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2010年05月16日(日) |
【音楽】ジョージ・セル=クリーブランド管弦楽団の薦め(その2) |
◆2週間前に一度書きました。
それは、
2010年05月03日(月) 「世界的ピアニスト内田光子のモーツァルトも! クリーヴランド管弦楽団が11月来日」←クリーブランドは名門です。音楽あり。 (ココログ)という記事です。
これも昨日と同じように、書いている人(記者)が分かっていないため、見出しが滑稽なのでそれを茶化したのですが、
それとは別に、クリーブランド管弦楽団は、確かに一流で、それはジョージ・セルという「音楽監督」の
かなり厳しい訓練の賜であるという話です。
今日は、クリーブランドの続きです。
以前からご紹介したい曲が見つかったので、それだけでも良いのですが、
まあ、それじゃ、あまりにも愛想が無いので、おまけを付けました。
◆私個人の好みですが、ドヴォルザークの序曲「謝肉祭」という曲が大変好きです。
ドヴォルザークは1891年から1892年にかけて、演奏会用の序曲を3曲書いています。
序曲「謝肉祭」はそのうちの1曲です。
余談ですが、クラシックの知ったかぶり用に丁度いいウンチクがあるので、書いておきます。
日本語でクラシックの曲名を書くときにも決まりが色々ありますが、「序曲」という言葉を、
前に付ける場合と後に付ける場合があります。後に付けるのは、例えば、
歌劇「フィガロの結婚」序曲
歌劇「タンホイザー」序曲
のように、本当にその後にオペラの本編が続く場合です。
これに対して、ドヴォルザークの序曲「謝肉祭」や、ベルリオーズの序曲「ローマの謝肉祭」、
チャイコフスキーの序曲「1812年」のようにその後に何も伴わない「演奏会用序曲」があり、
この場合は「序曲」が曲名の冒頭に来ます(但し、例外もあります。ブラームス「大学祝典序曲」や、
ショスタコーヴィッチの「祝典序曲」などです)。
知ったかぶりはこの辺にして、音楽を。
◆交響曲第7、8、9番、スメタナ:『わが生涯より』(管弦楽版) セル&クリーヴランド管から。
ドヴォルザーク:序曲『謝肉祭』 作品92 (1963年録音)
Carnival, Op. 92, B. 169
初めてこの曲を聴いたとき、あまりの躍動感に身がよじれました。
ドヴォルザーク 交響曲第7番 第三楽章
7番って聴いたことが無い方が多いと思います。
Dvorak Symphony No. 7 III. Scherzo: Vivace
悪く無いけど、特に名曲というほどでもないですね。
8番の第三楽章は、死ぬほど綺麗です。これほど美しい旋律は、滅多にない。
ドヴォルザーク 交響曲第8番 第三楽章
Dvorak Symphony No. 8 Allegretto grazioso
私は初めてこの楽章を聴いたときに、寒気で背筋がゾクゾクっとしたのを覚えています。
9番「新世界より」の第三楽章は、リズムが素晴らしい。
ドヴォルザーク 交響曲第9番 第三楽章
Dvorak Symphony No. 9 Scherzo: Molto vivace
ティンパニが効いてます。何度も聴いて、ティンパニと全く同じようにリズムを叩いて見て下さい。
(手で膝を叩いても、何でもいいです)。出来たら貴方のリズム感は相当天才的です。
最後は、スメタナです(「モルダウ」で有名です)。
歌劇「売られた花嫁」の序曲です。曲の最初はオーケストラ全体のTutti(テュッティ。総奏)ですが、
その後弦楽器のフーガになります。最初に弾いているのは第二ヴァイオリン。その後に第二ヴァイオりン、
次にヴォオラとチェロ。最後にコントラバスが加わりますが、コントラバスでこの速い箇所を正確に弾くのは
かなり大変だろうと思います。古い録音(1958年)なので、モノラルです。
スメタナ 歌劇「売られた花嫁」序曲
Smetana The Bartered Bride Overture
旋律の中で、ある音を特に強調する、スフォルツァンド、の記号が楽譜を見ると随所にあります。
これをちゃんと弾いてくれないと、この曲はサマになりません。クリーブランド、上手いと思います。
以上です。
月曜の朝から、こんなの、ゆっくり聴いていられないでしょうから、ご帰宅後、ゆっくりお聴き下さい。
それでは、良い一週間となりますように。
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