2008年05月23日(金)  春の大掃除週間と娘の運動能力

この一週間、いちばん時間と労力をかけたのが、大掃除。日曜日にひさしぶりに大勢(といっても6人)の客人がやってくることになり、わが家の3人と合わせて9人を収容すべく、床面積を急遽広げる必要に迫られている。わたしの友人であれば「狭くてちらかってるけど、気にしないで」で済むのだが、ダンナ関係の友人の方々なので、あまり驚かせてもいけない。

床を占拠している物体の大半は古新聞と衣類。溜まりに溜まった古新聞をまとめ(その前に目を通し、気になる記事を切り抜く。この作業を面倒がるのせいで、溜め込んでしまう)、木曜日の資源回収と地域でやっている金曜日の古紙回収の二回に分けて10袋を放出。加えて段ボール10箱分も片付くと、4平米ほどの床が出現。一方、洗ったものと洗ってないものが混じり合って山を成している衣類は、まとめて洗濯し、あるべき場所に帰らせる。こうして、さらに4平米を確保し、わが家の体感面積は数割ほどアップした。掃除をしていると、なくしたと思ったものが次々と顔を出し、感動の再会となる。この4か月行方不明だった一才半検診の無料診察券も、書類と衣類の山から掘り出された。

子どもを持つお母さん同士で話していると、おもちゃを散らかされて困るという話題が出て、きっと片付いているお宅なんだろうなあと想像する。子どものおもちゃよりも母親のガラクタが散乱しているような家は少ないだろうし、子どもがつまずくと危ないので、床にものを置かないよう心がけるべきなのだろう。最近、娘のたまを外で遊ばせていて、「段差に強い」ことに気づいた。転がっている丸太を、砂場の縁を、足をひょいと上げ、軽々とよけて駆け回る。見ている大人が「危ない!」とヒヤリとなるような場面で、鮮やかに段差を飛び越えて見せる。日々、家の中で障害物をよけた成果!と驚いたが、大きな声では自慢できない。

2007年05月23日(水)  マタニティオレンジ122 おはなしたまちゃん
2005年05月23日(月)  ミヤケマイ/ミヤマケイ展『花よりだんご』
1979年05月23日(水)  4年2組日記 とみさわくん


2008年05月22日(木)  マタニティオレンジ292 我慢と自惚れを覚えた1歳9か月

2006年8月22日に生まれた娘のたまは、今日で1歳9か月。自分で靴をはいてマジックテープを留めたり、自分でベビーカーや椅子に上って座ったり(椅子はジャングルジムの要領で、よじ上る)、自分の手で(スプーンはあまり使わず、まさに手づかみ)食べたりするようになった。

お気に入りの絵本トップ3は常連の『わたしの』と『わたしのワンピース』に、『たべたのだあれ』(五味太郎)が加わった。さくらんぼを食べたゾウのしっぽの先がさくらんぼになったり、いちごを食べたライオンの鼻がいちごになったり、牛乳を飲んだカラスのおなかが白くなったり。「さくらんぼ食べたゾゾどれ?」と問いかけると、「こえ」(これ)と指差して、あてっこ遊び。同じく五味太郎さんの遊び心にあふれた『きんぎょがにげた』もお気に入り。金魚鉢を飛び出した金魚がカーテンの柄や置物に紛れながら逃げ続けるのを、間違い探し感覚で「あった!」と見つける。

この一か月で「かいだん」「トック」(トラック)などを覚え、牛を「ぎゅうにゅう」と呼び(生協の牛乳パックに牛のイラストが描かれているので覚えたらしい)、「ぱい」と呼んでいた「おっぱい」をはっきり言えるようになった。とくに教えたわけではないけれど、『子ぎつねヘレン』のぬいぐるみに「ヘーン」と呼びかける。大人の会話を聞いて、これは○○というのだなと見当をつけるのだろう。「ないねー」「ここよ」などと語尾に「ね」や「よ」をつけることがふえた。疑問形の「か」も使うようになり、ダンナの実家に電話して、ダンナ母に「じいじ寝ちゃったよ」と言われと、「じいじ、ねんねかー」などと言う。なんとなく受け答えらしきものができるようになってきた。

