< 口に出しても良いですか >
緩流の中、 一つ、 一つ、 次へ繋ぎ紡ぐ事で、 初めて。
機の熟れる想いも在れば。
其の刹那に於いて、 全てを、 完結せねば。
機を失い、 途絶える流れも在る。
其の時場を、 何れ程の刻み幅で進めるか。
其の拍子は、 固定値では無いのだけれど。
何かに、 急かされたかの様に。
僅かに噛み逢わぬ刻の、 其の薄壁へ。
双方から、 一つ、 孔を穿つ。
「ずっと不眠だったのに。」 「ぐっすり眠れたの。」
「良かったじゃん。」
「私。」 「こんなに小坊主の事好きだったんだなぁって。」
「気付くの遅ぇよ。」
「お互い様でしょ?」
其の重みを、 十二分に、 咀嚼し尽くして。
「俺は好きだよ。」
「私も好きだよ。」
到頭、 軽口では無い言の葉が。
あの子と間に、 飛び交った。
---------- References Jan.30 2011, 「噛み逢わぬ故の想いでしょうか」 Dec.08 2001, 「気になり始めているのですか」
|
2011年04月17日(日)
---------- History
2006年04月17日(月) 舌先で触れる想いでしょうか 2005年04月17日(日) 約束を増やしても良いのでしょうか 2004年04月17日(土) 不安の因は自分に在りませんか 2002年04月17日(水) お互い素直になれましたか
< 逆向けの春風でしょうか >
互いの間は、 一定の流向に差配されて。
飽く迄、 役には偏りが在るのか。
其れとも。
触れた刻の、 其の瞬時値の大小が。
互いの役を、 定めるのだろうか。
其の何れでも無いのだと、 想い至りながら。
幾つかの機を顧み。
注がれ、 流れ込んで来る想いの、 其の在り処を。
探り当てられず、 時が過ぎた。
「じゃぁこっちの桜。」 「と膝枕♪」
此の地では未だ逢えぬ、 桜の画と。
自身の膝に俺を寝かせた、 比喩の絵と。
続けて届いた二枚の想いに。
一瞬。
風穴を穿たれ、 風を通される。
「俺は平気だよ。」 「俺の周りも何とか。」
「私の昔の同僚は。」 「死んじゃった。」
「そっか。」 「残念だな・・・。」
嘗て、 あの子が杜に居た頃から、 変わらずに。
役も、 瞬時値ですらも。
普段の風しか、 吹く要素は無い筈なのにね。
---------- References Jan.30 2011, 「噛み逢わぬ故の想いでしょうか」 Jun.21 2010, 「真偽に未だ意味が在るでしょうか」
|
2011年04月10日(日)
---------- History
2005年04月10日(日) 納期を設定されたのですか 2004年04月10日(土) 対抗すべき脅威の対象でしょうか 2002年04月10日(水) 後悔を紡いで前に進めますか
< 安全に暮らして居ますか >
自身の孤独を生贄に得られる、 安心感と。
一家の緊張感と引き換えに得る、 日々の賑やかさと。
其の何方を取るのかと、 問われれば。
明確に、 前者を選ぶのだけれど。
彼方此方で、 非日常に暴露される事で。
幾度も、 幾度も、 緊張を強いられる事で。
少しずつ、 少しずつ、 自身を削られては。
気付かぬ内に。
其の基準が、 彷徨い始めて居るのかも知れない。
「しんどろくだよね!」 「きんきゅうじしんそくほうでた?」
恐らくは、 起き抜けに掛けて来た、 娘の。
電話越しに届く、 目一杯の不安の声に。
「沢山揺れたよ。」 「でも何とも無いから大丈夫。」
「ぱぱはだいじょうぶだって!」
続く揺れで波打つ身体を、 抑え付けながら。
極力落ち着いた声を、 其処に、 重ね合わせた。
本当は虚仮威しで。
余震と緊張感と地震酔いとで、 壊れた感覚を。
其の声と、 伝え聞く其の穏やかな日々に、 支えられてるのにね。
---------- References Mar.11 2011, 「浮かんだ命が真実でしょうか」
|
2011年04月08日(金)
---------- History
2007年04月08日(日) 少しは軽く想えるのでしょうか 2005年04月08日(金) 下着姿で転がって居る頃でしょうか 2004年04月08日(木) 迷いと確信は並立しないのでしょうか
|