先日、娘と散歩していたら不思議な光景に出会った。
住宅がズラリと立ち並んでいる一角に、隣の宅地を買い取って奥の部分を家庭菜園に、手前の部分を駐車場にしている御宅があるのだけれど、その駐車場のアコーデオン式の柵と、奥まったところにある塀の部分にギッシリと大根が吊るされていたのだ。
住宅街に突如現れた大根の大軍……なかなかシュールな光景だった。
大根が干してある光景も農家が立ち並んでいるような場所や、あるいは畑がたくさんある場所なら、それほど珍しくもないのだけれど、小じんまりとした住宅が立ち並ぶ一角だと、あまりにも唐突過ぎて思わず立ち止まって見入ってしまった。他所のお宅の敷地の様子なので写真に収めてお見せすることが出来ないのが残念でならない。
最近、私が台所に立っていると椅子を持ってきて一緒に台所仕事を手伝うのが大好きな娘は「大根! いっぱい!」と大はしゃぎ。しばらく眺めていたのだけれど、娘が大根を欲しがったので「これは余所のお家の大根だから、Yはお母さんと一緒に大根を買いに行こう」と言い聞かせて、八百屋に大根を買いに行った。
今日はお昼間に夫の実家に遊びに行く予定だったので、前日に買った大根を朝から豚の薄切り肉と一緒に洋風のスープ煮にして出掛けた。夫の実家で昼食を取り、たっぷり遊んで帰ってきたら、スープを吸って煮含められた大根はとろけるような柔らかさ。これからの季節、大根ってありがたい食材だなぁ……などと思った。
大根を食べながら地味に冬の到来を実感した。
気がつけば11月も終盤。冬がやって来るのも当然なのに、ぼんやりとしているうちに「来てしまった!」と言うような印象。寒いのが苦手な身としてはあまり嬉しくはないのだけれど、冬なりの楽しみを見つけて乗り切っていきたいなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。