裂けて途絶えた路の、 暗闇を。
俯いて、 悔し紛れに睨み付けた、 其の刻から。
参度目の一歩が。
眼前に、 転がり込み。
然して進まぬ己の、 不甲斐なさと。
着実に浸食を已めぬ病魔の、 甲斐性に。
苛立っては。
歓迎すべき刹那を、 遮断して。
言い出した年の変わり目を、 自ら、 拒絶する。
其の言の葉を、 額面通りに受け取る事など。
微塵も無いし。
予想に違わず。
額面とは真裏の振る舞いを、 あの子は、 採るのだけれど。
電源を、 入れた途端に届く。
幾度も、 幾度も、 引っ切り無しに着信した、 其の証の通知と。
終いに届く、 毎年変わらぬ年賀の文を。
一瞬、 無機質に瞥見する自身に、 気付き。
必死に。
否定した。
「出来たら。」 「電話で話しながら年越ししようね。」
「あのね小坊主。」 「電話でも一緒に年越しは出来ないんだよ。」
諦めたのだろうか。
其れとも。
決して彷徨っては為らぬ刹那に、 惑ったのだろうか。
何れにせよ。
想いを抉った傷は、 きっと、 大きいんだろうな。
---------- References Jan.01 2014, 「路筋の見付かる旅路でしょうか」 Jan.11 2013, 「もう一度振り向ける新年でしょうか」
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