言葉ほど面白いおもちゃはないと思っている物書きのわたしにとって、日々成長する娘の言語表現を観察するのは、この上ない楽しみ。獲得した単語を駆使して想いを伝えようとする一生懸命な姿。それが通じたときのとびきりの笑顔。身振りまじりの片言が通じて欲しいものが手に入った喜びが外国語の吸収率を上昇させるように、たまは母国語をどんどん取り込んで栄養にしている。

それでもまだまだ言葉が気持ちに追いつかないらしく、話すより先に噛みつく癖が抜けない。保育園のお友だちに立て続けに噛みついたので、厳重に注意したけれど、今でも歯形がくっきりつくほどの力でわたしの太ももや指に噛みついてくる。ただ、数日前、保育園でお友だちにおもちゃを取られそうになったとき、自分の手の甲を噛んでじっと耐えたという。我慢を覚えたんだなあと感激し、えらいねと抱きしめてほめた。

そして、今日獲得した言葉は、「かーいー」(かわいい)。保育園の帰り、保育士さんに「かわいいね」と言われて、「かーいー、ここ」と自分を指差した。家に帰ってからも、自分の写真を指差し、「かーいー」を連発。謙遜を覚えるのはもう少し先になりそう。

今日の子守話は、自分だけじゃなくて、まわりと一緒に幸せになれたらいいねの願いを込めて。毎日一遍物語を作ろうと思っていたけれど、なかなかそうはいかない。子どもを寝かしつける前に自分が眠ってしまったり、いい話が思いつかなかったり。このところ「わぁに ゾゾ」の話をリクエストされているのだけれど、わにとゾウがからむチャーミングな物語ができず、「わにとゾゾが一緒に遊びました」から発展しない。病床の妻のために毎日ショートストーリーを贈った眉村卓さんや一○○一話を紡いだ星新一さんや小説を五百冊書いた赤川次郎さんの偉業にあらためて感服する。
子守話18 おはなのぼうし

おはなばたけに あそびにいった たまちゃんが 
おはなをつんで ぼうしに さしました。
はなから たねがこぼれて めがでて はっぱがでて はながさきました。
ぼうしが ひとまわりおおきくなったので
たまちゃんは せのびして ぼうしを くまさんに かぶせました。

くまさんのあたまの ぼうしのうえで
たねがこぼれて めがでて はっぱがでて はながさきました。
ぼうしが ぐっとおおきくなったので
くまさんは ぼうしを らいおんさんに かぶせました。

らいおんさんのあたまの ぼうしのうえで
また たねがこぼれて めがでて はっぱがでて はながさきました。
ぼうしが ぐぐっとおおきくなったので
らいおんさんは ぼうしを ぞうさんに かぶせました。

ぞうさんのあたまの ぼうしのうえで
また たねがこぼれて めがでて はっぱがでて はながさきました。
ぼうしが ぐぐぐぐっとおおきくなったので
ぞうさんは ぼうしを おやまに かぶせました。

おやまのあたまの ぼうしのうえで
たねがこぼれて めがでて はっぱがでて はながさきました。
ぼうしが ぐぐぐぐぐぐぐぐっとおおきくなったので
おやまは ぼうしを ちきゅうに かぶせました。

おはなのぼうしを かぶった ちきゅうで
たまちゃんは また おはなをつんで ぼうしにさしました。

2007年05月22日(火)  万葉ラブストーリー2007脚本募集
1979年05月22日(火)  4年2組日記 外でしゅくだい


2008年05月21日(水)  マタニティオレンジ291 徒歩20分の冒険

娘のたまがベビーカーに乗りたがらないので、徒歩通園を続けている。その理由のひとつは、「あんまんくっく」で、アンパンマンのキャラのカレーパンマンの靴をはいて歩くのが、うれしくて仕方ないらしい。保育園からわが家まで大人の足で5分、ベビーカーを押すと10分の距離が、歩きだとさらに倍の20分ほどかかる。その20分の間、たまは全身をアンテナにして冒険を楽しみ、つきあうわたしもドラマティックな散歩を楽しむ。

