白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2011年10月17日(月) 貴金属を売る。

週末、バタバタしていて掲示板チェックを怠っていたら何人かの方が書き込みをしてくれていた。かなり嬉しい。個人の日記やHPで掲示板を付けるのが流行っていた頃は、掲示板を巡回するのも日々の楽しみの1つだったなぁ……などと、当時の事が懐かしく思い出された。期間限定の道楽に付き合ってくださる方がいるとこに感謝。

昨日は家族でショッピングセンターに行ったり、夜は実家の家族と母のお誕生日会と言うことで外食に出掛けたりした。まったくついていない1日で、ショッピングセンターへ行くと言うのに財布を忘れて家を出て自転車で2往復するハメになったり、他にも色々とミスを連発していた。「ついてない1日」と解釈するか「調子が悪かったけれど大事の無かった1日」と解釈するか微妙なところ。

今日は生まれて初めての体験をしてきた。「金・プラチナ買取り店」に貴金属を売りに行ったのだ。

アクセサリーを入れている引き出しの片付けをしていたら、15年くらい前に母の友人から貰った指輪が3つほど出てきた。当時、居酒屋さんで一緒に食事をしていた母の友人から「これ、デザインが可愛い過ぎるし、もう使わないからあげるわ」と、身につけていた指輪を無造作にはずして「はい」とくれたのだった。ありがたく頂戴したのだけれど、私の雰囲気とは違うデザインだったし、サイズもまったく合わないし……ってことで、ずっと引き出しの奥に置きっぱなしだった。母の友人はアクセサリーを買うのが好きな人で、それからも貰う機会があって3個ほど引き出しの奥で埋もれていた。

人から戴いた物を売るのには少し抵抗があったけれど、働いている時ならいざ知らず、今の生活ではゴチャゴチャ飾りのついた指輪は付けないし、戴いてから15年以上経っているので時効かな……と言うことで持っていってみたのだ。3つで8450円になった。母の友人には申し訳ないのだけれど、引き取ってもらって得たお金は有効に使わせてもらおうと思う。

ついでに「これって、どんな物なんだろう?」と売る気は無いけれど気になっていた指輪があって、それも査定してもらってきた。亡くなった祖母から貰った物なのだけど、私がまだ子ども(幼稚園くらいだっと思う)の頃にくれた品物で、なんだか分からない大きな石がついている指輪が2つ。子どもにくれるくらいだから、大した品物ではないだろうと思っていたのだけれど案の定、大した品物ではなかった。磁石を近づけたらひっついてしまうメッキ製。子どもの玩具にくれたのだろうから、この2つの指輪はもう少ししたら娘に譲ろうと思っている。祖母もあの指輪が私の机の引き出しに埋もれているよりも、曾孫が使う方が喜んでくれるだろう。

興味半分で持って行ったのだけど、もう1度行きたいような場所ではない。上手く説明出来ないのだけれど、あんまり良い雰囲気ではないのだ。きっと質屋さんなんかも同じ空気なんじゃないかと思う。こちらの方が客の立場なのに「お金をもらう」って事で卑屈な気分になってしまうのだ。

私は貴金属には興味は無いので、貴金属はほとんど持っていない。結婚指輪や冠婚葬祭用の真珠に夫が結婚前に買ってくれた指輪程度。あとは友人から貰ったアクセサリー(ジュエリーではない)くらいのものなので、あの類のお店に行くのは今日が最初で最後だと思う。それでもなお行く必要があるとなると、のっぴきならない大変な事態に陥っていると言うことなので、出来れば遠慮したいところだ。

実家にいた頃、お金に困って物を売った経験(ピアノとか色々)があるけれど、その時はお金に困っていて必死だったので、今日のような微妙な気分は感じなかった。むしろ「あ〜。お金になって良かったわぁ。でも、もうちょっと高いと思ってたんだけど……」って感じでサバサバしていた。同じように物を売るにしても状況が違うと感じ方が違うものなのだなぁ。

そんな訳で、今日はちょっとしたおこずかいを手にした訳だけど、楽しいとは言い難い微妙な空気を味わってきた。今日手にしたお金は「微妙な空気」を味わった代償のような気さえする。楽しい経験とは言い難いけれど、これもまた貴重な経験として心に刻んでおこう……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


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