< 曖昧故に想いが残るのでしょうか >
確かに、 其れは固化される物で。
永く残り続け、 自身の核心を構成する要素に、 為り得るのだけれど。
飽く迄、 其れは可塑性に富んだ物で。
頻繁に書き換わり、 柔軟に調整され、 姿を変えて行く。
真偽は。
一意的に、 良悪を定める要素でも無く。
其の曖昧さが。
不可避で、 無論、 特性に他ならないけれど。
果たして。
何を産み出すのだろうか。
「家に来た事。」 「覚えてるわよ。」
母親は。
俺に、 あの子の記憶を口にし。
「勘違いよ。」 「お母さんには会って無いもん。」
あの子は。
俺の妹と甥っ子にしか会って居ない筈だと、 そう口にした。
母の、 記憶の混乱が。
緩衝に作用する事を、 希いながら。
二十年前の僅か一日が、 脳裏に、 残り在る事へ。
感心する。
---------- References Aug.15 2002, 「安堵しても良いのですか」 Jan.04 2015, 「強く想える刻ですか」
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2020年01月05日(日)
---------- History
2015年01月05日(月) 詣でた記憶に為るでしょうか 2006年01月05日(木) 呼んでは貰えぬのでしょうか
< 諾否の鍵が在るのでしょうか >
少しずつ、 其の養分を内に蓄えながら。
地に根付き、 其の上で育まれるのか。
其れとも。
育ち在る其の個が、 其処に、 位置するだけで。
地の介在など、 端から無いのだろうか。
縁の地。
数度訪れながら。
一度、 拒絶された土地。
今日は何方か。
あの子の違和感に、 気を配り。
半ば、 張り詰めた想いを秘めながら。
大銀杏の脇へと、 歩みを進める。
如何に産まれ、 如何に育ち、 如何に受容されるのだろう。
自身の振る舞いで。
想う相手の立ち位置を、 少しでも、 変えて行けるのだろうか。
「連れが居るんです。」
「珈琲飲んで行きなさいよ。」
「実はおふくろに話しても居ないんだけれど。」
「うちはウェルカムだから。」
帰り際に立ち寄った、 母親の生家で。
伯母と従兄に、 あの子を紹介しながら。
今なら良いのですか。
そう、 問い掛ける。
---------- References Jun.21 2015, 「眼鏡は許さぬ想いでしょうか」 Apr.20 2013, 「初めて繋がった日に為るのでしょうか」 Aug.15 2002, 「安堵しても良いのですか」
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2020年01月03日(金)
---------- History
2016年01月03日(日) 愛は死に至らしめる事でしょうか 2012年01月03日(火) 切っ掛けは保険の様な物でしょうか 2010年01月03日(日) 飼い慣らされて行くのでしょうか 2008年01月03日(木) 想いの入口が開いて居ますか 2004年01月03日(土) 此れが本当の貴女でしょうか 2002年01月03日(木) 少し休んで良いですか
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