バスやトラックが通ると、「バスー」「トックー」「おっきー」と興奮し、夢中で手を振るたまは、大忙し。段差があれば上り、「ママも!」とわたしにも上らせる。シャッターがあれば手のひらを這わせ、チェーンがあれば握ってずるずるとたどり、たっぷり汚れたその指を口にくわえ、ガラスをベロリとなめる(ひえーっ!)。かと思うと突如うずくまり、寝転がり、寝返りまで打ち、寝そべったまま石畳の間から顔を出している草をむしる。なんとも大胆。

目に留まったものを次々と指差し、「これ、なぁに?」。「階段」を教えると、すんなり繰り返して、覚えた。自分の名前はいまだに言えないのに、言いにくそうな単語をすらりと言えたりする。早速、通り沿いの建物を一軒ずつのぞきこんで、「かいだん、あった」「かいだん、なーい」。そんな目で街を観察したことがなかったけれど、探してみると、ガラス戸の向こうに階段が見えるつくりの建物が多いことに気づく。インド料理屋の店先にはゾゾ(置物のゾウや数珠つなぎゾウや屏風ゾウ)がいること、定食屋のウィンドウにはニャーン(招き猫)がいること、真っ黒いブルドッグが流行っているらしく、今や標準装備のごとくお散歩犬がまとっているわんちゃん服を彼ら黒ブルは着ていないこと(黒光りする自前のボディスーツが自慢?)。子どもの目線で眺めると、見飽きたはずの道で新発見が続々。

マンションに着いても冒険は続いている。「かぁぎ、くださーい」と急かされて鍵を手渡すと、エントランスのドアの鍵穴に差し込もうとして、「はいんないよ」。そんな言葉、教えてないのに、覚えたの。エレベーターに乗り込むと、行き先階のボタンを押したがるので、抱き上げる。当てずっぽうに押していたのが、いつの間にか「4」を覚えて押すようになった。「4が見えたら、開くを押してね」と言うと、窓の外に目を凝らし、壁のタイルに貼った「4」のプレートが目に飛び込むなり力いっぱい「開」ボタンを押す。ドアは自動的に開くのだけど、たまは自分が開けたと思って得意そう。小さな冒険者を観察していると、自分にも世界をこんな風に見てた頃があったんだなあと懐かしいようなくすぐったいような気持ちになる。

2007年05月21日(月)   マタニティオレンジ121 ついに床で寝る
2005年05月21日(土)  『サッシペレレ』でサンバナイト
1979年05月21日(月)  4年2組日記 水やり


2008年05月20日(火)  物書きは孤独なさびしがり屋

ずいぶん長く関わっている作品の会議に出た。一緒に本づくりをしてきた人より初めて会う人が多くて緊張する。しかも、脚本についての意見をうかがう会なので、出された意見について、こちらの見解や直しの方針を返さなくてはならない。まな板の鯉のような気分を味わいつつ、自分のこと、本に込めた意図をわかっていただこうと言葉を投げかけた。

脚本を書いてお金をもらうようになって10年。脚本業に専念するようになって間もなく3年。それでも、原稿を書くたびに、プロデューサーや監督の反応にドキドキする。初稿を送ってから感想を聞くまでの時間はとくに長く感じられるし、二稿、三稿と改訂を重ねて、本当に良くなっているのか、この方向でいいのか、不安になる。「面白かったですよ」「よくなってますね」と言ってもらえれば、これでいいんだと安心して、またパソコンに向かえるのだけど、いいんだか悪いんだか微妙な反応をされると出口を見失う。

物書きというのはさびしがり屋だとつくづく思う。書くという孤独に耐えられるのは、書き上げた先に待っててくれる人がいるからだ。力を振り絞って倒れ込んだら、タオルで包まれ、あたたかい飲み物を差し出されるのだと信じていたい。だから、最近いちばんうれしかったのは、はじめてわたしの原稿を読んだ仕事相手に、次に会ったとき、「面白かったよ。思わず電話しようかと思った」と言われたこと。大勢の打ち合わせで会ったばかりで電話どころか一対一で口をきいたこともなかったので、そんな相手に「電話しようかと思った」ほど気に入ってもらえたんだ、と勇気が湧いた(「湧」という漢字は、まさに勇気がふつふつ湧いてきそう)。

