雲間の朝日に想うこと


< 想いの入口が開いて居ますか >


周囲には、
幾重かに築かれた郭が在って。


其れ其れに与えられた、
格付けに従って。

辿り着く事の許される層が、
定められて居るから。






虎口を壊し、
塀を崩しても。

内なる郭へとは、
進めずに。



扉が開かれ、
逆茂木が除かれ、
招き入れられる様にして。



初めて。

其の内側へと
進めるのかも知れない。















一方的に相手を追い求め。


 「こっち来てよ!」
 「抱っこさせてよ!」

がむしゃらに、
自分の希望を押しつける、
姫を。


 「抱っこするぅ!」
 「抱っこするぅ!」

がむしゃらに、
覚えたての言葉を放つ、
娘を。







奇異な生物を、
目の当たりにした様な表情で見つめて。


 「うにゃぁ!」

黒猫は、
押し入れの奥へと逃げ込んだ。




















想いを、
交わし逢う事無しには。

内になど、
辿り着けやしない。






俺には、
其の身体を許しながらも。

其の黒猫が、
娘にも、
姫にも、
身を委ねない理由は。


ちゃんと在るのにね。





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References
 Aug.15 2006, 「針が進んだ証拠でしょうか」







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2008年01月03日(木)


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History
2004年01月03日(土) 此れが本当の貴女でしょうか
2002年01月03日(木) 少し休んで良いですか





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