際にやってみせたのである。……冗談ではなく、私はしげに、「シャツとか干すときにはな、物干しにこうやって、袖を通して干すんだ」というように、バカ丁寧に教えているのである。そんなことまで教えないといけないのか、いくらなんでも自分の女房をバカ扱いしすぎてないかと驚かれる方もおられようが、ここまで丁寧に教えてもできないのがしげなのである。パートの仕事とか、金になることならするのだが、家事などはお金にならないので、自分の仕事と認識しようとしない。だから仕方なく、一日に何か家事をしたら日銭を渡すようにしていたのだが、それも段々サボるようになってきた。洗濯ばかりでなく、掃除も片付けも、何一つしたがらない。もちろん、それじゃ生活自体が成り立っていかないから、どんなにいやでも、少しくらいはやってもらわなければ困る。だからわざわざ、洗濯物の干し方まで、バカバカしいと思いながらも教えてきたのだ。けれど、もう何百回も教えているのに、一度もきちんとしたためしがない。 どうしてそんな普通のことをしようとないの? と疑問を持たれる方もいらっしゃると思うが、私だってわけがわからない。それどころかこのことを一番疑問に思っているのは、しげ自身なのである。 昨日も「洗濯したか?」と聞いたら、「ちゃんと干した」と言っていたので、またウソついてるんじゃないかと思って、洗面所に行ったら、やっぱり干してなかった。怒って「なんでウソつくんだよ!」と怒鳴ったら「ちゃんと干したのに!」と、自分は絶対ウソはついていない、と言い張る。それで、実際に洗濯機の前にしげを連れていって、洗濯物が入れっぱなしで干されていない様子を見せたのだが、しげは狐につままれたような顔になってしまった。「干したはずなのに!」。けれど、いくらしげが「干した」と言い張ったところで、現にやってないのは事実だから、反論できるはずはないのである。私はもう一度「やりなおせ!」と言って、居間に戻ったのだが、30秒もしないうちにしげも洗面所から出て来た。「洗濯は!? 今しがた『やれ』って言っただろ!?」と怒ったら、堂々と「だから干したよ!」と言った。……30秒で干し終えられるわけはないので、これは明らかにウソである。思わず「ふざけるな! なんでそんな見え透いたウソつくんだよ!」とまた怒鳴ると、しげも「だってホントに干したんだもん!」と涙声で怒鳴るのである。ウソをつく気なら、こんなすぐにバレるようなウソはつかない。しげは、“本気で”干したつもりになっているのだ。恐らく、起きたまま、「洗濯物を干した」夢を見ているのだ。しげはすっかり夢と現実の区別がつかなくなっているのである。「じゃあ、俺が見に行って、また干してなかったらどうする?」と聞いたのだが、しげは渋面を作って、「じゃあ、俺がウソツキでいいよ!」と開き直った。いいよも何も、実際にウソだと分ってるのを確かめる私の方がツライのだ。けれど、確かめないわけにもいかないので、また洗面所に行った。さっきから洗面所を行ったり来たりだ。もう書くのもいやなのだが、やっぱりというか案の定、洗濯物は干してなかった。ここまでしげの白昼夢に付き合わされると、私の頭の方がどうにかなってしまう。仕事疲れも溜まっていたので、「明日までに干してなかったらもうお前に給料渡さないからな!」と言いおいて、夕べは布団に潜りこんだ。 朝になって祈るような気持ちで恐る恐る洗面所を覗いてみると、やっぱり洗濯物は干されてなかったのだった。いったい何回同じことを繰り返させられるのか。またしげを洗面所に連れていって確認させたのだが、しげは自分が干していたはずのものが干されてなくて、パニックを起こしてしまった。「なんで? ちゃんとやったのに!」 「やったつもりになってるだけだって、いつも言ってるだろ!? だから『ちゃんとやった!』って言い張るんじゃなくて、注意されたら『もしかしたらやってないかもしれれない』って、自分を疑えって言ってるだろ!?」 でもしげは、そう言われたこともしょっちゅう忘れているので、やっぱり同じ口答えを繰り返すことになるのだ。