2007年05月20日(日)  マタニティオレンジ120  たま9/12才
2005年05月20日(金)  『シェ・ルネ』→『ラ・ボエム』8時間の宴
2002年05月20日(月)  ともだちの写真集デビュー
1979年05月20日(日)  4年2組日記 はちがみねキャンプ場


2008年05月19日(月)  マタニティオレンジ290 クラスのお友だちがわかる

昨日、娘のたまと後楽園近くの野球グラウンドを通りがかったときに、保育園で同じクラスのミミちゃんに会った。そのときのたまはあまり反応がなかったのだけど、日中友好会館のロビーでもまた遭遇。別れてからは、「ミミ、あった」と報告したり、「ミミ、なーい」と見回したり。お友達がちゃんとわかっているんだなあと成長を感じた。

今日の保育園の帰り、「ミミちゃん、いた?」と聞くと、「ミミ、あった」に加えて、「ミミ、おっきい」。ミミちゃんは、月齢はたまとほぼ同じだけれど、身長はすでに10センチ以上の開きがある。「ミミちゃん、たまより背が高いね。ほかにたまより大きい子いる?」と聞くと、「あーるくん」。はるくんも確かにたまよりずいぶん大きい。たまはこの二人がお気に入りのようで、「たまは誰と仲がいいの?」と聞くと、「ミミ、あーるくん」。お、なんだか会話になってきたぞ。クラスメートについて娘と話せる日がこんなに早く来るとは思わなかった。

2007年05月19日(土)  MCR LABO #3「審判」@shinjukumura LIVE
2006年05月19日(金)  鴻上尚史さんと「恋愛」対談
2005年05月19日(木)  鬼界浩己事務所公演『グレートエスケープ』
1979年05月19日(土)  4年2組日記 大きなこぶ


2008年05月18日(日)  マタニティオレンジ289 東京都内子育てカルチャーショック

小学三年生と間もなく二歳の女の子がいるY家と会食。子連れで少々うるさくしても気兼ねのいらない中華の店を毎回転々としているが、今回はわが家おすすめの飯田橋の『中国茶芸苑 馥(ふく)』へ案内。日中友好会館の中にあり、味は本格的ながらリーズナブル。ジャスミン茶入り水餃子、春巻き、黒酢の酢豚、上海やきそば、チャーシューまん、野菜まん、小龍包、四色餃子、野菜スープ、白身魚炒め、豆苗炒め、ごま饅頭……一歳児ももりもりと心配になるほどよく食べる。誰を連れて行っても喜ばれるけれど、飲茶好きのY家は一品ごとに感激し、「来週も来るかも」。あまり宣伝していないせいか、いつ予約しても個室が空いている。それはありがたいのだけど、やっていけるのかなあと心配になる。

子どもが退屈してくると、店を出て、広いロビーを散歩させて気分転換。上海美術館の展覧会をやっているギャラリーをのぞくと、バナナとりんごの静止画が。「バニャ」と指差して、たまはにんまり。お店の人も子どもに親切で、今日は食後に「お子様に」と杏仁豆腐をサービスしてくれた。

お店のすぐ脇にある後楽園を散歩して(虫が多く、砂利道で、子ども向きではなかった)、後楽園ラクーアまで歩き、ムーミンカフェでお茶。パンケーキが想いのほかおいしい。以前平日に来たときには各テーブルにムーミンがいたのだけど、今日は不在。リストラされたのか、混み合う休日は非番なのか。せっかく大好きなムーミンのお店なのに、肝心の一歳児二人はベビーカーで熟睡。

