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JIROの独断的日記
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2013年05月16日(木) 敦賀原発「活断層」。廃炉以外の選択肢はないと思います。

◆記事:敦賀原発「活断層」報告へ=2号機、廃炉の公算大―規制委検討会(時事通信 5月15日(水)18時40分配信)

日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県敦賀市)直下の亀裂(破砕帯)について、原子力規制委員会(田中俊一委員長)の専門家検討会は15日、

活断層と認定する評価報告書をまとめた。22日にも規制委会合に提出する。田中委員長は検討会の意見を尊重する姿勢を示しており、

再稼働を認めない可能性が高い。敦賀2号機は廃炉に追い込まれる公算が大きくなった。


◆コメント:1分でも早く廃炉にすべし。

原子炉の直下に活断層があるということだけでも恐ろしいことです。

もしも、原子炉直下を震源とする大地震が起きたら、地面そのものがずれてしまうので

原子炉建屋などの「耐震構造」もへったくれも関係無い。原子炉の再稼働を認めないのは当たり前ですが、

311以降、小出裕章京都大学原子炉実験所助教の本を一冊でも読んだ人ならわかるでしょうけど。

運転を止めていても、圧力容器の中には核燃料があります。大地震などで、原子炉圧力容器、格納容器、

或いは、配管の一部でも壊れたら、放射性物質が環境に触れる。福島第一原発と同じです。

そして、圧力容器がこわれたら、閉じたシステムの中で冷却出来ないのですから、外から水をかけてひやす。

その水は放射能で汚染されて、どんどん溜まって行く。そんなことが、敦賀原発のみならず、

日本中の原発で起こり得るのです。全ての原発は1秒でも早く廃炉作業に取りかかるべきだと思います。


おりしも、きょう。老朽化により廃炉作業を2000年に始めた、東海原発の記事を見つけました。

◆記事:東海原発の廃炉作業公開=原電、20年度までに終了−茨城(時事通信 5月16日(木)20時36分配信)


日本原子力発電は16日、廃炉作業を進めている東海原発(茨城県東海村)の解体工事を報道陣に公開した。

原子炉本体の解体は来年4月に始まり、2020年度までに全工程を終える予定。

東海原発は1966年、国内初の商用炉として営業運転を開始した。

燃料に天然ウランを使うなど経済効率が悪く、98年に運転を停止。01年から廃炉作業に着手した。

この日は原子炉で発生した熱を蒸気に変え、タービンを回す高さ約25メートルの熱交換器を

高温ガスで溶断する様子を公開。

放射能に汚染されていない廃棄物を再利用するため、専用装置で放射線量を測定する手順も説明した。

東海原発はガス冷却炉で、多くの原発で採用されている軽水炉とは異なるが、原電は

「遠隔操作で解体する技術などは基本的に同じ。技術を蓄積して役立てたい」としている。

解体で発生する低レベル放射性廃棄物は敷地内に置いているが、最終的な保管場所は決まっていない。

廃炉費用は総額885億円に上る。

つまり、全く正常な、事故を起こした訳でも、ヒビが入ったわけでもない原子炉ですら、完全に廃炉作業を

終わらせるのに20年かかるというのです。


敦賀原発や、たぶん、他にも多数みつかるでしょうが、真下に活断層がある

という、本来有ってはならない原子炉も含めて、日本には54の原子炉があります。

全て一刻も早く問答無用で廃炉を決めるべきです。


敦賀原発関連の記事を読むうちに、「原発のお陰で生活できている」地元の反対が強い、

といいます。
◆記事:敦賀2号機廃炉濃厚 地元は反発 「3000人の仕事消えた」(産経新聞 5月16日(木)7時55分配信)

原子力規制委員会の専門家調査団が日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県敦賀市)直下に「活断層がある」と評価した15日、

地元では「拙速な判断だ」と反発の声が上がった。

廃炉を迫られる可能性も高まり、原発敷地内を走る断層が活断層である可能性が指摘されている

他の5原発の地元でも「人ごとではない」と衝撃が広がっている。

敦賀市は原発関連収入に依存せざるを得ない状況にある。人口約6万8千人の住民の多くが原発関連企業に勤めているからだ。

市によると、原発の定期検査に従事する関係者はピーク時で約8500人。

市の担当者は「原発が止まってから約3千人の仕事がなくなった」と打ち明ける。

物事の重要性には、優劣があります。原発地元の雇用確保は結構ですが、

原子炉が壊れて、放射能が周囲を汚染したら、敦賀市の人々は福島第一の周囲の人々と同様、

家に帰れなくなります。


◆廃炉「事業」を日本経済の総需要喚起に利用できないでしょうか。

敦賀市の方は、敦賀原発が運転停止してから3,000人が仕事を失ったといいますが、

現在廃炉作業中の東海原発の廃炉費用総額は885億円、と書いてあります。


ということは、日本中の54基全原子炉の廃炉費用は少なくとも5兆円近い筈です。

金融緩和ばかりで、需要を創出しなければ、デフレから脱却出来るわけが無い、と

以前から何度も書いていますが、この「廃炉作業の経済効果」は、誰も想定していないように思います。


それぞれの原発の廃炉には、20年かかるし、様々な仕事があるでしょうから、地元の人々に雇用機会を与えます。

景気刺激策として、5兆円近い需要は大きいと思います。


全ての原子炉を廃炉にすることは、国土を守り、かつ日本経済の活性化に結び付けることが可能です。

原発は全国にありますから、地域による不公平感が生じにくいことも、良いと思います。

一石二鳥ではないでしょうか。


たまたま、思い付いたことを書きましたが、第一義的には、

廃炉により日本の国土を人間が住める状態に保つことが最優先課題であることは、論を待ちません。

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