健忘症だけなら、単に「物忘れがひどい」程度ですむのだが、しげの場合、これに幻視幻聴が絡んでくるから始末に悪い。やってもいないことをやったと思いこみ、自分のしでかした失敗はケロリと忘れるのである。このしげの健忘症と幻視幻聴が何とか治らないものかと思って、神経科にももう3ヶ月以上、通わせてるんだけど、どうも効果はあまり上がっていないようだ。薬を飲んでもすぐに効果が出るものではないと聞いてはいたけれど、それにしても効果が薄い気がして仕方がない。ああ、せめて口答えする癖だけでも治ってくれないものか。でないと、ストレスでまたからだが悪くなってしまいそうなのだ。……神さまはいないね(T.T)。
夜、ドラマ『エースをねらえ!』最終回。 しょぼいテニスシーンを見てると、映画『ピンポン』はCG作画であろうが名作だったのだなあとしみじみ感じちゃうのだけれど、下見て比較しちゃいかんか。でも、思ってたよりは原作に忠実な作りになってたんで、まあこれはこれでヨシってとこにしとこうよ。誰に向かって言ってるのやら(~_~;)。
これはもう、戦後最大のニュースと言っていいと思うのだが(^o^)、NHK『みんなのうた』が、DVD全12巻になってついに発売決定! あああ、何という朗報、何という快挙! 欣喜雀躍、呵呵大笑、これまで数々の名作ドラマ、子供番組を「ビデオ代がもったいないから」というクソバカかつケチくさい理由で廃棄して顧みなかったNHKのことだから、こんなもんが出る日が来ようとは思ってもみなかったのだが、もうこれは踊るしかないね! ヘ(^m^ヘ)(ノ^m^)ノヘ(^m^ヘ)(ノ^m^)ノ ヒゲダンス♪ 放送開始の1961年から2002年までにかけて放送されたものの中から、全169曲を厳選し、既にNHKには保存されていない映像も(これだからNHKは自分とこの文化をないがしろにしているというのだ)、多くのアニメーターに協力を要請して集めたという。まあ、私がなんでこんなに興奮してるかは、この『みんなの歌』に携わってきたアニメーター、イラストレーターの面々の名前を“ほんのちょっと”紹介するだけで納得していただけるだろう。 和田誠、久里洋二、中原収一、藤城清治、真鍋博、やなせたかし、谷内六郎、横山隆一、横尾忠則、柳原良平、亀井武彦、小薗江圭子、東君平、川本喜八郎、長新太、佃公彦、古川タク、月岡貞夫、水森亜土、大井文雄、吉良敬三、花之内雅吉、堀口忠彦、毛利厚、福島治、岡本忠成、りん・たろう、田中ケイコ、林静一、ひこねのりお、若井丈児、矢口高雄、南家こうじ、加藤晃、ほんだゆきお、鈴木康彦、倉橋達治、芝山努、金海由美子、葉祥明、こはなわためお、小林まこと、西内としお、前田昭、西村緋祿司、葛岡博、鈴木欽一郎、水木しげる……。 これだけの作家たちの絶品アニメを堪能できるのである(歌手についても触れたいところだがますますキリがなくなるので省略)。しかも褪色してしまった古い映像は、新たにデジタル彩色を施して極力当時の色に復元したり、ノイズ除去ソフトを使用して音も修復して、音と絵のタイミングも、ズレが出ないよう微調整を行うなど、現状で出来るかぎりのクリアな画質・音質を実現させたとのこと。もちろんブックレットも完備。 ああ、なんというオタク仕様! クソNHKめ、オタクなら絶対買うと踏んでやがるな。つか、これ買わないアニメオタクはオタクの看板降ろした方がいいぞ。私はオタクじゃないから悩むけど。4月23日の発売だけれど、一般発売はなくって、通販のみだそうな。気になる価格は40,320(税込)を予定。……えーと、誰か私にプレゼントしてあげようという奇特な方はいらっしゃいませんか(--;)。