Y夫人のユメちゃんはおおらかに育児を楽しんでいて、彼女と子どもの話をしていると、ほっとする。穏やかでマイペース性格に加え、二人目で肩の力が抜けていて、いい感じ。ユメちゃんが子どもたちを診てもらっている歯医者さんは「指しゃぶりはどんどんさせなさい」と言うそうで、その根拠は「あごが発達するから」。文京区の健康診断でも近所の歯医者でも「やめさせなさい!」と𠮟られてばかりだったわたしには新鮮な新説! さらに、「母乳は天然のフッ素コーティング」説も。これまた飛びつきたくなる親切な新説! 「文京区では、早くやめさせないと虫歯になるって指導されたよ」と言うと、「三鷹市の友人は、二歳まであげなさいって指導されたそうよ」。日本と外国ならいざ知らず、同じ東京都内でもいろんな説が飛び交っているんだなあと驚いた。

2007年05月18日(金)  数学の本 日本語の本
2003年05月18日(日)  風じゅーの風よ、吹け!
2002年05月18日(土)  『パコダテ人』のかわいい絵の安井寿磨子さん
1979年05月18日(金)  4年2組日記 西佳先生好きょ


2008年05月17日(土)  マタニティオレンジ288 気の済むまでやらせる

娘のたまは自己主張が強くなり、なんでも自分でやらないと気が済まなくなってきていて、手を貸そうとすると「いーの!」とはねのける。ズボンをはくのも靴をはくのも自分でやりたい。結局は「ママ(やって)」となるが、できないと納得するまで延々と根気強く挑戦する。おむつの上にもう一枚おむつをはこうとしたり(パンツ式おむつはゴムで伸びるので、けっこうはきやすそう)、玄関のものをキッチンに移動させたり、大人から見れば無意味で不可解な行動も本人は目的意識を持って取り組んでいる。ビデオに撮ったり日記のネタにしたり、鑑賞を楽しみつつ、気の済むまでやらせるしかない。

気の済むまでやらせていたら、できないと思っていたことが、できたりする。子ども用の椅子に自分で登りたがるので、危ないけれど、落ちたら手を出せるようにして見ていると、安全バーに手をかけて体を引っ張り上げ、木登りみたいにするすると登ってしまった。子どもにとってはアスレチック感覚なのだろうか。上がったり下りたりを繰り返し、親をハラハラさせて喜んでいる。

鍵を開けるのも、エレベーターのボタンを押すのも、自分でやりたくて手を伸ばしてくる。自分が、自分がとなるのはこれぐらいの年の子どもによくあることのようだけど、出しゃばりなわたしの性格が遺伝したのかもとも思う。

買い物に出かけると、スーパーのかごを持つと言い張って聞かない。かごを床から持ち上げられないからずるずると引きずることになり、かごが単独で移動しているようにも見える。ベビーカーのときは自分の腕で商品を抱きかかえようとして、ベビーカーの中がかご状態になり、野菜がぽたぽた落っこちる。レジまでたどり着くと、レジ台に商品を載せるのをやりたがる。後ろの人がつかえていたりすると焦るのだけど、皆さんおおらかに「お手伝いしてるの? えらいわねえ」などと言ってくれるので、たまは余計に調子に乗る。これだけは片時も離したくないという商品はレジ台に載せるのを拒むので、店員さんがバーコードリーダーを伸ばして読み取ってくれる。会計を終えた商品も持つと主張し、でも疲れたのでだっこを要求する。こっちは体力が急降下する年頃だってのに、弱ってもいられない。

2007年05月17日(木)  マタニティオレンジ119 麻疹の予防接種を受けるべきか
2003年05月17日(土)  脚本が届く日
2002年05月17日(金)  人生最高の日〜『パコダテ人』最終日
1979年05月17日(木)  4年2組日記 今日から日記


