娘を産んで専業主婦になってからと言うもの、本はもっぱら図書館で借りることにしている。借りてみてどうしても欲しくなった作品は購入するし、大ファンの作家さんの作品は借りずに購入する事もあるけれど、基本的には「読んでみて気に入ったら購入」と言う流れ。もっとも、読んでみて手元に置きたいくらい気に入る本なんて滅多にお目にかかれないのだけど。
先日、ここ数年大好きな作家さんの本を図書館にリクエストを出したら、既に購入されていたしく面食らってしまった。と言うのも、その本はしばらく絶版になっていて「読んでみたいけれど図書館に所蔵してないみたいだしなぁ…」と諦めていたのだ。(絶版本で図書館に所蔵していない場合は他所の図書館から借りてくれるのだけど)しかし、密かに再販されていた事を知ったので、リクエストしてみたところ、その本はすでに図書館で所蔵されていた。
早速、読んでいるのだけれど、その本には栞替わりにしたであろう「返却日のお知らせ」の紙が挟まっていた。私より先に読んだ人がいる…ってことだ。どちらかと言うとマイナーな作家さんの、マイナーな出版社から出ている本なので「たまたま目についたから借りた」のではなくて「どうしても読みたかったから図書館にリクエストを出して買ってもらった上で借りて読んだ」のではないかと推察される。
どこの誰が借りたものだか私に分かる術は無いけれど、先に読んだ人に会ってみたいなぁ……なんて事を思った。読書は図書館へ行く事さえ出来れば、たとえ外に出歩く自由時間が少ない人でも、金銭的に苦しい人でも、思いっきり楽しむ事が出来る手軽な楽しみだと思う。しかしその反面「同好の友」を探すのはとても難しい。ミステリー系やベストセラー作品だと読者人口も多そうなので、実生活の周囲でも読んだ人を探す事は出来そうだけど、ちょっと趣味方面に走った作品になると、まずもって不可能だ。
WEB上には本の感想をブログもあるし、私自身もHPを持っている。しかし、だからってブログを書いている人達と交流がある訳ではない。WEB上の「掲示板」が流行っていた頃は、他の人との交流もあったけれど、掲示板が廃れてしまった今では誰かと本の感想を語り合う事は滅多にない。たまにメールやツイッターでやり取りする事もあるけれど「ガッツリ語り合う」までには至らない。
どこのどなたかも分からないけれど、お会いしてみたいなぁ……。
……って、そんなの無理だって事くらい分かっているのだけれど。毎日毎日、ご飯の事と娘の事ばかり考えて暮らしているけれど、だからって「自分の趣味なんてどうでもいい」と思っている訳じゃない。無性に語りたい時だってあるのだ。もっとも、本気でそう思うなら自分から積極的に動く必要があるのだと思う。現実的に考えて、今はまだその余裕が無いのだけれど、いつかそう言う事にもチャレンジしてみたいなぁ……なんて事を思いつつ今日の日記はこれにてオシマイ。