まあカネがかかるということでは夏発売予定の『ピンク・パンサー』DVDボックスという大物も控えているのである。でも、実質傑作なのはシリーズ中でもせいぜい二、三本なんだけど、やっぱり買わないわけにはいかないよなあ(ーー;)。 これまでずっとDVD化されてなかったのに、いきなりボックス発売ってのは唐突な気もするけど、これは多分、リメイク新作の宣伝にひと役買ってもらおうという戦略なのだろう。 それにしても新作『ピンク・パンサー』、キャストだけはスティーブ・マーティン、ジャッキー・チェン、ジャン・レノ、ビヨンセと発表されていて、すげえ超豪華なのだけれど、一向に製作に入ったという話を聞かない。ちゃんと完成するんだろうか。
その他の映画製作開始の情報、有名どころでは『ホビットの冒険』(もちろんピーター・ジャクソン監督だけれど、今『キング・コング』にとりかかっているから、早くとも数年先になるようだ)、C.S.ルイスの『ナルニア国ものがたり』(監督は『シュレック』のアンドリュー・アダムソン。ディズニー製作ってのが不安要素だけれど)、エドガー・ライス・バローズの『火星のプリンセス』(監督は『スパイキッズ』『レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード』のロバート・ロドリゲス。何だか可もなく不可もなくって感じになりそうな)。どれもこれも「いかにもシリーズ化考えてます」って感じの企画なのがいじましい。『2300年未来の旅』のリメイクってのもあるな。なんかこれも「今更」感強し。 どれもこれもタイトルだけは昔馴染みなものばかりで、一応、惹かれはするんだけれど、どうせコケオドシのCG映画にしかならないんじゃないかって気がして、なんだか見る前から気持ちが萎えちゃってるんである。どうせプロデューサーとかは、CG映像を多用すれば宣伝になって、きっと映画も売れるだろうって安易な発想でいるに違いない。でも、センスがなきゃ『マトリックス』シリーズの二の舞になっちゃうのは目に見えてるんだけどなあ。「無意味なところにまでCGを使っている」っていうシーンが増えすぎて、「また同じことを繰り返して」と食傷してる人は多いと思うんである。観客離れを憂える人がたくさんいるわりには、物語に絡むわけでもないCG映像をむやみやたらと作り続けてきた映画人の功罪は大きいと思うんである。
2003年03月11日(火) 本気のしげ/『イリヤッド 入谷堂見聞録』2巻(東周斎雅楽・魚戸おさむ) 2002年03月11日(月) また一人のスケープ・ゴート/『新千年記(ミレニアム)古事記伝 YAMATO』(鯨統一郎)ほか……“NEW”! 2001年03月11日(日) 多分、猫たちにもある愛/『CYBORGじいちゃんG』2巻(小畑健)ほか
| 2004年03月10日(水) |
昨日はずっと寝てました。 |
仕事バカ忙し。 帰宅して、横になったら、そのまま眠りこけてしまったので、今日はホントに何にも書くことなし。いつもネタを提供してくれるしげとも、殆ど会話してない。テレビも全く見てないのである。 おかげでもう2週間も『トリビアの泉』を見ていないが、そろそろ単行本の売れ行きも落ちて次巻が出なくなるかもしれないから、ちょいと見逃さないようにしとかないといけないかな。いや、熱心に見なきゃならん番組ではないのだが。 ネタはないが、今日のニュースはヘンなのばっかであった。
アメリカのBSE騒動を受けて、牛メシの販売を中止していた「松家」が、国産牛やオーストラリア牛の肉を使って、牛メシの販売を一ヶ月の限定販売とか。ウチの近所、「吉野家」と「すき家」はあっても「松家」はないのであまり関係がない。 もっとも再開したこたしたばってん、通常の値段より100円ほど高いということなので、だったら牛肉買ってきて自分で牛丼作った方が安くつくんじゃないかって気がするが。牛丼屋って、安い以外に価値ないじゃん。 しかし「パンが食えなきゃお菓子を」のたとえじゃないけど、「肉も野菜も米も」食えない状況が出てきたらどうするんだろう。なんかむりやり難癖つけて食えないようにしてる面、ありゃしないか。少なくとも鳥インフルエンザに関してはちょっと過剰報道じゃないかと思うんだけど。