2008年05月16日(金)  ダバインディアでカレー三昧

親しくしているCMプロデューサーの山下さんより「アサミちゃんとカレー食べに行きませんか」のお誘い。お店の名前を聞くと、「僕の大好きな店で、八重洲の『ダバ インディア』っていうんですけど」。知人でもある東京カリ〜番長の水野仁輔さんの本『東京カレーバイブル』で知って、すごく気になっていた南インド料理のお店だった。青い壁の店内は満席(予約も取りにくいとか)で、外国人客が目立つ。テーブルにつき、まずは山下さんとアサミちゃんが舞台批評フリーペーパー『プチクリ(Petit Clitique)』(サブタイトルは「読むステージパフォーマンス」)のレイアウト打ち合わせ。山下さんが編集人の一人として関わっているプチクリのデザインを手がけているのがアサミちゃんで、打ち合わせがてらおいしいカレーを食べようということになり、だったらとカレー好きのわたしに声をかけてくれたのだった。二人の話が終わるのを待つ間、プチクリのバックナンバーを読ませてもらう。前号(vol.24)は「神保町カレー・古本特集」で、山下さんが『エチオピア』のカレーを熱く語っている。カレーの好みがわたしに似ていて、このお店にも期待が高まる。

注文は、「僕にまかせてくださいね」と山下さん。ダバパーティという3150円のコース。これでもかというぐらいカレーが出て来るとのこと。早速、ひと皿目が運ばれてくる。ポテトを包んだ筒状のパリパリした揚げもの(ドーサというらしい)。ちょこっとココナッツのチャツネとカレーペーストが添えられている。どれも他のインド料理屋であまり出てこないもので、珍しく、おいしく、どことなく上品。チーズクルチャというピザみたいなパンがこれまた絶品。タンドーリチキン2種類に続いて、海老と貝柱のシャクティマサラ(汁気のないカレーみたい)とカレー三種類がどかどかとやってくる。鳥、野菜、マトン。辛さを含めてスパイスの効き具合が絶妙で、適度な刺激が食欲をそそる。ナンとライスはお替わり自由。カレーとともにどんどん胃に納める。普段カレーとともにアルコールを飲むことはあまりないのだけど、カレーと白ワインがよく会うことを発見。

食べるのに忙しいはずなのに、会話も途切れることなく、演劇に詳しい山下さんに「『ポツドール』のお芝居ってどんな感じですか?」と聞いたり、アサミちゃんとわたしがはまった劇団MCRを山下さんにすすめたり、三人で応援しているイラストレーター・ミヤケマイの活躍を自分のことのように喜んだり。わたしとアサミちゃんは広告会社での同僚で、アサミちゃんは山下さんのCM制作会社とCMを作っていたので、共通の知り合いにも話題にも事欠かない。三人のうち二人ずつで会う機会はよくあるのだけど、三人そろうのは2006年の3月にタンタローバへ行って以来。これおいしい、これ食べて、と言い合ってわいわい食べるのが大好きな三人で、食事がいっそうおいしくなるメンバーだなあとあらためて思った。

食後はデザートまたは飲み物のチョイスということで、ババロアを選んだ。カレーに比べると印象薄し。チャイにしたほうがよかったかなあと思いつつ、場所を変えてお茶しましょうと店を出る。いつものことながら、また山下さんにごちそうになってしまった。金曜夜のにぎわいでほぼ満席の三階建てバーの三階の夜風が入る窓際カウンターがうまい具合に空いていて、お茶のつもりがまたお酒を飲む。今度はどこで集まりましょうか、押上のスパイスカフェもすごくおいしいんですよ、山下さんちのホームパーティーにもよんでくださいよ、などとほろ酔いで話した。

2002年05月16日(木)  パワーランチ


2008年05月15日(木)  マタニティオレンジ287 財布から消えたお札と『相棒』チケット

保育園へ迎えに行くぎりぎりまで仕事をしているので、娘のたまを連れ帰ってから夕飯の準備に取りかかる。その間、娘に邪魔をさせないために、今日は何で遊んでもらおうかと頭を悩ませる。少し前までは「バーニー、み!」(恐竜ッキャラのBARNEYのビデオを観る)でおとなしくしてくれていたのだけど、なるべくテレビに子守りをさせたくないなあと思い、しばらく封印していたら、忘れてしまったのか、観たいと言わなくなった。おやつのバナナやおせんべいは、口に入っているうちはおとなしいけれど、あっという間に平らげてしまい、子守効果は五分と持たない。食べ終えると、「なーい」と訴えてうるさくなる。絵本は読んでもらわないと飽きるし、お絵描きは「ママ!」とわたしに描かせたがる。一人遊びをしてくれたら楽なんだけど。