1997年の神戸連続児童殺傷事件の犯人、酒鬼薔薇聖斗が仮退院。本名を明かすわけにはいかないからメディアは仕方なく、「加害元少年」という言い方をしてるんだけど、こういったどうでもいいように見える苦労に、実は事件の複雑さが象徴されてはいるのである。実際もうハタチ過ぎたオトナになってるってのに、まだ名前明かしちゃイカンというのはどういうことなの。ハタチを一日でも過ぎてたら、犯罪の軽重を問わずにメディアは名前を出してるってのにね。未成年のときにやったことなら、たとえ爺さんになっても人権保護してもらえるってんなら、若いころに悪いことやってたほうがトクって発想になりゃせんか。 それに「社会の中で贖罪を」というのなら、受け入れる側だって相応の覚悟をしなきゃならない。「名前も住まいも隠す」という態度にその覚悟があるようには思えないんだけどねえ。「だってそういうアブナイ人がウチの町にいることが世間にバレると評判落ちるし」とか考えてるんだったら、受け入れること自体、やめなよな(--;)。 小泉首相が「複雑な気持ちですね。被害者のご家族、やりきれないでしょうね」と見事に他人事なコメント。……なんだか「覚悟」なんて言葉を口にすること自体、アナクロなんかなあって気になってくるんである。
日露戦争時に使われていた手榴弾と砲弾が団地の共同ゴミ捨て場に捨てられてたというニュース。火薬は入ってなくて爆発の危険はなかったそうなのだが、まあ、落ちてて「なーんだ、パイナップルか」と見過ごせるものでもない程度には危機意識が日本人にもあったと解釈すべきか、錆びた爆弾にそこまで大騒ぎするかというべきか。 捨てたのは80過ぎの爺さんで、親から記念に受け継いでたものだそうな。大事に取っとけよ、そういうものなら。捨てたのは奥さんだそうだから、勝手にやったことかもしれないけど、爺さん婆さんがトシ食った分だけ常識に長けてるかっていうと、そんなことはないという好例であったね。
2003年03月10日(月) 春天来呀、快天来……字が出ねえや/CD『烏龍歌集 chai[チャイ] 』/『虎よ、虎よ!』(アルフレッド・ベスター) 2002年03月10日(日) 象さんパンツの波紋/アニメ『サイボーグ009』第21話「英雄の条件」ほか……“NEW”! 2001年03月10日(土) きのこを手に入れました/アニメ『青山剛昌短編集』
『キネマ旬報』3月下旬号、押井守インタビュー。 当然話題は『イノセンス』についてなのだが、脚本執筆に要した時間がわずか2週間だそうな。羨ましいくらいの速筆だなあ。それでいてあれだけの密度のものが書けるんだから、全くあの人の頭の中はどうなっているのやら。単なる衒学趣味ではなくて、言葉が有機的に呼応しあってるから凄いんである。知識があってもそれが散発的だと、物語に訴求力が生まれない。そこが押さえられてるのが押井さんなんであって、追随者の『マトリックス』シリーズが恥ずかしい出来にしかならなかったのは、所詮、ウォシャウスキー兄弟にはオリジナルを表層的になぞることしかできないからである。でも表層的だからこそヒットするってのはあるんだけどね。ホントにもう、モノを考えるのイヤって人間、腐るほど増えちゃってるから。押井さんの考える「人間が生きる根拠とは何なのだろうか」なんてテーマは、重過ぎて受けないのである。……あの映画見てる間、ただただ沈黙してギャグシーンにすら何の反応もせずに画面を見てる観客が、人形の群れと重なって見えてしょうがなかったんだけど、現代人には、生きてく上で「心」の存在が邪魔になってるんじゃないかとすら思えるのである。 も一つ、押井さんの言葉から。 「頭の中で作っただけの巨大都市といったものは『鉄腕アトム』にしかならないんですよ。実写以上に、必要なディテールを現実の世界から拾い集めてくるということが絶対に必要なわけです」 『アトム』の小中和哉監督、これ聞いたらどう思うかな。 北川れい子の『イノセンス』批評はやっぱり的外れ。「人形のエロスが描かれていない」って、そんなん描くのがあれの目的じゃないでしょうが。それに多分この人、エロスとエロを混同してるよな。
今日は鴉丸嬢の話である。 最近まで全然知らなかったのだが、彼女の家にはDVDを再生する機械が全くないのであった。確か以前、『吸血鬼ハンターD』のDVDを買ってたし、私に『BSマンガ夜話』の録画を頼んだりしてたから、てっきりプレステ2か何か、再生機器を持ってるんだろうとばかり思いこんでいた。ところがそういうのは全部其ノ他君の家で見せてもらってたそうなんである。 これまでにも鴉丸嬢には、ホームページにたくさんイラストを描いてもらってるのだが、私も鴉丸嬢の絵のファンであるので、もっともっと彼女の絵が見たい。もっとも彼女の描く絵はたいていがエロなので(#^_^#)、そのまんまホームページに載っけるわけにはいかない。新たにお子サマが見ても安心な絵を描いてもらえないかと思って、以前、「Mystery映画館」のコーナーにもイラスト付けちゃもらえないかと頼んでいた。そのためには私の持ってるDVDを片っ端から見てもらわなきゃならないわけだが、それが再生機器がないとなると、ことは簡単には運ばない。いちいち私の家に来てもらうわけにもいかないし、DVDをテープにダビングするのは違法である(そのへん、私はきちんとしてるんである)。よい解決法がないかと随分考えていたのだが、ふと、「なんだ、プレステ2、プレゼントすればいいんじゃん」ということに気が付いた。もちろんタダではなく、その代価分、イラストを描いてもらうのである(これまでもちゃんと一枚いくらで原稿料を払ってるのだ)。 で、しげを通して、「プレステ2ほしい?」と鴉丸穣に連絡を取ってもらったのが昨日のこと。で、仕事がハネて、しげに首尾を聞いたら、「ゲームしないから、プレステ2は要らないって」との返事。ガックリ、とまではいかないが、少し拍子抜けしてしまった。いいアイデアだと思ったのになあ、と肩を落としていたら、しげが重ねてこう言った。 「プレステよりパソコンのほうがいいじゃん。絵描きさんなんだから。今からパソコン買いに行くよ」 ……買いに行くって……おい。 で、それから数時間の記憶が私にはないのだが、ハッと気が付いたら私はimacを抱いて、鴉丸嬢の家の前に立っていたのだった。 ここはどこ? と思う間もない。しげは私をせかしてimacを鴉丸嬢の部屋まで運ばせる。鴉丸穣も目を丸くしている。まさかホントに買ってくるとは、といった顔だ。 しげ、「型落ちしてるけど安かったから買ってきたよ」と平然としている。こう、と決めたときのしげの行動力(つーか、ムチャ)にはこれまでにもたびたび驚かされてはいたが、今回のは一際図抜けている。気がついたら私の財布から諭吉っつぁんがキレイサッパリ消えているのである。それを惜しむものではないが、せいぜい数枚イラスト描いてもらえりゃいいやと思っていたのが、これでは鴉丸嬢、数十枚もイラストを描き続けねばならない。大丈夫か。とりあえず「『D』が見れた!」と喜んでいただけたのはあり難かったのだが。
鴉丸嬢のご両親とついつい話しこんでしまったので(中身は殆どご父君の娘誉めである)、帰宅は11時。てなわけですぐ寝ちゃったので日記のアップがこんな早朝になったのである。でも週遅れになるほどじゃないのでお許し頂きたいのである。
2003年03月09日(日) 誰が痩せるって?/映画『ドラえもん のび太とふしぎ風使い』/DVD『Manie-Manie 迷宮物語』ほか 2002年03月09日(土) 肉ウドンにすればよかったのか?/『南高裏生徒会』(日下部拓海)/『だめんず・うぉ〜か〜』3巻(倉田真由美) …“NEW”! 2001年03月09日(金) ふうふのしんしつ/『掌の中の小鳥』(加納朋子)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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