ところが昨日、スープをたっぷり作るためにずいぶん野菜を刻んだところで、ふと、静かだなと気づいた。一度も「ママ」と呼ばれていない。子どもの場合、便りがないのは良い便りではなく要注意。わたしの携帯をいじっているか(あまりかけてほしくない人に、勝手にかけていたりする)、デジカメをいじっているか(「オールクリア」の操作をして、寸前で止めたことが何度か)、書類を封筒から引っぱりだしているか(大事な部分を狙ったかのように破る)。振り返ると、たまはダイニングテーブルの下で、わたしの財布の中身を床に広げていた。

以前は硬貨を口に入れたりお札を破ったりするのが心配だったけれど、お金は大事なものだとわかったらしく(床に落ちた十円玉や一円玉を見つけると、拾って差し出してくれる)、それなりに丁重に扱うようになった。財布が子守りになるならいっか、と放っておくことに。札入れ部分に入っている中身を出しては戻す動作を飽きもせず繰り返す集中力はなかなかのもの。ビデオカメラを向けても、カメラを見ようとしない。おかげで家事がはかどった。

そんな昨夜のできごとがあり、今朝、財布の中を見て、あれっと思った。商品券と図書券とレシートとポイントカードの類はあるのだが、お札が一枚も入っていない。一万円札と千円札がたしか入っていた気がするのだけど。使ってしまったのかもと思ったが、もうひとつ何かがなくなっている気がした。「あ、相棒のチケット!」。となると、お札もやはり消えた可能性が高い。疑わしき犯人はただ一人。だけど、「どこに隠したの?」と聞いても、「はい」と人を食ったような答えしか帰ってこない。夕方になって、わたしの花柄の手提げを何気なくのぞきこんだら、出てきた(後でビデオを再生すると、財布で遊ぶたまの傍らに花柄バッグがしっかり写っていた)。そういえば、昨日、財布で遊ぶ前だったか後だったか、たまが手に提げていたので、「大事なもの入れておでかけしたら?」と声をかけたのだ。相棒のチケット2枚とお札(3万8千円也)だけを選り分けた識別能力、おそるべし。

2007年05月15日(火)  三島由紀夫はなぜ死んだのか
2004年05月15日(土)  レイモンド・ローウィー展→フォトモア展
2002年05月15日(水)  パコの不一致


2008年05月14日(水)  マタニティオレンジ286 プチ反抗期で「いーの!」

数日前から、娘のたまは「いーの!」を連発するようになった。食べ物をおもちゃにしたり、おたまを振り回したり、ティッシュを延々と取り出したりすると、携帯をいじったりすると、わたしやダンナに「いいの」と言って取り上げられる。それを、「やめさせるときには、こう言えばいいのだな」と覚えてしまったらしい。「いーの!」と言いながら背中を向け、おもちゃにしている携帯やらデジカメやらを体を張って守るので、そのディフェンスを交わして取り上げなくてはならない。どんどん知恵がついて手強くなってきた。

自己主張が強くなるとともにプチ反抗期に突入していて、パパがだっこしようとすると、「ママ、いー!」とはねのける。わたしには「ママに」と聞こえていたが、幼児語翻訳の達人、保育園の先生に「ママ、いーと言ってますよ」と教えられる。「パンパン、いー」(パンを食べたい)、「あんよ、いー!」(歩きたい)などと応用する。

ベビーカーに乗せようとすると、足をばたつかせて、「あんよ、いー!」と言い張るので、歩いて行くことに。途中で抱っこをせがまれるのかと思ったら、大人の足で5分の道のりを最後まで歩き通した。自己主張だけじゃなくて足腰も強くなっているのは、いいこと。

2007年05月14日(月)  遠山真学塾で『障害者権利条約』勉強会
2005年05月14日(土)  病は気まで 『ぎっくり背中』の女
2002年05月14日(火)  戯曲

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